健さんの
プラモコラム

その13 HGUCフルバーニアンの巻

( 1/144 HGUC ガンダムGP01Fb(フルバーニアン)/ バンダイ/
RX−78GP01−Fb ガンダム試作1号機宇宙仕様 /
「機動戦士ガンダム0083スターダストメモリー」に登場)


 バンダイさんに感謝!HGUCモニターに当選しました。今回は頂いたキットでのレポートであります。もちろんこのコラムとは別に、アンケート用紙にも感想を書かなくちゃいけません。見たところ、テストショットでは無く、製品と同じ物を頂けたようです。バウはテストショットだった様ですが?!(電撃ホビーマガジン00年2月号)



 今回もコアファイターから作っていきます。旧キットと異なり、ガンダムのランドセルとは別に、1機分のパーツが入っていますから、ガンダムと一緒に飾れます。ブーストポッドやバーニアのパーツが共通で、ランドセルのディテールもほとんど同じにしてあります。
 
 前半分にはGP01(地上用)のパーツが流用されていますが、前輪は、なぜか新金型です。ガタつきが解消されてて嬉しいんですが、他にもスネフレームや、足の甲のセンサーなんかが、Fb専用のランナーに配置されてます。地上用と共通(と思う)パーツも、ランナー面積の都合等で、ハミ出す事もある、という事でしょうか?
 
 訳はともかく、もしGP01の前輪を無くしたら、Fbの前輪を部品注文しましょう。突き出しピン跡も無いし。
(こんなの反則?)



 続いてガンダム本体です。頭と腕はGP01と共通。肩は新規ですが、形状はGP01に合わせてあります。て言うか、GP01設計時に、バランスは確認してある訳ですが。・・・いや、2つの製品のA・B・Cランナーを比べると、型設計まで完了してた様ですらあります
 
 上腕アーマーは腕に密着して、スカスカ感がありません。欲を言えば、後ハメ出来たら良かったですね。肩アーマーの中が、全く見えない点も、見事です。肩の3連バーニアは、旧キットでは収納状態、今回は展開状態です。展開した方がフルバーニアンの名にふさわしいでしょう。(どっちも再現できたら文句無しですが)
 
 サイドスカートのセンサーは、旧キットの方がハッキリしてて良かったかも。フロントスカートのセンサーは、今回は別パーツになってませんが、パーツがポロポロ外れなくて安心できます。
 
 脚です。モモはGP01と共通。スネはなかなか良い形じゃないでしょうか。センサーが小さく、位置も高くなったようですが、ここはカトキさんのアレンジとも異なるようです。足首アーマー(前)は、サイズの問題からか、MGとは接続方法が違います。グレーの部分はアーマーと一緒に可動するし、形も内部メカらしくありません。せめてグレーと白の境目にスジボリが欲しかったですね。パーツ構成自体は、このサイズなら妥当だったと思います。
 
 足首アーマー(後)には、中にバーニアが仕込んであります。昔はピン、今は板ハメで良いのですが、足首を動かすと、ぶつかって外れる事があります。接着した方が良いかも。また、バーニアは旧キットやMGよりも、かなり小さくなっています。アーマー自体が小さくなったためですけど、MGとは可動軸の位置が異なり、干渉が、よりシビアになったから、小さく(細く)して解決したのでしょう。軸位置は大事なポイントですね。可動アーマーにバーニアを仕込むんじゃなくて、可動バーニアにアーマーをかぶせたら、けっこう良い位置に軸が来たかも知れません。(ちょうどスネフレームの後ろ側に、取付穴に使えそうな凹みも有るし)
 
 足首は、追加スリッパが一体成形です。地上用の足とのフィット感は、MGよりも良くなっていると思います。MGは本当に追加パーツを被せていたので、ガタつかないように足をしっかり囲っていたのでしょうね。HGでは一体成形なのでガタつきの心配が無く、中の足を、理想の位置まで露出できたのでしょう。
 
 ボディですが、ハッチや腹の形は同じなのでしょうけど、地上用とは色違いなので、新金型となっています。(ランナーの、違う色の部分に配置し直すため。)金型の都合で配色が再現されなかったMG版06R−2の頃から考えると、至れり尽くせりですね。こういうのはMG版GMのエリが最初でしょうか?それにしても、頭が下がります。
 
 胸のノズルは、旧キットのような差し替えパーツが付属しておらず、展開状態のみ再現できます。ちと残念ではあります。ノズルが一体化されて、旧キットよりもパーツが減ってるんだから、両方付けても良かったのでは?
 
 ランドセルは、旧キットでは再現されていた自由可動(はね上げ)が出来なくなっています。これは実にもったいないですよ。旧キットでは可動部に大きなミゾが目立っていたり、組立てが複雑だったりしたかも知れませんが、例えば、ランドセル上部のドラムごと回転させてしまうとか、他の構造も検討して欲しかったと思います。何しろ、背中の出来が良いわけですから、ランドセルをはね上げて、見せびらかしたいじゃないですか。
 
 武器は、GP01と同じライフルサーベルシールドが付属しています。今回はマシンガンは付いていません。まあ、妥当な所でしょう。しかしFbは、肩が張り出していて、シールドが持ちにくいのであります。縮めたシールドが付属してたら、さぞポーズが決まっただろうなあー。(あまり困らせない様に!)
 
 ところでライフルは、スコープの回転部が、あまりキツくなくなってる気がしますが、GP01の発売後に調整されたんでしょうか?


 組立時間は時間程度、従来パーツと新規パーツの違和感も無く、なかなかカッチョイイフルバーニアンですが、せっかくですから旧キットと比べてみたいと思います。
 
 まず身長が低くなりました。当時、GP02が小さくて不満でしたが、正しくはGP01のキットが、大きすぎたんですね。HGUCは単品指向ではなく、集めて楽しむシリーズにして欲しいと思っていますので、この辺は今後も気を配って欲しい所です。壮大なる「UC」の名に誓って。



 それから旧キットはパーツが豪快に余るのが特徴ですが、今回はポリパーツが1個余るのみ。最初からFb対応の設計だった証しでもあり、感動的ですらあります。旧キットは地上用とコンパチとは言うものの、正しくは頭と腕(と武器)以外は別物で、つまりGP01の首から下がまるごと余る、ヘッドマスターみたいな奴なのです。(共通のハズの太モモまで新作して、可動をアップデートしてある良心キットです)
 
 全体的にはHGUCの方が圧倒的にカッコイイのですが、部分的には旧キットが勝っている点もチラホラ。例えば6本ものシリンダーがモールドされた首とか、肉厚が繊細な頭部バルカンとか。特にコアファイターは、ランドセル部のディテールは旧キットの方が、通好みの良い形だと思いますし、機体や機首のラインも見事です。ブースターポッドが可動のために密着してませんが、十分に魅力的です。
 
 何よりも、設定に近いのは旧キットの方ですし、まだの人は一度手に取ってみて欲しいと思います。HGUCと並べるも良し、2個イチするも良し、です。
 
 思えば、GP01、2の後で、「やっぱり今後はイロプラで」という方向性を決定づけた歴史的キットでありますし、HGUCにコアファイターが付属したのも、このキットの影響でしょう。金型流用、バリエーション展開といった事も、このキットがあったからこそ盛んに、しかも注意深く(笑)行われているのでしょうね。
 
 旧キットの話題でシメるなんて、新製品レポートのスタイルとしては失格だなあ。共通部分は省略したので、「GP01の巻」(その8)を参照して下さい。


おまけ


 せっかくなので、どの様なアンケートが添えられていたのか紹介しましょう。(秘密じゃ無いですよね?)


 このキット長所短所組立時間の他、100点満点で何点か、またその理由なんていう項目が有りました。比較のため、100点と思うキット名も聞かれました。また項目別に、満足普通不満3段階評価で尋ねられたのが、全体形状頭部形状大きさ色分け組み立て部品分割シール価格武器項目。ギミックや可動についての質問が無かったですね。


 あと、他のHGUC,他のシリーズをいくつ持っているか、またその感想、自分のプラモ製作環境、プラモ歴、買わなかった時期の有無、持っている道具なんて質問も有りました。当然、キット化希望MSも


 面白かったのは、「あなたが見てみたいガンダムの企画」を提案する項目。みなさんも考えて、送ってみられてはどうでしょうか。(新作アニメか、電撃ホビーマガジンの連載企画か不明ですが)内容だけじゃなく、ターゲットを書き添えて欲しいようです。


 ユーザーからの意見が多いほど、良い製品が出てくると思います。メーカーに意見・提案をされたい方は、ぜひ参考になさって下さい。
 
2000.12.28  健 竹史

HGUC ガンダムGP01
HGUC ガンダムGP01Fb
HGUC ガンダムGP-03Sステイメン
HGUC デンドロビウム

HGメカニクス 1/550 デンドロビウム
HGメカニクス 1/550 ノイエ・ジール
HGメカニクス 1/550 ヴァル・ヴァロ MA06

MG ガンダムGP01
MG ガンダムGP01-Fb
MG ガンダムGP02A
MG ガンダムGP-03S

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