健さんの
プラモコラム

その296
 HG アヘッドスマルトロンの巻

 HG 1/144
 GNX−704T/SP アヘッド /バンダイ
 「機動戦士ガンダム00」に登場
2009年4月発売 初出税別価格1200円



 劇中で主役機が交代するのは今やロボットアニメの定番ですが、前半で使い古した機体や、それを譲られる脇役キャラに、何とも言えない哀愁を感じてしまうのはボクだけではないでしょう(当社調べ)。そんな中で、敵側ではありますが、ソーマ・ピーリスの機体をルイスが引き継ぐ流れは、「お古」でなく「形見」とする事で、なかなか共感しやすい流れになってて良いなあと感じました。ついでにルイスがイノベイター化している事も示していて、上手かったですね。

 という訳で、アヘッド脳量子波対応型・スマルトロンの登場であります。キットはHGアヘッドのAランナー(多色成形ランナー)を新規ランナーに差し替え、Cランナー(黒いランナー)に新型のGNビームライフルを追加した、バリエーションキットとなっています。共通部分については「その273 HGアヘッドの巻」を参照下さい。



 頭部は、完全新規パーツとなっています。顔パーツとヘルメット後部でポリ製の首パーツをハサミ込んでおいてから、顔をクリアーのバイザーで覆い、ヘルメット前部を取り付けます。オデコセンサーのクリアー部分も、バイザーと一体成形。は恒例の4つ目ですが、シールは目が発光している状態・していない状態の2種が付属し、選択可能となっています。



 そのものは細いんですが、バイザー面積が大きく取ってあり、優しい表情に見えるのは、女の子の乗る機体だからでしょうか。脳量子波対応型という事で超兵が乗る事を想定し、索敵能力を高めてあるとか、そんな理屈だろうと思いますが。頭部のGNバルカンは一般型のアヘッドに比べて前後が短く、ショートタイプに換装してあるのかも?どう見てもネコミミですけども。



 後頭部の円筒形のユニットは別パーツ化してあります。これが何なのか良く分かりませんが、を後ろでダンゴにしてあるとか、そんなイメージなんでしょうか?あるいは脳改造・・・いや忘れましょうね。ダンゴ髪がもう少し伸びてくると、機体を乗り換えてポニーテールになる訳ですよ。ちなみにダンゴのカラーリングは設定では金となっていますが、劇中では本体色の赤となっている様です。成形色は赤となっています。



 ボディです。エリ・胸脇ユニット・肩関節は一般型アヘッドからの流用。その他の部分は新規パーツとなっています。は前後貼り合わせで、その中に胸内側パーツと、レンズ面らしきクリアーパーツを貼り込んである構成は従来と同じ。今回はさらに、前面下端にフィンも取り付けてあります。胸がフラットなのは、ここがスラスターになってるからでしょうか。決してパイロットへの当てつけでは(略)



 は、一般型アヘッドと共通。ウエストの接続も同じで、360度の回転と前後スイングが可能です。腰後部には一般型アヘッドと同じスラスターユニットを装備。オートマトンコンテナは付属していません。

 肩アーマーは、スラスターユニットに変更になりました。配置も外観も、ティエレンタオツーを意識している様ですね。キットは、2枚一体のフィンを前後分割の本体でハサミ込み、反対側の端に金色のパーツを取り付ける構成。この金色部分、貼り合わせた肩アーマー本体のロックにもなっています。スラスターの向きは球体ポリキャップで自由可動。肩に覆い被さったデザインですが、前後にも向けられるとは意外でした。



 腕と脚は、一般型アヘッドと共通となっています。スラスターやセンサー、武装といった機能に関わる部分に変更箇所が絞られていて、建造目的がハッキリ伝わってきます。それに、脳量子波対応の操縦システムを搭載してるだけでも特別なメンテナンスを必要とすると思うので、手足といった基本的な部分は他の機体と共通化しておいた方が、整備・運用の面からも都合が良いんでしょうね。



別売のアクションベースを使用しています。
このキットにはアクションベースは付属していません。

 手首は、左右とも穴開きゲンコツが付属します。

 背部スラスターは、円錐パーツの根元に、さらに回転するリングを追加し、アームで偏向可動する大型の物を接続してあります。一般型アヘッドとずいぶん違う印象を受けますが、根元に2基のアーム接続部を持っているという点では、本体側の構成には、あまり変更を加えていないとも言えますね。実はキットでは、MS本体の背中は一般型アヘッドに比べて厚みを抑えてあるんですが。GNドライブ取付面の裏に穴を開けて共用のエリパーツをメリ込ませ、背部スラスターの密着感をギリギリまで高めてあります。



 スイング可動するスラスターユニットは、両端のノズルパーツをハサミ込んでの2パーツ貼り合わせ。3枚のフィンは後ハメ式となっています。アームはスラスターユニットと一体成形。回転リングへの接続部は、片側のヒンジにポリキャップを仕込んで、確実に保持しています。



 回転リングは、本体と裏面の2パーツ構成。背中から出ているピンが回転軸になっているんですが、リングの中に球体ポリキャップ2個を仕込んで、ピンを両側からハサミ込む事で保持力を高めています。いくらポリキャップが余っているからと言って、何とも面白い方法ですね。上下対象のユニットなので重心は真ん中に有り、背中とGNドライブだけでハサんでも不安定になる事は無かったと思いますが。ひょっとしたら回転方向だけではなく、前後方向の保持も狙っているのかも。



 ところでこのユニット、なんだかゼンマイみたいですね。何周か巻いて机の上に置けばトコトコ歩くんじゃなかろうかとか、ちょっと思ってみたんですけど。実用化しませんかねえ、GNゼンマイ



GNアーチャー(左)との比較。と言うか対決。「リーチの差が戦力の決定的差ではない事を教えて・・・ぐはッ!」

 武装です。GNサブマシンガンは、一般型アヘッドとは異なる新規の物が付属。左右貼り合わせの本体にフォアグリップをハサミ込み、銃口とストック後端を取り付ける構成。ストック後端は一般型アヘッドの物と同様、腕のハードポイントに接続出来ます。ストックは、折り畳むと銃本体に完全に収納される、スッキリしたデザイン。キットでは左側しか展開せず、右側はスジ彫りでの再現となっています。サウスポーの人が借りるシーンも無かったし・・・と言うより、コントロールに脳量子波を使っているので、この機体の専用装備なのだそうです。



スマルトロン(上)と、一般型アヘッド(下)の、GNサブマシンガン&追加パーツの比較。GNコンデンサーのサイズは、若干異なります。

 ストック後端を使えば、モモのスリットにマウント可能。デザインは新しくなっても、機能性は従来の物を引き継いでいます。

 今回のGNサブマシンガンも、オプションパーツを追加する事でGNビームライフルに変化します。先端に追加するロングバレルは、2パーツ貼り合わせ+銃口という構成。接続すればサブマシンガン部分とシルエット的に一体化します。



 四角いGNコンデンサーは、一般型アヘッド用ビームライフルでは左右に付いていましたが、今回は上面に1個のみ装備。左右をスッキリさせる設計方針はフォアグリップと同じで、一貫性が有りますね。フォアグリップ使用時に、周囲に突起物が無いので、使いやすさも向上してるんじゃないでしょうか。



 GNビームサーベルは1本付属。ビーム刃とグリップが一体となった使用状態の物で、全体が無色クリアーで成形されています。手軽にカラーリングを再現したい人はジンクスから拝借可能です。上級者は、クリアー成形を活かして凝った塗装にチャレンジしても良いですね。材質が柔らかいので、ゆっくり慎重に曲げてカーブを付けても面白いでしょう。



ビームサーベルの刃を、ゆっくり曲げてみました。(一度曲げると元には戻らないので注意!)

 GNシールドは、2パーツ貼り合わせの本体に表面パーツを取り付ける構成。裏面のアダプターは、ポリキャップで接続してあり回転します。デザインはティエレンの物に近く、GNフィールド効果だけでなく本来の頑丈さも併せ持っている感じですね。両端は突起になっていて打突武器としても使えそう。さらにGNバルカンも内蔵しています。



シールドの接続がボールジョイントなので、頭部を乗せてみました。コンパクトながら攻・防・索敵・滑走ができるスグレモノ(笑)。

 組立時間は1時間でした。新型機であるアヘッドをベースにした、さらに次世代機につながる機体ですが、少し旧型であるティエレンのデザインが混ざってるのが面白いですね。誰が乗るMSなのか、外観である程度分かる様になっているのが、いかにも最近のガンダム作品といった感じです。脚や腰にスラスターを追加せず、アヘッドの逞しさを損なっていないのも良いと思います。



アヘッド3タイプの比較。左から、サキガケ、スマルトロン、一般機。

 ところで、ティエレンオーバーフラッグといった敵MSが1/100で発売されたのは、ファーストシーズン終了後でしたね。セカンドシーズンが終わった所で、アヘッドジンクスも1/100になると嬉しいんですが。バリエーションも含めて、ぜひお願いしたいと思います。


 おまけ




 先日、SIC極魂「仮面ライダー響鬼」を買ってみたので、簡単に紹介したいと思います。SICを12センチサイズに凝縮した感じのアクションフィギュアで、響鬼はそのシリーズ第一弾となります。



 クリアーパーツや金属パーツを多用したSICの豪華さも良いですが、このサイズではやはり、スッキリ軽量で遊びやすいのが一番ですね。軽いと、それだけポーズの保持が簡単になりますし、不安定なポーズでも、ある程度踏ん張ってくれます。細かなパーツの脱落も有りませんし。



 手首は平手と、音撃棒と一体の握り手が付属。腰には音撃棒をセットしたホルダーと、取り外したホルダーを選んで取り付けます。音撃棒の先端にある鬼石は、持った音撃棒から腰に収めた音撃棒へ差し替えて使用します。ディスクアニマルは、ホルダーと一体成形してあり、腰にセットします。



 タミヤの1/35トリケラトプスに乗せてみました。音撃鼓は取り外せないんですが、サイズ的にも無理をしなくて正解でしょう。



 ひと仕事終わって、ちょっと疲れた感じの響鬼さん。素顔パーツも欲しくなります。ヒザは二重関節、股関節はボールジョイントで、それとは別にモモの付け根でもヒネれるので、あぐらポーズもご覧の通り。ウエスト可動は胸で行い、腹部は固定なので腹筋の造形を損なっていません。・・・って、1/100ダブルオーシリーズと同じじゃないですか。発光ユニットは入らないのかなあ?(入りません!)前腕がヒネれるのも良いですね。



 ジャンプしてるイメージで、アクションベースのフォーク型ジョイントの上に立たせてみました。いずれバリエーションとして響鬼紅が発売されたら、その時は赤いGN粒子のアクションベースが似合うかも?



 SICよりも可動は充実していて、ミクロマンに近い感覚で遊べます。って言うか、サイズ的にも最近のやや大きくなったミクロマンに近いんじゃないでしょうか?手元のキリコと比べると、響鬼の方が5mm程度大きい様ですね。ミクロマンベースのヒーローフィギュアも色々出てましたから、このくらいの身長差なら、メーカーを超えた夢の競演もアリかと。スコープドッグにも乗れるかな・・・持ってないので試せないのが残念です。

このサイズなら、人気次第ではバイクを絡めた商品展開もして欲しいなあ、と思います。欲を言えば、ライダー・戦隊とも近年は頻繁に太秦映画村でロケをやってますし、馬も発売してくれると嬉しいですね。あと、このテの新シリーズが発売になる度に思うのが、敵キャラを出して欲しいという事。アポロガイストなんか何度か立体化されてますよね。ジェットマンのバイラム幹部とか、今でも欲しいんですけども。

 2009.4.17 健 竹史

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