健さんの
プラモコラム

その328
 PG
 ダブルオーライザー
の巻その2

 PG 1/60
 GN−0000+GNR−010 ダブルオーライザー
バンダイ/
 「機動戦士ガンダム00」に登場
2009年11月発売 税別初出価格25000円



 お待たせしました。先にダブルオーガンダムだけ紹介したPG ダブルオーライザー、残りの部分も紹介していきましょう。パッケージの中がさらに二つの箱に分かれていて、それぞれにダブルオーとオーライザーのパーツを収納。なんだか別売の準備にも見える商品仕様ですね。GNソードVはオーライザー側の箱に含まれるので、前回では採り上げず、今回に回させて頂きました。ダブルオーガンダムについては、「その324 PGダブルオーライザーの巻その1」を参照下さい。



 機首は上下2パーツを貼り合わせるだけでなく、先端が別パーツ化され、正面から差し込む構成となりました。プラモは完成後に収納しやすいパッケージサイズになってる事が結構有るんですが、今回のオーライザーのサイズは、箱の短手方向に対してキツキツの全長になってるんですね。収納時に機首先端を外すと、より余裕を持って箱に収まると思います。ダブルオーの全高も、隣に寝かせて程良いサイズですよ。



 キャノピーにはクリアーパーツを使用。内部メカは見える範囲だけでなく、機首全体に詰まったフレームとして再現してあります。機首後端には点検パネルの開閉ギミックを再現。せっかく作ったフレームですから、完成後も楽しめるのは嬉しいですね。



 機首下面のランディングスキッドは可動式になりました。アームの両端がヒンジになっている単純な物で、引き出すように展開します。本当は差し替え式の方が、シリンダー等の細かな表現が入った物に出来て面白いんでしょうけど、オーライザーはGN粒子で動いているハイテクメカなので、従来の油圧を連想させる様な脚にする事も無いでしょう。同様のランディングスキッドはボディ左右にも有り、計3本の脚で接地します。



 ボディは、機首と機体後部をハサミ込んでの上下貼り合わせ。左右のウイングを頑丈に接続するために芯パーツが通してあり、その上面に、箱状に縦成形されたコクピットをセットします。パネルの右横にいるハロまで再現。なんだか半没式に乗り込んで操縦をサポートする、スターウォーズのR2−D2みたいですね。もちろん沙慈君のフィギュアも乗ってるんですが、全裸でない事に非常に違和感を感じます(笑)。ハッチはヒンジで開閉、裏面にはそれらしいモールドも入っています。



 機首はハサミ込みとは言っても、後端に被せたポリキャップだけがボディに固定された構成になっています。ひょっとしたら完成後も着脱可能な設計になっているのかも知れません。と言うか、ボクは何度も着脱しましたが。外装パーツがわずかにメクれるとか塗膜が擦れるとか、何か支障があるといけませんから、コンパクトにバラして梱包や収納に利用したいという人は、事前にチェックの上、試してみると良いでしょう。



 ウイングは、ボディフレームの端を上下からハサミ込み、筒状の外装パーツを被せて固定します。サイドバインダー取付基部にはポリキャップを内蔵。GNバルカンになっている前部は別パーツ化してあり、前から取り付けます。



 機体後部の、二段階に折れ曲がる変形部分にもフレームを内蔵。割れた機体上部のスキマからメカ色がチラリと覗き、ダブルオーの背中に接合する面もフレームが露出した物となっています。コクピットのすぐ後ろが折れ曲がり位置になっているんですが、ここはオーライザー単体の状態では隠れる部分であるにも関わらず外装で覆われていて、パイロットの安全は考慮してあるのだなと納得。



 テールユニットは、中央部が後ろに伸び、左右のブロックが割れて広がるギミックが追加されました。青いフィンも割れて展開。この動きは全て内部フレームによる連動式で、左右に広がるパーツはアームに外装を貼り付ける組立となっています。4枚のヒレを広げた姿はウミガメの様で、ちょっぴり萌えます。たまらなく好きなんですよ、ウミガメ。



 サイドバインダーです。本体は2パーツ貼り合わせで、先端には内部フレームを内蔵。スリットからクリアーパーツ越しにメカニックが見える演出は、ダブルオーのモモ側面に似ていますね。



左がビームマシンガンとミサイルハッチを開いた状態、右が閉じた状態です。

 バインダー内側の、ウイングに連結する部分はガッチリと固定されていますが、その前部、ビームマシンガンは可動式。根元を軸にして首を振るように可動、普段はバインダー内に埋没している発射口が、使用時のみせり出してくる表現になりました。バインダーの外側、青いユニットに設けられたミサイルハッチは、これに連動して開閉。ハッチが引っ込むのではなく、ハッチを残して全体が浮き上がる事で開く仕組みです。気流や重心が変わると思うので、左右同時に使用するのが理想?



下がミサイルハッチを開いた状態、上が閉じた状態です。

 後部のスラスターは、今回も本体側のピンを2パーツでハサミ込み。ヒンジ部分にはポリキャップを使用してあり、可動します。クラビカルアンテナユニットは、可動部にポリキャップを直接仕込むのではなく、ポリキャップをハサミ込んだ頑丈な関節ユニットを組んで、仕込んであります。内部フレームは無くても、外装パーツと可動パーツを使い分けて、保持力を高めたり、不要にキツいハメ合わせを避けようという工夫なのでしょう。アンテナは、厚みを出すために2パーツ貼り合わせとなりました。ポリキャップで可動します。



 サイドバインダーは、合体時にダブルオーの肩に移動するため、着脱式。ジョイントは今回も、合体前と後で入れ替わる、回転式となっています。オーライザー時には、ウイング内のポリキャップに差し込むストレートな物。合体時には、GNドライブの円に沿った引き出し式のアームが展開、ドライブ周囲のスリットに接続します。回転途中で引き出す手順は少々特殊ですが、GNドライブと一体化しての回転を再現するには、ベターなアイデアでしょうね。



 今回はオプション武装として、GNコンデンサー、ハンドミサイルユニット、GNミサイルA/S、粒子拡散ミサイルが付属。キットオリジナルの設定でHGや1/100には無い武装ですが、説明書の解説によると、本編用のラフ案が存在していた物も含まれているとか。GNシールド接続用の穴の他、クラビカルアンテナユニットの表裏にもハードポイントが有り、ここにマウント可能です。



左から、粒子拡散ミサイル、GNコンデンサー、GNミサイルA/S。
ハロを抱えた沙慈のフィギュアはオーライザー側、刹那のフィギュアはダブルオー側のランナーに含まれています。

 GNコンデンサーは2パーツ貼り合わせの円盤(これが本体?)を、筒状のユニットに閉じ込める組み立て。ユニットの外装は円盤を囲む様に分割され、前後面は別パーツ化してあります。ミサイル類は、基本的に筒状パーツを連結する組み立て。粒子拡散ミサイルの前部だけは、側面ディテールを再現するために貼り合わせ式となっています。



 ハンドミサイルユニットは、、下の2基はホルダーと噛み合っていて分解出来ませんが、上の1基は着脱可能です。キュリオスが使っていた物と共通化してあるとの事で、これがPGキュリオス発売フラグになるのかどうか(笑)。せっかくジョイントが着脱式になっているのだから、差し替えパーツとしてダブルオーの手に持たせられるグリップが付属しても良かったかも。ジョイントの差し込みは、ユニット側と機体側でハメ込み位置が違っているのが面倒に思いました。力を込める位置と力のかかる位置はなるべく一致させた方が、頑丈なパーツになって良いかと思います。今回は途中で細くなっている部分も有るので、慎重にハメ込みましょう。



 GNソードVは、刃を折り畳む事でソードモードからライフルモードへ変化します。クリアーの実刃部分はワンパーツですが、それを両面からハサミ込む白いパーツは途中で分割。薄く長い刃が曲がると、この白いパーツの継ぎ目がメクれるので、ここは分割しない方が良かったかも。特にライザーソードモード再現用のビームパーツを被せる時、途中で引っ掛かって少々面倒です。もっとも、途中で分割する事で、実刃パーツが自由に曲がる状態にしておくのも、破損防止の上で大事という判断なのかも知れませんが。



オーライザー下面とGNソードV。中央の黒いパーツは、GNソードV運搬用のホルダーです。

 刃の回転部にはポリキャップを使用。その上に被さる黒い部分は、ランディングギアを内蔵したユニットになっていて、展開すれば青いカバーとの高低差を無くして、オーライザー下面にソードを下げた状態での駐機が可能です。ランディングギアの反対側(上面)は、ソードを吊り下げる運搬用ホルダーと噛み合う、引き出し式のジョイントになっています。こちらの面は固定式の接地面が3箇所設けてあり、常に地面に置ける状態。ライフルモードのメンテは、(前腕ホルダーを少し動かして)こちらを下にして行えそうです。



 腕の甲に接続する青いカバーは、内側に内壁パーツを貼り込んであり、トラス状の補強を表現。先端にはヒジへのジョイントを仕込んであります。前腕ホルダーは可動式で、2通りの構え方に対応。各モードでの定位置では頑丈に固定されますが、移動途中はユルユルです。ポーズ変更はスムーズになりますし、荷重を考えてもロック機構が有るのは嬉しい事ですね。グリップも若干の可動が可能。手の平に接続するスリットは、右側にだけ設けてあります。



 ライザーソードモード用のビーム刃は、2パーツ貼り合わせ式。ものすごく大きいですよ。各関節にクラッチ機構を持つPGダブルオーですが、腕の前後回転や上腕のヒネリはシンプルなピンタイプのため、この荷重を支えるのはなかなか難しいですね。が、横に持ち上げる様な、クラッチで支えられるポーズを選べば、案外頑丈に保持出来る様です。例えば腕を前に上げるのではなく、横に上げて肩関節を前に振るなど、いろいろ試してみると良いでしょう。



 早めに買うと、初回特典として飾り台が付属します。人の字形に組み合わさった大小二つの支柱とその支えが、ダブルオーとオーライザーをそれぞれ載せて同時にディスプレイ。また、モデルが合体すれば、二つの人の字が直線的に変形して組み合わさり、大きな人の字形になってダブルオーライザーをディスプレイ出来るというスグレモノ。人と人が支えあって人間となり、群体として行き詰まったら完全な単体としての生物に人工進化させる、そんな漢字の成り立ちの話を、金八先生がしてましっけ。(してないよ!)



 ちなみに、ベース部分はEX−Sガンダムからの流用。そのため使わない丸穴が有ったりします。面積が大きくシンプルなので、PGエールストライクガンダムにも使われています。



 オーライザー下面のジョイントは、短い角ピンが2本並んだ物。飾り台前部の支柱を使うと、先端が可動するので角度調節が自在です。後部の支柱は、主にダブルオーを飾るための物で、フンドシ下の取り付け穴にフィット。こちらの先端部は、段階的に角度を選んで差し込むタイプで、荷重でガタつく事が有りません。後部の支柱に追加のジョイントを取り付ければ、オーライザーをディスプレイする事も可能です。但し、あまり深いジョイントでは無いので、出来れば前部の低い方の支柱で飾る方が安心ではないかと思います。

 さらに、Y字のジョイントパーツを追加すれば、機体下面にGNソードVを下げたままでのディスプレイも可能です。この場合のジョイント穴は、ランディングギア前方の、ポリキャップの無い角穴を利用。ジョイントパーツは大きくて目立つので、ソードを囲う様な外観になりますけども。ソードを吊り下げるホルダーは、本来の飾り台取り付け穴と、機首根元の穴の3箇所で保持。機体とソードのスキマを完全に埋める、大きなブロックとしてあります。



 ダブルオーライザーへの合体です。オーライザーは機体後部を折り曲げ、ダブルオーの背中へのジョイントピンを露出させます。カチカチという音と手応えが良い感じ。ダブルオーは、背中のフタを開いて取り付け穴を露出、ここにピンを差し込みます。今回はさらに荷重対策として、バックパック上部にもフックを引っ掛ける仕組みが追加されました。



 サイドバインダーは機体から取り外し、ジョイントを反転させます。半円形のアームを展開し、コーン基部のリングに接続。設定ではGNドライブの穴に連結していましたが、今回は中に発行ギミックが仕込んでありますからね。合体後は密着しているので、劇中イメージと違わないと思います。

 合体すると背中の重さで背筋が伸びてしまうんですが、今回はのけ反り防止のロック機構等は付いていません。もし背中にスペースが無い、あるいは合体後に背中側を指で操作しにくいという事であれば、例えば今回、腹部前側にはそれなりにスペースに余裕が有る様に思われるので、こっちに何らかのギミックを仕込むのもアリだったかも知れません。



 組立時間は、ダブルオーガンダム本体と合わせて、12時間半でした。HGUCデンドロビウムに迫る価格とパッケージのボリュームでしたが、いきなりオーライザー込みで、フルセットでの発売で良かったと思います。拡張キットの発売を待たずに、最初から存分に遊べるというのは、やっぱり楽しいです。初回限定となってはいますが、飾り台はぜひとも欲しい付属品ですね。また、申し込み期限付きで、クリアーボディの購入権も同梱。PGレッドフレームの時には初回生産分にもれなく付いていたクリアーボディですが、希望者にだけ販売する事で価格を抑え、欲しくない人の分の生産数を減らす事でレア度も高まるという、なかなか上手い方法じゃないかと思います。



 今後の展開ですが、フレームの応用性の高さは「その324」で触れた通り、非常に高いと思われますから、PGエクシアや、人気次第では仲間やライバルの機体が発売される余地は十分あると思われます。何しろ説明書の開発系譜図には、劇場版の機体まで(名前だけですが)紹介してありますからね。ダブルオーのランナーがA、B、C・・・となっているのに対して、オーライザーのランナーはOA、OB、OC・・・と、タグの表示を全く変えてあって、単品発売もセット売りも可能な様に開発された様です。今後単品発売するのもアリじゃないですかね。その時は、出来れば今回と違う物でも良いので、何らかの形で飾り台を付けたり、別売してもらえたらと思いますね。

 有ると良いなと思うのは、ザンライザー(またはザンユニット)ですね。MSを含めない単体での発売で、遊びの幅がグンと広がりますから。それに買えば買うほど連結して・・・いや、こういう遊びは、1/100までに留めた方がいいのかな(笑)?てな感じで、2回に分けて紹介してきたダブルオーライザー、たいへん魅力的&意欲的なキットだと思いますので、可能ならぜひ手にとってみて欲しいと思います。


 おまけ




 昨年末、コンビニで見かけたので、「仮面ライダーW サウンドガイアメモリ」のサイクロンメモリを買ってみました。「ニッパー!」「ナイフ!」「パーツセパレーター!マキシマムドライブ!」てな調子で、昨年秋頃から何か手に持つ度に、例の声が脳内に響く様になって困っていたんですが、本物(っぽい物)がようやく手に入って、落ち着いてきた様です。最近のライダー番組は音声ギミックの使い方がカッコ良くて、クセになりますね。

 このアイテムは食玩ですが、玩具の変身ベルト「DXダブルドライバー」にもセット可能との事。電池を内蔵していて、ボタンを押すごとにメモリの名称「サイクロン」、変身BGM、必殺技の掛け声「サイクロン・マキシマムドライブ!」、技の効果音の順に、4通りのサウンドが流れます。表面のシールは見る角度で絵柄が変わり、C(サイクロン)のマークと、Wの顔が映ります。どうもWの顔の方が目立ってる気がしますけども。



 ちょうど姪っ子が来てたので、後ろからそっと近づいてサウンドを鳴らしたりすると、結構面白がってました。ライダーは見てない子なんですけど、光ったり鳴ったりする小物は、玩具に限らず基本的に子供のウケが良いみたいですね。合う話題も無くて間が持たない時は、小道具が頼りです(笑)。

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 2010.1.14 健 竹史

  

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