健さんの
プラモコラム

その166
 
HG ムラサメの巻

( HG 1/144 ムラサメ アンドリュー・バルトフェルド専用機/
 HG 1/144 ムラサメ 量産機 /バンダイ/
MVF−M11C ムラサメ
「機動戦士ガンダムSEEDデスティニー」に登場)


 紹介がすっかり遅くなってしまいましたが、大人気のムラサメが登場であります。最初は味方になれそうだと思ってたのにに回ってしまう悲劇の展開!ストーリー中盤の大きな山場でしたね。戦う姿が辛そうで、見る者の涙を誘いました。



 機体はガンダム系のデザインですが、変形したり、を飛んだりと、初代ガンダムにリアルタイムで慣れ親しんだ者にとっては奇抜な印象を受けたものです。最後は特攻しちゃうんですよね。スードリに向かって・・・。

 あれ?すみません、手元の資料が間違っていたようですハハハ・・・。気を取り直して、今度こそムラサメのお話であります。

 頭部は、目とアゴが一体の赤いパーツにマスクを貼り付け、前後分割のヘルメットでハサミ込む構成。マスク部分はランナーに切り替えを設けて、量産機とバルトフェルド機の配色の違いを再現しています。アンテナの先端には例によって安全突起が付いていますが、頭頂部のフィンは全体的に大きくなって、トサカみたいになってますね。出来ればシャープに削ってやりたい所です。

バルトフェルド機は黄色いカラーリング。ゴールドでは無いそうです。

 造形的には、ややが大きい様な印象を受けたんですが、どうでしょうか?むしろヘルメットの後頭部がボリューム不足で、相対的に顔が大きく見えるのかも知れません。後頭部はあまり垂れ下がらずに、斜めに上がってる感じになっているとアストレイ系らしいと思いますし、後頭部のボリュームも稼げたのではないかと思います。



 ボディは、バルキリーZガンダムと同様、胸板が起き上がって背中と一直線になる変形を再現。胸板移動用のアームは二重関節で、MS形態では肩上にムキ出しになっています。ところでアームの組立工程2−4ですが、左右確認の図で右のアームを左に、左のアームを右に描いてあって紛らわしく感じました。間違いではないんですが、図を交差させてあるとミスの元です。ボクの他にも間違った人、少なくないんじゃないでしょうか?



 エリの前とインテイクは別パーツ化して色分け。コクピットハッチは胸と一体成形で色分けされていませんが、シールが付属します。肩関節軸は差し替え変形の都合で着脱可能、胸板を開いた腹部中央には、戦闘機形態時にシールドを接続するためのポリキャップが仕込んであります。実機ではウエストも何らかの変形をするのだろうと思いますが、キットでは腕の収納を省略し、回転可能な普段通りのウエストとなっています。



 です。フロントスカートは左右一体で可動。空対空ミサイル「ハヤテ」が仕込んであるという設定ですから、裏側にディテールを追加したい人は、それっぽいデザインを考えてみると良いかも。サイドスカートはモモ上部に接続。サーベルラックは設定通り回転可能です。リアスカートは固定式。フンドシ下にはポリキャップが仕込んであり、飾り台の取付けだけでなく、戦闘機形態の再現にも利用します。

 です。モモはポリキャップやサイドスカート用のジョイントをはさんで左右貼り合わせ。ヒザは二重関節で、ポリキャップが見えない様に、下側からもパーツをハメて覆い隠す構成になっています。戦闘機形態でも外観を損なわないための配慮ですね。

量産機は白いカラーリング。オーブは日本をイメージした架空の国という事で、その役どころからも、紅白のカラーが良く似合います。

 スネは、変形時に前面の赤いパーツがスライドする仕組み。キットでは固定式ですが、ホントは尾翼も可動するのかな?設定画のスジ彫りの位置を見比べると、MS時には引き込まれている様に見えますね。二重関節の足首は、上が2軸可動、下はボールジョイントを採用しています。



 足首は、ツマ先が閉じるギミックを再現。クルブシのパーツはABSで表面が滑らかなので、変形時にうっかり触るとカカトが抜けて取れてしまう事があります。ここは接着しておいた方が良いかも知れません。

 肩アーマーはワンパーツ成形。コの字形の断面をしていて、少し押し広げてから肩ブロックにハメ込みます。内側が丸見えのデザインですが、ハメ込みピンが無いので外観は良好です。



 は、ヒジ関節にABSパーツを採用。今回の関節メカパーツはポリキャップ隠しではなく、前腕にハサミ込む可動パーツそのものです。上腕とヒジをつなぐピンもABS製。肩ブロックにピンをハサミ込み、筒状の上腕を通してヒジに接続してあります。ABS同士でヒネリ可動を行う訳ですね。前腕は、ハードポイントにポリキャップを仕込んであります。

 手首は、左右とも穴開きゲンコツが付属します。HGUCでは凝った分割で指までリアルな物が標準となってきましたが、SEEDシリーズでは今後も従来の物で統一される様ですね。・・・って言うか、今後の予定は有るのかな〜?(アレとかコレとかも欲しいんで、ぜひ続けて頂きたい!)



 バックパックです。テールスラスターは左右貼り合わせの組立て。後ハメが可能で、ポリキャップで上下に可動します。黒の部分はパーツ分けされず、全体が赤で成形されていますが、ノズル内部が赤いので塗装派にはかえって嬉しいかも?正面の72式高エネルギービーム砲は事前にハサミ込み。スライド金型で砲口を再現してあり、上下に可動します。

 主翼は、設定通りの折り畳みを再現。バックパック側面のヒンジはC字形のパーツで、後ハメが可能です。後端のスジ彫りはフラップだと思うんですが、主翼基部に隠れた部分まで続いているのが気になります。このままでは上下可動出来ませんよね。アニメ設定は簡略化して描いてあると考えて、主翼露出部分だけにフラップが設けられている様な解釈で造形してあっても良かったかも知れません。



 武装です。72式改ビームライフル「イカヅチ」は、左右貼り合わせた本体に、側面フックと銃口を取り付ける構成。フックはビームサーベルと規格を統一してあり、右腰のラックにマウントする時に使います。フックの前部はセンサーになってるんじゃないかと思うんですが、それらしい色指定はされていませんね。各自の好みでカメラと同色で塗ってやっても良いと思います。

 シールドは戦闘機形態の機首になる部分で、カナードの展開ギミックを再現。グリップはモールドでの再現に留めてあり、アダプターを介して前腕に装着します。しかしコクピットにつながるガードの張り出しがゲンコツと干渉して、上手く持たせるのが難しいですね。グリップとゲンコツが近い位置に来るよう、もっと後ろ寄りにジョイントを配置しても良かったかも?と思います。

中間形態のつもりが、なんだか妙な姿になってしまいました。バカ芸のコーナーでした。

 70J式改ビームサーベルは、ツバ(?)の部分を別パーツ化した2パーツ構成。1本のみ装備し、普段は左サイドスカートにマウントします。という訳で、クリアーのビーム刃も1本だけ付属します。欲を言えば、数が少ないこんな時には、斬りかかる瞬間のカーブした刃なんかを付けてくれても良かったんじゃないかな、と思います。番組終了後の発売ですし、ボーナスパーツでアピールするのもアリでしょ?

 遅れて発売された量産機には、さらにMk438 3連装ヴュルガー空対空ミサイルポッド4基が付属。主翼下のパイロンに装備可能です。連合のダガーLウインダムと共通の装備だそうですが、流用したくてもキットが出てなくて残念。(出してー!)

空対空ミサイルポッドと、同スケールのF−16との比較。ムラサメって、意外と大きいのです。

 バルトフェルド機に付属しないのは成形色の都合(機体色のランナーに含めると黄色になってしまう)かと予想していましたが、実際にはグレーのランナーの延長部分に含まれていました。レクイエム攻防戦で搭載された装備であり、バルトフェルドは使用していないため、この様な判断になった様です。しかし同スケールの現用戦闘機と比べると、かなり大型の武装ですね。1基当り3パーツ使ってあり、なかなか豪華な追加パーツです。

 飾り台は、SEEDデスティニーシリーズ共通の物が付属。フンドシ下のフタパーツを取り外して接続します。支柱を2種類一度に使って、変形前と後の姿を一緒に飾るのも良いでしょう。

戦闘機形態を下方から。サーベルホルダーは回転可能ですから、ビームサーベルの刃を発生させて、ソードスカイグラスパーがやったみたいに、すれ違いざまに敵を斬るなんて戦法も面白いかも知れません。

 変形HGUCゼータガンダムと同様、頭と腕を取り外しての組み替え式で再現しています。胸板を起こして背中と一体化、シールドで腹部をカバーしてカナードを展開します。は一旦取り外し、スネ前面の赤いパーツを下にスライドさせておいてから、ヒザを折り畳み、ツマ先を閉じます。

 面白いのは股関節。MS時の物を取り外すのではなく、フンドシ下にある飾り台の取付け穴を利用して、変形後のパーツを被せる事で、分解・組み替えの手間を軽減しています。このパーツには収納状態の手首も一体成形されており、飾り台用の新たな取付け穴も開いています。このパーツの股関節軸にはモモの向きを固定する回り止めも付いており、左右の脚の向きを揃えるのに役立ちます。サイドスカートを前に回して、ライフルをマウントすれば完成です。



 機首とヒザには着陸脚を取付け可能。取り外したフタパーツは、そのまま脚パーツに取り付けて使用します。ディテールらしいディテールは入っていませんが、丸いタイヤの下が少し平らに削ってあり、機体重量でツブれた状態を再現してあります。飾り台を使って飛行シーンを再現する時には、あまりじっくり見ない様にしましょう(笑)。ヒザのフタパーツはMS時に若干外れやすい様ですから、うっかり紛失しない様に注意しましょう。

 組立時間は1時間10分でした。ゼータとほぼ同じ変形で目新しさは少ないと思っていたんですが、「MAでも飛行形態もなく航空機な感じがなかなか面白いですね。バルキリーほど現用機っぽくなくて、しっかりガンダム世界らしい航空機です。

飾り台の支柱を2種類一度に使って、変形前と後の姿を一緒に飾るとこんな感じに・・・って言うか、情容赦の無いバルトフェルドの攻撃!

 残念なのは、発売時期が番組終了後になってしまった事でしょうか。物語中盤、オーブが不本意な戦いを強いられていた頃にこのキットが出ていればなぁ・・・と、どうしても思ってしまいますね。まぁ、発売が早すぎると空対空ミサイルポッドが付属しなかったかも知れませんが。量産機には3機分の機体ナンバーが再現できるシールも付属していますから、本編を見返してテンションを上げ、小隊買いして取り組んでみるのも良いかも知れませんよ。(それ、ドムでやったばかりなんですけど・・・)


 おまけ

 新製品ではありませんが、先日S.I.C. 仮面ライダーカイザ&デルタを買ってみました。SICは「スーパーイマジネイティブ超合金」の略。キカイダー等、初期の無可動モデルを何点か買って以来ですね。可動タイプになってからは、これが初めてという事になります。



 各部にクリアーパーツや金属パーツを使用。うねるような曲線やゴツゴツ感を加えたアレンジは生物的で、555の世界観にマッチするのかな?とも思ってたんですが、これはこれで面白いですね。(もちろんTV版のデザインも好きです。)実はゴツゴツしていた方が可動部の分割が目立たず、気にならなくなる効果も狙ってるんじゃないかと思います。

 首・ヒジ・ヒザは二重関節、ウエストは胸側と腰側の両方で可動、肩はダブルボールジョイントと、ガンプラで言えばMG並の可動ギミック。アーマー類が干渉して大きなポーズを取らせにくい事もありますが、逆にアーマー類の向きを微調整してやると、予想外に印象が変わる事もあったりして面白いですね。



 装備品は充実していて、そのギミックも再現。ベルトにカイザフォン(変身用ケータイ)がセット出来るくらいは当たり前で、カイザショット(銃)に変形したり、わずか数ミリのチップを外して他の武器に付け替えたりと、そこまで忠実に再現してあります。平成ライダーが可動式になったのは、多彩な小道具で戦闘シチュエーションも多彩になり、固定ポーズでは満足できないという判断が有ったのかも知れませんね。

 武器類は劇中同様にツールボックスに収納可能なんですが、これ、ガンプラ(HGサイズがオススメ)に持たせると、トランクを持った旅行客みたいで和みますよ。

2006.3.25 健 竹史

HG ムラサメ (アンドリュー・バルトフェルド専用機)
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