健さんの
プラモコラム

その34 HG アトールの巻

( 1/144HGHM アトール/ バンダイ/ A級ヘビーメタル アトール /
「重戦機エルガイム」に登場)


 「世界で一番優れた民族」「知能指数は1300」アトールの後頭部を見ると、NHK人形劇「プリンプリン物語 」のルチ将軍を思い出すという人、多いのではないでしょうか。ファイブスター物語でナイトオブゴールドの頭部が 漂流していったように、外宇宙からアトールの頭部がトライデトアルに流れ着いた所から、ペンタゴナの歴史が始ま ったのであります。その頭部に封印されたファティマ「マーダル」と出会ったポセイダルは、ペンタゴナの統一をこころざし・・・(以下略)

 偽情報はこのくらいにして、待望のアトールです。「その4・ハイザックの巻」で希望したHGエルガイムシリー ズのスタートとアトールVのキット化が、こんなに早く実現するとは。(ウソでも願ってみるもんですね)しかも、 旧キット各種と組み合わせるとはニクイ。オージェもアシュラもHG化を希望しますが、今回の件で、新旧キットの パーツ互換性がちょっとだけ高まったような。今後も軸径などは、極力統一して欲しいですね。


 では頭部から。かなり良い形をしていると思います。ヘルメットと頬(ほほ)ガードが、別パーツになってたら、 もっと良かったでしょうか。小さくてムズかしい所ですが。

 ボディは、腹から首まで一体の紫のパーツに、胸パーツを着せるような組み立て。エリの内側を、大きく切り開い ても良いでしょう。(チラリズムはHMの大きな魅力。)肩の前後スイング機構を内蔵してます。胸の下の半球は、 腹と同じ配色ですが、ここはメカ、腹はラバーだと思うので、ツヤを変えるなどしておいた方が良いかも知れません ね。未塗装の腹部はテカテカですが、形状はラバーらしさが良く出ていると思います。

 も、胸と同様に、股関節パーツにパンツを履かせたような構成。ここもスキマからメカが見えても良かったでし ょうが、スキマ自体が小さめですね。チラリ好きの人は股関節まわりを切り開き、ゴチャメカを詰め込んでも良いで しょう。



 リアスカートは1枚板になってますが、本当は段差の部分が開孔してあって、メインフロッサーはここだという事 のようです。参考まで。

 は、HGオーラバトラーと同じ、ABSフレームに外装を被せる方式。ヒザの装甲は可動します。スネ、モモと も、良い形をしていると思います。難点は、ヒザ裏の動力パイプでしょうか。ビニールチューブは途中で折れて、き れいなカーブにはなり難いものです。今回は、それに加えて透明度が高く、チューブに差したピンが、透けて見えて しまってます。パッケージ写真の物は、ゴムチューブか何かに変更してあるか、塗装してあるのだと思います。

 欲を言えば、ヒザ関節は後ハメ式だと嬉しかったですね。塗装の都合というよりは、ここでヒネリ可動させたかった なあ、と。

 足首は、ほとんど可動しません。つまり、ポーズはヒザから上だけで付ける感じですね。(思ったよりは不自由し ませんが。)形状は、シャープで、すごく良いと思います。ところで、エルガイム以外のHMも、カカトのツメは可動すると思うんですが、どうなんでしょう?オージェやグライアは、ハッキリと可動してる設定画が有りますから、 HGで出るなら、ぜひ可動にして欲しいですね。アトールにはアイゼン(?)も有るんですが、固定です。

 は、少し上腕が長い印象ですが、バインダーと肩アーマーが干渉しないためには、これくらい距離が必要だった という事かも知れません。上腕も肩ブロック内部も筒構造で、内部フレームに通して組み立てます。今回は、かなり 真四角に近い印象の上腕で、もう少し変化が欲しいところです。

 前腕は、外装をスライド金型で一発成形。ここも、四角すぎて面白みに欠ける形です。設定では、腕の甲の面取り が微妙に変化してますし、ヒジ付近にはカーブがあると思うのですが。(だって設定には折れ線が有るし。)ウィンゲルバインダーを装備してる分には、まだ気にならないのですが、アトールVの右腕は装備なしなので、四角いラインがモロ見えになります。

 ついでに前腕の装甲は、二重が正解ではないかと思います。設定では、ヒジ付近に、装甲に半分隠れた円モールドが有りますから。(キットでは再現されてませんが)

 肩アーマーの接続は、オージェのラウンドバインダーと軸径を合わせてあります。軸受はABSパーツですが、P C−116のCPC−111のAと、内径だけは共通のようです。どうせ外から見えない肩ブロックなんだから、 もう少し幅をもたせて、他キットの余りポリキャップをそのまま仕込めるよう、形状の全く同じ軸受パーツにして欲 しかったですね。穴を一度エポパテで埋めて開け直せば、交換は可能でしょう。

 こんな時のために、余ったポリキャップは仕分けして保存しておくと便利です。ジッパー付きのビニール袋にPC −○○とランナー番号を書き、1つの箱に入れておきます。それから、ウェーブやコトブキヤの可動パーツは、他社製どうしでも、けっこう組み合わせが効きます。お試しを。

 肩アーマーは、ボリューム感十分です。形状について細かい事を言えば、両端の三角形の根元での段差が均一にな ってますが、設定では幅に変化を持たせています。前面の四角形(マークのある面)も、真四角ではなく台形が正解です。単調にならないように変化を付けてある部分を、ことごとく見逃している感じですね。前面のスリットが浅い のは内部構造の都合としても(ホントは、こういう所の肉厚感がカッコイイ)スリット両端が半円なのは、切削加工 したような安っぽい印象に思えます。(悪い意味で工業製品的?)設定では、四角いスリットに見えます。

 手首は、左右の平手と、セイバーフロッガーと一体化した右手が付属します。エルガイムの時よりも親指の握り方が自然ですが、やっぱり不評だったんですかね?(意外と、「あれはヤーマン族の剣術の流儀です」なんてオチがあったりして・・・いや、ないよな)

 背中のフロッサーは、上が軸可動、左右がボールジョイントになっています。良く見るとディテールが違っていた り、ずいぶん角張ってたりします。上のフロッサーは、実機では垂れるくらいに自由可動する様ですが、干渉部を削れば、少しは改善するでしょうか?どうでも良いように見えても、乗降時には結構ジャマなのかも知れませんね。( 首の後ろから乗り込みます。カゼを引いたら、あの辺を暖かくするのだよ。)

 ウィンゲルバインダーは、なかなか良い出来だと思います。裏面にパワーランチャーのディテールが入ってたりすると、もっと良かったでしょうね。実機は可動するとの事ですが、ビニールチューブに振り回されるのがオチですか ら、固定で正解でしょう。ところで、チューブの内側に金属線を通したら、折れたりしないんじゃないでしょうか。 模型用に、ずいぶん柔らかい物も発売されている様ですし。

 もっとも、劇中の様に、きれいなカーブを描かせたいなら、硬い線を通すとか、固定ポーズで作り直す等しかないでしょう。金属線を曲げて、柔軟なパイプに見せる工作も、楽しいですよ。

 武器は、手首と一体のセイバーフロッガーが付属。発光してない状態に出来ないのが残念です。

 組み立て時間は、ここまでで1時間半でした。色々と重箱のスミをつつく様な事を書きましたが、旧シリーズとは 比べ物にならない完成度で、満足度は相当に高いキットだと思います。では、ここからがこのキットの真骨頂、お楽しみのアトールVに組替えてみましょう。


 まずはから。いきなりですが、頭を完全に分解して、顔面裏から押し出して交換します。そのため、塗装派では ない人も、アトールとアトールVを、それぞれ作った方が良いでしょう。目玉パーツ紛失対策の意味でも。(そうか !ガンキャノンと言い、こいつと言い、2個買い強化月間なのですね。恐るべし年末商戦)(偶然だって。)

 右肩は、オージェのラウンドバインダーに交換。ウィンゲルバインダーのマウント部は、フタ(ターレットでしょ うね)パーツで穴を塞ぎます。

 左腕にはバッシュのバインダーを装備。これはキットに付属しているので、別に買う必要は有りません。接続方法 も違うし、アトールの腕にフィットする様、裏面を変更してあります。でも、形はバッシュ付属の物の方が、設定に近いんですよね。バッシュからは、バスターを流用しても良いでしょう、と説明してあります。

 背中は、フロッサーを外して、副腕用のランドセル(サーカスバインダーベースユニット)を取り付けます。キットでは、副腕は背中側の面から生えているようになっていますが、これはAテンプルの物を無改造で使うためのアレンジです。正しくは、中央の凸部分(B13パーツ)から生えているので、無改造では腕の向きが違ってしまうためです。アトールVのデザイン時、おそらくAテンプルのキットはまだ出ておらず、予期できなかったという事ではないでしょうか?

 副腕の根元をもっと背中に密着させ、B13パーツを厚くして根元に被さるようにすれば、擬似的にでも再現でき るかも。副腕をもう少し太くして良いなら、UBEDOGロボくんのヒジ関節を流用出来そうな感じです。(入手困難ですが)

 右手にはグルーンのロングスピアを装備しますが、この場合、平手に接着する事になります。握った手が欲しかっ た所ですね。トリプルフロッガー(説明書のトライフロッガーという表記は、誤りでは?)を持たせる場合は、セイバーフロッガーの先だけ交換します。この場合、アトール4と呼ぶべきかな?

 その他、フロントスカートを、マークのモールド入りの物と交換、ツマ先を長く尖った物に差し替えます。いずれもアトールに付属しています。付いてないのはマーキングシール。肩のマーク等、手描きで再現しなくてはなりませ ん。やはりアトールVのフルキットを、別に出して欲しいですね。って言うか、その可能性は大アリだと思います。 HGオージェとAテンプルが出るかどうか次第でしょうね。もし出たとしても、旧キット流用のアトールVは、ぜひ手にとって欲しいです。これは模型史に残る、イキなイベントですからね。

 ちなみに、パッケージ写真にはアトールVの全身写真は載せてありません。商品内容を誤解させない配慮でしょう ね。説明書でも、交換部品を指示するのみ。代わりに、箱内側に詳しい解説があります。いくらセールスポイントで も、Vのパーツが含まれていると誤解させない商品仕様。パッケージまでも、良心的なキットなのです。



おまけ

 アトールにオージェのバインダーが付くという事は、オージェにもアトールの肩アーマーが付くという事ですね。 (その気になれば、両肩でも可。)同様に、キットには互換性はありませんが、実機のバッシュには、ウィンゲルバインダーが装備可能なハズ。実はアトール(V含む)って、HMの魅力をこれ以上ない形で楽しめる機体なんですよね。今まで出ていなかったのが惜しい。今後は、色々な組換えHMを作るのも楽しいのではないでしょうか?


2002 1.16 健 竹史


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