健さんの
プラモコラム

その150
 
1/400 ビグザムの巻

( 1/400 ビグザム/ バンダイ/
MA−08 ビグザム
「機動戦士ガンダム」に登場)



 またまたガンダムコレクションに大物の登場です。半完成品という事で割高感は有りますけど、クインマンサの出来が良かったので、早く次回作を見たいなー、と思ってたんですよね。最近発売ペースが早くて記事が追いついていない状況なんですが、100回140回の区切りがガンコレでしたから、150回記念もガンコレでいきましょう。次のアイテムの発売は、いつ頃になるのかな〜?!では早速、キットの方へ。



 ボディは、塩ビ(一部ABS)製で組立て済み。(大型メガ粒子砲)の辺りがABSなんでしょうね。口は上下に可動しますが、ここも組みあがった状態で梱包されています。塩ビ製のアンテナヒレ(ヒゲにも見えますねぇ。ターンエーのご先祖様?)を取り付ければ完成です。アンテナとヒレは柔らかい素材のため、プラキットの様な安全突起を付ける必要も無く、シャープに成形されています。



 モノアイシールドは、モノアイが発光していない状態を再現。威圧感が有ってカッコイイですよ。まぁビグザムの顔つきなら、発光してても威圧感が有りますけどね。モノアイシールドは塗り分けだけではなく、支柱のスキマをくり抜いた顔の内側に、別パーツを仕込んで再現してあり、精密感満点です。内側パーツは余分な所まで黒く塗ってしまわない様にしてあり、緑のフチを塗り残してあります。そのため、近づいて見ると外装の内側に、さらに1層の装甲が有る様に見えるんですね。ぜひ、どアップで見て頂きたい、見せ場の一つです。

 ボディ形状は、うねりを加えたり、角ばった部分を強調して変化を持たせています。1/550キットは楕円形の様な形状になっていましたが、設定画を見ると微妙に角ばっている様に見えますね。顔の周囲を構成するラインも、あまり丸っこく無いのが正解の様です。今回の形状は、一見すると大胆にアレンジを加えている様に見えますが、設定の特徴をつかんだ上で強調を加えた物と言えそうです。



 (大型メガ粒子砲)の左右は、ヒレへとつながるメカニックにはさまれています。こんなパーツは1/550キットには無く、口のすぐ横から全周囲メガ粒子砲が配置されていましたね。改めて設定画を見ると、メカっぽくは無いものの、確かにヒレは口の横まで続いています。左右を囲ってあるのと無いのとでは、口が出っ張るか、ボディに埋まってしまうかという点に大きく影響が出ますからね。今回は、かなり出っ張った口になっています。1/550キットのあまり突き出していない口も、捨てがたい魅力がありますけどね。



 Iフィールド・ジェネレーターは、周囲にメカっぽいパーツを配置してあります。ここもアレンジを加えた部分なのだと思いますが、設定画でも、三角の穴から丸っぽいパーツが出ている様に見えます。コーナーに出来るスキマに合わせてディテールを配置しただけで、大まかな意匠は設定に忠実と言えるんじゃないでしょうか。

 一方、後部スラスターは設定では単純な丸穴ですが、キットでは角ばった切り欠きの内側に、偏向板の付いた2連スラスターを配置。印象が大きく異なります。運動性能に説得力を持たせるアレンジでしょうか。切り欠きの底面も偏向板になっているのかなー?偏向板に隠れてほとんど見えないスラスターも、キッチリ塗装してあります。



 ・・・とまぁ、大きい上に丁寧に塗装・組立されたボディ、部品注文の代金は2000となっております(汗)。確かに1/550キットよりも分割が細かく、パーツ点数が多いですからね。どうしても、このくらいの値段になってしまうんでしょうね。これでもコストに配慮してある様で、スミ入れ機体上面に限定して行っている様です。さらに完成度を高めたい人は、機体下面や細部にスミ入れを追加してやると良いでしょう。

 フンドシはABSパーツで、股関節軸はボールジョイント。1/550キットではボディパーツと一体で、ライン的にも境い目は有りませんでしたが、今回は別ユニットという解釈で、ボディ下に大きく張り出した形になっています。改めて設定画を見ると、確かにフンドシ部はボディラインと面一ではなく、張り出している様に思えます。フンドシが張り出していた方が、股関節軸位置が低くなり、股関節の球体パーツがハッキリ見えて、力強く感じますね。脚付け根の切り欠きも小さくて済む(可動干渉範囲が小さい)ので、スカスカ感も減少しています。



 フンドシの下には3基のバーニアを装備。塩ビ製バーニアの取付け穴にフンドシ側のボール軸をハメ込む構成で、グリグリ可動させる事が出来ます。周囲にモールドが入ったバーニアなので、向きを揃えて取り付けてやるとキレイです。ものさしで計ったら直径4メートル、サターン5型ロケット並のノズルみたいです。

 です。股関節の球体パーツは、モモや股関節軸との接続を担当するABSパーツに、塩ビの外装を被せる構成。ABSパーツは2方向に穴が開いた形状で、スライド金型を使ってあり、どちらの接続穴も周囲にそれらしいモールドが施されています。この球体部分、1/550キットでは円柱の角が丸くなった様な形をしていましたが、今回はキレイな球形をしています。モモとの接続部分はヒネる事が可能。1/550キットでは出来なかった、ガニ股歩きも再現出来ますよ。



 ヒザ関節は、ハサミ込み式のABSパーツ。丸モールドの部分だけでなく、モモ側でも若干可動出来る、二重関節となっています。それらしいディテールや動力パイプの表現も追加され、なかなかリアルです。動力パイプが普段よりも細めの表現になっているのは、スケールを考えての事でしょうか?ヒザアーマーは、面の途中で折れ線を追加し、ヒザ横の丸モールドを別パーツ化。設定のシルエットを尊重しながらも情報量を増やし、精密感を高めています。

 スネは左右貼り合わせの構成で、足首のリング状の部分を別パーツ化してあります。モモを短く、スネを長く、この辺の比率は今風にアレンジしてあり、設定画よりもカッコイイですね。太さも良い感じに変化が付けてあり、足首の辺りが細く締まった、シャープなシルエットになっています。

HGメカニクス1/550デンドロビウムとの比較。表記されたスケールは大きく異なりますが、このデンドロ、実際は若干大きめで、1/420スケール相当。(その24・1/550デンドロビウムの巻を参照)という訳で、実際の比率はだいたいこんな感じになります。

 足首関節足指の付け根はボールジョイントで可動。ツメでMSをつかむ様なポーズも可能です。脚の様な配置になってはいますが、ビグロの様に攻撃用のアームとしても使えたんじゃないかと思います。ツメは設定通りに着脱可能。着脱部もしっかり造形されています。ST(安全玩具基準)に合格してますけど、ものすごくシャープです。塩ビ製で外れやすく作ってあるから構わないのかも?えー、ホントに外れやすいので、紛失しない様に注意しましょう。



 足裏中央にはスラスターの表現が施されています。足裏の設定は見た事がありませんし、1/550キットの足裏にはスラスターは無いんですが、飛行中のビグザムを上から見たシーンで、足裏からも噴射しているのかな?と思えるシーンが有ることは有る・・・ような。ツメの裏にも細かなディテールが追加されていて、足裏は見せ場の一つとなっていますね。

 ベースは、ソロモンの岩肌をイメージした物が付属。ゴツゴツしていますが、ビグザムを立たせる中央付近はフラットに造形されています。暗めの青(紺)に、少し明るい青でドライブラシをかけてあり、なかなか宇宙っぽい仕上がり。地上の岩場ではない様に感じさせてくれます。飛行ポーズで飾れないのは残念ですが、立ちポーズでのディスプレイを、グッと引き締まった物にしてくれますよ。



 オマケに、ガンダム・Gアーマー・コアブースターが付属します。飾り台は従来の黒い物ではなく、半透明のスモークで成形されています。まぁ、ビグザムのベースもビネット(小ディオラマ)風で、従来の物と違っていますけどね。ビグザムが情景の中に立っているので、オマケも飾り台を見なかった事にして、イメージをふくらませやすい様に、という配慮なのかな?



 ガンダムは、ビームサーベルで斬りかかるポーズで造形。手足の付け根は可動式で、若干のポーズ変更が可能です。サーベルの刃はクリアーで成形、前腕にはハードポイントが有り、足裏のディテールも再現、脚のポーズに合わせてスカートも動きのある表現になっています。なかなか芸コマですね。飾り台の支柱は左足裏に接続。欲を言えば、ビグザムの頭の上まで届く様な長い支柱も欲しかったですね。

 Gアーマーは、各パーツがバラバラになる様に作られています。ガンダムのボディを取り外してパーツの配置を組み替えれば、Gファイターにする事も可能。飾り台の取り付け穴はキャタピラ部分に有るので、飛行状態で飾るにはキャタピラを付けておかなくてはいけません。・・・まぁ、機体下面の四角い穴に支柱のピンを斜めに差してやれば、キャタピラ無し(キャタピラ収納状態)でも強引にディスプレイ出来ますけどね。機体とベースの向きがバラバラですけど、なぁに、旋回しているんだと思えば迫力満点ですよ。(笑)



 コアブースターは、スレッガー機を示す「005」のナンバーがプリントされています。コアファイター部分のパーツは2種類用意されていて、差し替えでビグザムのツメにやられた状態を再現する事も可能です。同様にGアーマーの機首も2種類用意されていて、同じ演出が可能となっていますが、機体サイズの違いから、コアブースターに刺さったツメは若干小さめに作られています。GファイターのBパーツとコアファイターを組み合わせてGスカイイージーが再現出来ないかな?と思ったんですが、ピン径が少しだけ違ってました。残念!

 オマケがこれだけ有れば、対ビグザム戦を再現出来ますよ!というプレイセットの様な豪華な内容ですが・・・肝心のドズル・ザビが付いていませんね(笑)。ドズルの身長は210センチなので、このサイズだと5ミリ程度。単品では紛失してしまいそうですけど、ドズルが接着してある交換用の頭頂部でも付ければ、出来ない事もなかったかな?(塗装は大変そうですが・・・)ついでにモノアイシールドもモノアイ発光状態の物と交換可能、とかね。

ガンダムの肩関節はボールジョイントになっています。引き出してやれば、サーベルを両手で構えさせる事も出来ますよ。

 余談ですが、あの「やらせはせんぞ!」のシーンは、SEEDデスティニーでもパクって欲しかったですね。もちろんデストロイガンダムのパイロットはドズル中将とは格が違いますから、かっこいいセリフまで喋れとは言いませんけど、機銃を構えて、間際に思い出したアウルの無念なんかを絶叫しつつ爆死するとかね。スティングの最期、あんまりあっけなくてかわいそうに思ったもんで。

 組立時間は25分でした。ランナーは3枚(うち1枚はオマケ3体の飾り台)だけで、他に塩ビパーツが少々。簡単に組み上がりますが、満足度の高いキットだと思います。戦艦(ホワイトベース)、サポートメカ(ミーティア)、人間型(クインマンサ)、そして今回、非人間型MAが登場した組立ガンコレシリーズですが、次は何が登場するのか楽しみです。ギャロップなんかが発売されると、ホワイトベースの対戦相手としても、プレイセットとしても楽しいと思うんですが、どうでしょう?ハイコンプロと組み合わせれば、偶然ターンエー版ギャロップのサイズに・・・なってくれてたらいいなぁ。(笑)


2005.9.25 健 竹史

1/400 ビグザム
1/400 ホワイトベース(最終戦仕様)
1/400 ミーティアユニット(SEED DESTINY)
1/400 クインマンサ

MIA ビグザム
MIA ララァ・スン専用モビルアーマー
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