健さんの
プラモコラム

その24 1/550デンドロビウムの巻

(1/550 HGメカニクス・デンドロビウム/バンダイ/RX−78GP03
デンドロビウム「機動戦士ガンダム0083スターダストメモリー」に登場)


 それにしても妙なメカです。ツメがビーム発生器になってればサーベルを持たなくてもいいのに。ガンダムの腕でトリガーを操作するメリットは無いのに。等々。でもね、それでもね、私はデンドロが好き。(byミンメイ
 
 冷静ではいられない、爽快なまでの巨大感。先に述べた非合理的なギミックも、巨体が間延びしないためにも必要な演出です。劇中で1ヶ所動く度にワクワクしますよね。この辺の話は、その18・MGステイメンの巻でも触れてますので、ご覧になって下さい。



 さて、新ブランド「HGメカニクス」の始動です。横長のパッケージは図面をバックに、注目箇所のアップ写真を散りばめた上に、イラストをドーンと配置するという、メカニカルなキャラクターを扱うブランドに適したレイアウト。活躍シーンの特撮が無いので、フィルム未登場メカでもOKですね。箱側面には機体のシルエットが描かれ、ウルトラホークなんかが欲しくなってしまいます。(ガンダムメカに限らないブランドですよね?!)
 
 まずはオマケのガーベラテトラを作ります。ステイメンのランナーと繋がってますが、2機の部品はキッチリ仕切られた構成。それぞれ名前と製造日の刻印も入って、単品売りも可能かな?と思ったら、飾り台と支柱(腰パーツと一体化されてる!)が、オーキスのランナーに入ってるので、別売時には追加部品が必要ですね。



 素材はアサフレックス。サイズの制約から一体化されて、ツブれた部分も有りますが、ムードは満点ですね。MAや情景模型に付属する1/550ミニチュアMSは立ちポーズでしたが、今回は飛行ポーズ。この様に躍動感があると、このサイズでもグッと魅力が増しますね。ミデア付属のドムよりイカスなあ。って言うか、このドム小さいッスよ。(16.5メートル相当)
 
 ステイメンは、武器無し、腕も展開しない状態です。こちらはランナー1枚に収まって、今すぐ別売可能。まあ合体ポーズの無可動モデルを、単品で欲しい人も少ないでしょうけど。アンテナがツブれて、ウルトラマンレオみたいになってますが、良く出来てますよ。指までクッキリと。なお、この2体は組立に接着剤を使います
 
 オーキスです。非人間型という事もあって、普段見慣れないシルエットのパーツがぎっしり。大きなパーツも多数あります。ポリパテを盛りつけて、SFマイオリジナルを作りたくなりますね。MAKファンや創作系の人は、このキットの完成状態を模型誌で見るだけでなく、ぜひ箱を開けて、パーツ状態で見る事をオススメします。それにしても、ランナー8枚はお買い得!あれ、ポリパーツ無いんですね。
 
 ウェポンコンテナは、箱形パーツの後ろにフタをして完成。左右分けてあるので、コンテナ交換シーンや、最終戦の片コンテナ状態も自在です。前面のフタは可動でなく、差し替えで開閉状態を再現。閉じ状態の時は、ジョイントパーツが余りますが、これは飾り台の裏に収納可能で、紛失しません。親切設計ですね。
 
 メガビームキャノン(通称デンドロビーム)の長さには驚くばかり。「戦艦大和の主砲はガンダムの身長ほどの長さだった」なんて聞くと、ステイメンは、キャノンの良い比較対象になりますね。コンテナの真正面に突起が有るので、取付位置は、もう少し下が良いでしょうか。(武器を出す時、三角のフタに干渉してしまう)
 
 キャノンのコントロールグリップは、開閉差し替え式。閉状態では、カバーだけを取付けます。この時余ったグリップも、飾り台の裏に収納可能です。グリップの位置は、もう少し後ろが正解の様ですが、オーキス本体に干渉しそうですね。どうやらキャノンやコンテナの位置が、後ろ過ぎる様です。(あるいは機首?が長い。)でも設定画のうち、クロー展開ギミックを説明した下面図では、コンテナとボディの位置関係はキットに近いですね。
 
 つまり設定画の各図で、パーツの配置が微妙に違ってるんですね。でもそれは大した問題では無く、キット用の図面を描く時に、各設定画から「イイトコ取り」すれば良い事。今回は差し替え再現モデルなので、可動の干渉チェックは不要ですが、1/144開発の際は、可動に適した位置関係に調整されるでしょう。
 
 ボクは今回、1/144検討用試作モデルの縮小版が、発売という形で全国のモニターに配られたのだ、と思いこんでいますから、みんなでベストの形状を模索しましょう。


 Iフィールド発生器は、これまた開閉を差し替えで再現。この余りパーツは飾り台に収納出来ませんが、コンテナの後面パーツを外して、コンテナ内に収納しても良いかも。
 
 クローの展開も、アームの根本から丸ごと差し替えです。これはさすがに収納は無理。こうなったら意地でも全パーツ収納出来る様にボディ内部を改造しても良いでしょう。(そんな情熱の持ち主は、普通だったら、差し替え無しのフル可動を目指すよな。)


 
 クローは各関節が可動(ポリ無し)。サーベルも収納されてます。ビームサーベルは刃の部分がずいぶん長く、持ち方が不安定になると判断された様で、ツメ側のミゾに突起で固定する、大型MGに見られる方式を採用。ツメ内部のサーベル取り回し用ターンテーブルは無可動ですので、サーベルを振る時は、腕ごと振りましょう。二刀流は大迫力ですよ。
 
 6基のスラスターは、もう少し大きくても良かったかも。各テールは2パーツ構成でキチンと厚みが有ります。全体のシルエットは、見飽きない、美しい形にまとまってると思います。
 
 ボディ下には、飾り台取付用の穴が有りますが、設定にあるパネルラインをそのまま穴として利用しており、好感が持てますね。飾り台を外した時には、パネルパーツで穴を塞ぐ事が可能。これはもう差し替えの美学ですね。
 
 ステイメンとの合体部分は、床が下に開いて、ステイメンとのロックが解除されて着脱する構造。設定では、中央の支柱の、窪み部分いっぱいに脚やテールバインダーが収まる様ですね。キットでは窪みがずいぶん余って、倍のサイズのガンダム(つまりサイコガンダムか?)でも収まりそう。ステイメンのサイズは正しい様ですが・・・測って確かめるうちに、なんとオーキスが大きすぎる事が判明しました。
 
 模型誌にある「キット全長25センチ」はウソで、実は33センチ。3割も大きいのです。1/420スケールってトコ。模型誌は設定から計算して、キットを測らずに紹介してるのか、メーカーの発表するスペックをそのまま掲載してるのか、多分後者でしょうけど。
 
 それでもステイメンの収納スペースは、3割よりはるかに多く余ってます。数字の上では140メートルとなってますが、せいぜい100メートルに見えます。設定が4割大きめで、それをさらに3割大きめに作ってある、という所でしょうか。
 
 で、ボクは昔から100メートル説でして、「1/144を出すなら1メートルでは無く、70センチにすべき」と思ってましたが、ここに来て悪知恵が浮かびました。みなさん、「HGUCはなんとか発売可能だけど、MGは無理」と思ってませんか?ボクも思ってます。
 
 もし、HGUCを140メートル説・1メートルサイズで発売したら、100メートル説だと思って、MGステイメンを収納出来るんじゃないでしょうか?もちろん合体部分に改造は必要ですし、うまく行かないかも知れません(試算すると、武器収納は狭くて困難みたい)が、ちと心動かされそうな、魅惑的なお話じゃありませんか。
 
 簡単に言えば、「1/144と1/100を兼用しよう」という事なんで、スケール表記は何なんだ、って話になりますが、各個人に任せて、禁断の裏ワザにするも良し、改造パーツセットを発売して公認しちゃうも良し。いや、やっぱ良くないかな?
 
 でも正直な所、設定全長を守るより、設定画のイメージに近づけて、遠くの武器まで手が届く方が喜ばれると思います。
 
 余談が長くなりましたが、「参考出品」までは話が進んでますから、1/144にも触れておきませんとね。差し替えパーツでギミックを見せつけられたら、「可動の再現を見たいなー」と、多くの人が思ったのでは?(それが狙いの商品だと思うし)PG新作の代わりに、1/144を開発中かも知れませんからね。
 
 それからHGメカニクスの今後の展開ですが、ノイエジールやヴァルヴァロ、アプサラス三兄弟は、ぜひ出して欲しいですね。遊ぼうにも、デンドロビウムの対戦相手がいませんから、仕方なくクローにステイメンを持たせたりするしか無いのが現状です。(「やめろオーキス、ボクが分からないのか!?」ごっこと命名。)
 
 あと、無変形のウェーブライダーやGクルーザーを出せば、HGUCのZを出す時、ポージングに専念出来るかと思います。オマケの充実したシリーズになるといいなあ。(HLVやコムサイ2もぜひ)
 
 組立時間はオーキスが1時間10分、MSが各5分でした。ビッグサイズも良いけど、このサイズならではの楽しみが可能になりましたね。密林用とか、キャスバル専用とか、Bクラブの高額キットでは恐ろしくて出来ない塗装がコンテストを賑わすのではないかと、今から楽しみです。手頃な価格帯の充実は、ユーザーの自由度を高めるハズ。また、無可動モデルに子供が目を向けるキッカケにもなれば良いですね。



おまけ

 ガンダム占いって、なかなかナイスなアイデアですね。星座と血液型を合わせた精度を持ち、(MSは性格判断に合わせて、後から当てはめたのでしょう)バースデーテディより見分けやすい。ところで占い用にデザインアレンジされたMSは、人形とか出回ってるんでしょうか?もし無ければ、いや、すでに有ってもいいから、模型誌の企画でBB戦士を改造し、48種並べたシーンをバーンと見せるべきですね。デザインはBB版のままでOK。

 つまり、占いに便乗して、BB戦士をPR出来ないかって事。自分のMSをマスコットとして持ちたい人、出てくると思いますよ。デザインが気に入ったら、自分と関係ないMSまで欲しくなるし、アニメ本編を見るきっかけにもなるかも。占いの一覧表と簡単なMSの解説、登場作品の案内をポスターにして、レンタル店に張り出すと、モデラー以外の人の目に触れて有効では?ちなみにボクはグフでした。提案の強引さ(だけ)は隊長肌か?


2001.7.30 健 竹史

HGUC デンドロビウム
HGUC ガンダムGP-03Sステイメン
HGメカニクス 1/550 デンドロビウム

HGメカニクス 1/550 ノイエ・ジール
HGメカニクス 1/550 ヴァル・ヴァロ


機動戦士ガンダム0083 5.1ch DVD-BOX (初回限定生産)

ガンダムウェポンズ HGUCデンドロビウム 0083スターダストメモリー編)

ガンダム占い0079‐0080―アナタの性能完全分析
ガンダム占い〈2〉哀戦士編―生き残れ!ビジネス戦士たち!!
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Zガンダム占い0083-0088―アナタの性能完全分析
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