健さんの
プラモコラム

その364
 HGUC
 シナンジュ
の巻

 HGUC 1/144
 MSN−06S シナンジュ
 バンダイ
 「機動戦士ガンダムUC」に登場
2010年10月発売 税別初出価格2600円



 アニメ版1巻の発売に合わせて登場機体のキットが出揃った事から、2巻の発売時にも同様の連動が図られる事は予想してましたが、やはりサブタイトルにもなっている今回の目玉、「赤い彗星」を発売目前に持って来ましたね。しかも冒頭14分のネット配信が、いいトコロで終わるのなんの。待ちきれなくてブンドドせずにはいられませんね。と同時に、3巻の発売日が早くも発表。3月までの関連キットの発売スケジュールも、妄想してしまいます。(そろそろ端折られるエピソードも出てくるんじゃないかと気がかりですが・・・。)

 てな感じで、雑誌付録で飾り台も出る事ですし、お正月に向けてユニコーンと紅白並べて飾りたい、シナンジュであります。そろそろ本題に参りましょう。



 頭部は、メカ色の芯パーツにマスクを取り付け、左右と上の3方向から外装を被せます。分割ラインが露出するのは後頭部の中心のみ。正面から取り付けるアンテナは太く頑丈な造形で、デブリの中に高速で突っ込むには、これくらい強度を持たせてある方が見ていて安心しますね。安全突起は通常の3倍目立ってるかも。改めて考えると、一本角というのはシャア専用機に馴染みの深い意匠で、ガンダムに横取りされた様な感じですね。

 モノアイシールドは無く、空洞になった目の部分から、芯パーツと一体成形された、ピン状のモノアイが露出しています。ハメ込みピンと間違って切らない様に注意しましょう。目の左右にはマスクから突き出た突起が有りますが、ザクのモノアイシールドの支柱をイメージしたデザインなのかも知れませんね。チンガードと一体の動力パイプは首の軸受けを兼ねていて、下から取り付けます。



 は、逆シャア〜UC期のキットではお馴染みの、根元が前後にスイングするタイプ。極端に大きく上を向けるほど可動範囲は広くありませんが、甲冑の様なスキの無いイメージが魅力ですからね。引き出した様に見えない範囲で十分な可動を実現してあると思います。

 ボディは、首を下から仕込んだエリ内側パーツと肩関節を、黒い本体パーツで前後からハサミ込み。胸左右の外装は、脇下のケーブルを内側からハメておいて、左右から取り付けます。エリは上から、全周一体の動力パイプは下から取り付け。背中は、バックパック取付用のポリキャップを外からハメ込み、表面パーツでフタをしてあります。エリや胸板の装飾は、モールドによる再現に加えて、シールも用意されています。



 ウエストはボディの一部として成形してあり、ボールジョイントで腰と接続。必要時に引き出し、普段は密着させておくと良いでしょう。ヒネリ可動はあまり動かない様に見えますが、上手く持ち上げながら行えば、360度の回転が可能です。



 です。フンドシフレームは、飾り台取付用とサイドスカート用のポリキャップをハサミ込んでの前後貼り合わせ。さらにその前後に外装を取り付けます。股関節軸は固定式。飾り台取付穴は、ポリキャップが一段引っ込んだ配置になっていて、アクションベース2の接続ピンを、根元の段差部分までしっかり押し込む事を想定した構造になっています。大型モデルですし、より大きなアクションベース1で飾りたいという人は、「その358 RGガンダムの巻」で紹介したジョイントパーツを自作する事をオススメします。



アクションベース2の先端パーツとアクションベース1の支柱は、5mmプラ棒から自作したジョイントで、簡単に接続する事が出来ます。詳しくは「その358 RGガンダムの巻」を参照下さい。

 フロントスカートは、赤い本体パーツの表面に黒いパーツを貼り込み、スラスターを取り付け。可動は左右一体ですが、切り離して独立ボール可動にも出来る構造です。リアスカートとは動力パイプでつながったデザインで、プラ製パイプパーツの両端をボール接続にして解決。初めて見る仕組みじゃないかと思いますが、スカートの動きも妨げず、なかなか良好の様です。



別売のアクションベースを使用しています。
このキットにはアクションベースは付属していません。

 サイドスカートは、ワンパーツ成形の本体に、丸バーニア・角スラスターとも裏側から取り付け。角スラスターはパーツ裏でつながった一体成形で、扱いやすくなっています。腰との接続部はポリキャップで二軸可動。下端の尖った所は、安全対策として裏面にコブを付けてあります。

 リアスカートは、左右一体の裏面パーツに、赤と黒の表面パーツを貼り込む構成。接続部はフロントスカートと同じ仕組みで、そのままなら左右一体でスイング、切り離せば独立してボール可動に出来ます。脚の可動に支障は無さそうだからと、組んだ当日は左右のスカートを切り離さなかったんですが、スカートの自由度が上がれば、若干ですが動力パイプの自由度も上がるハズと思い直し、後で改めて切り離しました。

 です。モモは、先に組んだヒザ関節をハサミ込んでの前後貼り合わせ。モモ上部にヒネリ機構は無く、股関節軸とはボール接続してあります。ヒザは、ハサミ込み式の関節ユニットで、スネ側へのみ後ハメ可能。可動範囲は割と狭く、スネ側と合わせて100度程度でしょうか。



 スネは、ヒザ付近の黒い部分を先に組み立て、スネ本体で左右からハサミ込んであります。スネ正面・ヒザ正面が別パーツ化してあり、スネ後部が開閉式のスラスターカバーになっているため、分割ラインは気になりません。正面の黄色いスラスターは左右一体成形で、事前に閉じ込めてあります。足首後部アーマーは別パーツ化してあり、固定式。先端は安全対策として厚みを増してありますが、釣り針の様な段差だけでも削ってやると印象が良くなると思います。

 スネ後部のスラスターカバーは、ヒザ付近の黒いパーツにハサミ込んだポリキャップに接続してあります。ここはヒザ関節のポリキャップに余りにも近く、ヒザが大きく曲がらない一因になっています。引き出せば大きく曲がる様になりますけども、どちらかと言うと抜けかかってる感じに近いですね。スラスターカバーが大きく開けない事にもつながっていて、特にヒザを曲げた状態では、全く開けなくなります。関節下に密着した配置で、スキの無さが魅力では有りますが・・・って、MGユニコーンでも似た様な事が有りましたっけ。



 スネ側面のスラスターユニットは、ワンパーツ成形された本体の裏面にバーニア類を取り付け。バーニアは根元が斜めになっていて、外に傾いた配置になります。スネ本体へはピンで接続。アーム接続だったMGほど手軽では有りませんが、少し引き出せば前後スイングが可能になります。

 足首関節は、上がポリキャップを使った二軸可動、下がボール可動の二重関節。前後に大きくズラシ可動出来ますが、クルブシの張り出しとスネ外装の位置関係を見ると、前寄りにして甲が長く露出した配置が定位置の様ですね。



 足首は、ポリキャップをハサんで左右貼り合せたクルブシメカ部に、ツマ先の黒いパーツと足裏を取り付け、横や上から赤い外装を貼り込んでいく構成。カカトは後ろから取り付けます。クツらしい部分が大きな固まりとして存在せず、足裏がフレームに直結してるのは面白いですね。

 肩関節は、前と上への引き出しに特化した構造。クランク状に上に折れ曲がり、肩を高めの配置としてあります。肩アーマーは、肩の球体を前後からハサミ込み、上面パーツを被せます。黄色いスラスターは別パーツ化して色分け。サイドアーマーは組立時にハサミ込み、横へハネ上げる事が可能です。スパイクはアーマーと一体成形、バーニアは2基一体で裏から取り付けます。



 です。肩の球体は2パーツ貼り合わせ。上腕は筒状にワンパーツ成形してあります。ヒジは左右貼り合わせの関節で、上腕へは後ハメ式、前腕へはハサミ込んで固定してあるので、ヒザの様な二重関節にはなっていません。この時期に多用されたドラム式のヒジ関節ですね。

 前腕は、手首のボール軸受けとヒジをハサミ込んでおいて、動力パイプ甲アーマーを取り付けます。組織のトレードマークであるは、内側と外側の2分割。幅の変わり目にある装飾のカーブに沿って分割してあり、目立ちにくくなっています。



HGUCユニコーンガンダム・ユニコーンモード(左)、デストロイモード(右)との比較。こんなに大型の機体なのです。

 手首は、左右の穴あきゲンコツ、左右の穴無しゲンコツ、右の武器持ち手が付属。穴無しゲンコツも、すっかりスタンダードになって来ましたね。大きく被さったも、意外と邪魔になりません。

 バックパックです。中央のユニットは、アーム接続用のポリキャップをハサミ込んでエンジンを組み立て、前後から外装でハサミ込み。バーニアは、内側に折れた外装の幅よりも径が大きいので、事前に組み込みます。取り付けは背中に仕込んだポリキャップに、ピンで接続してあります。



 左右のユニットは、エンジン部を左右貼り合わせて作り、筒状の外装を後ろから被せます。上下のカバーはポリキャップで接続。本体からのアームは長さに余裕が有るので、内寄りに向けたり、傾けたりと広範囲に可動。また、カバーは丸ピンで接続してあるので、左右にヒネればユニットを歪んだシルエットにしたり、カバー内でノズルが角度を振った様に見せる事も出来ますよ。

 プロペラントタンクは2パーツ貼り合わせで、根元はボールジョイントで可動。箱状の基部は、外装と内側パーツを組み合わせて、中央ユニット横に接続。内側にメカ色がムキ出しになっていて、外装が覆うべき範囲というのを感じさせてくれます。ポリキャップを押さえる都合で、グレーのハズの部分に一部赤パーツがクイ込んでいるので、ここは塗装してやると良いでしょう。



ビームライフルの組み換えギミック。

 武装です。ビームライフルは、左右貼り合わせの本体に、C字形ヒンジで開閉するグレネードランチャー用ホルダーと、銃口を取り付ける構成。スコープは3パーツを縦に連結する組み立てで、後部が横に展開出来るギミックを再現。手に持たせる時は、グリップの突起を右手のスリットに接続する仕組みで、左手には対応していません。



 腰後部にマウントする時は、フンドシ上面のフタパーツを外し、コの字形のホルダーを取り付けます。バックパック下の狭い場所にマウントするため、スコープは取り外し。何とか余りパーツにしない方法は無いものかと試してみたら、ビームアックス側面の角穴に差し込む事が出来ました。これで斬撃の狙いがより正確に・・・なるかな?サイドスカートのバーニアに差し込むよりはマシでしょう(笑)。



 ビームサーベルは、2本付属。スライド金型を使ってワンパーツ成形してあり、腕への収納ギミックは再現されていません。ビーム刃HGUCサザビーと同様、ほとばしる様なギザギザのイメージで造形。ビームアックスの刃とセットで、同一ランナー2枚に分けて収めてあります。



 シールドは、本体の表面に黒いパーツを貼り込んだ2枚重ねの構成。ポリキャップを仕込んであり、アダプターを介して前腕のハードポイントに取り付けます。アダプターはピンが2本有り、取付方向が選べるタイプ。半円形をしていて、実機ではジョイント部がレール移動するのかな?なんて想像するのも良いかと。



 ビームアックスは、シールド裏に収納した状態から前に展開したり、取り外して手に持ったり出来る自由度の高い装備。今回はMGの様なジョイントのヒネリ可動は簡略化してあり、ポジションによる向きの違いは左右を入れ替えて差し替えで再現しています。アックス側面の角穴とシールド裏の突起を噛み合せる事で、各ポジションでの位置も安定。ビーム刃の取付部にはスライド金型を使ってあります。



 手に持った状態の物は、刃の発生部分がスライドして伸びた状態で造形。グリップエンドは2本を連結できるジョイントになっていて、ここが膨らんでいるため、手に持たせる時はゲンコツを一度分解してやらないといけません。刃の向きが180度対称になる様に連結するのが基本ですが、グリップが段違いになるのを承知の上なら、刃が同じ向きになる様に連結する事も可能ですよ。ビーム刃は斧状の物と、先端が伸びた形の2種が付属します。



ビームアックスの組み替えギミック。下は余りパーツになるスコープを無理やり取り付けた状態で、本来の設定には有りません。

 グレネードランチャーは、左右2パーツの貼り合わせ。シールド裏にマウントしてありますが、設定通り、ライフルと一体化する事も可能です。実際に武器を組み合わせるとなると、シールド裏の物を左手では掴めないので、ライフルを左手に持ち替えたり、色々面倒な手順が必要かも。グレネードランチャーがシールドから起き上がればスムーズに行くかな?単独で武器持ち手に持たせられるか試してみましたが、残念ながら無理な様です。



 組立時間は2時間20分でした。大型の機体は、値段もサイズもこの位のスケールが扱いやすくて良いですね。他キットと組み合わせて、対決シーンも手軽に再現出来ますし。差し替えでも良いので、腕の甲がスライドして、収納したままサーベルを使うシーンが再現出来ると嬉しかったですね。その辺は追加武装とセットで、後に豪華版なり武器セットでフォローして欲しいものです。


 おまけ


 特撮リボルテックに、待望のエイリアン・ウォーリアーが登場です。早速紹介していきましょう。



 ウォーリアーは、映画2作目「エイリアン2」に登場したタイプ。頭部にフードが無いのが特徴ですが、モデルを並べて比べてみると、指が3本に減っていたり(2本くっついている様な表現にも見えますね)、手が大きくなっていたり、腕にブレードが付いていたりと、細かい部分が色々と変更されているのが良く分かります。個人的な感想では、気持ち悪さを抑えて、強そうな怖さに若干シフトしている様な。フードが無くなったのは、よりアクション映画向きに破損の心配を軽減する狙いだったと思いますが、カカトのツメがコンパクトになったのも、歩きやすさに配慮した結果かも知れませんね。



 付属品は、丸いプレートだったベースが、物語の舞台となる殖民星施設の床を再現した臨場感あふれる物に変更。口の開いていたエッグに変わって口の閉じたエッグが付属、しかもピンでベースに固定出来る様になっています。ネームプレートは原題の「ALIENS」としてありますが、これはもし今後シリーズが続いて行くなら、どうなるんでしょうね。「エイリアン4」は「Alien:Resurrection」となるのかな?



ウォーリアーの前腕を1作目のエイリアンに取り付けてみました。
「なんだオマエ、オーズに出てくるアンクみたいだな」
「うるせえ、いいからオマエはリボコインを集めてくるんだよ!」
♪コ・イ・ン〜集めま・く・れ〜!

 フェイスハガーは、今回は付属していません。その代わりにブレードの無い前腕と、指の開き具合が異なる手首1セットが付属。最大の特徴である「いっぱい登場する」を再現する際に、個体差の表現が可能となっています。



 ギミックの面では、背中中央の突起が可動式になり、首を上に向けやすくなりました。比較的人間っぽい印象だった1作目のエイリアン(ビッグチャップ)に対し、より爬虫類的な前傾姿勢が決まります。



「モモタロス、うしろー!」
「あー?なんだこのヨダレみてえなのは・・・ギャー!!」

 連続してエイリアンクイーンも発売されるという事で、そちらも楽しみです。ブルーレイBOXの発売にタイミングを合わせて順調に展開されているのかも知れませんが・・・気になるのはこの後ですね。特にポピュラーなのは2までかな?と思うんですが、3とか4とか、たまらなく好きなもので、ぜひ一通りは並べられる様にリリースして欲しいものです。4から後は、完成品フィギュアが主流になってきた時代の映画なので、3までしかプラモが出てないという事情も有りまして、頼りにしてます!ぜひともよろしくー。

その282 MGシナンジュの巻
その258 HGUCサザビーの巻
その326 HGUCギラズールの巻
その321 HGUCユニコーンガンダムユニコーンモードの巻
その323 HGUCユニコーンガンダムデストロイモードの巻
その212 MGシャア専用ザクVer.2.0の巻
その188 HGUCシャア専用ゲルググの巻
その52 MGジオングの巻
その16 MG百式の巻
その346 特撮リボルテック エイリアンの巻
その353 特撮リボルテック ガメラの巻

 2010.11.6 健 竹史

  

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