健さんの
プラモコラム


その238
 HG ティエレン宇宙型の巻

(HG 1/144 ティエレン宇宙型/
 MSJ−06U−E ティエレン宇宙型/バンダイ
 「機動戦士ガンダム00」に登場)



 キュリオスと同時期にリガズィが発売され、スローネと同時期に黒い三連星の06Rが発売され・・・なんだかダブルオーとUC物のネタが競合してる様な気がする今日この頃でありますね。ヴァーチェユニコーンも、日頃正体を隠してるという点では似てるのかな?てな感じで、F型ザクに先がけて、ティエレン宇宙型の発売であります。GNアームズが発売される頃にはMGデンドロビウムの発売が発表されないかとか、そんな心配は置いといて、本題へ参りましょう。元キットと共通の部分については「その227 HGティエレン(地上型)の巻」を参照下さい。



 頭部は、ヘルメットの上にセンサーが追加されたタイプに切り替わっています。左右貼り合せの構成で、従来と共通のモノアイの上から被せる様にセットします。地上型の胸両脇のユニット上に有ったセンサーが、今回はスラスターに置き換わっているので、その代わりという事でしょうか。センサー部分の色分け用に、シールが付属しています。

 ボディは、基本的に地上型と共通の構成。ウエストはタオツーと同じ向きにセットするよう指示されています。胸両脇のユニットは、センサーが配置されていた部分がスラスターに変更。バーニアは固定式ですが、基部がボール状の表現になっていて、グリグリ動く事を想定している様です。



 バックパックは、箱型にワンパーツ成形された本体と背中側の面の貼り合わせ。内部には三つ又になったフレームパーツが仕込んであり、3つのバーニアがそれぞれ球体ポリキャップでボール可動する様になっています。R3シリーズラウンドバーニアンが発売されたら、こんな可動になるんでしょうかね?肩とスネ後部のバーニアと合わせて7個も球体ポリキャップを使ってあるため、BB戦士三国伝シリーズのポリキャップを使用。おなじみのPC−123プラスと合わせて、2枚のポリランナーを使っています。



 は、基本的に地上型と共通ですが、リアスカートが無い点が異なっています。リアスカートを取り付けるヒンジの張り出しがパーツ化されていて、代わりにこれを取り付けます。ヒンジの配置や大きさは、地上型に合わせて造形されています。

 です。モモは、外側にマイナスモールド(バーニア)が付いた新規のパーツ。タオツーの様に張り出してはおらず、タオツーのスラスターが特製である事が伺えます。ティエレンバリエーションは今のところ3種発売されていますが、モモの外側だけは毎回異なっていますね。従来のパーツも付属し、ポリキャップを除けば今回唯一の余りパーツとなっています。



 ヒザは地上型と共通。スネへの取り付けは後ハメ可能となっています。

 スネは、左右貼り合わせの本体を組み立てておいて、それを左右からタンクでハサミ込みます。ヒザ付近と足首付近が分断されている様に見えますが、実際はタンクのなかで繋がって成形されているんですね。後部のバーニアは、球体ポリキャップを使っての後ハメ式。ほとんど動かないので、ポリキャップは使わなくても良かった気がします。使用部分が2箇所減れば、SEEDコレクションシリーズの物で足りますし。



 地上型に比べれば短くなっていますが、スネ前面にはアーマーが付いています。これをスネ本体に取り付ける時、足首アーマーをハサミ込んでやる構成は今回も同じですね。

 足首は、地上型と共通です。脚にタンクが付いている都合で、スネ下端が斜めに傾いているため、地上型よりもツマ先を伸ばしやすい関節の配置になっています。飾り台との相性が良いと言えるかも知れません。



 肩アーマーは前後貼り合わせ。分割ラインは端に寄せてあるため、側面バーニアの付近を除いてはライン消しの処理も不要となっています。上腕をハサミ込むのではなく、単独で組んでおいて横からハメ込む事が可能です。接続部にポリキャップを使っている点も含めて、地上型のシールドと同じ取り付け方なんですね。腕を横に上げた時もある程度水平を保つ事が可能ですし、ヒネリを利用して、肩を動かさずに腕だけを前後に動かす事も可能です。

 側面のバーニアは、やはり球体ポリキャップを使ってあり後ハメが可能。可動範囲は、背中のバーニアほどではありませんが、十分だと思います。

ダイナミックチョップ!

 ところで今回のバーニアは、無可動の物も含めて、内側にマイナスモールドが施されています。タオツーのスラスターと共通のデザインですが、噴射口の奥を意識したという点で、面白い表現ではないかと思います。内部ディテールに凝ったバーニアも見かける様になりましたが、それでも噴射口は穴になっている訳ではなく、奥に続くロケットエンジンの存在を感じさせる事は少ないですね。丸モールドで表現しがちな噴射口をスリット状にする事で、バーニアの底面を立体として認めてしまってるというのは、シンプルながら意味のある表現ではないかと思います。



 です。肩ブロック・ヒジ・前腕は、地上型と同じパーツを使用。上腕はヒネリ部分のカバーが無く、タオツーの物に近いですね。設定上は全く同じ物なのだろうと思うんですが、HGタオツーの上腕パーツは、ヒジ関節の切り欠きが前後両方に有り(宇宙型は前側のみ)、どちら向きに取り付けても組める新設設計(&微妙に省資源)となっています。ソーマ少尉の地球に対する優しさを見た様な気がしますね(笑)。

 手首は、今回も左右の穴開きゲンコツと、右の平手が付属します。



別売のアクションベースを使用しています。
このキットにアクションベースは付属していません。

 武装です。200mm×25口径長滑腔砲は今回も付属。銃身冷却板もセットされています。組み立てに変更は有りませんが、説明書には、銃身とブレイドの間に「スキマが空きます」という説明が付け加えられています。「密着しないけれども、これで良いのか」という様な問い合わせでも有ったんでしょうか?フラッグカスタムの変形の説明もそうでしたが、最近は、より分かりやすくしようという対応が早くて好感が持てますね。

 カーボンブレイドは、今回も付属。手に持たせる事は出来ますが、リアスカートが無いため、MS本体にマウント出来なくなっています。



カーボンブレイド(上)、カーボンワイヤー発射装置(左)、カーボンネット発射装置(中)、ジェル発射装置(右)、カーボンワイヤー(下)。充実した装備品は、地上型やタオツーにも装備可能です。

 カーボンワイヤー発射装置は、右胸に追加可能な装備。ガンダム鹵獲作戦で使用されましたね。MS本体への取付は、胸脇ユニット下のハードポイント(フックの様な出っ張り)にハメ込んで固定する仕組み。左胸にはフィットしません。上部のハッチは開閉式になっていて、内部には巻かれたワイヤーの表現も有ります。



 先端のフックパーツリード線を取り付ければ、射出状態を再現する事も可能。フックは開閉しませんが、真ん中ではなく端に近い位置で開くデザインなのが芸コマです。

 カーボンネット発射装置は、2パーツ貼り合わせ式の箱型の装備。左胸脇ユニットの下に、吊り下げる様に取り付けます。組立の説明と完成写真とでは前後の向きが逆になるんですが、完成写真の方が正しい様です。その場合分割ラインが内側に来て、目立ちにくくなりますから、向きを正しく把握した上で設計された物だと思います。

 ジェル発射装置は、後部を分割した2パーツ構成。腕のハードポイントに装着します。前後方向に成形する事で、4本の発射管は本体とワンパーツ化されています。キットでは再現されていませんが、発射時には前面のフタが吹っ飛び、発射管内からミサイルが飛び出して先端からジェルを噴射します。



 組立時間は1時間でした。発売を心待ちにしてる間にオプションの装備も劇中で登場し、より欲しくなった頃に発売。6機まとめて買いたくなる様なシーンも用意され、相変わらず購買意欲をかき立てる作品ですね、ダブルオーは。

 ところで、今回の新規ランナーであるGランナーから、頭部と肩アーマーが除外出来る様になっているんですが、宇宙型に頭部バリエーションでも登場する予定が有るんでしょうか?機体ナンバーがE、カラーリングが青とくれば、強行偵察タイプを連想してしまいます。登場前に予想を交えて改造してみる、なんていう楽しみ方も面白いんじゃないでしょうか。

 2008.2.27追記

ガンダム鹵獲作戦時にセルゲイ・スミルノフが乗っていた機体が、頭部形状違いで、肩にシールドを追加したタイプでしたので、このバリエーションを想定している可能性が高いと思われます。
(貫手さん、情報ありがとうございました。)
また、ティエレン高機動B型の指揮官機の頭部と肩も同様の仕様になっている様です。



宇宙型と言えば、やはりこのシーン。ダブルオーはヤラレシーンの傑作が多いですね。


 おまけ


 怒涛のカラーバリエーション展開に突入したSEEDシリーズから、「HGグフイグナイテッド ルドルフ・ヴィトゲンシュタイン専用機」を紹介しておきましょう。



 キットの仕様は従来と同じです。「その142 グフイグナイテッドの巻」を参照下さい。但し、シール類は色分けシール・マーキングシール・ガンダムデカールと3シートも付属する充実ぶり。パーソナルマークも含まれています。



 モノアイシールドの色分けをシールで解決してあるため、従来どうしても黒で成形されていた部分が白になりました。変化が有って面白いですね。



 テンペストビームソードを装備。



 スレイヤーウィップを装備。



 スレイヤーウィップは伸びた状態の物も付属します。飾り台は、省くという選択肢も有ったと思いますが、今回も同じ物が付属しています。



 パッケージは遊び心が有って良いですね。コミック調に描かれていて、「ギン」なんていう擬音まで描き込まれています。「キットに含まれない物は描かない」なんて事は言わず、背後にはケルベロスバクゥハウンドも描かれています。



 パッケージの裏には、英語・韓国語・中国語の機体解説が。中国語は北京語・広州語・上海語でしょうか?(良く分からないんですけど)3バージョン書かれています。グフイグナイテッドは「金火虎」あるいは「古夫列焔型」と表記。なかなか上手いネーミングです。ザクウォーリアは「薩克戦士」ですか。雑魚じゃなくて良かった(笑)。



 パイロットの解説も同様。登場作品「ガンダムSEEDフレームアストレイズ」は電撃ホビーマガジン誌上で連載中ですが、海外でどの程度入手可能か分かりませんし、輸出に当たっての配慮なんでしょうかね。中国語の当て字や意訳を読むのも面白いものです。ハングル文字を(発音だけ)読めるヨメさんによると、韓国語でもパイロットの名前は変更無いとの事です。



 説明書には、ディオラマ作品とコミックをミックスしたフォトストーリーを掲載。連載の再録ではなく、新作書き下ろしだそうです。(まるごと読める様に紹介するのは良ろしくないと思いますので、フォーマットが分かる程度の紹介に留めます。ぜひ手にとって読んで下さい。)

 キット自体がメディアとして機能していると言うと、あのMSVシリーズを連想させますね。今はカラーバリエーションの予定ばかりが発表されていますが、いずれは新作キットも発売して欲しいところです。パッケージや説明書の意欲的な試みが、ぜひプラスに作用して欲しいと思っています。

 2008.2.23 健 竹史


  

HG ティエレン宇宙型
HG ティエレンタオツー (ソーマ・ピーリス専用機)
HG ティエレン(地上型)

  

HCM-Pro51-00 ティエレン地上型セット
1/100 ガンダムヴァーチェ
HGUC νガンダム

  

MG MS-06R 黒い三連星仕様Ver.2.0
MG MS-06Fザク2 ver.2.0
MG ザクマインレイヤー

  

HG グフイグナイテッド (ルドルフ・ヴィトゲンシュタイン機)
HG モビルシグー ジスト・エルウェス専用機
HG ケルベロスバクゥハウンド アレック・ラッド専用機

  

MG ストライクE+IWSP ルカス・オドネル専用機
機動戦士ガンダム00 3
the brilliant green complete singls collection’97-’08(DVD付)

  

Ash Like Snow(初回生産限定盤)(DVD付)
フレンズ [Maxi]
機動戦士ガンダムOO ORIGINAL SOUND TRACK 1

機動戦士ガンダム00ORIGINAL SOUNDTRACK 2
機動戦士ガンダム00」挿入歌 LOVE TODAY

  

ジオノグラフィ #3015 ジオング
GFF #0036 フルアーマーガンダム
GFF LIMITED フルアーマーガンダム ブルーVer

  

機動戦士ガンダム00最速モデリングガイド
AOZ ―ティターンズの旗のもとに (6) 電撃ムックシリーズ
機動戦士ガンダム00オフィシャルファイル 03

  

生きのびろ!若井おさむの機動戦士ガンダム名言集
ガンダム人物列伝
SDガンダム外伝 コンプリートボックス vol.2

  

トランスフォーマー THE GAME
デビュー40周年記念 水木一郎ベスト
獣拳戦隊ゲキレンジャー 全曲集


[HOME]

inserted by FC2 system