健さんの
プラモコラム

その44 HGUCガンダムMK−2の巻

(1/144 HGUC ガンダムMK−2 / バンダイ/ RX−178 ガンダムMK−2
 「機動戦士Zガンダム」に登場)


 MK−2って、リリース順序が理想的な、恵まれた機体って気がしますね。MG、PG、HGUCという順序は、初代ガンダムと同じですけど、MGらしさが確立した後で、スタンダード価格が3000円になる前という理想的な時期にMG化されてます。充実してて、GMより安い!さらに最新の技術とセンスをPGで投入しておいて、普及版であるHGUCにフィードバック。ベストの展開でしょうね。

 今回はさらに、ティターンズカラーから先に発売というのも快挙かも。登場順だし、ストーリーを知らない新しいファンにも、開発(ってゆーか強奪!)経緯を知ってもらう良い機会です。HGUCの方針として、シャアが乗ってても量産機から先に出す、みたいな事があるようで、「安いんだから両方買ってね」てな意味もあるんでしょうね。マイナーすぎて、量産バウは例外ってトコでしょうか。では、キットの方へ。



 頭部です。スタンダードな構成のガンダム頭。悪役らしい吊り目も良いですね。アンテナの安全突起は、完全にデザインとして見られるレベルで、設定の形を追及したい人だけ削り落とせば良いでしょう。アンテナが抜けにくく、ビクともしません。安心して遊べますね。模型誌によると、アンテナのピンが顔面パーツにまで食い込んでいるのを利用して、ヘルメットを整形後に、顔面を後ハメ出来るとの事です。顔面パーツのピンを切り落としても、アンテナのピンで顔面を固定出来るとか。狙ってやった設計だったら、すごい発想ですね。

 ボディです。旧HGの様な、ハッチ開閉ギミックは無くなりましたが、上側のハッチを外すとメカっぽいディテールが入ってます。下側のハッチの側面形状はMG等に合わせた形で、今にも開きそうな印象。肩の基部が上下可動するのが今回のウリなんですが、ポリキャップの余裕分、前後にも可動します。この動きはMGには無く、PGに迫る充実ぶりと言えます。良い動きしますよー。

 は、左右つながったフロントアーマーと、サイドアーマーが可動。リアアーマーは固定で、バズーカラックが開きます。このサイズでは初の快挙ですね。サイドアーマーには、武器やマガジンはマウント出来ませんが、武器側のジョイントと形を統一してあり、好感度高いですね。



 です。モモは、股関節の球体メカ部が一体で、このサイズの標準的な構成。MGみたいに別パーツだと、エジプトの壁画のポーズも取れるんですが、キットのままでも十分動きます。ヒザは2重関節。腕用のポリキャップを、ヒザメカ部にすっぽり内蔵してます。スネ側とは後ハメになってないのがちょっと残念。スネは、2パーツ構成のフレームを装甲でサンド。シリンダーは、途中から無くなってます。男らしいなあ。(笑)

 足首です。MGでは、ちょっと足の甲が厚いというか、急傾斜すぎるのが難点でしたが、今回は改善されて、良い形になってます。土踏まずの所に関節があり、ツマ先が伸ばせるのがミソですね。Gディフェンサーと合体した時、設定ではツマ先を伸ばす事になってます。デンドロに乗せたくなった時にも、伸ばすと良いですよ。足裏パターンは設定通りですが、肉抜きがあるので、エポパテで埋めてやると良いでしょう。

 足首カバーは、再現が不完全なシリンダー部を隠すような位置に調整すると、ポーズが決まります。グラつきが無いので、しっかり隠せますよ。

 肩アーマーは、側面のスラスターが別パーツです。ボディ側の肩関節が充実してるので、かなりの怒り肩に出来ます。脳改造前に脱走したとは言え(はぁ?)、悪の組織のヒーローは、やっぱりこうでないと。機体ナンバーのシール付きで、1、2、3号機全て再現可能です。

 は、MGよりも若干、細めの印象。MGでは、ヒジの関節が上腕よりも大きい感じで、どっちが関節なんだか分からないような印象がありましたが、今回の比率は、それらしいと思います。ヒジは形が良くて、2重関節で動きそうに見えるほど。実際は、恒例の筒状の上腕で、1箇所しか曲がらない腕なんですけどね。

 手首は、右は武器持ち用の手、左は穴開きゲンコツ。他に、サーベルが一体となった右手が付属します。左手は、せっかく穴が開いていても、「ライフル両手持ち」くらいしか出番が有りませんね。右手は、武器を持ち替える時には、一度、手の甲を外す必要があります。ハメ込みはピンではなく、板状なのが嬉しいですね。強度的に。



 バックパックは、サーベルラックが可動。エネルギーパイプはプラ製ですが、かなりメッシュパイプっぽいし、自然なカーブで良いんじゃないでしょうか。バックパック本体の、パイプを通す穴がギリギリの大きさなので、塗装派の人は、若干穴を大きくしてやると色がハゲなくて良いと思います。設定では、ここは穴というよりもパイプの接続口のようなので、スキマを最小限にしてあるキットの判断は、妥当だと思います。

 ところで、背中とバックパックの接続は、抜け止めのツメまで付いた頑丈な物になっています。そして、中央の四角いブロックを外すと、そこには謎のポリキャップが・・・!えー、毎回こう呼んでおきながらアレなんですが、誰も謎と思ってない「謎」って、何なんでしょうね。実機でも、ティターンズの試作段階からGディフェンサーとの合体を想定してジョイントが用意されてたら、面白いんですけどねえ。強奪は最初から予定されていて、カミーユパパも、「謎のジョイント」とか言って、バスク大佐をゴマかしていたのでありましょうか。(そんな話ないって)

 ランドセルで隠れてしまう背中ですが、MGやPGに準じたモールドが入ってます。センチネルMSと同じで、この面はムーバブルフレームって事でしょうか。(PGでは、そうでした。)ランドセル裏には、背中との設置面を拡大する目的らしい突起があり、MGよりも徹底して、ハメ込み板は3箇所になってます。おかげで、背中のモールドは、一部欠けてるんですけど、スーパーガンダム状態の過重にも耐えそうですね。

 武装です。ビームライフルは左右、フォアグリップ、銃口の4パーツ構成。スコープの可動や、エネルギーパックの着脱は無しです。フォアグリップがグラつかないのが良いですね。

 ハイパーバズーカは、旧キットどころか、デンドロビウム付属の物ともサイズが違います。この辺は、もう少し統一して欲しい所ですね。古いキットの物は、まあ見直しても良いと思いますが、デンドロなんて、たった2ヶ月前のキットですから。せっかくなので歴代バズーカのサイズを比較すると、武器セット116ミリ、旧HG115ミリ、デンドロ98ミリ、HGUC102ミリといった具合です。



付属キット(上から) サイズ
1/144武器セット 116ミリ
HGガンダムMK−2 115ミリ
HGUCデンドロビウム 98ミリ
HGUCガンダムMK−2 102ミリ


 ちなみに今回のバズーカは、グリップが可動して角度が変えられるので、肩に担ぎやすくなっています。旧キットに比べて、特にマガジンのサイズが小さくなっているので、武器セットのマガジンは、腰に接着するとウソっぽくなりそう。ますます、武器セットが欲しくなりますね。

 バズーカの固定は、砲身をつかむのではなく、砲身と持ち手(バズーカの上面)を、バズーカラックとフンドシ上部でサンドする方式です。設定とは少し違いますが、なかなか合理的な提案だと思います。デンドロ付属のバズーカもセット可能です。

 シールドは、差し替え式で伸縮を再現。縮んだ状態では、ジョイントをのぞき窓に差し込むので、MGやPGよりも、良く縮みます。方法は大胆ですが、設定では、のぞき窓が隠れるまで縮んでいるので、再現度は、こっちの方が上だったりします。旧1/100も、この方法です。のぞき窓と言えば、予備のエネルギーパックはシールド裏に固定されていて、窓は完全に塞がってます。大胆だなあ。

 シールドは、HGUC−GP01と同じ様に、接続ジョイントの付け方を変える事で、腕のどこの面に装備するかを変更出来ます。余計なピンが見える事になりますが、ポーズの幅が広がって、すごく楽しめますね。シールド伸縮が出来る分、MK−2の方が遊べるかも。



 バルカンポッドは、頭を囲う部分がワンパーツ成形なので、MGよりもガッチリと固定出来ます。ところで、後頭部を給弾ベルトが通ってると、バックパックとの間が意外と狭い感じです。PGでは干渉して、あまり首が左右に動きませんでしたが、今回はバルカンポッドの取付け位置を前寄りにして、給弾ベルトを丸くカーブさせ、バックパックとの干渉を防いでいます。PGの反省から、問題なく首が回るように改善してるんですね。もっとも、今度は怒り肩にしたとき、肩関節がバルカンポッドに当たるんですけどね。(笑)

 ビームサーベルは、サーベルラックから取り外し可能。ガタつきを無くすため、設定に無いジョイントがラック側に付いています。スライド金型でビーム刃の着脱穴を開けてあるのに、ビーム刃は付属しません。模型誌によると、HGUCガンダムのクリアー成形のビーム刃を流用出来るとの事ですが、説明書に書いてある訳でもなく、今後ガンプラファンになった人にとっては、単なる「謎の穴」ですね。模型誌は今しか入手出来ないし、こういう情報も、ここで紹介しといた方が良いのかなあ?

 ビーム刃を流用して手に持たせようとしたら、今度はトリガーに指をかけた右手しか無いし、親切なんだかどうだか、良く分かりませんね。右手と一体成形のサーベルは、クリアー成形でないかわりに、とても良く出来てます。ちゃんと「剣の持ち方」だし。あれ?この持ち方、サーベルのスイッチを押してませんね。まあ、設定画でも、スイッチかどうか、どっちでも良い様な口ぶりですけどね。

 組立時間は1時間20分でした。今回も初代ガンダムの時と同じで、旧HGと同額なのに、格段に出来が良くなってます。パテ埋めが必要な接着ラインは多めですが、完成度は文句無しだと思います。ところで、ランナー3枚なんて、久しぶりにパーツの少ないキットだなー、と思ったら、1000円以下は去年の初代ガンダム以来じゃないですかね。GM系とか、軽量級のMSも、もっと出して欲しいですね。(祝・シャアザク発売!)



左から、HG、HGUC、1/144
後ろはPGガンダムMK−2


 さて、今後の展開ですが、エウーゴカラーの発売は当然あるハズですが、案外、スーパーガンダムとしてのセット売りのみという方法も、有り得るかも。バズーカとバルカンポッドが除外出来るランナー構成なので、その時は付属しないと思います。代わりに、クリアーのビーム刃とか、平手が有ると嬉しいですね。

 ちょっと恐ろしいけど、メガライダーとフライングアーマーも加えた豪華セットが出たら、悲鳴あげながらも買っちゃうかも。あ、今思ったんですが、ウエストの可動を初代ガンダムみたいにしなかったのは、スーパーガンダム状態での安定を優先したんでしょうかね?何にせよ、サポートメカあってのMK−2です。これからの展開が、楽しみであります。

 



おまけ

 模型店に張られる「プラモネットニュース」で発表される「シークレットアイテム」、とても良い企画だと思います。店に通う楽しみが、また一つ増えましたね。で、シークレットアイテム第1弾がこのMk−2、第2弾がヴァルヴァロ・・・あれ?これはシークレットだったのかな?「企画中」すら秘密にしないと、驚きませんから、今後はナイショで開発して欲しいですね。とは言っても、世間の反応を見ながら本決まりにしていく要素もあると思うし、事前に関心を引いておくのも大事。次回発表分の様に、「この3つのうちどれか1つを発売!」なんて言うのは、最高にウマイ方法かも。これからも、時々やって欲しいですね。友達と「何がでるのかな?」なんて盛り上がるのは、作る時に負けないくらい、楽しいひと時ですから。


2002.5.26 健 竹史

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