健さんの
プラモコラム

その72
1/100バスターガンダムの巻

( 1/100 バスターガンダム/ バンダイ/GAT−X103 バスターガンダム
「機動戦士ガンダムSEED」に登場)


 全国の連結ファンのみなさん、こんにちは。待望の1/100バスターですが、HGバスターと、武器の連結が可能である事が判明しました。これで、これまでに発売されているバスターの武器、全てが一直線につながるのです。こんなに連結出来るのは、マイトガインのオモチャ以来の事ではないでしょうか。・・・おっと、嬉しさのあまり、本題よりも先に、バカ芸ネタを紹介してしまいました。まあ、せっかくですから、他の部分にも目を通していきましょう。(おいおい!)

「放水開始!」ザフト村消防団のみなさん(ウソ)

 頭部です。パーツ分割はHGよりもさらに細かく、マスク左右のオレンジの部分まで色分けされました。頭頂部カメラは、カメラカバーに隠れて見えにくいためか、色分けは有りません。目にはクリアパーツを使用。イージスもクリアーでしたが、ストライクは黄色でした。1/100シリーズは、全体としてはMGに準じた仕上がりを目指しているのでしょうけど、主役の(と言うか、子供にアピールしやすい)ストライクだけは、無塗装でも表情を再現したいという事なんでしょうか。デュエルはどうなるのかなー?

 ボディは、コクピットハッチ周りの分割等、HGの内容に近い構成ですが、ウエストの下半分も色分けされ、より設定に忠実な仕上がり。肩には前後スイングのギミックが仕込んでありますが、肩関節メカ部はストライクと同じディテールで統一してあります。今回もオリジナルのディテールが全身に追加して有りますが、イージスからこっち、特にコクピットハッチ周辺の処理が、うまく出来てると思います。

だから、なんでこのポーズなんだよ!

 は、フロントスカートが左右独立して可動する以外は、HGと同じ構成ですが、ベルトのガタつきが少なくなっている様に感じて、分解して比べてみました。腰とベルトのハメ込みの配置は同じでも、ハメ込み深さが改善されていました。HGでは腰前側の突起を、ベルト側の窪みにハメていましたが、これは廻り止め程度でした。1/100では窪みではなく、貫通穴としてあります。HGの結果を踏まえて設計されてるのかも。

 ウエストのベルト武器保持用アームは、HGのパーツ分割を踏襲していますが、アーム基部にはポリキャップが使われています。アームの各関節は、よりキツめになりました。所々ユルい部分も有りますが、手で持たなくても武器を保持出来るキツさです。良く見ると、アームにもディテールを追加してあります。芸が細かいですね。アームの太さは、今回も細くはならず、設定よりも大きめで残念。でも、アームの幅はバックパックの幅とも関る事なので、弱々しいバックパックにならない為にも、この位で良いのかなぁ。武器とのバランスも有りますし。

 武器側の接続はボールジョイントですが、アームと武器を密着させた、外観重視の設計になりました。HGを開発した結果から、ここがグリグリ可動しなくてもポーズが決まると判断されたのか?HGでは、肩関節の自由度の低さを、武器側の自由度でフォローしようとしたのか?いずれにせよ、カッコ良くなった部分です。



 は、股関節がボールジョイントでない事や、モモの途中でヒネれる事も含めて、HGに準じた構成です。ストライクよりもモモが角張っているため、ヒザメカ部は1/100と共通ではありませんが、ディテールは似せてあります。フクラハギのスラスターが別パーツ化され、ここはHGよりもグレードが上がった部分です。HGよりもハイグレードだなんて、いつもながら妙な感じですが。(笑)

 足首は、1/100ストライクと同じ形状にしてあります。足首関節も共通。という訳で、関節正面のセンサーも共通です。デュエルもきっと共通でしょう。ようやく兄弟機らしい展開になってきましたね。足首アーマーは、うっかりするとシューズ(?)部分を引っ掻いてしまいます。塗装後は要注意ですね。足首アーマーの下端が、シューズのギザギザの、一番へこんだ部分の上に来るように調整して、ポーズを取らせると良いでしょう。

 は、グレーのフレームの上に外装を被せる、1/100ストライクを思わせる構成。肩サイドアーマーはポリキャップで可動、微妙にキツくて、後ハメが不可能みたいです。わざわざサイドアーマー裏面に、グレーのパーツを貼り込んであります。ミサイルポッドも、今回はポリキャップで可動。奥まった所にポリキャップを組み込む作業が有ります。ランナーの切れ端(特に、短い枝が付いたヤツ)で押し込むと簡単です。



 は、上腕とヒジ関節がストライクと同じパーツです。なのに金型の構造が変えてあるのが面白い所。上腕は、ストライクではゲート(ニッパーで切る所)が正面に有り、バスターでは側面に有ります。バスターの方が、ニッパー跡が目立たない配置ですね。ヒジ関節は、金型のパーティングラインの位置が違います。ストライクでは、下端を通っているので、少しでもヒジを曲げると目立たなくなりますが、バスターでは、ド真ん中を通っていて目立ちます。ペーパーがけして塗装すれば同じですが、「組むだけでカラフル」を目指すなら、心配りが有ると嬉しいですね。

 前腕は、手首カバーが別パーツ化されました。ところで、説明書を見るとノーマルカラーとディアクティブモードの設定画で、手首カバーの形状が違っていますね。ここのエグレ形状の事は「その68 HGバスターガンダムの巻」でも触れましたが、公式ガイドブックではエグレの無い形状で統一されてますね。HGの説明書に載ってたのは、準備稿だったんでしょうか?

 バックパックは、スラスターが別パーツ化され、可動式になりました。HGやコレクションキットでは、バックパックの「切り欠き」からスラスターが出ていたんですが、今回は「穴」から出ている様に変更されました。つまりスラスターの周りが、完全に囲ってあるかどうか、という違いです。設定画ではハッキリ見えない部分ですが、ワンパーツ化の制約が無いなら、こうかな?という事でしょうか。MG的に解釈するなら、「切り欠き」から、内部メカが見えているのだとも取れますね。



 武装です。今回もHGの時と同様、背負った武器が肩の可動を妨げない様、アレンジされた配置になっています。右のランチャー、左のライフルとも、可動式のグリップにはポリキャップを使用。畳んだ状態では完全にカバーに隠れ、HGよりも、設定に忠実になりました。色分けも再現されましたが、本体と武器の色が、同じグレーで成形されており、今回も「グレー2色使用」は実現しませんでした。

 左右の武器を連結した「超高インパルス長射程狙撃ライフル」は26.5センチ、「対装甲散弾砲」は24.5センチと、なかなかの迫力。ランチャーを前に連結した場合、ちょっとハメ込みがキツい様です。ライフルの先の塗装がハゲない様、事前に調整しておいた方が良いでしょう。肩のスイング可動のおかげで、HGよりも、さらに正面向きに構える事が可能になっています。



 ところでHG、1/100とも、連結していないライフルやランチャーを構える時、グリップを下にして持たせるのは、かなりキツいですね。肩を少し引き出して反らせ気味にして、手首を一度外して・・・という調子で。時々、グリップを横に向けて構えている写真もありますが、小指でトリガーを引くのも妙ですね。簡単に構えられて、好きなんですけどね。



 オマケに、ディアッカ君のフィギュアが付属します。顔は良く似てると思いますが、アスランの時よりも、腰骨がずいぶん角張ってますね。このくらい丸みの無いラインで構成した方が、性格キツそうに見えて良いのかな。(ベルト締めすぎ?)ところで彼が付属すると知った時は、1/100シリーズに力を入れてもらえそうだと感じて、ちょっと嬉しかったですね。ザフトの4人が並ぶまでは、続けて欲しいですもんね。

 組立時間は1時間30分でした。全身の追加ディテールはストライクに合わせつつも、ストライクとはまた別の規則性のディテールを加えてあるのが良いですね。揃えて楽しいシリーズが出来上がりつつあるなぁ、なんて思ってます。

 それから、バックパックのスラスター周辺の話しもそうですが、MGで培われたセンスが、しっかり活かされてる気がします。いつもの習慣で、なんとなくフレームを入れるよりも(あわわわ)、今やフレームの無いキットを設計する方が、センスが問われて難しいかも知れません。ガンプラが、フレーム無しでも内部メカニックの匂いがするレベルに達した時、MGの立場はどうなるのかな?なんてね。遠い未来の話ではないかも知れませんよ。



おまけ

 初の獣型MS、バクゥ(商品名モビルバクゥ)を組んでみました。コレクションシリーズの意義からして、発売されるとは思ってましたが、実際に手に取る事が出来ると、やはり嬉しいですね。カバヤのトランスフォーマーガム等の経験から、「動物メカは、パーツ点数が増える割に、大きく見えない」という傾向を感じてました。脚の内側が、肉抜きだらけだったらイヤだなぁ、なんて思ってたら、そんな心配は無用でした。むしろ足裏に肉抜きが無い分、ガンダムよりも死角が有りません。ジャンプでも転倒でも、好きなポーズで楽しめます。



 胴体には、首の出ている大穴が開いてますが、内部が丸見えにならない配慮がされていて、好感が持てます。はターンエーの時代のMSに見られる、背骨(スパイン)構造を連想させます。パイプと一体の左右貼り合わせパーツにしてはリアルです。(たくさん連結してクビナガバクゥなんか作りたいですね。)アンテナが頭部とつながってるのが残念な所。口のサーベル(くわえた骨みたい)には、他キットのビーム刃が取付け可能です。



 脚の付け根、首の付け根、頭の6箇所がボール可動。450ミリ2連装レールガンが、上下左右に可動します。レールガンは胴体にハサミ込む組立てですが、他の武装も登場してる事ですし、着脱・交換可能だと良かったでしょうね。成形色は1色ですが、シールが付属。オススメ度は高いと思うので、好きな人は群れで揃えてはどうでしょう?

 こう言う変わり種が活躍、発売されるのも、ゾイドの功績なんでしょうか。アニメも同じCGですし。口が開かなかったり、尻尾が付いてないデザインが、ガンダムワールドっぽさと言えるかも。


2003.4.1 健 竹史

1/144 バスターガンダム
HG バスターガンダム
1/100 バスターガンダム
MIA バスターガンダム
ADVANCED MIA バスターガンダム
MIA ブレイズザクファントム(ディアッカ機)
HGガナーザクウォーリア

1/144 モビルバクゥ

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