健さんの
プラモコラム

その14 HG Gセイバーの巻

( 1/144 HG Gセイバー(無重力仕様)/ バンダイ/
ジーセイバー無重力仕様 実写作品「Gセイバー」に登場)


 ついに21世紀ですね。ボクはビアレスサザビーを組みながらNHK紅白を見た後、近所の寺で除夜の鐘をついて神社に向かう道中で、新世紀を迎えました。模型やってると部屋にこもりがちなので、こういった年中行事は家族と一緒に過ごしています。
 
 さて、今回はGセイバーです。年末特番で放映されましたが、カットされたシーンも有ると思うし、英語版も見たいし、レンタルして欲しい所です。ボクも見ましたが、時代背景の設定が見事だと思いました。スピーディな換装がナイスで、機体運用に魅力を感じさせるほどの説得力!サンダーバード2号が「テックセッター」してる感じ。
 
 腕部装甲を強制排除してピンチを切り抜ける等、機体の特性を活かしたシーンも有るし、MS戦以外の見せ場も多く、ストーリーも良く練られた内容だと思います。では早速キットを見ていきましょう。



 まず頭部です。後頭部は固定ですが、実機では首の上下可動を妨げないように、装甲が動くとの事。MGやPGでは、見せ場の1つになりそうなポイントです。(メーカーを困らせる発言。)なにしろ、大きく上下可動すると首の前側が露出するので、しっかり作り込んで頂かないと。頭が小さいデザインなのは、装備交換を意識しての事かな?ヘルメットが左右分割なのでバルカンが開孔してません
 
 色指定では、目はグリーンですが、写真ではブルーですね。「青い目のMS」なんて海外作品らしくて良いかも。


 ボディです。胸は3分割で、ワキの下の「肩部スライド機構」までモールドされてます。背面はF91を思わせる構造ですが、これはランドセルの上に、さらに追加のバックパックを被せたものでした。ランドセルは、しっかり再現されているので、今後、別の装備も発売しやすいと思います。もちろんランナーも、流用しやすいパーツ配列になってます。
 
 サーベルラックは右肩のみで、左肩はハードポイント(追加装備の接続ポイント)が露出してます。従来のガンプラでは、モロに穴が開いていたものですが、このシリーズでは組み替えて遊べる機能よりも、ディテールの再現を優先した様です。どうせ装備を別売しないのなら、こっちの方が精密感が有って良いかも。
 
 実際、オモチャ的な接続穴が似合わないほど彫刻がシャープなんですよね。でもライフルを脚にマウントできる機能は、しっかり再現してあります。このピンと穴は六角形で、実機のデザインでもそうなっている様です。プレイバリュー的に欠かせない部分はちゃんと遊べます。丸ピンが模型の精密感を損ねるという反省から、元デザインの時点で工夫してる訳ですね。
 
 です。フロントスカートは別パーツ化で装甲の重なりを再現!メカっぽくて良いですね。やっぱり左右一体化されてて残念ですが、ヤケクソで「連動式」とでも呼びましょうか。
 

 脚より目立つサイドスカートは、グリグリ可動したら良かったかも。ポリキャップは余ってるんだから。もっとも、このスカートはスラスターの集合体で、振り回さなくても姿勢制御できると思うので、あまり動かない方が正しいのかも。
 
 空洞の少ないこのキットの中で、思いっきりスカスカなのがリアスカートの裏。ほとんど見えない部分ですが、太モモが異様に細い(細モモ?)のが特徴の機体なので、目に付く可能性アリです。塞いであると良かったでしょう。腰後部にもハードポイントが有り、脚部のと同一規格です。当たり前の事とは言え、Vガンダムの頃から考えると、良い時代になりました。
 
 (HGUCでアサルトバスターV2出ませんかねー。)
 
 上腕は、久々?の2分割。細いですからね。球体関節も、完璧とは言いませんが出来る限り再現してあって好感が持てます。外装無しのデザインってのが、MG・PG以降のMSらしい演出ですね。ビッグサイズが欲しくなりますねえ。前腕は、手首周辺が切り欠いてあり、自由度が高そうです。CG作品用のデザインは、可動範囲が大切なんでしょう。(こうやってMSデザインが変わっていくのかなー)
 
 肩アーマーは中身が詰まってて、とても良い感じです。一体成形の都合で、スジ彫りが段差になってたり、スラスターらしい(?)コの字形のモールドが、少々イメージ違ってたりしますが、ヤスリもかけやすい位置だし、良しとしましょう。むしろ、強度の心配が無くなったためか胴体側(腕付け根)に縦壁が無く、肩ユニットと肩アーマーの接続方法としてリアルな構造だと思います。(つまり本当に上から被せてある)
 
 です。モモもフレームが露出した構造ですが、メカっぽさは十分。外装が接続されそうな穴なんかも有って、良いムードです。ところでヒジ・ヒザ関節は球体関節という設定ならば、フレームに有る筒状の物は、シリンダーじゃなくて、伝達ケーブルと考える方が良いのでしょうか?それともダンパー?(でもでも、球体関節の位置自体を動かすシリンダーかも知れませんよね)



 スネは、このキットのセールスポイントですね。分割ラインが、スラスターのモールドを通らない様に工夫されてます。HGダンバインでも行われていた事ですが、うれしい心配りです。気のせいか、これまでのガンプラよりも、装甲が薄く、シャープな印象を受けました。メカ部も「スリムな中に、しっかり詰まっている」感じ。
 
 足首は、「ここまでスキマ、ここからメカ」という、中身の見えかたが感じの良い出来。ツマ先が可動しますが、ポリパーツは見えないし、強度も十分です。ツマ先が動くキットは保持力が弱い事が有ります(全体重がかかるんだから小さいポリキャップじゃダメよ)が、今回は大丈夫です。
 
 ビームシールド発生器は、ずいぶんコンパクトです。多少伸びてからシールドを展開するのかと思ったら、劇中では固定式の様に見えました。あんなに小さい発生器に伸縮機構を仕込むのは無理かな。もし伸縮するなら、腕のハードポイント自体が伸縮する必要が有るかも。今回やけに構造を気にしてますね。そんなにPG化が気になるのか?右腕側には穴は無く、ハードポイント(の、フタ)のモールドになってます。
 
 ビームライフルは3パーツ構成で、銃口もクッキリです。スジ彫りも細く、手首にもピッタリで文句無し。ハードポイント接続用の六角穴が両面に各1ヶ所開いてますが、
 
 ほぼ同時発売のレプラカーンが特大サイズなので、割高に見えて損してるかな?と思ったんですが、精密感が高くて、なかなか良いキットでした。肩や足首など、ハメ込みピンが見えやすい所が、注意して処理してあり、興ざめしません。実は肩のピンはモロ見えなんですが、デザインとして処理されてます。また足首アーマーがワンパーツ成形なのは、ピンを設けないためでしょう。スネも、ヒザ側、足首側とも内部が見えない様にしてあります。
 
 プラモだから仕方ないと思っていた所を、積極的に改善努力した、優良キットではないでしょうか。
 
 シリーズ第1弾と言うのは、やはり一通り目を通しておきたいモノですし、まだの人は、ぜひ手に取ってみて下さい。(リニューアル中心の中、新作は応援したいし)では、今後に期待して要望を少々
 
 システムが似ているので、つい比較してしまいますが、F90シリーズで残念だったのは、敵役が不在(未発売)だった事です。敵の存在は最高のプレイバリューでして、いくら主人公機がカッコ良くて気に入っても、単品で「ハマる」所まで夢中にさせるのは困難でしょう。敵側MSの発売を強く希望します。装備交換と言えばミクロマンですが、アクロイヤーのいないミクロマンなんて、塩を入れないコーヒーみたいな物ですよ。(byフィーネ)
 
 Gセイバーの場合、ゲーム版の敵MSにもカッチョイイのが多くて、手に取ってみたいですね。
 
 それから、続編も急には出来ないでしょうし、コンテスト企画などでムードを盛り上げるのも良いかと。Gセイバーのオリジナル装備バリエーションコンテストとか、どうですかね。(個人的には、F90の全26装備も募集してみたら面白いと思うんですが)
 
 良いキットだけに、良いシリーズに発展して欲しいなあ、と、思います。みんな作ろうね。



 
おまけ


 最近、高くてなかなか手が出ないMGシリーズですが、νガンダムもケンプファーも良さそうですね。νガンダムの手首は、PGザクの様な可動をするとの事で、うれしい限りです。(前々から希望してたギミックなのです。その1・VER1.5の巻参照。)それにしても、昨年のMG新作は8種(!)。そのうち5種がガンダムってのは、ちと多い気がします。主役が出尽くしたら、シリーズはどうなるんだろう?なんて、ちょっと心配。(まさかバージョンアップでガンダムが出続けるとか?!)新世紀は敵メカの充実を。

(祝!次回B3グフ決定)


 あと、MG新製品の価格が毎回1000円ずつ下がっているのでワクワクします。春頃にはタダで配ってくれるのかもよ!(そんな予定はアリマセン)

2001.1.21  健 竹史

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