初心者のための
用語解説

意味の分からない模型用語が出て来た時に参照して下さい。

他の模型関連サイトに行かれる方も、ここを開いたまま
にしておけば、参照する事が出来ます。



アクリル塗料
  水性塗料。筆は水洗い出来るが、乾燥後は耐水性となる。ラッカー塗
  料の上に塗り重ねる事が可能。
アサフレックス
  
マスターグレード・ガンダム(1995年)の頃からガンプラに採用された
  軟質素材。お湯で温めて多少曲げる事が可能。ポリパーツ同様、可動
  部にも使われたりするが、ポリと違って塗装もペーパーがけも接着も可
  能。見分けが付かない時は、ランナー片を接着してみると分かる。

後ハメ
  
ヤスリがけや塗装を済ませた後で組み立てる事。後ハメが可能だと、
  加工や塗り分けが容易で、作業が格段に楽になる。

後ハメ加工
  加工や塗り分けを簡単にするために、後ハメできないキットを一部加工
  して、後ハメ可能な構造にすること。
アルテコ瞬間接着パテ
  液体とパウダーを混ぜて、わずか数分で固まるパテ。接着剤としても
  使える。特に、スキマが出来て密着しないパーツ同士の接着には便
  利。エポキシパテもポリパテも、食いつきの悪さから薄盛りに不向きな
  ため、微妙な改造や、小さな段差消しに重宝する。ただし、作業は迅
  速に。値段も高め。

アンダーゲート方式
  通常、パーツの横に設けられるゲートを、パーツの下に設置する方式。
  ゲートが接着面に来る事で、パーツの外観にキズが残らない。パテや
  ヤスリが使えない、クリアーパーツやメッキパーツに採用される事が多
  い。

板ハメ
  
スナップフィットのハメ込み部分が、「ピンと穴」ではなく、「板とミゾ」に
  なっている方式。ピン式よりも頑丈なので、分解したい時にも破損しに
  くい。正しくはタブ&スロット方式と呼ぶらしい。

いろプラ
  色ごとにパーツ分割され、塗装しなくても成形色の違いで塗りわけを再
  現してあるプラモデル。特に、多色成形機を使って、1枚のランナーの
  中に、数色のパーツが配置されたものを指して言う場合もある。
インジェクション
  金型の中に高温で溶かしたプラスチックを注入して製品を作る技術。
  プラモデルは、この成形技術で作られている。

インスト
  組み立て説明書のこと。
ウェザリング
  汚し塗装。英語の「ウェザー」(天気)から来た言葉。雨や泥で汚れた
  様子を、塗装で表現するテクニックのこと。

裏打ち
  
プラモデルのパーツは厚さが1ミリ程度なので、大きく削って改造する
  と穴が開く恐れがある。こうならないために、パーツの裏にプラ板を張
  ったりパテを詰めたりして肉厚を増やしておく事。

エアブラシ
  塗料を吹き付けて塗装する道具。エアーボンベや、エアーコンプレッサ
  ーに接続して使う。


ABS
  強化プラスチック。頑丈なので、強度の必要なパーツや、関節パーツ
  などに使われる。高価らしい。
SD

  スーパーデフォルメの略。ガンダム等のキャラクターを、二頭身にアレ
  ンジしたシリーズ。そのプロポーションを真似て自作しても「SD」と呼
  ばれ、最近では商品名というより、もはや一般語。

エッチングパーツ
  
薄い金属板で作られたパーツ。板を薬品で腐食させて作られる。主に
  細部の精密再現に使われる。

エナメル塗料
  ラッカー塗料、アクリル塗料に重ねて塗装できる油性塗料。乾燥後も
  溶剤で拭き取りが出来るので、全体塗装の後で、細部の描き込みや、
  汚し塗装に重宝する。いきなりプラスチックに塗ると、パーツがもろくな
  ったり、割れる事があるので、ラッカー、アクリルの上から塗るのが良
  い。
エポキシ系接着剤
  2種類の液を混合すると、化学反応で固まる接着剤。固まるまではサ
  ラサラなので、パーツ同士を金属線でつなぐ等してから貼り合せると
  良い。(さもないと、固まるまで手で支える羽目になる。)硬化時に透
  明な場合も、年数が経つと変色する場合があるので、見えない部分
  に使う事。
エポキシパテ
  2種類のパテ(A剤・B剤などと呼ばれる)を練り合わせる事で、数時
  間で固まるパテ。使用感は粘土に近い。
エポパテ
  エポキシパテの略。
オミット
  省略すること。再現不可能な細かな部分の形状とか、可動や変形のギ
  ミックを省いて固定モデルにする時などに「オミットする」などと言う。
改修
  
(キットなどの)欠点を、加工して良くする作業。
改造
  
(キットなどを)加工して、別の物に作り変える作業。「シャア専用ザク
  を改造しガルマ専用ザクを作る」など。

飾り台
  
模型を展示する台。板のようならベース、支柱のようならディスプレイス
  タンドなどとも呼ばれる。見栄えを良くしたり、倒れやすい模型を支えて
  安定させたり、飛行機の模型が飛んでいるように見せるのに使う。

可動
  
動くこと。特に、電動で走るなどではなく、ロボットの模型のポーズが
  変えられる、ハッチが開く等のような仕組みを指す。可動する模型を「
  可動モデル」、可動しない模型を「固定モデル」「ディスプレイモデル」、
  特に、あらゆる所が可動する模型を「フル可動モデル」などと呼ぶ。

可動範囲
  
可動部分(関節など)が、どこまで動かせるかという、その範囲。「脚
  が可動する」といっても、ヒザがグラつく程度の物から、正座が出来る
  物まである。よく動く可動部は、「可動範囲が広い」と言う。可動範囲
  を広げるための関節追加や、干渉部分を切り欠く改造も、盛んに行な
  われている。

可動フレーム
  
特にロボット物の模型などで、関節を内部フレーム(骨格)に組み込ん
  である方式。またそのフレーム。外観部分(装甲)を、あとから被せら
  れる場合が多い。最近では、内部メカの再現を兼ねるキットも増えて
  きた。

可動指
  
ロボットの手が、指まで動く方式になっている物。銃や剣を握らせるた
  めの物が大半だが、大型キットには指の全関節が動く、表情豊かな物
  もある。小型のキットではサイズ的に困難なので、平手とゲンコツを差し
  替えたりする。

金型
  
プラモデルを生産するための、金属製の型。タイ焼きの型のように、内
  側に彫刻があり、そこに熱で溶かしたプラスチックを注入する。冷えて
  固まった後で、型を開いて製品を取り出す。

仮組み
  
キットをいきなり接着せずに、仮に組み立ててチェックする事。形や可
  動を確認して、改造・改修の予定を立てたりする。パーツの合いが悪
  かったり、手順を工夫すべき物もあるので、ぜひ行ないたい。仮止め
  にはセロテープを使う。スナップフィット式のキットでは、分解できなく
  なる事があるので、必要に応じてハメ込みピンを切って、短くしておく。

ガレージキット
  
「マイナーなアイテムや、一般向け以上の品質にこだわった様な、大
  手メーカーの製品(プラモデル)では手に入らない物を、個人で自作し
  て複製し、仲間に実費で配ったもの。」と、初期の物なら言い表せた
  が、今では専門メーカーが多数存在する。
関節強度
  
関節は、軸(または球)と軸受けのハメ込みで出来ているものが多い
  が、そのハメ込みのキツさで決まってくる、関節の頑丈さ。主にポーズ
  の保持力を指す。保持力が弱いと、武器を構えられなかったり、まれ
  に自重に負けて、立っていられないキットもある。軸に接着剤を塗って
  良く乾かし、よりキツくするとか、関節を自作したり、他のキットから移
  植して解決する。保持力ではないが、関節の構造がキャシャで、動か
  そうとしたら折れてしまった、という事もある。これも関節強度と呼べる
  かも知れない。

完全変形
  
アニメロボットには、高速飛行やパワーアップのために変形する物があ
  るが、その変形を再現した模型の中でも、実物と同じ変形機構を再現し
  てある事を「完全変形」と呼ぶ。一方、仕組みは再現していないが、変
  形した部分のパーツを交換する事で、変形した状態にできるものは「組
  み替え変形」と呼ばれる。

ガンダムカラー
  
GSIクレオス(グンゼ産業)から発売されている、各種ガンプラ用の塗
  料。Mrカラーをベースに機体色を調合してあるので、自分で調合する
  のが苦手な人にオススメ。モロにアニメ風のカラーが多数そろっている
  ので、ガンダムに無関係なフィギュア等にも重宝する。

ガンダムデカール
  
本来はデカールと言うと、水につけて使用する、転写マーク、スライド
  マークの事だが、ガンプラ付属の、インスタントレタリング式の物は、こ
  う呼ばれている。簡単に使える事に加え、長年売れ残った場合にも品
  質が落ちにくいため採用されたのかも知れない(想像)。位置の調整
  が不可能な事や、余計なマークまでこすってしまいやすいという、新た
  な注意点が生じた。

ガンダムマーカー
  
ペンタイプのガンダムカラー。スミ入れ用やウェザリング用なども加わ
  り、ガンプラ以外にも重宝する。

ガンプラ
  
ガンダムのプラモデル(シリーズ)の略。
キット
  
部品の状態で売っていて、買った後で組み立てを必要とする商品のス
  タイル。プラモデルもキットだが、模型以外でもキットと呼ばれる商品は
  多い。

気泡
  
材料に空気が混入して出来た穴。レジンキットによく見られ、パーツ表
  面に出来た場合、形が欠けたり、えぐれたりする事になる。プラモデル
  でも、ランナー部分に出来やすい。(時々ビームサーベルの中にもあ
  る。)

ギミック
  
仕掛け。模型では、可動ギミック、変形ギミックなどを指す。
組替え
  
出来上がった模型のパーツを外して、別のパーツと交換する事。ポー
  ズ変更や、変形状態の再現、装備交換、バリエーション機の再現など
  に使われる手段。

グラデーション
  
本来同じである色の中に濃淡を付けて、模型の立体感を強調する塗
  装。もともとはある色が別の色になめらかに変化している事。

クリアパーツ
  
透明素材で成形されたパーツ。半透明も含める。全てクリアパーツ化
  したキットは、クリアキットと呼ばれる。美しいが、ゲート跡もバリも形も
  見えにくく、けっこう組むのは大変。メーカーとしても、パーツ内側まで
  磨いておかなくてはならない。

クリアランス
  
スキマの事。可動部分がぶつかったり、こすれたりしないための余
  裕を持たせる時などに、「クリアランスを確保する」とか「クリアランス
  を取る」と言う。

削り出し
  
素材(キャスト、パテ等)のかたまりを、デザインナイフやヤスリで削っ
  て、パーツを自作すること。

ゲート
  ランナーとパーツがつながった部分。パーツを組み立てる時は、ここを
  ニッパーで切断する。
互換性
  
2つの模型等の間で、部品の取替えが出来る事。例えば、腕の取り
  付け軸が共通になっていれば、他のキットの腕をそのまま移植出来
  る。この様な場合、「互換性がある」と言う。

コンバーチブル
  
何通りかの完成状態の中から、1つを選んで組み立てるキットの方式。
  「このキットは地上用と宇宙用のどちらか1つを選んで組み立てる、コン
  バーチブルキットです」などと言う。
コンパチ
  コンパーチブル。言葉も意味もコンバーチブルに似ているが、何通りか
  の完成状態を、組み立て後も、パーツを差し替えて再現出来る方式。
コンプレッサー
  
空気を圧縮して送り出す電動装置。エアブラシに接続して、エアー源
  として使う。

サーフェイサー
  
塗装前の下地処理剤。細かなキズを埋めてきれいな表面に仕上がる
  が、細かなディテールも埋まってしまうので程々に。スプレータイプとビ
  ン入りの物がある。近年盛んに使われるとうになったが、必ず必要な訳
  ではない。

サンドペーパー
  
紙ヤスリのこと。ペーパーとも言う。「400番のペーパー」の様に数字
  で呼ぶ。数字の大きい物ほど粒子が細かく、仕上げ向き。

ジオラマ
  
情景模型。ディオラマ、ダイオラマとも言う。戦車やロボット、人物など
  を単品で製作するのではなく、活躍場面を風景ごと模型にしたもの。

冶具(ジグ)
  
パーツどうしを正しい位置に組み立てるために使う、位置決め用の
  道具。

システムインジェクション
  
1枚のランナーの中に何色もの成形色を使える「いろプラ」を発展させ、
  1つのパーツの中に何色もの成形色を使う技術。塗り分けやマークを、
  成形色で再現できる。色分けの代わりに、何種類かの材質を使い分け
  れば、可動骨格も成形できる。

ジャンクパーツ
  
キットの余ったパーツを捨てないで、今後の改造用のパーツとして取っ
  ておく場合、こう呼ぶ。

瞬間接着剤
  
硬化時間が数秒から数分という、速さが魅力の接着剤。レジン、金属、
  ソフトビニールも接着できるので、ガレージキットの組み立てには欠か
  せない。

シリコンゴム
  
パーツをレジンで複製する時に使う、シリコン型に用いる素材。
シンチュウ線
  
模型によく使われる金属線。「真鍮線」と書く。レジンパーツの接続・補
  強、アンテナやフックの表現などに使用する。

シンチュウパイプ
  
真鍮製のパイプ。そのまま部品として使う他にも、シンチュウ線を中に
  通して、シリンダーのような可動構造を作ったり、段差のあるアンテナ
  を表現できる。

シンナー
  
溶剤。塗料などのうすめ液。「ラッカー塗料にはラッカー専用うすめ液」
  という様に、合ったタイプの物を使用する。塗った塗料のふき取りや、
  筆などの塗装道具の洗浄にも使う。
水性塗料
  
アクリル塗料。
素組み
  
キットを改造しないで、説明書の指示通りに作る事。最近では、スナッ
  プキットを無塗装で作る事もこう呼ぶ事があるが、厳密には無改造で、
  塗装まで行なう事を指す。

スクラッチ
  
キットを組み立てるのではなく、模型を自作する事。完全に自作する
  事をフルスクラッチ、ある程度キットをベースにして自作する事をセミス
  クラッチと言う。材料として、プラ板、プラ棒、パテ、キャスト等を使い、
  張り合わせたり、削り出したりして作る。

スケール
  
縮尺。その模型が、本物と比べて何分の一のサイズで作られている
  かという表示。例えば百分の一は「1/100」や「1:100」の様に表
  す。

スケールモデル
  
縮尺模型という意味だが、実物が存在する模型に限ってこう呼ぶ。ア
  ニメモデル等は、設定身長を正確に縮小しても、スケールモデルとは
  呼ばない。

スジ彫り

  模型の表面に彫刻されたスジ(細いミゾ)の事。パネルの合わせ目な
  どの表現。
スナップフィット
  
組み立てに接着剤を使わない、ハメ込み式の事。スナップフィット式
  のキットを「スナップキット」「スナップモデル」などと呼ぶ。
スペーサー
  
パーツとパーツの間にかまして、完成状態の幅を増したり、長さを延
  長する物をこう呼ぶ。プラ板を使う場合が多い。

スポイト
  
水や薬品を吸い上げ、他に移し変える道具。うすめ液の扱いに便利。
スミ入れ
スライド金型
  
金型は一般には2分割なので、型を開く方向に逆らった形状の製品
  は作れないが、それを3分割にするなどして、特殊な形状の製品に対
  応した金型。

スミ入れ
  
スジ彫りや凹み部分を目立たせる目的で、周りよりも一段濃い色を、
  入れる事。スジを塗装するのは困難なので、塗って拭き取る事で、凹
  みに塗料を残す。全体塗装をラッカーやアクリル、スミ入れをエナメル
  塗料で行なう。最近では、ペンタイプのスミ入れマーカーなど、便利な
  道具も発売されている。

成形色
  
プラモデルが成形された時に付けられている、素材の色。プラスチック
  の樹脂に、着色料を混ぜて決められる。

接地性
  
ロボット物の模型の場合、脚の可動が自在でも、足首関節が自在に
  動かないと足裏が地面にピッタリ着かない、不自然なポーズになる。
  このような場合の足裏の接地性の事。

接着剤
  
スナップキットでない限り、模型は接着剤でパーツを接着して組み立
  てる。単に接着剤という場合は、プラスチック用の接着剤を指す事が
  多い。他にも瞬間接着剤や、エポキシ系接着剤等がある。

設定画
  
アニメのスタッフが使う、作画の元となるイラスト資料。アニメモデルの
  場合、実物が存在しないので、アニメ用の設定画やアニメ作品自体を
  参考にして製作する。

設定資料
  
設定画や、解説文を含む、アニメや映画等の資料。
ソフトビニール
  
人形などによく使われる素材で、細かなパーツを除いては、中空(中
  が空洞)の成形となる。湯口は必要だがパーティングラインが存在し
  ない。間着と呼ばれるハメ込み組み立てが可能で、怪獣物のガレー
  ジキットの素材に使われる。塗装がベタつくトラブルが起きやすいが、
  ソフトビニール専用塗料を使えば問題ない。柔らかくて破損しにくい特
  長を持っている。略してソフビとも呼ばれる。
ソフビ
  
ソフトビニールの略。
ダイキャスト
  
型に流し込む成形法の事。(ダイは型、キャストは流し込み成形の意
  味。)普通ダイキャストと言うと、インジェクション成形された金属パーツ
  の事を指す。ダイカストとも言う。

耐水ペーパー
  
水をつけて使用できるタイプのサンドペーパー。削りカスが飛び散らな
  い上、ペーパーに付けた水が冷却水となって、摩擦熱でパーツ表面が
  荒れるトラブルが起こりにくい。

段差
  
2つの面が平らでなく、ズレがある状態。接着したパーツの間には、ど
  うしてもわずかな段差やスキマが出来るので、パテを盛った後でヤス
  リがけをして、段差のない、きれいな面に仕上げる。

着脱式
  
パーツを、付けたり外したり出来る方式。
調合
  
模型用塗料も、絵の具と同じように混ぜて使う事が出来る。発売され
  ていない色を、混ぜて作り出すことを調合と呼ぶ。調合した色は、空き
  ビンに保存しておくと良い。保存用のスペアボトルも発売されている。

調色スティック
  
微妙な調合に便利な、先がスプーン形になった金属のスティック。タミ
  ヤから発売。顔料が沈殿した塗料を攪拌(かくはん)するのにも使う。パ
  テ用のヘラにもなる。

突き出しピン
  
製品(プラモデル)は、金型を開いても、そのままでは型に食いついて
  取り出せないので、金型の中には、製品を押し出すピンが付いている。
  パーツの裏側にある丸い跡は、突き出しピンの跡。

積んどくモデラー
  
作りもしないのに、ついつい模型を買ってしまう人。いずれ箱に入った
  ままのキットが山のように積みあがり、こう呼ばれるようになる。「いつ
  か作るんだよ」と本人は言うのだが・・・。初めから作るつもりが無いの
  に買う人は、「コレクター」と呼んで、区別するべきかも。

ディオラマ

  情景模型。ジオラマとも発音する。
ディテール
  
細部。細かな部分の表現。「精密なディテール」「ディテールが甘い」
  などと言い、細部まで作りこまれた模型は、高く評価される。細かい
  部分が省略されているキットに手を加えて、精密さを高める事を「ディ
  テールを追加する」と言う。

ディテールアップ
  
ディテールを追加したり、納得のいかないディテールを作り直したりし
  て、完成度を高める事。

デカール
  
転写マークとか、スライドマークとも言う。模型の表面のマークや注意
  書き、機体ナンバー、フィギュアでは目の描き込みを再現したシール。
  台紙ごと水(ぬるま湯が良い)につけると、はがれるようになり、模型
  の表面に貼り付けて乾燥を待つ。デリケートなので、トップコートを吹い
  て保護しておくと良い。

デコパージュ
  
木製の台。模型の飾り台として使うジオラマのベースにしても良い。
デザインナイフ
  
アートナイフとも言う。模型に良く使われる、替え刃式の刃物。ゲート跡
  を切り落としたり、刃を立てて削ったりして使う。

テストショット
  
金型が完成する直前に行なう、試験生産(トライアル)で作った製品サ
  ンプル。テストショットの出来をチェックして、金型の問題点を有無を確
  認する。この時見つかった問題点を修正すると、金型の完成となる。

テーパー
  
製品の形が、型から抜ける方向に向って、すぼまった形になっている
  こと。プリンの形を思い浮かべると良い。これが逆向きになって、型(容
  器)の奥の方が広がったような製品では、型に引っかかって、取り出せ
  なくなる。この様な形を「逆テーパー」と言う。

デフォルメ
  
物の形を模型(イラストでも良い)にする時、意図的に比率を歪めて再
  構成する事。SDなどが有名だが、頭身を縮めるだけがデフォルメでは
  ない。逆にスリムにしたり、一部を誇張するのもデフォルメである。

トイ(TOY)
  
オモチャ。玩具。大人が買いやすいように、こう呼ぶのかも。実際、大
  人をターゲットにしたトイは多い。また、安全性や強度、確実な動作性
  の追求は、精密度ばかりを重視しがちな模型が見習うべき完成度の
  高さがあるように思われる。

溶きパテ
  
ラッカーパテ(プラパテ)を、シンナーで溶いてサラサラにしたもの。必
  要に応じて、目的にあった濃さ(粘度)のものを自分で作る。細かなキ
  ズを埋めたり、筆で盛り付けてディテールを作ったりする。

塗装
  
色を塗る事。普段、模型を作らない人にとって、色は自分で塗るもの
  だという事は、あまり知られてないようだ。筆や、エアブラシ、缶スプレ
  ーなどで色を塗る。
トップコート
  
塗装が終わった後に吹き付ける、透明の仕上げスプレー。塗膜やデ
  カールを保護してくれる。ツヤあり、ツヤ消し、半ツヤ消しの3タイプが
  あり、表面の光沢を整える。筆ムラも、ある程度目立たなくなる。例え
  ば戦車のような、ツヤなしに仕上げたい模型も、ツヤありで塗装し、デ
  カール貼りやスミ入れを済ませたあとでトップコートでツヤを消す方法
  もある。ツヤのある面ほど、デカールの食いつきや、スミ入れの拭き取
  りがキレイに行なえる。必ずしも必要ではないが、あると頼りになる。

ドライバー
  
ネジ回しとも言う。ネジのミゾに合わせて、プラス(先が十字)とマイナ
  ス(先がフラット)の2種類がある。最近では、ガンプラなどでも一部の
  組み立てをビス止め式で行なうものがある。

ドライブラシ
  
ごく少量の塗料をつけた筆を紙になすりつけて、ほとんど塗料が乾燥
  寸前になったところで模型にこすりつけるテクニック。基本塗装が終わ
  った後に、明るめに色を使って行なう。エッジやリベットなど、出っ張り
  の部分にだけ僅かな塗料が付くことで、凸凹を際立たせ、立体感が増
  す。泥やスス汚れの表現としても使われる。楽しいので、やり過ぎに
  注意が必要。筆が傷むので、古くなった筆を使うと良い。
2個イチ
  
2個分のパーツを使って、1体の模型を作ること。(ジオラマに2体並ん
  でいるのではなく、必要なパーツを組み合わせて1体にしてある。)もち
  ろん2個より多い組み合わせの場合もあり、エルガイムシリーズのアト
  ールV(アトールから改造)は、5個イチと言える。

ニッパー
  
パーツをランナーから切り離す工具。刃が薄い物ほど、高価だが、楽
  に、きれいに切断できる。刃の厚いものは、切断の衝撃が大きく、細
  いパーツを破損する事があるが、シンチュウ線の切断用に持っている
  と便利。

ノンスケール
  
スケール表示をしていない模型。多くの場合、最初からスケールを気
  にせずに作られている。模型に使われる縮尺は、1/35、1/72、1
  /100など、おおよそ決まっており、適当に作った後で計算しても、ス
  ケール表記としてはあまり意味がない。(規格外なので並べる模型が
  他にない)。その場合、「20センチサイズ」などのように、サイズで呼ん
  でも良いだろう。

パーツ
  
部品の事。パート(部分、部品)の複数形の呼び方だが、(日本語で
  は)1個でもこう呼ぶ。

パーティングライン
  
金型(レジンキットならシリコン型)を2分割する関係で、パーツ表面に
  残ってしまう分割ラインの跡のこと。プラモデルに限らず、タイ焼きや、
  もみじ饅頭にも付いている。実感を損なうので、サンドペーパーで消して
  やる必要がある。

パテ
  
シンナー分の蒸発や、化学反応で硬化する造形材料。段差やスキマ
  に充填したり、盛り付けて形を整えたりする。エポキシパテ、ポリエス
  テルパテ、ラッカーパテ(プラパテ)といった種類がある。

ハメ込みピン
  
スナップキット(ハメ込み式キット)の、ハメ込み部分。相手部品の側は、
  ピンとかみ合う穴になっている。

バリ
  
金型が密着していないために、スキマまでプラスチックが流れ込んで
  成形された、パーツからの不要な張り出し。ユーザーとしては削り取
  れば良いが、金型が異物を噛んだ状態になり、型を傷めてしまうので
  良くない。ソフトビニール成形品の、湯口に出来る不要部分もバリと呼
  ぶが、こちらは必ず出切る物で、不良ではない。

Pカッター
  
プラ板を切断するための、特殊な形の刃を持つカッター。引いて使用
  すると、糸の様な切りクズが出て、Vの字形のミゾが彫れる。これを繰
  り返すとプラ板を切断出切るが、クズが出る分、寸法には誤差が出る。
  繰り返さなければ、スジ彫りとなる。

ヒケ
  
パーツに出来る事がある、くぼみの形の成形不良。プラスチックは高
  温で金型注入され、冷やして固まるために収縮が起きるが、薄い部分
  が先に冷えやすいため、収縮は厚肉の部分に集中する。これがヒケと
  なる。ピンやピンの受け穴、補強リブの裏側に出来やすい。浅い物は
  ぺ−パーがけで消せるが、深い物の場合はパテうめが必要。
ビス
  
小さなネジ。ハメ込みピンが設置できない細かい部分や、キツめの関
  節にする必要がある場合などに、ガンプラで多用されるようになった。
  締め付け(組み立て)にはドライバーが必要。

ビス止め
  
ビスで締め付けて組み立てる方式。
ヒートプレス
  
加熱して柔らかくしたプラ板を型に押し付けて、しぼり出すようにパーツ
  を自作する事。冷えた後で、不要部分を切り落として使う。トゲやバー
  ニアのような単純な形は、鉛筆の先などを型にしても良い。

ヒンジ
  
蝶番(ちょうつがい)の事。手足の関節ではなく、ロボットの可動スカー
  トのジョイントなどをこう呼ぶ。

平筆
  
毛先が平らな筆。サイズは色々あるが、平らで広い面積の部分を塗る
  のに使う。

ピンバイス
  
ドリル刃などを取り付けて、手で回して使う工具。使い方は精密ドライ
  バーに似ている。

フィギュア
  
人物模型。近年のブームで一般にも知られる言葉となったのをきっか
  けに、ロボットトイの塗装済み完成品などもフィギュアと呼ぶなど、意味
  が拡大してきた。動かして遊べる物は、アクションフィギュアと言う。服
  を布で作った物はドール(人形)と呼んで区別されることが多い。
吹く
  
吹きつけ塗装をする事を、こう呼ぶ場合がある。「全体にクリアーを吹
  く」のように言う。

複製
  
物(原型と言う)を型取りして注型材料を流し込み、コピーする事。ガレ
  ージキットは、自作した作品の複製である。また、販売目的ではなくて
  も、同じ形のパーツが必要なとき、たくさん自作せずに、複製で増やす
  と便利である。

プライマー
  
金属を塗装する前に、塗料の食いつきを良くするために塗る下地剤。ビ
  ン入りと、スプレータイプがある。ポリパーツにも有効だが、金属ほどは
  食いつかない。レジンには、かなり効果がある。

プラキャスト
  
キャスト、レジン、ポリウレタンなど、キャストキットの材料の呼び方は
  色々あるが、一時は「プラキャスト製」と盛んに呼ばれたように思う。正
  しくは商品名のため、最近では材質を指す場合、あまり使わなくなっ
  た。
フラットベース
  
ツヤ消し剤。これを塗料に混ぜると、塗装のツヤを消すことが出来る。
  混ぜる量でツヤの加減が調節できるので、試し塗りをして質感を確か
  めながら調合すると良い。逆にツヤを出したい時には、クリアーを混ぜ
  たり、後からクリアースプレーを吹けば良い。

プラモデル
  
プラスチックモデルの略。すでに一般語となっているが、実は商標であ
  る。

プラモ未完成病
  
プラモデルを(何個作っても)完成までこぎつけられない様子。飽きっぽ
  いというより、1つ完成する前に他のキットが作りたくなる場合が多いと
  思われる。「積んどくモデラー」とは、作り始めているかどうかという違い
  がある。

プラパイプ
  タミヤから発売されている、パイプ状のプラ素材。透明で、各種サイズ
  が揃っている。パイプの内径は、同社のプラ棒に対応しているので、
  組み合わせて工作できる。

プラパテ
  
ラッカーパテとも言う。ペースト状のパテで、シンナー分の蒸発で硬化
  する。主にキズの補修、段差や浅いヒケの修正に使う。厚盛り、造形
  には不向き。数時間で乾燥したように見えるが、わずかでもシンナー
  が残っていると後になってヒケてくるので、出来れば数日かけて乾燥
  を待ったほうが良い。

プラバン(プラ板)
 
 タミヤから発売されている、プラスチックの板。厚さも各種揃っている。
  切ったり、張り合わせたり、熱加工したりして、スクラッチやキットの改
  造に利用する工作材料。

プラペーパー
  プラスチックを紙状にした素材。単に薄めのプラ板ではなく、本当に紙
  の様な柔らかさがある。タミヤが発売していたが、現在は入手困難。東
  急ハンズで、似たような素材は入手可能(と思う)。

プラ棒
 
 棒状のプラ材。丸棒、角棒、三角棒のタイプがあり、サイズも各種そろ
  っている。タミヤから発売。

フルスクラッチ
 
 キットを使用せずに、削り出しなどで完全に自作する事。もっとも、全く
  流用パーツを使わない場合は少ないが、キットベースと呼べないような
  使い方や程度であれば、フルスクラッチと呼んで良い。

ボールジョイント
  球体関節。軸による関節と違って、全方向にグリグリ動く。ガンプラに
  採用されるようになって、ポーズの自由度が格段に良くなった。関節を
  追加したり、可動式の模型を自作したい人は、改造パーツとして各社
  から発売されているので、組み込んで利用すると良い。

ポリエステルパテ
  
主剤に硬化剤を混ぜると化学反応で硬化する、ペースト状のパテ。硬
  化時間が短く、厚盛りにも向いている。硬化する前の造形は無理なの
  で、硬化した後で形を削り出す。

ポリパテ

  「ポリエステルパテ」の略。
ポリキャップ
  プラモデルの関節や、接続部分のゆるみ止め目的で組み込まれる、
  ポリ(塩化ビニール)製のジョイント部品。
ポリパーツ
  ポリ(塩化ビニール)製の部品。塗装困難なので、関節以外では敬遠
  される。下地にプライマーを塗れば塗装出来るが、それでもはがれや
  すい。
ホワイトメタル
  合金素材の一種で、メタルフィギュアなどに使われる素材。
マーキング
  
部隊マークやパーソナルマーク、機体ナンバー、注意書き等の事。手
  描きや、デカールで表現する。

マスキング
 
 塗装する前に、マスキングテープなどでパーツ表面を一部隠しておく
  事。あとからマスキングをはがせば、その部分には塗料がかかってお
  らず、塗り分けが出来上がっている事になる。

ムク
  
中身が空洞ではなく、詰まっている事。プラモデルのようにパーツ同士
  を張り合わせると、中には空洞が出来、ムクにはならない。この様なも
  のはムクに対して、「中空」(ちゅうくう)と言う。

迷彩
 
 戦闘機や戦車に施される、変化をつけた塗装パターン。砂漠や山岳
  地などの風景に溶け込み、敵から発見されにくくする目的の塗装。

メッキパーツ
  
表面にメッキが施してあるパーツ。銀色以外のメッキでは、銀メッキの
  上から半透明のスプレー塗装をしてある場合が多い。そのため金メッ
  キ(銀メッキの上にクリアーイエロー)でも裏側は銀色であったりして、
  中途半端なキットが多い。パーツの合わせ目を消すには、メッキを落と
  して塗装し直す。漂白剤に15分程度漬けると剥がれてくれる。

面相筆
  
人物の表情など、細かな描きこみに使う極細の筆。値が張っても、良
  い物を使うと精密感が増す。

モーターツール
  穴あけ、切削などに使う電動工具。ビットと呼ばれる先端工具(刃先)
  を交換できる。軽くて手にフィットした方が扱いやすいので、小型の物
  をオススメする。リューターとも言う。

モールド
  
彫刻。パーツ表面の彫刻がシャープかどうかを「モールドがシャープ」
  とか「モールドが甘い」などと言う。

モデラー
  
模型を作る人、模型作りを趣味とする人。模型雑誌などで仕事として作
  っている人は、プロモデラーと呼ばれる。

ヤスリ
  模型などを削って加工するための、細かいギザギザ(目)のついた工
  具。(断面の形が)平、丸、三角くらいは揃えておきたい。さらに特殊な
  カーブをしたヤスリセットも売っている。

湯口
  
シリコン型やソフトビニール金型の、材料を注ぎ込む部分。パーツには、
  湯口の形の不要部分が出来るので、切り落としてやる必要がある。

溶剤
  
シンナー。薄め液とも言う。濃すぎる塗料を、適度な濃さになるよう薄
  めたり、拭き取りに使う。シンナー分を含む材料や、シンナーそのもの
  を使う時には、火気厳禁。換気を十分に行なう事。

ラッカー塗料
  
最も一般的な模型用塗料。GSIクレオス(グンゼ産業)のMrカラーが
  有名。アクリル塗料、エナメル塗料を重ね塗りしても溶け出さないの
  で、全体塗装をこれで行なっておくと便利。

ラッカーパテ

  プラパテとも言う。詳しくはプラパテの項を参照の事。
ランナー
  パーツ状態のプラモデルをつないで1枚にしている、ワクや枝の事。L
  字やT字の部分を切り取ってジョイントを作ったり、改造パーツに使え
  るので、ある程度は捨てずにとっておくと良い。特にアサフレックスや
  ポリ、クリアーパーツは、他では手に入らない。
離型剤
  製品が型からスムーズに取り出せるようにするための液体。シリコン
  型では、型の保護も兼ねる。接着・塗装の妨げとなるので、洗剤でし
  っかり洗うか、離型剤落としのような薬品で飛ばす必要がある。レジン
  キットほど深刻ではないが、プラモデルにも使われている。
リターダー
  
ラッカー塗料に混ぜて使う添加剤。乾燥時間を遅くし、筆塗りの時、筆
  ムラが起きにくくなる。湿度の高い時に塗装すると、青色が白く曇って
  しまう(カブる、と言う)事があるが、リターダーを混ぜるとこれを防げる。
リブ
  パーツ裏などに時々見られる、補強目的で通してある板のような構造。
  もともとは「あばら骨」のこと。
流用
  改造やディテールアップの目的で、他のキットのパーツを移植する事。
  そのために移植されたパーツを「流用パーツ」と呼ぶ。
リューター
  手持ち式の電動工具。モーターツールの事。
両面テープ
  両面ともノリが付いている粘着テープ。模型の組み立てで、テープの
  厚みが気にならない部分の接着に便利。なにしろ瞬間接着剤よりも
  早く接着できる上、粘着力が弱っていなければ、模型コンテストの会
  場など、外出先でも再接着が可能。昔から、着脱式のパーツの取り
  付けなどに、よく使われていた。
レジン
  キャスト、ポリウレタン樹脂などとも呼ばれる。2種類の液を混合する
  と、化学反応でわずか5分程度で硬化する注型材料。そのため攪拌・
  流し込みはスムーズに行なわなくてはならない。ガレージキットに良く
  使われる素材。また、削りやすいため、削り出し用の素材として使う人
  も多い。小さなパーツなら、ボークスのガレージキットのランナーを保存
  しておいて、削り出すと良い。接着は金属線を通して補強した上で、瞬
  間接着剤を使う。塗装の前に下地剤を塗らないと、塗料が食いつかな
  い。



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