健さんの
プラモコラム

その71
1/100ソード&ランチャーの巻

( 1/100ソードストライク ガンダム・ランチャーストライクガンダム/ バンダイ/
GAT−X105 ソードストライク ガンダム・ランチャーストライクガンダム
「機動戦士ガンダムSEED」に登場)


 「ストライクは、ノーマルディアクティブの2体でいいよー。装備を変えて何度も出さずに、セットにしてくれないかなー。」なんて思っていたものの、いざ3種並べてみると、カッコイイですねー。コスチューム違いのキラを3体添えると、ますます「3つ買うのは当然」みたいに思えて来ます。(いかん、納得しちゃってるよ。)

 そうは言っても同じキットを何度も組むのは、苦痛では有ります。ヨメさんに「1つ作ってみない?」と、押し付けようとしたら、やんわりと断られてしまいました。しかし、ウチは失敗しましたが、これは良い機会かも。プラモを作った事の無い人、難しいと思い込んで手を出していない人に提供して、布教活動とシャレ込んでみてはどうでしょう?・・・などと自分を納得させつつ、本題に入りましょう(泣)。今回も、ソードとランチャーは個別売りの商品となっています。まとめて紹介しますが、誤解の無い様、お願いします。



 まずはソードから。15.78メートル対艦刀「シュベルトゲペール」は、ビーム刃がクリアーピンクで成形されて、しかも着脱可能になっています。1/144では刃が外せないため、常に発光状態でしたから、これは嬉しいですね。パーツ点数をケチらずに、しっかり色分けしてあります。逆に、ほぼワンパーツという都合もあって、とにかく全体が薄かった1/144の方が、本当に切れそうな迫力は有ったかも。

 刃の長さは1/144よりも、1.5メートル分短くなった様です。1/144では、ほとんど地面に当たりそうな程に長かったので、あえて短くしたんでしょうか?設定通りのサイズに延長したい人もおられるかも知れませんが、ビーム刃が軟質樹脂のため、改造は困難と思います。刃は自作する必要が有りそうです。



 それから、1/144では、コレクションキットの腕の分解性が悪いために、柄を一度外してから持たせる方式になっていましたが、1/100の柄は外れません。つまり手首を分解して持たせる訳ですが、ストライクの手首は、なかなか分解しにくい頑丈な構成のため、かなり手間です。1/60は可動指で、武器交換は簡単なので、1/100ソードは、各スケール中、最も遊びにくいと言えるかも知れません。上級者は、1/144の様に、柄を外せる様に改造すると良いでしょう。

 ビームブーメラン「マイダスメッサー」も、手首を分解して持たせる武装。1/144では、グリップを一度開いて握らせていましたが、今回は開閉のための継ぎ目も無く、設定通りのイメージです。手軽に持ち換えられられないのは惜しいですが、こっちが本来の姿。カッコイイですね。ビーム刃はクリアーパーツで、着脱式です。手に持たせた時のフィット感は抜群で、ほとんどガタつきません。こういう武器は、構えたポーズがキモなので、嬉しいポイントですね。



 左腕のロケットアンカーは、1/144の説明書では「ピアサーロック」となっていましたが、今回は「パンツァーアイゼン」と表記されています。先端はグレーの部分にABSを使ってあり、クローが開閉出来ます。射出部分の着脱にはポリキャップを使用。短いながら、軟質樹脂のワイヤーが付属。基部と先端部をこれで連結すれば、射出した瞬間を再現出来ます。

 への接続は、シールド用のジョイントパーツを使います。シールドとパンツァーアイゼンを同時に装備させるには、エールやランチャーから、ジョイントパーツを拝借して来る必要が有ります。



 バックパックは、このサイズでも裏面を再現せず、パーツ点数を抑えてあります。対艦刀マウント用のアームは、ABSパーツを使って、ポリキャプ無しで済ませています。1/144の様な、ポリキャップを仕込むためのパーツ分割が無いので、こちらの方が外観はシンプルです。

 左肩アーマーは、中央、前、後の3分割。着脱時には一度分解して、肩を囲う様にセットします。「その68 1/144ソード&ランチャーの巻」で指摘した通り、やはり設定通りのデザインでは「肩前後の丸ポチ」に干渉するようで、ストライクの肩が、ほとんど全部隠れるようなデザイン(サイズ)にアレンジされています。そのため、右肩と比べて、かなり大きい印象の左肩になっています。



 肩サイドアーマーは可動式。マイダスメッサーの着脱部は、内部にグレーの接続パーツが有り、スカスカ感を与えない様、配慮してあります。

 続いて、ランチャーを見ていきましょう。320ミリ超高インパルス砲「アグニ」は、1/144では左右分割とグリップ、フォアグリップというシンプルな分割でしたが、今回は砲口、センサー、左右ダクト(?)、下面まで分割され、色分けも再現されました。これもソードと同様、手首を一度分解してから持たせる必要が有るので、グリップは接着しないで、完成後も外せるようにしておくと、よりストレス無く遊べるでしょう。



 アグニを保持するアームは、バックパック側とアグニ側、両方の接続にボールジョイントを使用。ポリキャップに連結しています。アーム自体はABS製で、ポリキャップを使わない構成。という訳なので、1/144の様な、ポリキャップの露出も有りません。バックパックとの接続部分は、アグニを背負った位置で、わずかに噛み合う設計になっています。正しいポジションで背負えるので、立ちポーズがキレイに決まります。

 ところで、アグニの後端と、ソードストライカーのバックパックの突起は、同じ形をしているんですね。ここは、共通規格のカートリッジなんですかね?キットでも、形状を統一してある様です。1/100では、厚みまでは統一してありませんが、1/144では、その辺もキッチリ揃えてある様です。

 これが仮にバッテリーだとすればアグニからストライクへ電力が供給されているのか、あるいは武器駆動用のバッテリーとは別に、バックパック内にバッテリーが有るのか、興味が湧いてきますね。エールには、このカートリッジが見当たりませんし、収納スペースも無い様です。エールユニットは電力を消費しないから?いろいろ想像してみましょう。(って、ボクが知らないだけで、設定が公開されてたりして。)



 バックパックは、今回もワンパーツです。目立たない所に肉抜きが有りますが、放っておいても問題ないと思います。

 右肩の「120ミリ対艦バルカン砲/2連装350ミリガンランチャー・コンボユニット」(長い・・・)は、ソードの左肩ユニット同様、中央、前、後に一度分解してから、ストライクの肩をハサミ込む様にセットします。1/144に比べて、中央のユニットが詰まっている分、より「肩フックにロックされている」印象が強まって、カッコ良く感じますね。

 砲口給弾ベルトまで色分けされて、なかなかカラフルな仕上がりです。気になるのは、2枚あるサイドアーマーのうち、下側しか可動しない事。スカイグラスパーに装備させる時には、上下とも可動して、完全に閉じている様に見えるんですが、どうなんでしょう?

 ソードランチャーとも、この他にアーマーシュナイダー、シールド、ビームサーベル、ビームライフルが付属します。サーベルはエールの時だけの装備では有りますが、後で1/100デュエルが発売された時なんかに「ストライクのビーム刃を取付け可能だ!」とか言われる可能性も有るので、大事に取っておきましょう(笑)。1/100ともなれば、多分大丈夫でしょうけど。



 それから、ソードには私服のキラが、ランチャーにはパイロットスーツのキラが付属します。工場内で梱包間違いを防止する目的なのか、それぞれのランナーに、丸や三角の穴を開けて、ひと目で区別できる様になっています。もともと1枚のランナーを、2つに割っているのかも知れませんね。

 ちなみにランナーの名称ですが、ストライク本体がAからEエールがFとG(と、Cの一部)、軍服のキラがH1ソードがIとJランチャーがKとL今回のキラがM1とM2、という割り当てになっています。記号の重複を避けてあるので、豪華フルセットの発売は、今からでも可能ですよ。再販分からは1/60の様に、ストライク単品とフルセットの商品形態に切り替えるとか、あるいはストライク本体をMG化しても、装備は共通とするとか、そういった事も出来るでしょうね。

 ソードもランチャーも、ストライクが背負えるギリギリのサイズにデザインされてる事もあって、なかなか迫力が有ります。また、HGとコレクションキット、2つのキットの都合に合わせなければならなかった1/144と違って、より制約の少ない形で商品化されてる様に思います。

 各種装備を組み合わせて、より重装備のストライクをデッチ上げるのも楽しいもんですが、ランチャーの右肩ユニットって、エールストライカーのサーベルホルダーに干渉するんですよね。1/144では肩を引き出さなくては同時装備は無理でしたが、1/100ストライクの肩は、前へスイングする事が可能なので、より自然に装備する事が出来ます。(でも、MG化される様な事が有れば、マガジンの位置を見直す等のリファインが行われるべきかも知れませんね。



 組立時間は、ソードストライカーが20分、ランチャーストライカーが20分、ストライクガンダムが、本当なら1時間半という所でしょうね。でも、こんなに何度も組んでると、説明書をほとんど見ないで組むようになって、2体目は55分3体目は45分で組みました。また別の装備で発売される事が有れば、40分以内を目標に頑張りたいと思います!・・・って、タイムを競う必要は無いんですけどね。「バイオハザード」をプレイしてから、妙な習慣が付いてしまったかな?



おまけ

 月刊ニュータイプ4月号付録、「1/144ストライクガンダム・ディアクティブモード」を組んでみました。模型誌にプラモのオマケが付いた例は有りましたが、模型ファンでない人への普及という点で、画期的な事だと思います。組立て簡単ですし、プラモ未経験者には、ちょうど良い内容かも。



 内容は、発売中のストライクの色変えですが、単なるグレーでなく、金属色っぽい成形色にしてあるのが面白いと思います。バッテリーで作動している特殊装甲らしくて、説得力は有りますね。 同一ランナーなのでライフルもシールドも変色してますけど、PS装甲は本体だけだと思うので、これらはノーマルのキットの物を持たせた方が良いかも。

 同じ号に付属していたメンテナンスベッドも作りました。ペーパークラフトは初めてだったんですが、接着が必要と言う事は、最近のプラモよりも手間がかかる訳ですね。キレイに仕上げるには、プラモ以上の丁寧さが必要と感じました。スキマを塞ぐのに使えるので、切り取った台紙も、完成まで捨てずに取っておくと良いでしょう。

バンダイ「仮面ライダーメモリアル」の死神博士。

 プラ材でメンテナンスベッドをスクラッチする場合の型紙にも使えそうですが、これより少し大きめに作ってやると、イージスも収納出来て楽しいですよ。


2003.3.25 健 竹史

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