健さんの
プラモコラム

その58  デュエルガンダムの巻

( 1/144デュエル ガンダム/ バンダイ/ GAT−X102 デュエルガンダム
「機動戦士ガンダムSEED」に登場)


 良いですねえ、ガンダムSEED。面白くなりそうじゃないですか。G,W,Xは、ファーストガンダムの要素を一部逆転させたような着眼点をウリにしてたと思うんですが、今回は意識してファーストガンダムに似せた展開で始まったように思います。(え?ド○グナー??)



 そう言えば、平成ウルトラマンが、宇宙人という設定を捨てて好評を得た後、コスモスで原点回帰を狙ったのに似てるなあ、なんて思いました。ロングシリーズってのは、同じ事を繰り返しても、変化させ続けてもいけない、巧みなバランス取りが必要なのかも。そういう意味では、今年一番の変化球だった、仮面ライダーの次回作は要注目なのかな。では、最新キット、デュエルガンダムに目を通していきますか。

 頭部は、ストライクで気になった、首関節のガタつきも無く、なかなか良い感じです。このシリーズ、顔が小さくて塗り分けが大変そうですが、デュエルの場合はヒサシが別パーツになっているので、目の周辺の塗装は、他と比べて、かなり楽だと思います。ヒサシの形状は、目の横までカバーするのが正解なんですが、分割ラインの変化が細かくなりすぎるのを避けたのかも知れませんし、フラットでない印象は、充分に再現してあると思います。

 アンテナは、かなり細めで、この程度までOKなら、アンテナの細いアストレイも見てみたかったなあ、とか思ったりもします。キットのままの方が特徴的なんで、いろんなガンダムと並べるには、手を加えない方が面白そうですけどね。

 ボディは、腹からフンドシまでが一体で、それをサンドする形で胸パーツを取り付けます。背中は、ランドセルと一体です。胸の分割は、コクピットハッチ(?)との色分け部分を丁寧に再現。入り組んだ形ですが、自然にフィットしてて良いですね。



 サイドスカートは、腰と一体になっているので、ストライクの様な、後から取り付ける要素は有りません。サイドスカートは、ボディ後半(背中側)のパーツに付いているので、股関節に脚を取り付けてからボディの組立てに入るという手順になってます。でも、スカートの厚みは前側のみ再現されているので、脚を後ろにヒネれば、ボディ完成後に脚を取り付ける事も可能です。

 もっとも、スカートの厚みを追加工作で再現したい人は、脚の後ハメはつらいでしょうね。でも、ミもフタもない事を言ってしまえば、この廉価版シリーズをディテールアップするよりも、HGを買った方が早い訳です。HGが出ない機種ならともかく、この価格でどこまでがんばってるかを無改造で鑑賞するのが、一番フツーの楽しみ方じゃないでしょうかね。例えばこのスカートの、腰と一体とは感じさせない仕上がりは良いなあ、とか。

 は、ストライクとフレームの共通性を感じさせる設計だろうと思ってたんですが、モモに対する股関節の設置位置とか、ヒザの位置なんかが違っていて、全く個別に設計された商品みたいですね。MGが発売されたら、フレームは共通になるんでしょうね。実機でも共通とか言う設定が有りませんでしたっけ?記憶違いかな?でも、デザインは共通性が高いですよね。


ストライクとデュエルのプロポーションを比較するため、脚を付け替えてみた状態。
右足(赤い方)が、ストライクガンダムのもの。
モモは、スカート丈に負けない長さが必要だったのかな?


 もっともシルエットというのは、アサルトアーマーを追加した状態に合わせて調整してあるのかも知れませんけどね。でも共通性を活かして、劇中でストライクがアサルトアーマーを拝借するようなシーンが出てきたらどうするんでしょうね。あ、だからMGは、番組終了後に着手したいのかな。(HJ10月号、バンダイの川口名人のインタビュー)

 足首は、ストライクと同じサイズ。センサー部の構成が、露出する・しないの違いのために、ストライクの時とは変わっていますが、実機では同じ物なんでしょう。足首の関節位置は、開脚しやすいように、中心より外側にズラしてあります。左右の組み間違いに注意しましょう。

 ※「その57 ストライクガンダムの巻」では左右足首の違いに気付かないまま、共通パーツらしいと書いてしまいましたが、ストライクでも同様に関節位置がズラしてありました。訂正しておきます。(該当部分修正済み)

 は、ストライク同様、2分割の構成。ヒジの辺りがメカっぽくて、なかなか見栄えが良いです。ヒジと言えば、ヒジメカ部の後ろにスキマが作ってあって精密感を高めているんですが、なぜか右腕内側(8番パーツ)だけ、スキマが埋まっています。彫りなおしてやると良いでしょう。動かないのに、外観は動きそうに見せようという、コダワリが嬉しい部分ですね。(ヒザアーマー裏も同様です。)

 も、どうやらストライクと同じフレームみたいですね。って言うか、前腕以外は外装まで同じなのかな?統一してくれれば嬉しいんですけど、やっぱりキットは別設計のようで、各部の寸法は不揃いです。

 肩アーマーは、上のフックの様な部分に肉抜きがありますが、ディテールの無い部分だし、小さいので、簡単に埋められると思います。形状的には、肩前後にある六角形の上と下のラインは、水平なんだか傾斜してるんだか、ちょっと微妙なデザインですね。ストライク同様、各誌9月号で発表されたカラーと白黒の設定画で食い違う部分です。キットでは完全に水平という解釈で立体化。追加のアーマーとの噛み合わせを考えると、妥当な判断でしょうね。



 腕の可動ですが、今回も上腕をヒネる事が出来ないのが惜しいですね。ライフルを正面に向けても、躍動感のない射撃ポーズになりますから、肩関節を引き出すようにして、少しでも斜めに構える様にすると、カッコ良くなるでしょう。肩アーマーを動かさず、腕だけを斜めにすると、引き出す量が最小限で済むようです。

 ランドセルは、背中パーツと一体ですが、上のスラスターと一体になったビームサーベルをハメ込む構成です。なかなか上手い分割だと思いますが、サーベルラックの回転基部が、前半分だけ欠けてるのが惜しいです。いや、ランドセルとのわずかなスキマまでのぞいて見る人が、どれだけいるのか疑問ですけどね。薄いプラ板を半円に切って、スキマに詰めると良いでしょう。誰も気付かなくても、自分の気持ちがスッキリしますよ。(笑)

 武装は、ビームライフルとシールドが付属。ビームライフルは、今回も相当な厚みが有るんですが、肉抜き無しでがんばってます。アストレイやストライクに比べて、グリップが傾斜してないタイプなんですが、こっちの方が手にフィットして、遊んでいても抜け落ちにくいようです。手首の穴は、どのグリップ角度にも対応していて、交換して持たせる事が可能です。


これまでのSEEDシリーズ付属武器の比較。
上から、ガンダムアストレイ、
ストライクガンダム、
デュエルガンダムの、各ビームライフル。
グリップの角度が違っても、手首の穴は全てのライフルに対応してます。


 シールドは、今までの3機とも同じデザインの物を装備してますが、ここは全く同じ設計を使い回しているようです。裏面を見ると、突き出しピン(製品を金型から押し出すピン)の配置が、デュエルだけ違っているのが興味深いですね。しかも大小のピンを使い分けてるし。何があったんだろう?!勝手にドラマを想像しちゃいますね。

 シールドの取付けは、やはり左腕の穴が斜めに開けてあって、肩アーマーに干渉しない仕組みになっています。ストライクでは、ディテールの無い部分を選んで穴を開けるために、デュエルよりも少し低い位置にシールドを装備する事になります。肩までカバーしてるのが、ガンダムっぽいシールドの持ち方だと思うんですが、みなさんの印象はどうでしょう?(初代の影響かな。)同じシールドを微妙に違う高さに持つ、3機のガンダムを並べて比べると、自分の好みのバランスを試してるみたいで、なんだか面白いですよ。

 他には、背中にビームサーベルを装備してますが、今回は固定です。HGに期待しましょう。

 組立時間は、やっぱり15分くらいでした。肩や手足に青の部分が有るので、設定通りのカラーにするには、色分けする箇所が比較定多いキットだろうと思いますが、形状的には、なかなかカッコイイ印象ですね。スカートや足首カバーの様な、簡易キットに不利な要素が少ない事もあって、満足度はストライクよりも上だと思います。筋肉質なラインや、シャープな彫刻も良いですね。このレベルをキープ出来れば、300円シリーズも悪くないなぁ、なんて思うんですが、どうでしょう。



おまけ

 上戸彩の出演するSEEDプラモのCM、なかなか面白いですね。一見すると、当たり障りのない内容に見えるんですけど、ガンプラを作る男の子と、それを見ている家族というのは、なかなかウマイですよ。組立て15分というイージーさは、親が最後まで付き添ってやるにも手頃な時間じゃないでしょうか。居間に居合わせた姉も、最初から最後まで、その様子を通して見るという事が、有り得そうな気がします。簡易キットの意義は、こういう所にも有るのかも。そう考えさせられるCMでしたね。

 模型人口というより、まずは模型環境のある家庭が増えれば、業界の未来も明るくなるんじゃないでしょうか。大きなお友達が、部屋にこもって徹夜してスゴイ模型を作るより、子供が居間でパチパチ素組みやってる方が、理想に近い気がしますし。「ウチの子は夜中まで何やってるんだか」なんて思わせなきゃ、世間の認知度も上がっていくでしょう。

 で、いずれは彩ちゃんもガンプラ始めるのかな?カレンダーに丸つけて、新製品の発売日が、家族を話題になったりするんでしょうか。今後の展開を楽しみにしたいと思います。


2002.10.15 健 竹史

/144 デュエルガンダム
HG デュエルガンダム アサルトシュラウド
1/100 デュエルガンダム アサルトシュラウド
1/144 スラッシュザクファントム
MIA デュエルガンダム

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