健さんの
プラモコラム

その33 MG ガンキャノンの巻

( 1/100 MG ガンキャノン/ バンダイ/ RX-77-2 ガンキャノン
「機動戦士ガンダム」に登場)


 
 1年前の年末年始はMGサザビーを組んでましたけど、今年の元旦はガンキャノンでした。赤いMSは、おめでたい気分になって良いですね。ネーミング的には「RX−75 元旦ク」のほうが、お正月っぽいんですが。(来年第1弾のMGはコレか?)

 MS本体が欲しかったのはもちろん、いずれ出るであろうガンダムver2.0コアファイターが新規格になるのかどうかという点でも注目のキット、早速見ていきましょう。



 頭部です。カメラ部はクリアパーツ使用。頭頂部にはカメラが無いので、目に相当する部分がメインカメラという 事になります。(知らなかった・・・)弱いのなんのと言っても、さすがにGMはガンダムの量産機。頭頂部と顔面にカメラを持ち、ガンキャノンより充実した装備なのですね。(カメラに限っては)

 ヒサシの色分けは大歓迎ですが、バルカンの黄色パーツは小さすぎて、ゲート処理が難しい上に、紛失しやすいの で、むしろ一体化した方が良かったでしょう。別パーツにしなければもっと肉薄で質感も良くなったのでは?面相筆なら、この程度の塗り分け、なんて事ないですし。

 MGの意地にかけて別パーツ化するのなら、もっとユーザーフレンドリーな方法を選択しないと。例えば、もっと長いピンの様なパーツにして、後頭部パーツの内側に取り付けるとか、さらに左右のバルカンを頭の中でコの字形につないでしまうとか。つかみどころの無い極小丸パーツをナイフで 仕上げるなんて、ケガの元ですよ。

 の関節は従来と共通のボールジョイントですが、首の基部が、エリの内側ごと可動(体にめり込む)するので、 かなり上を見上げる事が可能です。MGケンプファーに欲しかったギミックですね。



 ボディは、コアブロックを内蔵する都合でスペースは狭いと思うんですが、意欲的に色々詰め込んでいます。内部にはアサフレックスの給弾ベルトが通り、先に挙げた首基部の陥没可動、さらに腕基部のスイング機構が、コンパクトに盛り込まれています。ハッチ開閉も可能。胸側面が1枚のパネルになっていて説得力があるんですが、それにしてはワキの下に分割ラインが通ってます。なぜでしょう?(謎のスジ彫りは健在?)

 ウエストの下半身側は、コアブロックを囲う構造を無くして、少しでも大きなコアブロックを仕込もうという意図の様です。従来の、バーニアの穴にピンを差し込む構造は、合体専用のスリットを設ける方式に変更になりました。

 は、前・後・横の全ての装甲が可動。しかも股関節が陸戦ガンダムの様に(もっと古い例では1/24スコープ ドッグの様に)前後スイングできます。ウエスト回転と併用すれば、より自然なヒネリポーズが取れるでしょう。もちろんヒザ立てポーズ時にも重宝します。



 は、すっきりとした内部フレームです。シリンダーギミックもビス止めも無く、あっと言う間に組み上がる感じです。それでいて、ヒザを曲げると内部装甲がせり出してきて関節を保護したり、スネ側面のラックが開いて手榴弾が取り出せたりと、見どころ満載。ヒザ裏面は二重関節対応で切り欠いてありますが、結局、切り欠かなくても十分曲がったみたいですね。設定画ファンの人、埋めちゃってOKですよ。

 足首は、MGグフの様な、ツマ先と足の甲(今回は内部メカ)を連結する方式。スキマが無さそうに見えても、左右のスイングは十分。足裏接地性は高いです。アッガイ等に応用したい構造ですね。

 です。ここもフレームぎっしりですが、スイスイ組めました。ジャバラ式の肩アーマーは、何か特殊な事をして いるのかと思ったら、半球の肩ブロックに、皿を2枚重ねているだけのシンプルな構造でした。実機もコレでOK? ですね。

 手首は、頑丈さ・組みやすさが一段進歩した可動指タイプの物と、四つんばい姿勢可能な平手(可動して、通常の平手にもなる)が付属。コレ、良いですよ。今後のスタンダードにすべきです。MGをズラリ並べて、這い這いレースとか、ドリフのヒゲダンスとか出来ますよ。マジな話、張り手や、「待った!」のポーズは、すごく表情豊かで、 使えそうです。

 バックパックは、内部再現。ダクトの内側が、もう少し「排気してます」って感じでも良かったんじゃないですか ね。あと、バックパックを外した背中にはしっかりディテールが入って、給弾ベルトも露出するんですが、バックパ ックの裏面(背中に接する面)は、ものすごくサッパリしてます。接続穴の周辺には、給弾機構やジョイントらしいスジ彫りが有った方が燃えると思うんですケド。

 の装備は、240mmキャノンスプレーミサイルランチャーを選択、着脱できます。240mm・・・1/1 00では2.4mm・・・給弾ベルト、薄くないですか?(アサフレックスのパーツをヒネって通す都合でしょうか )スプレーミサイルランチャーは、先端(サイロ)のパーツにハメ込みがキツめなので、ピンを切って、接着した方 が、パーツが密着して良いでしょう。

 キャノンは、形状的には良いと思うんですが、発射時の伸縮を見たい気がしますね。PGだったら、ゼンマイでも 良いから、何かギミックを仕込めないでしょうか?左右連動させるのがムズかしいかなあ。ところで、キャノンとミ サイルランチャーを1門ずつ装備するというのもアリだと思います。ガンキャノン2等は左右で異なる装備ですし。 バリエーション機がMG化されるなら、装備を交換可能にして欲しいですね。

 ビームライフルは、1ランク上のスケールかと思うほど大きく、すごい迫力です。スコープは可動式。クリアパーツが簡単に外せるので、「バラして後で塗る」派の人も安心です。

 手榴弾(グレネード)は、スネのラックに左右1個ずつ装備。本当は、フタのくぼみに埋まった状態だと指で取り出しにくそうなので、せり出すと良いでしょうね。ますますPGを見てみたくなります。

 装甲が頑丈なので、シ−ルドは装備してません。余談ですがF91の時代以降、ビームシールドが一般化したら、 ジーキャノン(ガンキャノンにそっくり)の後継機にも装備すると良いかも知れませんね。あれは重くないので、機動力低下は心配ないと思うので。

 さらに余談ですが、連邦でビームシールドを装備しているのがF91だけだったので、アレはクロスボーン・バンガードから流出した機体では?と予想してました。映画のラストなんかは、今見ても、鉄仮面専用機でもおかしくない様なイメージシーンが出てきますね。

 コアファイターとコアブロック、さらにボディ側の連結部は、ランナーが切り替え可能な配列になっているので、 ガンダム2.0やガンタンクにも流用される予定なのだと思います。コアブロックの構造自体も、ガンダムの物を単純にサイズアップしただけではなく、連結用のポリキャップを、コアブロック底面(A2、E2パーツ)ではなく、 機体内部に固定してるあたり、分離時にコアブロックが分解してしまうトラブル(下半身に外れたパーツが残ってしまう)を意識して改善してあります。

 コアブロックのデザインは、MGガンダムと同様、内部構造を露出させた、見ごたえのある物になっています。なかなかPGを買えないボクは、MGの価格でコアファイター内部が拝める時代が来るとは思ってませんでした。内蔵ミサイルまでモールドされてるとは!

 コアファイターの変形はPGガンダムと同様、機種の回転に連動して尾翼が収納される方式。尾翼だけを畳めないため、コアブースターには合体できない欠点はありますが、それでも感動のギミックです。MGガンダムの物と比べても、思ったほど大きくなってませんが、翼面積はかなり改善され、劇中の印象に近づきました。

 ガンダムデカールは、108と109の機体ナンバーが付属。2個買いするという人も多いでしょう。このナンバ ーにちなんで、ホワイトベースで運用された全コアファイターのナンバーについての考察があり、今回の説明書も、 ファン必読の物となっています。

 組み立て時間は、2時間50分でした。ボクの普段のペースが1000円当たり1時間以上であるのに比べ、ずい ぶん早かったですね。構造が洗練されているって事でしょうか?実家のテーブルで組んだために、狭い自分の机より も効率が良かったのかも知れません。ランナーをアルファベット順に並べるスペースが確保できれば、部品を探す時 間が、グッと短縮されます。小さな部品が机の下に転がらないよう、床(タタミ)に座って組むのも良いですよ。



おまけ

 今回はビス止め箇所は有りませんでしたが、いつも思うのが、「MG付属のビスにピッタリのドライバーを発売し てくれないかなー」という事。手持ちの精密ドライバーは、先端形状はしっくり来るのですが、グリップが細くて、 力が必要です。本数が多いと、手が痛くなってくるし。グリップの太い物を買ってきましたが、先端の角度がイマイチ合わずに、時々ネジが欠けて(バカになる、という状態)しまいます。バラせなくなったら大変です。次のMGでは、さらに別のドライバーを試す予定です。

 いっそ、ピッタリのドライバーを指定してくれれば良いのに。あるいは、マーカーの様に、「ガンダムドライバー 」とか出してくれないかな、と思います。ハセガワやタミヤでも大歓迎!いずれにせよ、ビス止めは力仕事です。女性モデラーや良い子のみんなが使いやすい、理想のドライバーを出して欲しいもんです。


2002.1.7 健 竹史

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