健さんの
プラモコラム

その74
ストライカーウェポンシステムの巻

( 1/60ストライク ガンダム ストライカーウェポンシステム/ バンダイ/ GAT−X105 ストライクガンダム(&エールストライカー/ソードストライカー/ランチャーストライカー)「機動戦士ガンダムSEED」に登場)


 もう、何体ストライクを組んだでしょうね?300円、HGエール、ランチャー、ソード(コレは2体!)、1/60、ニュータイプの付録、そして1/100が3種。ボクの場合、キットが出る度に比較してますから、箱にしまっておく暇もなく、机の上には、いつもストライクがズラリ、ってカンジでした。そんな日々も、いよいよ終盤かな?ビッグサイズで、豪華フルセットの登場です。

 今回は、これまでの商品形態と違って、ストライクガンダム1体と、「エール」「ソード」「ランチャー」の装備3種のセット商品です。誤解のない様、お願いしますね。ストライク本体は変更ないため、「その65 1/60ストライクガンダムの巻」を参照頂くとして、装備を中心に見ていきましょう。



 ではまずエールストライカーから。主翼は赤と黒に色分けされ、下エンジン側面の黄色パーツも別パーツになりました。1/100では、シールで対応してた部分ですね。これで色分けは完璧かな?各部にオリジナルディテールが追加されましたが、そのパターンはストライク本体と統一感の有るものになっています。丸いスジ彫りの、スジの中にディテールが有ったり、ちょっと懲りすぎかも。



 サーベルホルダーの後ろは、エアインテイクの様に処理されました。1/100やHGでは、単純な凹みだった部分です。ノズルは内部メカも再現されてます。こんなに徹底してリアルなのに、上面に「AILE」なんて、ユニット名を刻印する様な、お茶目な演出もされてます。これ、昔の超合金ヒーローの腹に、名前が書いてあったのに似てる気がします。六角モールドで囲って、はるかにオシャレにはなってますけど。気に入らない人は、パテで簡単に埋める事が出来ますが、これはそのまま楽しむのがでしょう。

 ビームサーベルは、ビームライフル(ストライク単体売りにも付属)と同様、ジョイントを引き出して手首のスリットに接続して持たせ、クリアーのビーム刃をセットします。サーベルホルダーにはポリキャップを内蔵してます。



 ところでこのエールユニット、主翼と4枚のフィンは、完成後もポリキャップで着脱可能です。かさばるデザインだけに、配慮が嬉しいですね。かさばると言えば、地球に降りてから、主翼が大きく描かれてる気がしますが、大気圏内用の主翼が、別に存在するんでしょうか?

 続いてソードストライカーです。15.78メートル対艦刀「シュベルトゲペール」は、1/100同様、今回も少々刃が短めの様ですね。このサイズになると、刃先が地面に当たると塗装が剥がれて困るかも?とか、そういった意味の配慮なのかも知れませんが。



 1/100と比べて、さらに柄の端とツバの、青の部分が色分けされました。背中への装着用に、取付け穴にはポリキャップが仕込んであります。手に持たせる時は、ビームサーベル同様に、引出し式のジョイントを起こします。ビーム刃はクリアー成形で、着脱式。このサイズなら、柄に電飾ギミックを仕込んでおけば、ある程度ビームが発光してくれるかも知れません。いや、光が全体に行き渡らなければ、なお好都合かな。上と下の2箇所から光らせれば、端と中央で濃淡が出来て面白いかも。

 刀身にはエールと共通のデザインで「SWORD」の文字が。ランチャーの砲身にも「LAUNCHER」と刻印されてます。豪華フルセットらしい演出。良い意味で、オモチャっぽい趣向。こう言うの大好きです。



 肩アーマーの着脱は、1/100と同じ3分割式。着脱の接合部分や、ビームブーメラン「マイダスメッサー」のホルダーにもポリキャップを使用してあります。マイダスメッサーのホルダーは、内部が見えた時にメカ的な印象を与えるよう、ポリキャップの形状にも変化を付けてあります。サイドアーマーは、青いフチ取りまで色分け。裏側もフチだけ補強が施された様な処理で、別パーツに見えても違和感を与えません。サイドアーマーがブラブラしない、可動軸の適度なキツさが良いですね。

 肩アーマーは1/100同様、「肩の丸ポチ」の都合で、ストライクの肩を下端まで覆うサイズになっています。機構的に仕方ない事ですが、サイズ的には1/144が一番カッコイイでしょうか。それから、マイダスメッサーの取付け角度は、キットスケールが大きくなる程、垂れ下がり気味になってますね。モデルのサイズ(見る人の目線)から逆算した、理想のシルエットを形成するノウハウが有るのかな。考えすぎ?



 そのマイダスメッサーです。中央の青い部分まで色分けを再現。グリップには、やはり手に持たせるためのジョイントが設置されました。グリップとウイングの境目には、追加ディテールの1つとしてスジ彫りが施され、1/144の可動グリップ(設定には無いですけど)を連想させます。もちろん、ビーム刃は着脱式のクリアパーツです。

 ところで左肩のマイダスメッサーをつかもうとしても、キットの右手が届かないのが、もどかしかったんですが、先日ビデオを見返してたら、「換装時・発進時にはマイダスメッサーは下に倒れており、発進後に起き上がる」事に気付きました。(SEED公式ガイドブック22ページにも絵が載ってます。)動力パイプ基部ごと回転し、ついでに前にもヒネれるのかも知れません。

 左腕のロケットアンカー「パンツァーアイゼン」は、パッケージでは「ロケットアンカー(ピアサーロック)」、説明書では、ピアサーロック付シールド「パンツァーアイゼン」と表記されてます。1/144、1/100と、全てバラバラの表記なのが、ある意味面白いです。いくつもの班が平行して文章を作成してるのかな?クローの関節にまでポリキャップ使用してあり(さすが大型キット!)、開閉が可能です。クローが小さなギザギザになっている他、ディテールは裏面を中心に追加。スカート裏よりも凝ってますね。

 クローの射出状態は、リード線を接続して再現。けっこう長い線ですが、対戦相手が発売されていないのが残念。腕への取付けは、シールド用のジョイントを介して行います。



 バックパックは、対艦刀マウントアームの基部にポリキャップを使用していて、この組立てのために、表面の一部がフタになっているという、1/144に似た構成。追加ディテールは多いですから、本当にフタに見えるし、違和感無しです。

 ところでバックパック左側に付いている、バッテリーカートリッジ(ではないかと、勝手に想像してる部分)ですが、パカッと割ったその中に、なぜかマイダスメッサーのビーム刃が収納出来ます。そうか、大河原さんは、そこまで考えて・・・(偶然だって!)取り出せなくなったら大変ですから、ハメ込みピンを短く切っておかないとダメですよ。もちろん、接着して仕上げたい人には向かない話です。


バックパックの中に、マイダスメッサーのビーム刃を収納した状態。もちろん「メーカー配慮による部品紛失対策」とかではなく偶然と思われますが、絶妙にフィット。バカ芸と言うか、文字通り「隠し芸」。


 最後にランチャーストライカーです。320ミリ超高インパルス砲「アグニ」は、全体的なパーツ構成は1/100と同じですが、底面だけはパーツ数が、ずいぶん増えました。ディテールの充実にも役立ってますが、一番の理由は「円柱パーツを、2分割させたいサイズになったから」でしょうか。同様に、フォアグリップも2パーツ貼り合わせです。スコープの色分けは、シールで対応しています。



 グリップには、手首に持たせるための突起が有りますが、他の装備の様な引出し式ではなく、固定です。34センチを越えるサイズですから、一体でないと、重量に負けて破損しそうですからね。デカイついでに、砲の先に剣を合体出来たら、さぞ迫力が・・・いや、独り言です。追加ディテールが実感を高めていますが、後端のバッテリーカートリッジ(?)の形状が、ソードのバックパックと不揃いなのが、ちょっと残念です。追加ディテールのパターンも似てるので、アレンジを担当した人(あるいは細部用画稿が有るのかな?)は、共通規格のつもりで描いてる可能性が高いと思うんですが・・・。


ソードストライカーのバックパック(上)と「アグニ」(下)のバッテリーカートリッジ(予想)の比較。グリップの上あたりには、「LAUNCHER」の文字が刻印されてます。


 右肩の120ミリ対艦バルカン砲/2連装350ミリガンランチャー・コンボユニットも、1/100に近い構成ですが、サイドアーマーが2枚貼り合せになり、サイズ相応の厚みが再現されています。残念ながら、今回も上のアーマーは無可動で、スカイグラスパーとの合体は不完全になりそうです。下アーマーは、ポリキャップ内蔵でグラつかず、合体の再現に適していると思うんですが、出ないのかなぁ?スカイグラスパー。(切望!)



 色分けは、サイドアーマー上下端の、黄色い部分まで徹底されました。肩への装着は、1/100同様の3分割式です。

 バックパックは、特大ボールジョイントを2分割する都合と、背中への取付けピンの強度対策の都合で、3パーツ構成。デカいと、何かと気を使う様です。ソードのバックパックも同様ですが、裏面の再現は無し。見える部分で勝負してるキットなんですね。

 アグニを保持するアームは、全関節にポリキャプを使用。3種の装備のために、専用ポリキャップのランナーを1枚追加してありますから、どこも保持力は充実してますね。ここも、アームに収まる最大サイズのポリキャップを仕込んであります。ディテールが追加された結果、アームの外観は、腕の内部フレームみたいな印象を与えます。関節にシリンダーは要らないのかな?なんて思ったりして。腕みたいに、頻繁に反復運動をする訳ではないので、モーターでOKとか?(深く考え過ぎ)



 各装備の、ストライク本体への取付けは、背中のフタを開いて行います。適度なキツさで、スムーズに着脱出来ます。ピン穴の位置は、エントリープラグを思い出させますが、出演声優さんの影響もあるのかな?(笑)ストライク本体の関節強度は、フル装備状態でも安定して立てるほど頑丈。安心して遊べます。

 嬉しい事に、丁寧で見やすい説明書も健在です。バンちゃんとダイ君(勝手に命名)の組み立て方の解説マンガも再録。って言うか、前半は、単品売りストライクの説明書そのまま(機体解説を除く)です。後半、装備の組立てに入る前に、装備関係だけのパーツリストが有り、折り畳み部分を広げておけば、いつでも参照する事が出来ます。装備の組立ても、本体同様フルカラーの解説。探したいパーツの色が、一目で分かります。全32ページ。



 組立時間は、ソードストライカーが40分、ランチャーストライカーが25分、エールストライカーが30分程度でした。装備を含めても、初心者が自力で完成出来る作業量だと思います。スケールが小さいキットになる程、装備の色分けが簡略化されていくので、逆に、大きいキットほど、無塗装での満足度は高くなります。パーツも大きく、作業も楽ですし。速攻レポートは出来ませんでしたが、発売時期が3月という事もあって、新入学のプレゼントにもピッタリだったのではないでしょうか。(いや、まだ子供の日が有りますよ!)



おまけ

 ボクはケータイって興味無かったんですけど、カメラ付ケータイの性能が良くなって来て、「出来れば持ちたいな」と思うようになりました。やっぱり「いつも持ってる」ってのは、何よりの強みですよ。珍しい物を見かけた時、カメラは持ってなくてもケータイは持ってますもんね。

 とか思ってたら今日、東広島のボクの叔母さんが「ケータイが痴漢撃退ブザーになれば良いのに」と言うのを聞いて、「それはナイス!」と感心しました。防犯ブザーを普及させるよりも、すでに必需品になってるケータイに、ブザー機能を追加する方が、はるかに早く普及するでしょうね。元々スピーカーが付いてる機械なので、機能追加は容易なハズ。

 いつも手に持ってるか、すぐに取り出せる所に置いてる人がほとんどってのもミソです。被害者の反応は、従来の防犯ブザーよりも速くなるかも。男性でも絶対安心とは言えない世の中、男性に普及させるにも有効でしょ?通信機能と組み合わせて、鳴ると同時に通報も可能かも。

 着信音を各自で工夫して使えば?とも思いますが、電源オフにすべき環境(電車とか)でこそ出番の多い機能ですし、着信と緊急を区別しやすい鳴り方(セリフも有効)が用意されてると良いでしょう。メーカーの方、もし見られてたら、マジでどうですか?

2003.4.24 健 竹史

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