健さんの
プラモコラム

その36
  ドムトローペン サンドブラウン
の巻

( 1/144 HGUC ドムトローペン サンドブラウン/ バンダイ/ MS−09F/TROP
ドムトローペン「機動戦士ガンダム0083スターダストメモリー」に登場)


 Y県U市のK君から、お便りを頂きました。何々、「ノイエジールから後、プラモコラムの更新が無いみたいですが・・・」
 
 えー、賢明な読者諸君は、もうお気付きの事だろう(江戸川乱歩風)。3月15日のデンドロ君発売に向け、バリエーションキットを買うよりは、少しでも貯金をしておこうという魂胆なのであります。・・・という予定だったのですが、サンドブラウンには武器以外の追加パーツも有るとの情報を受け、急遽、購入して来ました。新着情報を待ってくれてるK君、ありがとう。
 


 まずはメインの追加ランナーである、武装から。MMP−80「90mmマシンガン」は、左右分割のシンプルな本体ですが、マガジンが着脱できます。マシンガンはリアスカートに装備可能。説明書では、マガジンを抜き取ってから背負わせるようになっていますが、そのままでも大丈夫でした。(無くすといけないし。)
 
 それから、トリガーが指にピッタリで、あまりガタつきがありませんから、逆に可動指を折ってしまわないかと心配になります。マシンガンを、少しナナメにしてゲンコツに通すと、スムーズに持てるみたいです。
 
 シュツルムファウストは、豪華に4本も付属。リング形のホルダーに通してから、スカートに装備させる事が可能です。HGザクのサイドスカートにハードポイントが有れば、そのまま装備出来るかな?と思ったんですが、そんな穴は開いてませんね。残念。
 


 ついでに、HGザクの手首は、マシンガンやバズーカの角グリップにしか対応しておらず、シュツルムファウストを手に持つ事も出来ませんでした。FGザクは、ゲンコツの穴がHGよりも大きく、しっかり持てます。FGとHGのザクマシンガンが共通でない事が原因でしょうか。またFGの株が上がった感じですね。しかし、比較用に色々なガンプラを引っ張り出してくると、シュツルムファウストを1本ずつ持たせて「マジカルステージ!」とか叫びたくなりますねえ。(え?ボクだけ?)願い事は、何にしようかなー。そうそう、「1/100ターンXを出して!」
 
 ところで、4本もあるなら、もう1本、発射状態の物もサービスして欲しかったなあ、なんて思ってしまいます。欲張り?ホルダーは、リアスカートのハードポイント(角穴)に差し込むんですが、下の2本は、丸ピン、上の2本は板ハメとなっています。
 
 フロントスカートには、マシンガンの予備マガジンを装備。マガジン3本の束が、2個付属します。サイズはキッチリと、マシンガンの物と統一してあります。当たり前のように見えても、昔はけっこうサイズが揃ってない事があったもんです。
 
 さて、新規の武器がこれだけ付属する事は、おおよそ見当がついていたワケですが、代わりにラテーケンバズが付属しないんじゃないかという心配がありました。結果は、バズもしっかり付属。WP−1(バズのランナー)の横に広がる追加ランナーとして、WP−2という別の名前ながら、同じ1枚に収まる事になりました。
 
 バズが省略されなかった事で、一度に装備しきれない程の武装が付属する事になりました。ラテーケンバズの予備マガジンを装備すると、代わりにシュツルムファウストを外すという様に、何か余ってしまいます。そこで、賢明なユーザー諸氏はすでにお持ちであろう紫トローペンに、マガジンを6個付けてしまっても良いでしょう。
 


 さて、武器以外の新規パーツですが、ゲルググマリーネで好評だった、左手の平手が追加されました。マリーネの物より大型で、ディテールはほぼ同じですが、彫刻はマリーネの物の方がシャープです。
 
 それから、紫トローペンの時に、なぜか付属していなかったスカート内のバーニアが、追加されました。これはどう解釈したら良いんでしょうか?前回付属しなかったのは、やはり何かの手違いで・・・いやいや、ニーズに応えて・・・まてまて、仮面ライダーの様に、色が変わると能力が変わるという考え方も出来ますね。茶色くなると、スピードアップ、そうに違いありません。
 
 追加バーニアの構造は、マリーネ同様に3発が1つにつながった、例の焼きギョウザみたいなヤツです。あまりリアルじゃありません。
 
 それから、色変えキットと言っても、紫の時とは色の配列が違います。紫をライトブラウンに、紺をダークブラウンに、単純に変えてもアニメの通りにはならないワケです。で、同じ形のパーツを、別ランナーで新規に作った物(Fランナー)が追加されてます。内容は、ヒザ横の丸モールド、腹、コクピットハッチ。MGジムの時にも、エリパーツを新規に追加して、ガンダムとの色違いに対応してましたが、誠実な作りですね。MGジョニーライデン専用06R−2みたいに、設定色を無視なんて事は、無いのであります。
 
 以上、ずいぶん追加されてましたが、これで値上げは100円のみ。これからは、トロ−ペンを買うならサンドブラウンフォーム(フォームって呼ぶなよ)ですね!武器が要らないという人は、友達に100円で譲ってあげれば良いのです。「バーニアはあげないよ」とか言ったら、ケンカになるかなあ?
 
 さらに、追加のない部分にも変更がありました。Aランナー(多色成形のカラフルなランナー)ですが、頭と、肩アーマー上面のパーツは、製品切り替えと同じ要領で、ランナーの流れる範囲を切り替える事によって、1枚のランナーの中で、配色を変更してあります。

 2つの製品の説明書を保存してある人は、パーツリストを比べて欲しいんですが、紫トローペンでは、頭パーツにはダストフィルター(4番部品)側から材料が流れ込んで来ていますが、サンドブラウンでは、ベルト(16番部品)側からに切り替えられています。(切り替えの金型構造はその19、HGUCガンダムの巻を参照。)
 
 また、紫トロ−ペンでは肩アーマーは赤成形で、ハッチ(14番部品)とつながっていたのが、サンドブラウンでは分断されて、別々の成形色になっています。
 
 つまり、紫トローペンの発売の時から、カラーバリエーションの発売は予定されていたと言う事です。で、こういう事は今回が初めてではなく、MGのZプラスA1型とC1型でも、耳パーツ(A13、14部品)でも行なわれています。技術的には可能だよな、と思っていたんですが、バリエーションキットはパスする事が多いので、気づいたのは今回が始めて。C1も買っておらず、A1のパーツリストと模型誌を見て、書いている訳です。ひょっとしたら他のキットでも行なわれているかも知れません。
 
 組み立て時間は、紫トローペンに10分追加という所でしょう。色変えとは言いながら、その仕組みそのものが見どころというキットでした。ランナーまで保存しとこうかなあ。ところで、ガンダムカラーでも、サンドブラウン用カラーセットが発売になりましたが、どちらかと言えば、紫トローペンしか出てなかった時の方が、需要が多かったのでは?なんて思うんですが、その辺は大人の事情ってヤツでしょうか。
 



おまけ

 平成仮面ライダーって、刑事さんと知り合いだったり、気配を感じたりして、事件を知るまでのロスタイムを減らして、主人公側のドラマに時間を割いて充実させようという方針なんですかね。龍騎はジャーナリストでした。敵の組織性もどんどん希薄になり、アジトで相談する時間も不要。さらには、特に事件が起きなくても、主人公が狙われる立場ですもんね。ウルトラマンも、レオの円盤生物編みたいに、組織に所属しない主人公を、今のセンスで描いたら、案外面白いかも?なんて思ったりして。事件と基地を省けないって、すごい苦労があると思うんです。
 
 ところで龍騎って、文字通りの仮面顔とか、カードのシステムとか、ライダーが敵対する必然性とか、試みが面白いですね。カードと言えば、予告のアオリ文句がカードゲーマーの涙を誘いますよね。
 
 「多々わなければ生き残れない!」んんー、間違ったかな?
 


 2002.3.5  健 竹史

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