健さんの
プラモコラム

その283
 HG GNアーチャーの巻

 HG 1/144
 GNR−101A GNアーチャー/バンダイ
 「機動戦士ガンダム00」に登場
2009年1月発売 初出税別価格1200円



 オーライザーGファイター。先月・今月はサポートメカ特集だと思ってたんですが、GNアーチャーがMSに変形する事が判明しました。いや、アニメ本編ではまだ変形してないんですけど、キット独自のボーナスギミックって事は有りませんよね?いや、これは案外上手い方法かも知れません。キュリオスのコンテナテールブースター、デュナメスの超長距離ビームライフルがMSに変形して応援に駆けつければ、今から発売する事も可能かと。(無茶)

 では、GNアーチャーのキットに目を通していきましょう。GNと書いてガンと読ませるあたりがジムを意識してるっぽい、そんなMSであります。



 頭部は、前後貼り合せのヘルメットに、コの字に成形した後頭部を貼り付ける構成。耳の様なアンテナはヘルメット前側と一体、ポニーテールは後ろから差し込みます。あれ、アンテナと思わせておいてアイスラッガーだったりすると怖いですね。クリアー成形のゴーグルは頭頂部カメラも一体で、ヘルメット内側から取り付け。その奥には、ツインアイにアゴまで備えたガンダム顔を内蔵。顔パーツは耳の色分けと首の軸受けも兼ねています。



 ボディです。は、黒い本体部分を前後2分割、その上に赤い胸板を貼り付ける構成。肩関節には引き出し用のポリキャップを固定式で使っています。他のセカンドシーズンガンダムと同じポリキャップ「PC−001」を使ってるんですが、小柄なため普段と同じ方向に仕込むには胸の前後幅が足りず、今回は縦に仕込んであります。関節自体がボールジョイントなので、引き出せなくても自由度は十分。セラフィムガンダムも含めて、小型MSにも対応して設計されたポリキャップなのでしょう。

 ウエストは、縦方向にワンパーツ成形。1/100クラスのくらいの太さまで絞ったスリムなデザインです。胸本体にはハサミ込まず、背中に有る機首のヒンジと胸板でハサミ込んで固定。この方式にすれば後ハメも可能ですし、何より胸は肩とウエストのポリキャップを仕込んだだけでいっぱいという小ささですからね。



 腰との接続は、フンドシからのピンを胸内部のポリキャップに接続。最近良く見られる構成ですが、ウエストを貫通させる事で直線距離が稼げ、前後左右のブレを抑えるのに貢献してる様に思います。

 は、フンドシを上下2分割。股関節軸は固定式となっています。フンドシ前部(今一瞬、パン・・・と呼ぶべきか迷いましたが自粛)はT字のプレートとしてパーツ化されていて、極小ポリキャップで接続。少し浮かせればロックが外れ、可動します。腰のヒネリ可動の変わりにここを動かせば、躍動感が高まるでしょう。



別売のアクションベースを使用しています。
このキットにはアクションベースは付属していません。

 です。モモは、ヒザ関節をハサミ込んでの左右貼り合せ。小柄なため股関節のポリキャップを完全に納める前後幅は無く、前後面にはポリキャップのピンがムキ出しになっています。カバーを横から被せ、これで隠してありますが。このカバーはサイドスカートの代わりなんでしょうけど、スカートの場合よりもポーズの自由度が高く、女性らしいシルエットを作り、しかもアリオスの構造と共通性も感じさせる、上手いデザインだと思います。

 ヒザは二重関節。関節パーツはワンパーツ成形してあり、内側は肉抜きされています。可動部には、他キットではヒジに使われている極薄ポリキャップを横からハメ込んで使用。コンパクトながら、バックパックの荷重を余裕で支えてくれます。



マリーを戦闘に参加させないと言いつつ、誰をパイロットにするつもりでこんなデザインで製作されたのやら。女性を乗せるつもりだったとしか思えないのですが・・・まさか!セカンドシーズン冒頭のスメラギさんは、酒に溺れたフリしてビリー・カタギリをスカウトしに行ってたのでは・・・(たぶんハズレ)

 スネは、ヒザと足首の関節をハサミ込んでの左右貼り合せ。ヒザのウイングは一体成形され、固定式となっています。キットではヒザ中央にウイングが配置されていますが、設定画を見ると外寄りの位置に、角度を付けて配置してある様ですね。足首アーマーもスネと一体。分割ラインは、四角いモールド部分だけは中央を避けて通してあります。

 足首関節は、上がポリキャップを使ったニ軸可動、下がボール可動の二重関節。ボール部分には球体ポリキャップを使っています。足首は、ワンパーツ成形されたクツに足の甲を重ねる2パーツ構成。飛行形態への変形時には90度回転して足首アーマーと一体化しますが、引き出し、ヒネり、押し込んで密着させる可動を、ボールジョイントを使う事で単純化。カカト付近は変形のため、大きく切り欠いてあります。

柔軟体操

 肩アーマーは、腕取付用のポリキャップをハサミ込んでの前後貼り合せ。分割ラインは後端に寄せてあり、上面ディテールを損なっていません。上下幅でボリュームを出しながらも、上面を傾斜させて撫で肩にし、優しいシルエットにしてある所なんか、気が利いたデザインですね。肩アーマーの奥が見えにくく、ハメ込みピンが目立たないという、思わぬ効果も生んだ様です。

 です。肩ブロックは、例によって上半分を省略してあり、上腕と一緒に後ハメ可能。上腕は筒状にワンパーツ成形。ヒジからのピンを通す最小のスペースしか持たない、細い腕です。ヒジは二重関節になっておらず約90度の曲げが可能。ポリキャップと組み合わせて前腕にハサミ込む指示となっていますが、ポリキャップだけをハサミ込んでおいて、前から後ハメする事も可能です。



 前腕は、手首基部とヒジをハサミ込んでの左右貼り合せ。スイング可能な手首基部も、ポリキャップだけをハサミ込んでおいて後ハメする事が可能です。前腕・手首基部とも、少し丸みを持たせた造形が良いですね。細いだけでない、柔らかいラインとなっています。

 手首は、左右とも穴開きゲンコツが付属。セカンドシーズンのガンダムより、上下幅がさらにスリムになっています。



 背中には、飛行形態時の機首を装備。薄型ポリキャップの突起1本を背中に差し込み、カバーを被せてヒンジが完成。こんな仕込み方も出来るんですね。小柄なキットは、標準パーツの変則的な使い方を色々と見せてくれます。カバーは胸ユニットと一緒に、ウエストを固定する役割も兼ねています。

 機首は左右貼り合せ。下部インテイクの部分はモールドを避けて分割ラインを通してあります。キャノピー部分はシールで色分けに対応。胸よりも機首にコクピットを配置した方が居住性は良さそうですが、多分オーライザーと同様、こちらはセンサーユニットなんでしょうね。乗り降りするのも胸の方が簡単そうですし。



HGアリオスガンダム(左)との比較。

 バックパックです。テールユニットは、左右のユニットを支えるアーム取付用のポリキャップを仕込んで、裏面パーツを取り付ける構成。裏面には凸字形のスリットが有り、腰後部のジョイントを差し込んで下にズラし、固定します。飾り台の支柱に良く使われる接続ですね。

 左右のユニットは、左右貼り合せ+下面の黒いパーツの3パーツ構成。前後のクボミは分割ラインを端に寄せてあり、パテ埋め不要となっています。奥まった位置にはバーニアが有りますが、ここは分割ラインを避けるのが困難な箇所で、価格の制約も有るでしょうが、出来れば別パーツ化して欲しかったですね。そろそろコトブキヤさん辺りから、GNバーニアを模したアフターパーツ「丸丸バーニア」なんてのが発売されると嬉しいんですが(笑)。



同スケールのVガンダム(左)との比較。今回セカンドシーズン用ポリキャップが小型MSにも使える事が実証され、VやF91のHGUC化を意識した人は少なくないんじゃないでしょうか。身長はVより高いですが、腕やウエストの細さはV以上です。

 左右のユニットは、上部ハッチにGNミサイルを内蔵、銃等を運ぶコンテナスペースも有る様です。下面中央に見えるのはランディングスキッドでしょうか。テールユニットとの接続アームは、裏面を肉抜きしてワンパーツ成形。基部で2軸可動、先端でボール可動します。



 テールユニットは完成後もMS本体からの分離が可能。実機が分離可能なのかどうか分かりませんが、背負い物を外したGNアーチャーは、ポーズの自由度を活かして遊びの幅が広がります。メカと言うよりキャラクター、プラモと言うより可動フィギュアの感覚で楽しめます。また、凸字スリットに差し込むジョイントパーツが付属し、これを使えばHGダブルオーの背中にバックパックを背負わせる事が可能です。設定に無いキット独自のギミックですが、こういうのが脱線してMSVになったり、番組で登場したりという可能性も、全く無いとは言えませんよね。なかなか似合ってると思いますし。



他キット(HGアリオスガンダム等)の飾り台を流用しています。

 武装は、GNビームライフルを2丁装備。2パーツ貼り合せで本体を作り、側面にグリップを貼り付ける構成。そのため右用・左用それぞれ専用の装備となっています。センサーかGNコンデンサーらしきグリーンの部分にクリアーパーツは使われておらず、シールで色分けしてあります。上下の面にスライドレールらしきモールドも有ったりして、ひょっとすると別モードに変形するのかも知れませんね。



 この他、キットには付属しませんが、他のガンダムと同等のビームサーベルを装備しているそうです。

 飛行形態への変形です。ポニーテールをスリットに通して機首を起こし、頭部を収納。ヒザをZ字に曲げて脚を折り畳み、ツマ先を伸ばすようにして足首をスネと一体化。は、ヒジが前に来る様にヒネって、モモの前でビームライフルを持たせます。バックパックが真横に来る様に位置を合わせれば、変形の完了です。



 飾り台は付属しませんが、別売のアクションベースに対応します。MS形態では、フンドシ下の接続穴をそのまま使用。飛行形態では、胸全面にフィットするジョイントパーツ(今一瞬、・・・以下自粛)を、ダクトをハメ込み穴に利用して取り付け、SEEDデスティニーシリーズ等の飾り台(HGアリオスガンダムにも付属)やアクションベースに接続出来ます。



 飛行形態のアリオスガンダムと合体すれば、アーチャーアリオスに変化します。アリオスの腰後部に有るフタパーツを外し、GNアーチャーの機首に接続するジョイントパーツをセット。また、アリオスの腰には、フンドシ前面にフィットする新規ジョイントパーツを取り付けて、GNアーチャーの胸ジョイントと連結します。補助と言うより、こっちがメインという感じですね。設定画を見ると、アリオスの垂直尾翼は機体下面に張り出すのが正しい様ですが、ジョイントパーツを取り付けるため、股の間に引き込んだポジションになります。



 では、ここからは劇中設定を無視して遊んでみる事に致しましょう。



 サブフライトシステムとして、ダブルオーガンダムを乗せてみました。キット全長は30センチ以上、実機では45メートル程度になる大型機なので、足場は悪いですがあまり窮屈な感じはしません。Vガンダムサイズなら2人くらい乗れるかも。



 ジョイントパーツを使って一体化してるので、これも一応合体。彼女を後ろに乗せて、幸せいっぱいのアレルヤ君であります。番組でもこのままハッピーエンドになるといいなあ。



 まあ男女の仲というのは、数年も経てば、こんな感じになってる事も多いんですけれども(苦笑)。GNセファー付属のジョイントパーツを2個重ねて高さを調節していますが、必ずしも必要ではありません。アリオスの機体下面に取り付けるジョイントパーツが、ツマ先まで届く大きな物である事が分かります。



 分離したバックパックに座った滑走モード。ダブルオー用のジョイントパーツを取り付け、フンドシ下に接続してあります。



 フンドシ下にGNセファーを合体したフルバーストモード



 ダブルオー用のジョイントパーツを使って、バックパックだけをアリオスに合体。名付けてアーチャーアリオスイージー?実はこっちの方が戦闘機としては軽量で有利かも知れません。余分なジョイントパーツも最小限で済みますし。



 ♪月も火星も遥かに越えて〜ええ〜♪前後をGNセファーでサンドイッチしてみました。ジョイントを使わず形状だけで押し込んで接続してあるので、塗装後にはオススメ出来ません。



 読者の一人、みさとさんから画像掲示板にお寄せ頂いた合体パターン「GNセファーチャー」を、見様見真似で再現してみました。ボクもGNセファーとの合体を何かやってみようとは考えていましたが、バックパックを外すと収まりが良くなる様ですね。接続部にGNセファー付属のジョイントパーツを使っています。



 こちらも、みさとさんにお寄せ頂いた合体パターンを再現した「セファーチャーアリオス」。接続方法は御本人の物と異なるかも知れませんが、GNアーチャーとGNセファーの間に、GNセファー付属のジョイントパーツ2個を使っています。



 「セファーチャーアリオス」を後ろから。やはり、御本人の物と細部が異なるかも知れませんが。



 セラヴィーを真似た最強合体。ジョイントパーツを介して、アリオスの腰とGNアーチャーの機首を接続しています。「ジジリウムはどこだッ!こうなったらテッテ的に村中を探すぞ。」あれ?最強じゃなかったみたいです。

 組立時間は45分でした。本編での活躍前に発売されましたが、キットのギミックとポーズの自由度だけで無限に遊べる感じですね。ぜひ悪ノリして色々試してみて下さい。小柄で女の子体型という事もあって、様々なシチュエーションが浮かんできますよ。何体か揃えれば、ますます楽しいんじゃないかと思います。ゲンコツ以外の手が付属していれば、もっと遊べそうなんですけどねえ・・・。

 2009.1.21 健 竹史


  

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