健さんの
プラモコラム

その262
 MG ガンダムVer.2.0の巻

 MG 1/100
 RX−78−2 ガンダム/バンダイ
 「機動戦士ガンダム」に登場
2008年7月発売 初出税別価格4200円



 MGシリーズ第一弾としてガンダム(Ver.1.0)が発売されたのが、1995年の今頃でした。あれから13年、MGガンダムも、ようやくVer.2.0の登場です。と言うよりも、ボクにとってはプラモコラムを書き始めたのが2000年、Ver.1.5発売の時でしたから、「あれから8年経つのか」といった感じです。メイン記事として紹介してきたプラモが約260個、紹介しきれなかった物まで含めると、この8年に何百のアイテムが発売されたんでしょうね?MGガンダムのバージョンが0.5進むために、これだけのノウハウの蓄積が有ったというのは、結構すごい事の様に思います。そんな事を思いつつ、早速紹介していきましょう。



 頭部は、内部フレームに左右分割のヘルメットを被せる構成。チョンマゲは別パーツ化され、中には頭頂部カメラと後頭部カメラを一体化したクリアーパーツが通っています。ヒサシ部分まで分割する徹底ぶりには驚きますが、ヘルメットにスキマ無く取り付ける様、気を使う箇所が増えた印象もありますね。マスクは正面から取り付け。ヘの字形のスリットは実際に穴を開けてあります。バルカンは左右一体でC字形に成形。フレームにハサミ込むのではなく、後頭部側から鉢巻きの様に後ハメ可能。ヘルメットの穴から突き出る配置になります。耳のインテイクが開口してあるのが良いですね。



 は上下ともボール可動の二重関節で、芯パーツに外装を被せる構成。劇中イメージに合わせて、思い切って太い首にしてあります。頭部フレームの下にはシリンダーのロッドパーツが仕込んであり、顔を上に向けるとチラリと見える様になっています。



 ボディです。肩関節は3軸の多軸関節。可動だけのために、変形を伴うインパルスガンダムと同等の引き出しギミックを仕込んであります。コアファイターを収納するためボディフレームはほとんど空洞ですが、首下のわずかな空間に、肩関節に連動するシリンダーを内蔵。肩の駆動用として見れば取付位置は不自然ですが(前に動く関節を後ろには動かそうとしてしまう)、関節自体はモーターで動き、シリンダーが追従して支える様な機構もアリなのかな?と思ったりもします。



 ボディフレームは、背中と左右ダクトの3パーツ構成。前後貼り合わせでないのは、エリのすぐ下からコクピットカバーが起き上がるためですが、ダクトユニットを左右別々に成形して軸穴を開け、腹巻上段フレームを横からハサミ込む事で、前後スイングの関節を構成するためでもあります。ダクトのフィンは3枚が連動して可動します。



 ウエストは、腹巻のクビレた部分で左右スイング。コアファイターが入るために空洞になってますが、背中中央の一点で可動させる執念のギミックです。可動のためのABSパーツは内部フレームを兼ねるため二重構造、内側のディテール表現も充実しています。スイング可動部は着脱が容易なため、完成後も腹巻の下半分を取り外せます。これ、Gブルを 再現するためのギミックなんでしょうか?設定画では腹巻は全て取っ払ってあるんですが、クビレで分離すると、内側に連結部の様なモールドが仕込んで有るんですよね。



 コクピットカバーは、ヒンジで上に開きます。これはコアファイターを出し入れするためにVer.1.0で採用され、その後もコクピットを見せる手段として繰り返し使用されたギミックです。今回はさらに、本来のハッチのスライド開閉も実現。MGザクVer.2.0にも負けてませんよ。



説明書では劇中同様に機首を引っ込めて変形させる指示になっていますが、機首を引っ込めなくても合体可能となっています。

 もっとも、ハッチを開いたすぐ奥にシートが有るかと思ったら、そこは機首の黒い部分だったりするんですが。つまり、スキマから上に登らなくては乗れないんですよね。(MGインパルスでもハッチとシートの位置が噛み合ってませんでしたね。)但し、今回はコアブロックの機首を全く引っ込めない状態でも合体出来る設計になっているので、それを利用すれば位置関係がかなり改善します。さらに、シートを回転させて飛行状態のポジションにしてやれば、「寝かせて運搬中のガンダム」のシート位置にピッタリになるんですね。パイロットフィギュアを取り外して私服のアムロをそばに置き、ぜひ第一話の名シーンを再現してみて下さい。



機首を縮めず、飛行状態のシート位置でセットしたコアブロック。

 の内部上面には、コアファイターの受け皿を内蔵してあり、横ヒネリだけでなく前後にも可動。前部はコアファイターの機首が腰内部まで入り込むため、切り欠いてあります。フンドシ正面の赤い部分は大気圏突入時に使う冷却装置。押し込む様に開くと内部も再現されています。すぐに開いてしまい、簡単には閉じられないので、ボクは裏の空洞に丸めたティッシュを詰めました。開きたい時だけ分解して取り出そうと思っています。



 フロントスカートは、従来の様にフンドシにではなく、コアファイター受け皿基部に二重関節のヒンジで接続してあります。ウエストを前屈みにすればフロントスカートが同時に下がるし、スカートだけを上下調節する事も出来る訳です。もちろん、モモを上げる時は、上に大きく開く事も可能です。

 リアスカートは、曲がったヒンジを使ってコアファイター受け皿基部の横に接続。サイドスカートは、リアスカート用のヒンジに接続してあり、直接腰に接続されてはいません。回りくどい仕組みですが、これによってサイドとリアのスカートを一体で動かせるんですね。もちろん別々に動かす事も可能ですが。フロント同様、リアスカートも二重関節のヒンジを使ってあるので、上下の位置調節が可能です。



ウエストの前後スイングと、上下移動するスカート。固定されている前後のフンドシとの位置関係を比べてみて下さい。

 「腰を歪める事が出来ればウエスト前後可動の代わりになる」というのは、FGでガンダムVSザクのシーンを再現した時から提案してきたんですが、今回は基礎となるフンドシ自体は完全に固定し、前後スカートの位置調整でそれに近い効果を出しつつ、しかも「可動戦士ガンダム」で採用された、「腰がモモの一部の様に前後スイングするギミック」に近い動きも可能となっているんですね。しかも従来の様なウエスト可動も同時に盛り込んであります。胴のヒネリこそ躍動感の要ですが、コアファイター内蔵の機体でここまでやってしまうとは!恐れ入りました。

 です。モモ上部は、前後貼り合わせの球体関節。股関節軸を前に寄せてある、MGガンダムF91やMGザクVer.2.0の様なタイプですね。後部には外装パーツを貼り付けてあります。モモは球体の下でヒネリ可動。脚フレームは、左右分割のヒザで、モモ・スネの芯を左右からハサミ込んだフレームを内蔵しています。構成がMGザクVer.2.0に似てる気がするのは、鹵獲して参考にした様にも感じさせます。そういう意味でも、ザクより後という発売順序は正しいと言えるかも。モモの外装は前後分割。丸みのあるラインで構成されています。



直前のバージョンであるVer.OYW(左)との比較。

 ヒザは、上下とも関節に連動するシリンダーギミックを内蔵。モモ側のシリンダーは正面からの再現だけに留め、後ろを省略して平らにしたカマボコの様な印象。なるべく薄い方が可動の制約にならないという判断かも。スネ側のシリンダーはパンタグラフの様に畳んであり、くの字に開いて伸びてくるという大胆な構成。始点と終点を直線でつながず、シリンダーである事を放棄してますね(笑)。これも可動を妨げずヒザを最大に曲げる工夫でしょう。不自然な伸び縮みはフレームに隠れた部分で行われるのでご安心を。

 スネです。ワンパーツ成形されたフレームのに、後部・フクラハギ・ヒザの内部メカを取り付けていく構成は、MGザクVer.2.0に似ていますね。部分的に新規のパーツと差し替えて、ジムに流用する事も想定してあるんじゃないでしょうか。外装は前・後・フクラハギ左右・ヒザといった分割。近年盛んに採用されているヒザのスライド機構は無く、代わりにヒザ関節前面に装甲が取り付けてあります。



 スネフレーム下端は、別に組み立てておいて後から接続する方式。足首関節付近をユニット化してある感覚に近いですね。足首関節は、上が前後可動、下がボール可動の二重関節。ディテールは入っているものの基本的に円柱形で、途中にC字形のリングを被せ、足首アーマー の基部としてあります。このためクルブシの位置は自由で、足首アーマーはスネからも足首からも独立してヒネる事が可能です。

 足首アーマーは、ABSの内部フレームにコの字形の外装とクルブシの丸パーツを取り付ける構成。フレームは裏面だけでなく、外装で隠れる表面にもモールドを入れてあります。縦のラインをメインにしたモールドはプロトタイプガンダムとの関連を連想させますね。新規の外装に差し替えて発売の予定が有るのかも知れません。



別売のアクションベースを使用しています。
このキットにアクションベースは付属していません。

 足首は、土踏まずの部分が上下に可動。内部フレームのヒンジはC字形ではなく横からハサミ込むタイプで、保持力はしっかりしています。今回はさらにツマ先も折れ曲がる、3分割の可動。丸みのある外観のため、足の甲がクツの中に沈み込む動きに不自然さは有りません。カカトも上下に可動。一見無可動に見える劇中のシルエットを保ちながら、Z以降の可変MSの様に、ツマ先とカカトを閉じることが可能です。クツの小ささにも注目ですね。従来より前後に短くなっているのが一目で分かりますが、左右幅もコンパクトになっています。Gファイターとの合体を意識しての事でしょうか。



別売の踏み台を使用しています。
このキットに踏み台は付属していません。(笑)

 足の甲の上部には切り欠きが有り、後付けのディテールを極力廃したこのキットには珍しくメカっぽさを感じさせる部分です。これはデザイン的なアレンジではなく、内部の可動シリンダーの干渉を避けるための物。可動シリンダーはカカト側にも有り、後ろからハメ込んであるアキレス腱カバーを外すと見る事が出来ます。従来のMGではアキレス腱カバーの中までシリンダーが入り込んだ造形の物は無く、より人体に近いパーツ構成と言えるかも知れません。

 肩アーマーは、トラスフレームの上に外装を被せる二重構造。フレームも外装もワンパーツ成形されています。上にハネ上げる可動が可能ですが、肩関節軸があまりに自由に動くので、出番は少ないかも知れません。取付は肩関節軸に通すのではなく、腕側の肩関節軸受けの外径にハメ込みます。つまり腕無しで肩アーマーだけをボディに取り付ける事は出来ない構造です。ラストシューティングを再現する時は、肩ブロックを残して上腕から下を取り外しましょう。



 です。肩ブロックは、ポリキャップを前後からフレームパーツでハサミ込み、外側をコの字形の外装で、内側をポリキャップ隠しで覆う構成。上腕は筒状に成形、内部フレームに被せます。

 ヒジは、上腕と前腕のフレームをハサミ込む二重関節。MGゲルググVer.2.0の前腕で採用されたシャフトの連動ギミックが、上下両側の関節に採用されています。関節の外側にはVer.OYW同様、装甲パーツが貼り付けてあります。ヒザ関節の装甲は、ヒジに準じた物なのかも知れませんね。



 前腕は、外装を筒状に成形、ヒジ下の部分で分割してあります。この構成は数年前からの定番になっていますが、今回は角柱形のフレームに被せるのではなく、外装を筒状の一次装甲に頑丈にハメ合わせ、ズレやすい欠点を解消してあります。フレーム自体はワンパーツ成形の細い物ですが、コの字の切り欠きを設けてハードポイントの保持機能もここが担当しています。フレームが細い理由としては、前腕にクビレが有るプロトタイプガンダムの発売を想定してるのかも知れませんね。手首の根元はダブルボールジョイントを採用、スイング可能となっています。

 手首は、親指を除いて第二関節まで可動するタイプ。中指から小指までは根元が一体成形されていて、切り離せば独立可動します。手の平と内部フレームパーツで指をハサミ込み、その上から手の甲を取り付け。ついに手首まで内部再現する時代が来たんですね。手首関節は手の甲を切り欠かない範囲でスイング可動。と言っても完全な張り手が可能ですね。ザクのクチバシを掴むポーズもOKです。劇中イメージを重視して、ゲンコツサイズは従来よりも大きめになっています。



 バックパックは、内部メカに外装を被せる構成。バーニアはボール可動します。ほとんど下を向いていて真後ろへの噴射が不可能な形ですが、本来のデザインがこんな感じですからね。サーベルラックは引き込み可能。内側にはサーベルを保持するピンが有りますが、こちらも可動式。ラックを引っ込めて着せる方式で、フルアーマー等の発売も想定してあるんじゃないでしょうか。

 コアファイターは、機首を折り畳むと垂直尾翼がアームで引っ張られて収納される連動ギミックを採用。PGやVer.Kaでも採用されたギミックですが、コアブースター合体時の「尾翼だけ畳んだ状態」の再現は、今回も見送られました。主翼は従来の折り畳みギミックに加えて引き出し式とする事で翼面積の拡大を実現、劇中に近いプロポーションを再現しています。翼の途中で折れ曲がるため、ヒンジのクリアランスを気にせずボディを設計出来るのも良いですね。ミサイル発射ユニットがせり上がるギミックは、ワンパーツ成形されたユニットを上から差し込んで再現しています。



MG付属の歴代コアファイター。Ver.1.0(左上)、Ver.Ka(右上)、ガンキャノン(右下)、Ver.2.0(左下)。

 従来のMGよりもコクピットが広くなり、よりスケール表記に近い内部スペースを実現していますが、機体サイズはむしろVer.Kaよりも小さくなっています。機首の幅が大きくしてあるんですね。パイロットフィギュアは足元が省略してあるものの単独パーツで再現。パイロットシートは90度回転し、合体前・後のポジションを再現可能です。機首の底に角穴が開いていて、コクピットの足元と背中の仕切りが穴の表面にフィットし、外壁と一体化。つまり変形の瞬間は外壁に穴が開きますので、必ずパイロットスーツを装着して乗りましょう(笑)。冗談はさておき、それほどシビアな条件の中で実現した開発者に拍手です。



 コアブロック時の前後幅を抑えるため、コンソールパネルの上半分は機首に固定。下半分だけがシートと共に移動します。キャノピーは従来の様にヒンジで上へ開くのではなく、後方へスライドする引き込み式。これも機首の幅を拡大して可能になった物でしょう。



MG付属の歴代コアブロックの比較。左からVer.1.0、ガンキャノン、Ver.2.0。

 これだけのギミックを再現出来たのは、機首や胴体等、可能な限り筒形・箱形にワンパーツ成形したからですね。モデル内部からハメ込みピンを1本でも多く省き、ギミックに使えるスペースを最大に確保。ハメ込み部分は他パーツの押さえを兼ねています。昔ながらの接着式でも、接着面積や強度が足りずに実現出来なかったと思いますよ。

 ランディングギアは、今回は付属せず。代わりにクリアー成形の飾り台が付属します。せっかく飛行状態で飾れるので、ガンダムのA・Bパーツも飛行状態で飾ると良いでしょう。(それ番組が違うよ!)



 コアファイターは、機首を縮めて回転させ、主翼を折り畳むとコアブロックに変形、ガンダムの腹部に収納されます。コアブロックは、ノズルの穴を使ってピンでBパーツに接続。A・Bパーツは腹巻内部フレームとコアファイター受け皿で直接連結されるので、コアブロック無しでも合体可能です。従来のMGではコアブロック左右の塗膜がこすれる心配が有りましたが、今回はその心配は有りません。

 武装です。ビームライフルは、銃身の下半分を中空に成形、グリップの芯や内部メカを差し込んだり、フォアグリップを前後分割したりと、見慣れない分割の連続。上部カバーを外せば内部メカを見る事が出来ますが、それには先にスコープを外す必要が有ります。グリップのミゾは左右両側に有るので、どちらの手でも装備可能。フォアグリップは、握れるギリギリのサイズまで大きめに造形してあります。右側面には引き出し式のジョイントが有り、腰後部へのマウントが可能。このジョイントはVer.OYWと同規格となっています。両方持っている人は、予備のライフルをマウントした状態を再現してみては?



 スーパーナパームは、バレルを一旦取り外し、組み合わせてから取り付けます。MGザクVer.2.0のマシンガン同様、ライフルのパーツ構成がユニット単位になっているので、取り付ける手順も換装作業を連想させますね。内部には2個一体成形のが2つ、合計4発内蔵されています。



左手にセイラさんを乗せているイメージで。

 ビームサーベルは、クリアーのビーム刃が2本付属。グリップにミゾが設けてあり、安定して保持出来る様になっています。

 ビームジャベリンのロッドもグリップへの着脱式で、こちらは1本のみ付属。先端の発光表現のエフェクトパーツはクリアーで成形。2パーツ貼り合わせの球体に4本の突起を取り付けますが、Ver.1.5の物よりかなり小型になりました。



 ハイパーバズーカは、砲身やダクトを筒状に成形、マガジンを箱状に成形し、接着ラインがほとんど気にならない構成になっています。グリップは可動式ですが、可動させるためのユニットらしき物を砲身の下に配置したデザインになっていて、グリップの根元が動くよりは説得力が高まっていると思います。本来はガッチリ固定されているべき物だと思いますからね。グリップの根元より遠い位置でスイングさせる効果もあり、グリップがより大きく移動して持ちやすくなるのも良いですね。



 グリップには左右両側にミゾが設けてあり、どちらの手でも構える事が可能。側面にはビームライフルと同規格のジョイントが有り、腰後部へマウント出来る様になっています。って言うか、ランドセルや腕、シールド裏のハードポイントも全て同規格、しかも縦横を問わない正方形の穴ですから、ミクロマンの様に自由な装備の組み合わせを楽しむのも良いでしょうね。



 シールドは、L字に折れ曲がるアダプターを介して前腕後部の角穴に接続。同時に折りたたみ式のグリップを握らせる事も出来ます。アダプターの基部はスライドレールで上下可動。ただし、ニュートラルの位置から上下両方に差し替え調整できた従来の物と違って、下方向だけに大きく移動します。これはゲンコツ位置が下端ギリギリの配置になる、Gアーマー状態に対応するためのギミックでしょう。曲がったアダプターを平らに伸ばせば、ランドセル中央の穴にマウントする事も可能です。



 表面2箇所に開いたにはジョイントパーツを差し込んであり、ここにビームライフルをマウント可能。ジョイントパーツを付けなければ、従来通りに穴の開いたシールドを再現可能です。今後のバリエーションでは、展開状態のジョイントパーツが付属し、シールドを2枚重ねる事が可能になるのだろうと思います。四角いのぞき窓は、従来ではガラスがハメ込んであるのか、筒抜けになっているのかという2通りの解釈が主でしたが、今回はシャッターがスライドして閉じるギミックを採用しています。



 ガンダムハンマーは、MGターンエーに付属した物と同等。予想していた事とは言え、実際に武器だけでも同じランナーが含まれると、2つの世界に繋がりが出来たみたいでワクワクしますね。MG真武者玩具駄無を買った人は、鉄球が1つ余ってるハズですから、チェーンの両端に鉄球 を付けてみても面白いかも。敵がクラッカーを投げてきたら、こっちはアメリカンクラッカーで対抗ですよ(無理)。



ガンダムハンマーは、コアファイアー用の飾り台の上にバランスを取りながら置いてみました。位置を調整したい人はアクションベースを使って、フォーク形のジョイントの上に置くと良いでしょう。

 アムロのフィギュアは座りポーズの物の他に、パイロットスーツ姿と、操縦マニュアルを抱えた私服姿の2種が付属します。それにしても、MGガンダムのバージョンが進むごとに増えていくアムロのフィギュア。全部並べて「始まるよイノベイター。人類の未来が・・・。」とか言って遊ぶのも一興かも知れません(笑)。

 飾り台は付属しませんが、別売のアクションベースに対応しています。フンドシ下のフレームがムキ出しになった部分にY字形のジョイントを取り付ける方式は1/100サイズでは定番となっていますが、フンドシ側面だけを挟んで底面にスキを作ってあるのは、弾力による保持の安定や、取り外しやすさを考えての改良だろうと思います。



 組立時間は3時間20分でした。ディテールの追加を控えてスッキリした外観の1/100モデルとしては、すでにMGパーフェクトガンダム(の素体)が発売されていますが、あくまでプロポーションはVer.1.5(つまりPG)に近い物でした。今回は劇中イメージに近い柔らかいラインで構成され、もスカート同士が噛み合った形状で、「パンツと呼んで下さい」と主張しているかの様です。これまでで最も先進的なギミックを持ちながら、プラモの都合で発明されたギミックの数々を、なるべく見せびらかさない様にまとめられているのが面白いですね。曲面を強調した前腕、小さめの肩アーマー等は、ガンプラ第1号である旧1/144キットへのオマージュなのでしょう。同時に、今後のガンプラ全ての先祖になってくれそうな頼もしさを感じさせますね。

オレたちを踏み台にしたーッ!

オレたちを踏み台にしたーッ!

 今後の展開ですが、ポリキャップ・ビーム刃・ガンダムハンマー以外の全てのランナーに切り替えがあるというパーツ構成のため、どこまでバリエーションを想定してあるのか予想が付きませんね。ランナーまるごと除外という選択肢も有りますし。ちょっと一覧にまとめてみましょう。

ランナーの切り替え一覧
 A 多色成形 シールド・オデコセンサー・クマドリ除外、胸ダクト・
   クツ色替対応
 B 青 胸とコアファイターの間に切り替え
 C クリアー コアファイター・カメラ・ジャベリンの間に切り替え
 D 白 バズーカ&サーベル・シールド・ジャベリン・頭部・
   コアファイターの間に切り替え
 E 白 前腕&足首アーマー・ヒザ&腰が除外可能
 F 白 肩とスネ前部が除外可能
 G グレー ランドセルとスーパーナパームが除外可能
 H グレー 頭部・ボディ・腰アーマーの各フレーム、
   コアファイターが除外可能
 I グレー 手の平&肩アーマーフレーム・
   ランドセルフレームが除外可能
 J グレー 足首フレーム・ヒザ&足首アーマーフレームが
   除外可能
 K グレー バズーカ中央&マガジン内部・ライフルカバーが
   除外可能
 PC−202ポリキャップ
 HM−1(ハンマー)
 SB1(ビーム刃)

 ダクトとクツを同色に出来る切り替えから予想すると、プロトタイプガンダムG−3が考えられます。ジムだけでなく、ジムの派生機にも対応可能でしょうし、模型誌のインタビューでは、今回のモデルは第一話の状態をイメージしているとの事ですから、同一機体の時期ごとの違いも追体験させてもらえそうです。実機もバージョンアップしつつ戦い続けたのだろうという解釈ですね。となると、ミデアから補給を受けたり、基地で整備を受けたタイミングを意識しつつ、先回りして今後を予想する楽しみも出てきそうです。(説明書に対ランバ・ラル戦のディオラマが紹介されているという事は、ここまでは改修無しで戦ったという事?)

 実際に手に取るまでは「スッキリし過ぎかな?」と思っていましたが、劇中ポーズを再現して遊んでいるうちに「劇中に近いモデルじゃないと、ポーズだけ同じでも再現した気分にならないな」とも思えてきました。もちろん、同程度に動くPG準拠のハイディテールモデルも欲しいんですが、このキットは「あの当時」欲しかったガンダムそのものです。1/144キットで劇中シーンを再現しようと四苦八苦したアナタ、池に落としたのはこのキットではありませんか?(笑)

 2008.8.6 健 竹史


  

MG ガンダムVer.2.0
Air Shock Battle 1/12 ビームサーベル
MGドム 台座・キャラプレート付

  

MG ガンキャノン 台座・キャラプレート付
MG シャア専用ズゴック 台座・キャラプレート付
MG アッガイ 台座・キャラプレート付

  

MGシャア専用ザク Ver.2.0 台座・キャラプレート付
MGグフ 台座・キャラプレート付
MGギャン 台座・キャラプレート付

  

MGジム 台座・キャラプレート付
MGズゴック 台座・キャラプレート付
MGザクJ型 Ver.2.0 台座・キャラプレート付

MGザク Ver2.0 川口名人Ver
MGガンダム Ver1.5 川口名人Ver

  

SUPER HCM-Pro RX-78-2 ガンダム
SUPER HCM Pro MS-06S シャア専用ザク
SUPER HCM Pro MS-06J 量産型ザク2(陸戦用)

  

HCM-Pro01-03 RX-78-2ガンダム ジャブロー防衛線
HCM-Pro60-00 ダブルオーガンダム
1/100 ガンダムエクシアEXF(トランザムモード)

  

機動戦士ガンダム 1
機動戦士ガンダム 2
機動戦士ガンダム 劇場版ボックス

  

ホビージャパン 2008年 09月号
モデルグラフィックス 2008年 09月号
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