健さんの
プラモコラム

その188
 
HGUC シャア専用ゲルググの巻

( HGUC 1/144 シャア専用ゲルググ/
 MS−14S シャア専用ゲルググ 「機動戦士ガンダム」に登場)



 HGUCの人気の中心は一年戦争モノ。ガンプラブームを長く持続させるためにも、ドムゲルググの発売は、当分待たされるのでは・・・?なんて思ってたら、案外あっさりと出ちゃいましたね。もうしばらくモノが続くと思ってたんですが。今後の感心事は、ジュピトリスのMSが揃うのは、いつになるのかな〜?って事でしょうか。(ボール、アッガイ、ゾックもよろしく)

 それにしても、シリーズは一段落するどころか、ますます発売ペースが加速してますね。一体どこまで行ってしまうのか。ともかく、ゲルググのキットに目を通していきましょう。



 頭部は、リング状のモノアイシールドを上下からハサミ込む構成。クチバシ、トサカ、アンテナは別パーツ化されています。頭の上半分は完成後も着脱可能で、モノアイシールドを左右に動かしてモノアイの可動を再現出来ます。モノアイはシールで表現してありますが、リングが360度回る訳ではないので、ツマミの位置に注意して貼り付けましょう。

 リング前後入れ替えてやれば、完成後でもモノアイが光っていない状態に出来るハズです。あるいは、リングの反対側に下寄りの目を描き込んでやって、必要に応じてひっくり返してやるのも面白いかも。



 ボディは、MG同様に胸・腹・腰に分かれていて、胸と腹の間でボール可動、腹と腰の間で左右スイングが可能です。特に左右スイングはMGには出来なかった可動で、ポージングの自由度が格段に上がりました。・・・まぁ、これは旧キットでも出来ていた可動で、MGが例外的に出来なかっただけなんですけど。

 二重関節ではありませんが、ボディ側に埋まったボールジョイントと頭部をピンで接続してあり、前後に大きく、左右にも少々スイングさせる事が出来ます。首のボール軸受けの押さえパーツはABS製で、腹とのボール軸受けも兼ねています。肩関節軸は前後・上下にスイング可能。1/144ゲルググキャノンの様なジャバラの引き込みギミックは有りませんが、ポーズ付けとしては同等の動きが可能となっています。



 です。フンドシは下半分が左右スイングする、HGストライクノワール等と同様の可動を実現。今後はHGUCでもスタンダードになるのかな?スカート内部には3連バーニアを内蔵。可動ギミックは無く3基一体で成型されていますが、ゲルググマリーネの時の様な焼きギョウザの様な印象は無く、リアルに仕上がっています。バーニアは余剰パーツでつながっているので、こだわりたい人は切り離してやると良いでしょう。フンドシ下のフタパーツを外せば、HGUCガブスレイ等の飾り台に接続する事が可能です。

 スカートは、前から横にかけての部分が、通常のサイドスカートの様に分割してあります。ここはボールジョイントで可動し、より大きなポーズが取れるというセールスポイントなんですが、スカートが割れる事に抵抗を感じる人もおられるでしょうね。実際は割って動かさなくても通常のポージングには支障は無く、立てヒザなんかの時だけ動かしてやれば良いでしょう。パネルラインを再現した物と思えば不満を言う程の物ではありませんし、実は可動する事によって、万一の場合でもパーツの合いの悪さを調整出来るという、MGの反省を盛り込(略)



 です。モモは前後2分割。最近はMG同様この分割が増えてきましたね。ポリキャップをハサミ込むには適さない分割方向ですが、関節パーツにABSが増えてきた結果だろうと思います。ヒザは二重関節。関節パーツは左右貼り合わせで上にABSパーツ、下にポリキャップをハサミ込んであります。

 スネは、左・右・前の3分割に、ヒザアーマーを貼り付ける構成。内側はハメ込みピンが目立たない様に処理してあるだけでなく、簡単なモールドが入れてあります。MGゲルググへのオマージュってトコでしょうか?ゲルググ系キットが出る度に気になる「スネが左右共通形状なのか?」という件ですが、今回は内側と外側のボリュームに差をつけてあります。



 足首関節は、HGUCザクほどの多重関節では有りませんが、スネ前側に接続してあって、引き出せる様になっています。3連バーニアは足首関節の後ろに接続してあるので、関節を引き出すと一緒に動いてきます。マリーネイェーガーではスネ外装の内側に取り付けてありましたが、今回はMGの構成に近いですね。

 足首は、足の甲・クツ・足裏を縦に重ねるスタンダードな構成。MGほど角ばっておらず、程よく丸みを帯びた形だと思います。足裏のパターンは異なりますが、大小2つのバーニアを配してある点は、MGの足裏デザインを受け継いでいます。

スカートを動かさなくても、ここまで大きなポーズが取れます。保持力も十分です。

 肩アーマーは前後貼り合わせ。上方向からワンパーツ成形されていたMGに比べて接着ラインを処理する手間は増えましたが、これは肩アーマーをハネ上げるギミックを仕込むため。腕と胸を仕切る縦壁はABS製で、肩関節軸に通す様になっています。ジャバラの再現は有りませんが、マリーネ・イェーガーもジャバラの無いデザインになっている事を考えると、統一感は高まっていると言えるかも知れません。劇中イメージを優先して、側面にスラスターが配置されていないデザインとなっています。

 は、筒状の上腕を通して肩ブロックとヒジを連結する方式ですが、ヒジ関節パーツはABS製、ピンもヒジから肩に向かって突き出ています。ヒジ関節は二重関節になっておらず、関節パーツの横に軸受けの小片を取り付けてヒンジを構成する、HGドムトルーパーの様な構成。前腕を前後分割する場合に適した構成ですね。分割ラインは、ヒジ内側の丸モールドのカーブに沿って通してあり、外観を損なわない様に工夫されています。

このキットに飾り台は付属しません。念のため。

 腕の甲には、熱核ジェットユニットを装備。上下のノズルは特にモールドを入れてありませんが、内部にABSパーツを仕込む事で色分けしてあります。ユニット外側にはシールド取付け用のハードポイントが有りますが、穴を丸でなく八角形にしてあり、穴の奥にモールドを施してある、凝った作りになっています。このユニットは着脱式で、腕側の取り付け穴はヒジ関節軸受けの小片パーツが兼ねています。

 手首はリアルな左右ゲンコツ、ライフル用の右手、開いた左手が付属します。サイズはHGUCマリーネ・イェーガーよりも大きくなっています。イェーガーが開発される頃には、統合整備計画ザクの武器が持ちやすいサイズに変更されたんでしょうか?!



 バックパックは装備していませんが、背面のパネルは、なぜか(笑)取り外せる様になっています。パネル表面にはシールド取付け用と、ナギナタ取付け用の、2つのが開いています。リアスカート上部にもパネルが外れる部分が有りますよ。

 武装です。ビームライフルは左右貼り合わせてから銃口センサーを取り付ける4パーツ構成。銃口には穴も開けてあります。旧1/144キットでは穴も開けられないほど銃口が細く、迫力がイマイチでしたが、逆に細い方が小型化技術が進んでおり、ジオングの指にビームを仕込む事への説得力が・・・いや、やっぱり太くて迫力が有る方がカッコイイですね(笑)。



 ビームナギナタは1本付属。ビーム刃はクリアー成型の、平たい形状の物が付属します。MGには通常のサーベルの様な細く形成された刃も付属していましたが、今回は付属せず。取り付け穴は通常のビーム刃と共通サイズなので、他キットから流用してやると良いでしょう。黄色いビーム刃はガザC、パラスアテネ、メタス、ガブスレイ等、最近発売されたZ期のキットに多く付属していますよ。

 ビームナギナタは劇中では背中に背負っていますが、キットではシールド裏に装備する事も可能です。その場合には背中用のアダプターごとシールド裏面の取付け穴に差し込んでやります。取付け穴は2箇所開いています。本数に余裕が有れば、背中も含めて何本も携行する事が可能ですね。

情景模型「テキサスの攻防」のベース上で、HGUCガンダムと対決!さすがにちょっと狭いですね。

 組立時間は1時間でした。MGほどアレンジを強調する事なく、アニメ本編(めぐりあい宇宙?)の雰囲気を残したキットに仕上がっていると思います。HGUCマリーネ・イェーガーよりもディテールは少なめですが、内部バーニア等のチラリと見える部分の密度は高く、ギミックも3種のうちで最も完成された物となっています。

HGUCゲルググマリーネ(左)、HGUCゲルググイェ−ガー(中央)との比較。頭の大きさ、足首の大きさ、ヒジの構造・・・見事にバラバラです(笑)。

 今後の展開ですが、オデコとアンテナのパーツを除外可能としていない点が気になります。ここに新たに切り替えを設けるのか、あるいは隊長機にも組める様な量産機を発売するつもりなのか、それともMGの様にデザインに違いを持たせて、大々的に新規金型を採用した量産機を出そうとしているのか、ひょっとして量産機を出すつもりが無いのか(それだけは勘弁して〜!)、要注目であります。発売される場合は、コクピットハッチのパーツが除外され、同形別色のハッチが付属する事になりそうです。

旧1/144キット(左)、1/144ジョニーライデン機(中央)との比較。同じ仕様の機体のハズなのに、上のHGUC3種に負けず劣らずバラバラな印象(笑)。既存キット2種が、あまり大きく造形されていないのは意外でした。

 その他、胸やクツ、ヒザアーマーのパーツが除外可能になっているので、ジョニーライデン機の発売は考慮してある様です。背中のパネルが外れるのはB型(高機動バックパック)、C型(キャノン装備)のユニット交換に対応するため。リアスカートのパネルは、B・C型にビームナギナタを装備させるための配慮ですね。

 シールドのパーツも除外可能になっていますが、やはりゲルググキャノンにはシールドが付属しないのかも。リゲルグもシールドを装備しない機体ですね。肩ウイングバインダー、バックパック、腕部グレネードランチャー、頭部アンテナ、ビームライフルが新規に必要ですが、ぜひ発売して欲しい所です。(リゲルグはスカート内のバーニアが5基となっていますが、増やすスペースは残っているかな?)青の部隊マサイの機体もお願いしますね!

2006.10.28 健 竹史


  

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