健さんのプラモコラム　その３９４・ＨＧＦＣ　ノーベルガンダム　バーサーカーモードの巻

健さんの
プラモコラム

その３９４
　ＨＧＦＣ　ノーベルガンダム
　バーサーカーモードの巻

　ＨＧＦＣ　1/144
　ＧＦ１３－０５０ＮＳＷ　ノーベルガンダム
　バンダイ
　「機動武闘伝Ｇガンダム」に登場
２０１１年９月発売　税別初出価格１５００円

　久々にガンダム００の新作が登場です。ええと、これは何ガンダムなのかな？トランザムモードだから００だと思うんですが（しまった、間違えた！）

　気を取り直して・・・さて今日の対戦相手はノーベルガンダム・バーサーカーモードであります。００みたいというのは冗談ではありますが、００シリーズでの色替えの経験が活かされているのか、過剰さも物足りなさも感じない、程良い成形色じゃないかと思います。何かに似てると言えば、モモやエリのラインがガンダムブームからＭＳＶの時期に猛烈に憧れた、大河原さん風のフチ取りラインにも見えてくる、そんな今日この頃であります。（←模型展示会でカッコイイ作品を見たのが忘れられないらしい）

　今回はバリエーションキットという事で、変更のあった部分を中心に紹介していきます。変更ない部分については「その３７０　ＨＧＦＣノーベルガンダムの巻」を参照下さい。

　頭部は、ヘルメットの側頭部から後ろが新規パーツになりました。顔とチョンマゲ、オデコまではノーマルモードと共通で、左右から新規ヘルメットパーツを取り付けます。バーサーカーモード用の展開した髪（冷却フィン）は５分割されているため、取付箇所もボールジョイントが１つ、穴が左右各２つと複雑化しています。

　髪は、左右と中央の３パーツを並べて、扇状に広がった状態を再現。その両端下側に、細いパーツが単独で取り付けてあります。中央パーツは後頭部上端のボールジョイントに接続し、横からハメ込み穴にボール接続する左右パーツとは、裏面の凹凸で噛み合わせ。裏面もスッキリするし、いっそ扇形をワンパーツで成形しても良かったのでは？と思ったら、髪の表情を変えるためのギミックを兼ねた物でした。

　ボールジョイントを使わず、中央パーツと左右パーツの噛み合わせ位置を一段ズラせば、髪がより大きくハネ上がった状態になり、劇中の荒々しい表情に近付きます。それに合わせて、両端の細いパーツも上下の角度を調節してやると良いでしょう。

髪が最大限に逆立った状態。

　頭の上と横から取り付けて噛み合わせた事は、保持力を高めてダレを防ぐ上でも効果的だった様で、先に発売されたノーマルモードの髪よりも安定が良いですね。また、説明書には載っていませんが、ボール可動と噛み合わせのガタつきを利用すれば、髪をより大きく広げた状態や、より密集した状態、山形にカーブした状態、左右不均一な状態にも出来ますよ。使い分ければ躍動感が出ると思いますが、密度が高くなると時々ガイにいちゃんみたいに見えてきて困ります（笑）。

　エリ（セーラーカラー）は、新規の後部パーツが付属し、展開した状態を再現可能。しかもエリ裏に接続するバーニアはボール可動式となっています。このサイズ、と言うかＨＧ全般でも固定式になるのが普通ですが、これは良いですよ。極端に擬人化されていてメカっぽい部分が少ないだけに、より効果的だった気がしますね。グリグリ動くのが楽しくて、ＨＧラウンドバーニアンが欲しくなります。

　ところで今回、閉じた髪は付属しませんが、閉じた髪を取り付けられるノーマルモードのヘルメットと、閉じたエリが付属します。除外するという判断も出来たと思いますし、閉じたエリは実際に除外可能になってるんですが、サービスで付けようという事になったんでしょう。これで、髪パーツをノーマルモードから拝借すれば、色違いのノーマルモードが作れますね。

　武装は、ビームソードが２本付属します。ＰＥＴ素材のビームリボンは付属しなくなりましたが、代わりに前回付属していなかった、クリアーのビーム刃が２本付属しています。

　ゴッドガンダム用に使えるお姫様だっこ用の手首は今回も付属。余りパーツ扱いになっていますが、サイズの近い他のキットに使っても良いでしょう。ビームリボン用のウェイトパーツも付属しています。ビームリボンを両手に持たせる時、もう１個有ればいいのに・・・と思っていた人には嬉しいオマケですね。

　他に、支柱が２種類付いた、おなじみの飾り台が付属します。２種類の支柱を同時に使って対決シーンを再現した例だけでなく、ノーベルガンダムのノーマルモードとバーサーカーモードを同時に使って、変身（！）イメージでディスプレイした例なんかも説明書に紹介してあります。ユーザーをその気にさせるのが上手いですね。セーラー○ーンって詳しく知らないんですが、ノーマルモードがセーラー○ーンとすると、変身前は髪を振り乱した、凶暴な感じの女の子なのかなあ・・・すみません！お仕置きしないで下さい！

　フンドシが細いので、飾り台には専用のジョイントパーツを介して接続しますが、髪が広がって重心が安定しない分、保持が難しくなっている様に思います。差し込み部分がもっと深かったり、Ｔ字形になっていると良かったかも。事前にキツさを調整する等、工夫してやると良いでしょう。

ＨＧＦＣノーベルガンダム（ノーマルモード：右）との比較。なんだか２Ｐカラーみたいで、この２体の対決シーンをディスプレイしてみるのも面白そうです。

　組立時間は、ノーマルモードと同程度でした。劇中では凶暴化の表現となっている髪の展開ですが、キットではポーズ次第で女性らしい美しさを感じさせてくれて、時に劇中とは真逆のイメージを受ける事があるのが実に面白いですね。ハネ上がっている分、ノーマルモードよりも首の自由度も高くなっているので、そういう点でもポージングがより楽しみやすくなっています。ぜひ自由なイメージで、色んなポーズを試してみて下さい。

　おまけ

　最近おまけが充実して嬉しい悲鳴状態のサントリーＢＯＳＳコーヒーですが、今度はＢＯＳＳセレクトカフェに「ウルトラマンシリーズコレクション」が付いてると聞き、速攻で買い揃えて来ました。２缶用５種、１缶用１０種の、計１５種のラインナップです。

　２缶用はディスプレイモデルで、ウルトラマン、ジェットビートル、ウルトラホーク１号、ポインター、マットビハイクルの５種。ウルトラマンはＰＶＣ製で、α号とβ号に分離・・・じゃなくて、上下半身が連結式になっています。身長約８５ｍｍ、１／４７０といった所でしょうか。

　メカニック４種はボディにダイキャストパーツを使用しています。ジェットビートルは１／２３０程度。主翼・尾翼を外してケースに収めてあるので意外とボリュームが有り、ハッチやスジ彫り、ノズル内側等、精密さを模型的に楽しめるサイズだと思います。ウルトラホーク１号は約１／４００。劇中の分離部分を活かしてパーツ分割してあり、機体下面のα号主翼も再現。大型機のソリッドモデルみたいで、ドールハウスの机にでも飾りたくなります。

　車両２種はサイドミラーがボディと一体で横に張り出していないといった細かい所よりも、とにかく存在感を楽しみたい今シリーズの目玉じゃないでしょうか。プルバックゼンマイで走行し、裏面までモールドが入ってますよ。マットビハイクルは１／５３程度、ポインターは１／７０程度。国産車と外車でスケールを揃えるのは難しいですね。ポインターは飛行機モデルと並べられそうなスケールですが、１／７２のウルトラホークって、とんでもない大きさになりそうです。

　１缶用１０種のうち、ウルトラマン、ジェットビートル、ウルトラホーク１号、マットアロー１号の４種は、マグネット内蔵の低スピードプルバックゼンマイ走行タイプのデフォルメモデルで、コーヒー缶の周りをグルグル走れます。タイヤの付き方が昔のプラモデルみたいで、当時からのファンには懐かしく感じるかも。ボクも２缶用のリアルモデルだけ買うつもりでコンビニに出かけたんですが、現物を見ると、ついつい・・・。

　１缶用の残り６種は、地上用メカニックのデフォルメモデル。こちらはプルバックゼンマイでビュンビュン走り、マグネットは入っていません。科特隊専用車、ポインター、マグマライザー、マットビハイクル、タックパンサー、ウルフ７７７といった構成で、ウルトラセブンから２種、レオからは無しという、ダン隊長のイジメではないかと思われるラインナップですね。いや、これは第２弾への期待を煽っているのかも？！そうだと嬉しいんですが。何度かに分けて、平成シリーズまでお願いしたいものです。リアルモデルのスペースマミーとかアートデッセイとか、ぜひ欲しいです。

　航空機ばかり、車両ばかりでない所が、実にウルトラらしくて良いですね。また、ウルフ７７７とか、なかなか立体化に恵まれない物も含まれているのが嬉しいです。過剰なデコレートもデフォルメされると程良い密度感で、むしろノッペリした通常車両よりも模型的には面白いくらい。また機会があるなら、ラビットパンダやマックロディもお願いしますね！

関連記事

その３７０　ＨＧＦＣノーベルガンダムの巻
その３５０　ＨＧＦＣゴッドガンダムの巻
その３８８　ＨＧＦＣシャイニングガンダムの巻
その３８９　ＨＧＦＣマスターガンダム＆風雲再起の巻
その３９０　１／１４４シャイニングガンダム＆マスターガンダムの巻

　2011.9.18　健　竹史