健さんの
プラモコラム


その235
 HG ティエレンタオツーの巻

(HG 1/144 ティエレンタオツー/
 MSJ−06U−SP ティエレンタオツー/バンダイ
 「機動戦士ガンダム00」に登場)



 「ピンク色のカスタム機とは大胆だなぁ。ミーアザクのイメージで?それとも、ちょっと女の子っぽい赤い彗星?」・・・と思ってたタオツーですが、人工的に強化された女性兵士が乗るとか、ライバルは似たような境遇の男だったりとか、これってボトムズそのままですね。ティエレン自体も一般機が緑、カスタムがピンク、バリエーションもいっぱいで、まるでスコープドッグです。ゴーグルやチューブの付いたパイロットスーツなんかも含めて。



 今後、これが記号的なレベルでのオマージュに終わるのかどうかは、ちょっと興味が有りますね。会えば頭痛を起こすアレルヤとソーマの事、恋人になる様な展開は一工夫無ければ難しそうですが、「ソーマ少尉の寿命は長くない」だの「早くシャワーを浴びないと禁断症状が」だの言い出したら要注意ですね。青いMSに乗った超兵2号の登場はまだですか?(笑)

 てな妄想を膨らませながら、タオツーのキットに目を通していきましょう。バリエーションキットという事で、共通部分については「その227 HGティエレン(地上型)の巻」を参照下さい。



 頭部は、ボディと一体の下アゴと、可動式のモノアイは地上型と共通。ヘルメットは新規パーツで、頭頂部の増設モノアイレールを左右からハサミ込む構成です。ロシアの帽子の様な、いつの時代かの冠の様な、人革連らしいデザインじゃないかと思います。増設モノアイレールは下面にも露出しているので、塗装する人は見落とさない様にしてやりましょう。後頭部の円盤のフチも、モノアイレールかセンサーになってるんでしょうね。



 ボディは、コクピットの張り出しが新規パーツになりました。上下2パーツ構成ですが、上部のハッチは地上型の物がそのまま活かされていて、紫の装甲が、3方向ののぞき窓(ですよね?)を覆い隠す様にフィットします。全周モニターを装備してますから窓は使っていない(使えない)んじゃないかと思います。ハッチはボディ側に固定されてて、ハッチから下のコクピット部分は容易にまるごと交換が出来るとか?ソーマ少尉が動けない時に、通常コクピットに換装して運用するエピソードなんか有っても面白いかも?と思います。



 胸両脇のユニットは、肩上のセンサーユニットが新規パーツになりました。横向きだったセンサーがに変更されてますが、ひょっとしたらより広範囲をカバーするために、上下可動する機能でも追加されてるんでしょうか?キットでは固定式となっています。

 ウエストは地上型と同一パーツですが、なぜか取付が前後逆になっています。どちらかが間違っているのかな?とも思ったんですが、設定画を見るとタオツーの方が正しいのかな?という感じです。分かりにくいですけど、上下幅が高い方が背中側の様な気がしますね。ふと思ったんですが、腰側だけでなく、胸側でも回転するのだと勝手に解釈すれば、どちらも正解になりますね。ウエストだけ回せば横スイングも出来ますし。これを読んだ作画スタッフの方が暴走して下されば、ウエストがグリグリ動く1/100ティエレンの発売も夢ではないかもです。(笑)



 は、リアスカートが廃止され、後部にプロペラントタンクが追加されました。基部は左右貼り合わせで、リアスカートの時と同じ取付穴を利用しています。タンク本体も2パーツ貼り合わせ。基部へは後ハメが可能で、ポリキャップで上下可動します。根元はポリキャップが隠れる様に配慮した設計。先が針みたいに尖っているので、ハチのイメージでシマ模様に塗ってみたくなりますね。上下する事でAMBACの効果も有るんじゃないかと思います。(と言いながら、実際に満タンのタンクを振り回したら、根元が耐え切れない様な気もしますけども、そこは言わない約束です。)

 です。モモは外側にマイナスモールドが張り付いたデザインに変更。キットでは左右分割の外側だけ新規パーツとなっています。不要なパーツは計画的に除外されていますが、地上型用のモモ外側パーツだけは除外されず、ポリキャップ以外ではこのキットで唯一の余りパーツとなっています。



 モモの横等に付いているマイナスモールドスラスターという設定。パッケージによると尻尾のタンクの中身は水素らしいですが、スラスターを噴射しても化石燃料みたいなスス汚れは付かないんでしょうか?ウェザリングする時に、ちょっと気になる部分です。

 ヒザは、地上型と同じ関節パーツを流用していますが、外側から丸いパーツを被せてカラーリングの違いを再現。実機でもカバーで覆われてるのか良く分かりませんし、この丸の部分がスネ外装と一体になってる気もするんですが、丸部分が単独パーツになっているお陰で、今回もヒザの後ハメが可能となっています。



 スネは、左右貼り合わせ式の本体に、前面のパープルの部分とスラスターを取り付ける構成。スネ外装は足首関節まで一体成形です。設定を見ても関節はメカ色ではないんですね。関節をギリギリまで覆って保護してあるという事でしょうか。

 足首関節はボールジョイントで可動。二重関節にはなっていませんが、スネ下端(関節付近)がすぼんだ形になっているので、接地性は良好です。



ティエレン地上型(右)との比較。設定では地上型18.1m、タオツー18.7m。1/144に換算すると4mmしか身長差が無いハズですが、かなり大型になっています。設定上の差である0.6mは、おそらく後頭部の張り出しでしょうから、実質的な体格は同じなのでしょう。でもキットの身長差の原因になっているヒザ下のボリュームは、この位で丁度良いと思いますが、どうでしょうか。

 足首は、左右分割の本体に、ツマ先の足裏を貼り付ける構成。ツマ先とカカトのツメは実機では動くのだと思いますが、キットではワンパーツ成形され固定式となっています。前後の足首アーマーは、クルブシの六角形とつながった形でワンパーツ成形されていて、足首の上から被せてあります。

 です。肩ブロックは新規パーツ。地上型と異なり、角ばったデザインとなっています。側面にはシールドを保持する可動式のアームが付きますが、ヒンジ部分だけを別パーツ化してABSで成形、肩ブロック自体は通常のプラで成形してあります。



別売のアクションベースを使用しています。
このキットにアクションベースは付属していません。

 上腕は筒状にワンパーツ成形。キットとしては新規パーツですが、ヒネリ部分のカバーを外しただけで地上型と同等の物だろうと思います。

 ヒジ・前腕・手首は地上型と共通。手首は今回も右の平手が付属します。

 両肩のシールドは、可動式のアームで横に展開します。アームはヒンジ部分のみABSを採用、本体は通常のプラとなっています。折り畳み時には突起とスリットが噛み合って保持していて、荷重対策は十分でしょう。アームの根元はヒネれませんが、シールドとの接続部分は、ポリキャップを仕込んであり、ヒネれる様になっています。



 アームの折れ曲がり部分の横には、丸モールドではなくIの字状のモールドが付いています。シャフトの回り止めの意味なのか、あるいはプラモの成形の都合から、側面に丸を付けると真円になりにくいため、その辺りを考慮してデザインされたディテールなのかな?と思ったりもします。

 シールド本体は、コブ状のスラスターユニットを別パーツ化。側面のノズルは、3枚のフィンごとワンパーツ成形されています。設定画では裏面のディテールは描かれていませんが、キットではポケットのフタの様なモールドが追加されています。シールドの下端は折れ曲がる様に可動。ヒンジは裏面パーツを兼ねていて、ここだけABS製となっています。



 バックパックは、箱全体と背中側の面の2パーツ貼り合わせ。地上型に付いていたアンテナは無くなっています。宇宙型にもアンテナは付いていませんが、光通信の様な、別の通信手段を使ってるんですかね?どのみちタオツーはガンダム相手の出撃が主な任務でしょうから、電波障害ばかりでアンテナの出番は少なそうです。バックパックの底面が斜めにカットしてあるのは、プロペラントタンクをハネ上げた時に干渉しないためですね。

 武装です。200mm×25口径長滑腔砲は、両横に銃身冷却板が追加されました。これはブレイドとしても使用可能な装備という設定です。前後2箇所の取り付け穴に差し込んで装着しますが、穴の高さが、ものすごく微妙にズレているのが残念ですね。0.5ミリくらいでしょうか。斬撃に使うブレイドに不要な段差が有れば、コストは上がり、強度は下がるハズです。プラ肉厚に関する社内基準なんかが有ったのかも知れませんが、平らな鉄板から作れる形をしていた方が、説得力が有ったと思います。



 カーボンブレイドは今回も付属。ただし、リアスカートが廃止されたため、本体にマウント出来る箇所は有りません。

 組立時間は55分でした。A・B・Cの3枚構成だった地上型のランナーのうち、ABランナーから不要パーツを除外、Cランナーは全て除外。新規パーツとしては多色成形のDランナーの他、ピンクのパーツは通常プラとABSを、E・Fランナーに分けて配置。ABSの使用が最小限になってるのは嬉しい配慮です。



劇中では、キュリオスに破壊された脚を根元から切り離す描写が有りましたね。キットで再現すると股関節の球体がムキ出しになりますが、それでも面白いシチュエーションだと思います。

 そのまま組んでもカラフルで楽しいですが、ひょっとしたらアレルヤが搭乗していたかも知れない機体です。アレルヤのイメージでオレンジに塗ってみるのも面白いかも知れませんね。



 おまけ


 

 マガジンZコミックス「機動戦士ガンダムOO」1巻を読んでみました。ストーリー、絵柄、セリフまで、かなりアニメに忠実で、アニメ本編を見返す様な感じで読む事が出来ました。

 数ページのプレ連載と、2007年12月号〜2008年2月号の3回分を収録していますが、内容はアニメ第4話「対外折衝」の途中まで。ガンダムコミックと言えば、真っ先にコミックボンボンを思い出すボクにとっては、ずいぶんスローペースでじっくりとした描き方です。(ボンボンは1ヶ月分=約4話を上手く手短にまとめて有り、上手い省略・アレンジがしてあると、そこに唸らされたりした物ですが。)

 「ガンダム00」は、2クール放送した所で一旦インターバルに入ると聞いていますが、こういった形式の放送は、コミック連載にとっても好ましい形かも知れませんね。半年のインターバルが有るのなら、アニメ半年分の内容をフォローするコミックを1年かけて描けば、同じペースを保っている事になりますし、放送ペースと無関係にじっくり描く場合でも、タイムラグは縮まりますよね。

 てな事を思いながら、次巻を心待ちにしているのでありました。最後までこのクオリティで描き上げて頂きたいと思います。

 2008.1.29 健 竹史


  

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