健さんの
プラモコラム

その389
 HGFC マスターガンダム
 &風雲再起
の巻

 HGFC 1/144
 GF13−001NHU マスターガンダム&風雲再起
 バンダイ
 「機動武闘伝Gガンダム」に登場
2011年8月発売 税別初出価格2600円



 先日、組み上がったマスターガンダムを風雲再起に乗せてテーブルに置いていたら、ヨメが尋ねてきました。
「ねえ、これダンボール戦機よねえ?」
そして次の日、マスターガンダムを風雲再起から降ろしてパソコンデスクに置いていたら、またヨメが尋ねてきました。
「ねえ、このプラモなんでマント着とるん?」
せっかく私が模型店で受け取ってきたガンダムがあるハズなのに、ウチのダンナは放置したまま何を作ってるんだろう、みたいな。それがコレなのよコレ!

 本編を見てない人にとって、Gガンダムワールドというのはボクらが思う以上に謎めいて見えるのかも知れません。でもなあヨメよ、あんたが好きなユニコーンガンダムがアリなんだから、ユニコーンにガンダムが乗ってるのもアリなんじゃないかね?いや、ちょっと違ったかな。ともかく、いつかGガンダムを見せてやろうと思うのであります。まだまだこんなのは序の口だぞ(笑)!では、早速サリーちゃんパパにご登場願いましょう。



 頭部は、マスクの裏からアゴを取り付け、前後分割のヘルメットでハサミ込み。アンテナは正面から取り付けます。頭に埋没してるのに安全突起が付いてるのは不思議な光景ですが、例え作業中だけでも危険は避けないとイケナイのですね。完成後も少し見えますが、クボミを埋めるくらいなら、いっそ突起は付いたままでも良い気がします。



 ボディです。は上がボール可動、下が前後スイングの二重関節。丸首に隠れて、ポリパーツはほとんど見えなくなります。は前後貼り合わせ。ウエストは筒状にワンパーツ成形され、胸へはツメの付いた突起で下から後ハメします。エリ前とハッチの赤いパーツは正面から取り付け。ダクトの色分けはシールで対応しています。



 ウエストと腰の接続は、球体ボールジョイントを使用。腰のジャバラに埋没したデザインなので、動かす時は少し引き出してやりましょう。



 です。フレームはポリキャップをハサミ込んでの前後貼り合わせ。ウエストとのスキマをガードするジャバラは筒状に成形してあり、上から被せてリアスカートでロックします。フロントスカートは左右一体で可動、切り離せば独立ボール可動に出来、180度起こす事も可能です。



 サイドスカートは、板状突起でポリキャップに取り付けてあり、横にのみ可動。シャイニングガンダムと違って隣り合うスカートと噛み合ったデザインでもあり、前後スイングしなくても構わない感じですね。並んだ大きなスカートの間に小さなスカートを組み込んだ意匠はマントに通じる物があり、統一感が美しいですね。同じ仕組みで折り畳み、下半身が全開になる裏設定が有るのかも知れません。(多分ないと思います!)



 リアスカートは固定式となっています。短めに設定してあるのも、中央が垂れたデザインになっていないのも、今思えば馬に乗る事が決まっていたからなんですね。股関節軸は、フンドシ下部と一体でスイング。フンドシ下には飾り台取り付け穴が設けてあります。



別売のアクションベースを使用しています。
このキットにはアクションベースは付属していません。

 です。股関節は軸可動の組み合わせ。モモは途中が膨れたデザインのため、筒状パーツを上下に連結してあります。やはり股関節とヒザからのフレームが内部で連結している最近のフォーマットで、外装を外しても機構が成立する仕組みです。



 ヒザは、モモ・スネとも後ハメ可能。ハサミ込み+スネ側で可動の二重関節になっています。



 スネは、正面の赤いパーツを左右からハサミ込み。ヒザアーマーを前から、左右のガードを横から取り付けます。設定では左右のガードにヒザアーマーが被さっていますが、キットではパーツを重ねず、上手く造形して噛み合せる事で、それらしく見せています。本当に重ねたらプラの厚みやスキマが目立ってイマイチだったかも知れませんね。



 足首関節は、上が二軸可動、下がボール可動の二重関節。設定に準じて、アキレス腱付近にはカカトと対になったディテールを入れてあります。可動範囲も広く、どの方向にも良く動きます。



 足首アーマーは左右貼り合わせで、クルブシとカカトの境い目に接続。後部は分割位置を端に寄せてあり、分割ラインもハメ込みピンも目立たなくしてあります。前側は中央にスキマが有り、ここに足の甲のトゲが通ります。

 足首は、甲・クツ・足裏を縦に重ねる構成。クツはツマ先だけで、カカトは全体が足裏パーツに含まれます。甲のトゲは内側から取り付け。前寄りの位置に軸が有り、30度程度可動します。



 肩アーマーは、肩ブロックのポリキャップをハサミ込んでの前後貼り合わせ。前方向に引き出せる肩関節にボールジョイントで接続してあります。横が切り欠かれていないデザインですが、胸の脇がハの字になっている事もあり、腕は真横近くまで上がります。左右とも側面にはマント取付用のスリットが有りますが、配置も幅もスジ彫りに合わせてあるので、あまり目立つ事は無いでしょう。

 です。肩ブロックは、肩アーマー内のポリキャップに下から被せる方式。横に貼り付けてあるサイドアーマーは設定より若干短いんですが、腕を横に上げた時、肩アーマー内に完全に引き込まれて可動を妨げない長さという事で決めてある様です。



 上腕は筒状にワンパーツ成形。モモもそうですが、前腕(スネ)内部にまで入り込み、ヒジ(ヒザ)関節の横を完全に覆っているスキの無いデザインが良いですね。

 ヒジは、薄型ポリキャップを仕込んだハサミ込み部と、前腕側のポリキャップで可動する二重関節前腕は、先に左右貼り合わせ式のヒジカバーで関節用ポリキャップをハサミ込み、後から前後貼り合わせの前腕本体を組み付ける構成。前腕が伸縮するニアクラッシャー、有線で撃ち出すディスタンスクラッシャーは、残念ながら再現されていません。



 手首は、指を揃えた左右の平手防御の構えの右手、突きの構えの左手、右の握り手、クリアー成形の開いた左右の平手が付属します。握り手はビーム手綱やマスタークロスに対応、クリアーの手はダークネスフィンガーをイメージした物です。

 また、シャイニングガンダム同様にビッグエフェクトパーツと称して巨大な右手が付属。やはりダークネスフィンガーに被せて使用します。



 バックパックは、マントが展開してウイングに変化する、この機体の中で最も特徴的な部分。今回はマントとウイングを別に用意し、差し替えで再現しています。背中の本体は、前後2パーツの貼り合わせで、左右にウイングの基部となるポリキャップをハサミ込んであります。背中に埋没する様に取り付けてあり、薄っぺらでないユニット感がナイスです。



 ウイングは、内と外の2パーツを貼り合わせ、間にアーム接続用のポリキャップをハサミ込み。紺色の上面パーツはマント用の物よりスリムに造形してあり、ウイングの厚みを抑えてあります。アーム自体はワンパーツで、基部・ウイング側とも二軸可動。上に持ち上げるほど、キレイに横に開けるので、飛行ポーズを取らせる時は試してみて下さい。



足元のクリアーパーツは、マスタークロスから切り取ったマスターアジアです。

 マントは、両端と小羽根の紺色パーツを除けば、前・後・左の3分割。左が別パーツになっているのは、ハネ上げて少し開いたスキマから、左手を出して攻撃ポーズが取れるギミックを仕込んであるため。肩アーマーのフチとスリットをコの字形のジョイントでクリップし、球体ボールジョイントで接続してあります。最小限の開き具合で手が出せる様、左前の小羽根は折り畳んだという想定で取り外し可能。外した小羽根を左マントの内側に収納出来るのも親切ですね。



箱に美女(推奨)を閉じ込めて剣で突き刺したのに無事脱出、という奇術ショーは、こんな仕掛けになっているのではないかと思われます。(ウソ)

 前後のマントは、脇の下に太いハメ込みピンを通して頑丈に連結し、右側面の紺色パーツでロックします。ウイングを外した背中のポリキャップで本体に接続、スネ付近に入れてある補強は、中で立ちポーズが極端に崩れない様にガイドする狙いも有るのでしょう。単調な筒形状に分割ラインを入れるのではなく、隣合うウイングとの段差や小羽根とのスキマで変化を付けた造形がナイス。左マントとの噛み合わせはしっかりしていて、半開きになる事も有りません。



 武装は、マスタークロスが付属します。マスターアジアが繰り出す布技をビームで再現して放つ物ですが、クリアーのビームパーツの端に、同スケールのマスターアジアが付いているのがユニーク。フィギュアをカットしてマスターアジアとガンダムの両方に持たせるか、ガンダム用の持ち手をカットしてMF相手に大技を放つマスターアジアを再現するか、一昼夜悩んで決めませう。



 続いて風雲再起です。頭部を赤で成形してありますが、他は飾り台も含めて白一色、シールもヒヅメくらいしか用意されておらず、ある程度ポーズが変えられる飾り台といった感じです。下手にフル可動にするとポーズを決めるのが難しく、値段がハネ上がる割に満足度は上がらなかったと思うので、妥当な判断でしょう。基本的にモナカ割り、ポリキャップは使ってありません。



 頭部は、2パーツ貼り合わせておいて、左右からマスク(メンコと言うそうです)を被せます。は左右一体で、この時にハサミ込み。ビーム手綱はリード線を使ってあり、口輪パーツの穴に通し、内側に折り曲げて固定します。取り付けるかどうかは、やはり一昼夜悩んでの選択式となっています。耳パーツの中心にピンが有り、ここにユニコーンホーン(ツノ)を取り付けます。



 ボディは左右貼り合わせ。首のジョイントはハサミ込み式で前後に可動します。頭部は後ハメ式・・・と言うより、ジョイントの先端に使わないピンが有って、何に使うのか説明は有りませんが、とりあえずMFの上半身を接続してケンタウロス形態にしてみましょう。案外、ユニコーンガンダムのピンチに駆けつけ合体するかも知れません。(その昔、ヤットデタマンというアニメが有りましてね・・・)



 尻尾は上下2パーツ貼り合わせ。やはりボディにハサミ込んであり、上下に可動します。後端はスラスターか何かの様ですね。奥に何かディテールパーツを貼り付けてやっても良いかも知れません。



 背中は、中央のパーツが外れる様になっていて、騎乗するMFのフンドシに接続するピンを畳んで隠してあります。マスターガンダムが乗る時にはフタパーツを元に戻すんですが、ゴッドガンダムの場合はスカートやフンドシ前部が長いため、フタパーツを取り付けずに乗せてやります。背中がエグレた様で痛々しいんですが、同時に10円玉投入口を作りたくなる衝動にも駆られます(笑)。



 フタパーツは上にすぼまった形なので、引っ張ろうとしても掴む所が有りませんが、横に押してやると簡単に外れます。設定では、この辺りにT字形の取っ手が付いているんですが、キットでは不要と判断されたのか、再現されていません。



 前脚は、肩とヒジがボール可動。前ヒザ(ヒジの下の関節)は軸可動で折れ曲がります。ヒヅメは固定式ですが、ワンパーツで成形され、根元は周り止めの付いた球形になっているので、自信のある人は可動式に改造してみても良いかも知れません。4本のヒヅメは共通パーツで、ハサミ込むだけでそれぞれの脚に合った角度に決まります。



 後ろ脚は、踏ん張ったボーズで固定された股関節軸の先端が角ピンになっているので、腰は無可動となっています。後ヒザと飛節(人間で言うカカト)は軸可動、ヒヅメは固定式で、実際は腹を支える飾り台に合わせて、足の接地を調整する程度しか動かす事は無いでしょう。でも股関節軸パーツは、ボディ内部に回り止めが付いているだけで丸軸ですから、左右の脚を一体で動かす改造は簡単に出来そうですね。また、角ピンの受けの周囲は10mmの丸穴になっているんですが、ひょっとしたら市販パーツに合わせてあるんでしょうか?ついでに、これは前脚の肩関節と同じ径でもあります。動かないフリして可動工作派にやさしい仕様は、ガンダムラジエルを思い出します。各自の技量に合った改造に挑んでみるのも良いかも。

 台座は、ベースと支柱の2パーツ構成。腹の角穴に差し込み、角度調節は出来ません。ベースの接地範囲の後端が後ろ足と同じ位置だったり、支柱の接続部がベースからハミ出していたりと、サイズ的にはギリギリな感じですね。転倒を心配する程ではありませんが、もう少し後ろに延長してあっても良かったかも。



旧1/144キット(左)との比較。意外にも、ウイングの長さはほとんど同じです。

 組立時間は、マスターガンダムが1時間5分、風雲再起が35分でした。2モード再現に加えて演出の充実、フルセットと呼べる豪華な内容ですが、これでもMGより安いという、嬉しいキットです。さすがに風雲再起は台座モードには変形しませんが、むしろ一般発売のキットで、付録キットの様な簡素な仕様を採り入れたのは快挙じゃないでしょうか。赤いパーツはマスターガンダムのランナーに含まれているものの、残りの白いパーツについては、このボリュームでたったランナー2枚分なんですよ。この仕様が受け入れられればデビルガンダムやグランドガンダムの発売がグッと現実味を帯びて来ますし、そうなると組み合わせてグランドマスターガンダムも?!

 ところで、風雲再起とマスターガンダムのパーツの間には切り替えが有って、分売も想定されている様です。風雲再起はガンプラビルダーズなんかに絡めたら面白そうですし、馬に乗ったリアル武者ガンダムも見てみたいし、ゴッドガンダムとのセット売りだって考えられ・・・おや、ヨメから電話がかかってきた様です。
「もしもし?いま買い物してるんだけど、SD三国伝の流星なんとかって馬を売ってるよ。あなた馬のプラモ好きでしょ?買っとく?」
うーん、よほどインパクトが有った様ですね。


 おまけ



 ガンダムエース2011年10月号に、ジ・オリジン版ガンダムの1/48ヘッドモデルが付いていたので買ってみました。付録でヘッドモデルというのも、すっかり定番になって来ましたね。



 目とバルカン、側頭部ダクト内側は芯パーツにモールドされていて、これに正面からクマドリと一体のアゴ、マスクを重ねます。口のスリットの後ろがほぼ空洞になっている様で、開孔したり何か仕込んでみたい人には都合が良いかも。ヘルメットは左右貼り合わせ。チョンマゲパーツは上面と後頭部カメラのフチだけを担当し、チョンマゲ側面はヘルメット側に付いているのが面白いですね。頭頂部カメラのフチは、オデコのバイザーと一体で正面から取り付け。アンテナはオデコセンサーと組み合わせ、最後に取り付けます。



 ボディは、胸左右のセンサー(?)正面を別パーツ化。首の底面がそのままボール軸受けになっていて、頭部芯パーツのボールジョイントをハメ込みます。背中は飾り台の差込み穴とは違う様な・・・と思ったら、次号に付いてくるビームサーベル型ボールペンを立てられるそうで。2本立てたくて、次号は2冊欲しくなる人も少なくないでしょうね。このボールペン、予告によれば1/48ガンダムの手の平の突起にも対応してるそうですから、「2冊買うのはちょっと・・・」という人は、1/48ガンダムを机に置いて、ペン立てにすれば良いのです。(机が狭くなるよ!)



 ボールペンまで用意してあるのは、さすが時代だなあと思いますが、昔はペン立てになってる実用プラモなんかも有った様ですね。これが飾る・遊ぶ以外の方向へもガンプラが広がっていくきっかけになるのかも知れませんが、このクオリティなら、何が出てもついつい買ってしまう予感が・・・。

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 2011.8.31 健 竹史

  

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