健さんの
プラモコラム

その137
 
MGガンダム
    Ver.OYW0079
の巻

( 1/100 MGガンダム Ver.ONE YEAR WAR 0079
/ バンダイ/RX−78−2 ガンダム
「機動戦士ガンダム」に登場)



 Ver1.0から買い続けたMGガンダムもバージョンアップを重ねに重ねて、ついに79作目ですよ。もう部屋じゅうガンダムだらけでバンダイ驚異のメカニズム状態・・・え?0079ってのは宇宙世紀0079年の事なの?バージョンアップの履歴じゃないの?失礼失礼。(と、ワザとらしく間違えてみる今日はエイプリルフールなのでした。)でも、近年では年に1体ずつRX−78が発売されてるのは事実ですから、長生きしてみればホントのVer.79が拝めるかも知れませんよ(笑)。では、キットに目を通していきましょう。

左からVer1.0、Ver1.5、VerOYW0079、パーフェクトガンダム素体、カトキ版のガンダム御一行様。
ガンダム一機の活躍で、戦争に勝てたりマチルダさんが助かったりするほど甘いものではないんですが、5人で力を合わせれば、あるいは・・・(とりあえずトリプルドムは秒殺でしょう。)

 頭部は、目と頭頂部カメラにクリアパーツを使用、目の下からアゴまで一体のパーツにマスクパーツを重ね、前後分割のヘルメットでハサミ込むという、スタンダードな構成。ここまではVer1.5と同じですね。オデコのセンサーがアンテナと別パーツ化され、ここの色分けは充実しました。最近では標準的な分割ですし、HGUCでも初期から導入されてますけど、オデコセンサーの色分けって、MGでは意外と最近の事なんですね。(軟質アンテナの場合だと、初期から行われてましたけどね。)



 外観はVer1.5と大差ない顔つきですが、ゲームソフト「機動戦士ガンダム一年戦争」に準じた表面ディテールが追加されています。ヘルメット側面には、ディテール再現のために金型のパーティングラインを変化させた部分もあるので、この様な部分はペーパーをかけて、なめらかに整えてやると良いでしょう。

 は、Ver1.5よりも太くなっています。ダブルボールジョイントで、特に前後に大きく可動する様になりました。SEEDデスティニーの標準ギミックが、HGUCに続いてMGにも導入された訳ですね。今回は「可動に重点を置いたモデル」というコンセプトで、表情豊かなポージングに一役買っています。



 ただ、首のモールドが横のラインばかりで構成されてて、ボクとしては少々不満。安易に「シリンダーやケーブルを」とは言いませんけど、ああいった縦線の要素って、頚動脈や筋のデフォルメなんですよね。要所に縦線を配置したデザインの方が、ツンと上を向いた時に緊張感が高まると思うんですが、どうでしょうか?

 ボディは、コアブロックを内蔵せず、可動に徹した設計。赤いウエスト部分は空洞で、胸と腰をつなぐダブルボールジョイントの軸が通っています。開閉式のハッチ(と言うかコクピットカバー全体)の内側には、コクピットではなくコアファイターの機首を再現。コクピット再現を省略するのは異例の事ですね。機首は胸フレーム側に固定されていて、ウエストとコアブロックは固定されていないという解釈です。

 胸部ダクトは、フィンが1枚ずつ可動。Ver1.5の仕様を引き継いでいる感じですが、フィンにも追加ディテールが加えられています。

なんという不可能な姿勢!

 です。今回はフロント・サイドスカートだけでなく、リアスカートも可動します。体操選手の様なポーズでも取らせない限り、リアスカートは固定でも邪魔にはならないんですが、今回は腰ブロックを歪める効果を狙っている様です。今回、股関節軸が前へ移動出来るというギミックが仕込まれているんですが、これとスカートの可動を併用すれば、腰ブロックを平行四辺形の様なシルエットに出来るという訳です。

 固定ポーズモデルではありますが、ボクも似た様な機構を「南極条約第一条!」という作品で試した事があります。ウエストを前後にスイングさせるにも限度が有るので、代わりに腰ブロックを歪めてはどうか?という提案だったんですが、可動モデルで試さないまま今日に至っています。今回のギミックでは、股関節軸だけが前後移動し、フンドシ部分は歪みませんが、前かがみのポーズでの迫力が断然違いますね。軸を前に移動すると、足を前に出した時にモモがスカートに隠れる度合いを軽減出来るので、トレーラーから立ち上がるシーン等も、従来よりカッコ良く再現できますよ。

第1話の、素手でザクを撃退してしまう名シーンを再現。作品紹介コーナーのFGガンダム改造「南極条約第一条!」を作った時の苦労は何だったのか・・・(泣)
股関節軸を前にスライドし、腰を歪める様にスカートを位置調整しています。手持ちの従来キットと比較されれば、迫力の違いが良く分かると思います。

 は、外装にディテールの追加は有りますが、Ver1.5の内部フレームを引き継いでいるため、外観やパネルの開閉も共通した物になっています。という訳で、システムインジェクションで関節やシリンダーまで完成状態で成形された、「例の」可動フレームが使われているんですが・・・プラモが初めてというゲームユーザーにも買って欲しいという趣旨のキットとしては、どうでしょう?ちょっと煩わしく感じる部分です。

上の写真と同じポーズを、横から見た所。ウエスト可動だけでは、この様な、大きな動きは再現できません。

 なにしろ片足で48ヶ所(多分)もゲートを切断しなくては切り出せないという手間のかかるパーツで、ゲートが集中してる部分では、刃先の太いニッパーでは狭くて作業が難しそうです。これだけ切断箇所が多いと、どこまで切ったか分かりにくく、切り残しがあっても探すのにひと苦労。ついでにミもフタもない事を言ってしまいますと・・・プラモデルを初めて目にする人は、射出成形の仕組みなんか知らない場合が多いと思うので、技術の凄さが分かってもらえるかどうか怪しいのではないかと。付属のアンケートの結果には、ちょっと興味があるんですが・・・。

 足首カバーは、足の甲からクルブシまで支持パーツを仕込んでいたVer1.5に対して、今回はカカト側に仕込む構成に変更されました。支持パーツは丸見えですがメカっぽいデザインにしてあるので問題ないと思います。足首カバー自体は左右と前の3パーツに分割され、各面に追加されたディテールをシャープに再現してあります。

 足首は、ツマ先部分が可動式。伸ばす方向にもツマ先立ちの方向にも動かせて、ポーズの自由度が高くなっています。ABSの軸受けパーツが仕込んであって保持力は十分。足裏パターンはVer1.5の物を基本に、さらにディテールを追加した物になっています。ツマ先可動のための分割により、中心部のスラスター付近はメカ色に色分け済み。可動部は、ツマ先とカカトをそれぞれ組んだ後でハメ込む仕組みで、塗装しやすい構成となっています。

第1話で、トレーラーの上から起き上がるシーンを再現。「お手つき」が出来る手首の可動と、股関節軸の移動、スカート可動による腰ブロックの歪みにより、従来キットよりも自然なポーズになっています。

 肩関節は、MGストライク等と同様の、ボディ上面の外装ごと上に動かせるタイプ。関節軸は前にもスイング可能です。ボディ上面可動部の外装は、分割ラインが直線でなく折れ曲がっているので、スキマが大きく取ってあって目立っているのが残念ですね。分割自体は直線にして、折れ曲がった様な段差を入れても良かったかも知れません。(ディテールはゲームに忠実なんですが、プラの厚みが加わって、深いミゾに見える様です。)

 もっとも、全身のスジ彫りが細く繊細なので、余計に目立って見えるのかも。可動部の外装は、肩関節軸を前に動かしても一緒に動く事のない機構なので、改造してスキを少なくする事も簡単でしょう。軸と外装が一緒に動いていたため、どうしてもスキを必要としていたMGストライクよりも、進歩した構成だと思います。

 肩アーマーは、基部を肩関節軸に通して固定するタイプ。ヒンジが仕込んであり、上に起き上がらせる事が出来ます。腕を上げずに肩だけ怒らせるとか、肩アーマーを一旦引き上げておいて、肩ブロックごと腕をヒネってから再び被せるといった事が可能です。

 は、Ver1.5でも新規パーツに更新されなかった部分。やや例外的(?)なカトキ版やパーフェクトガンダムを除けば、10年ぶりの更新となります。ヒジが二重関節で可動するフレームに、上腕の外装を左右からハメ込み、筒状の前腕を通す構成。肩ブロックは独立していて、上腕はここでヒネる仕組みです。肩ブロックの形状はPGガンダムに近いデザインですが、機構まで摸している訳ではなく、2軸ポリキャップによるスタンダードな可動です。

 ヒジには独立したアーマーが付き、上腕のメンテナンスハッチや前腕の開閉式スラスターをスジ彫りで表現する等、全体を見てもPGを基本にディテールを追加した様な腕ですね。・・・胸装甲の分割が異なりますけど、PGガンダムVer.OYW0079なんてのも発売出来そうな気がしますね。(!)

上の写真と同じポーズを、Ver1.5(右)にも取らせてみました。モモがスカートにほとんど隠れてしまい、あまり自然な印象になってくれません。首の可動も、これが下向きの限界です。
Ver1.5は塗装してあります。念のため。)

 手首は、左右とも可動指タイプの物が付属。中指・薬指・小指は一体成形ですが、1本ずつの付け根がボールジョイントになっているため、各指を丁寧に切り離せば5本全てが独立可動出来るようになります。手の平には武器保持用の突起が設けられており、指に保持力が必要ないという判断もあって実現した可動ですね。手首関節はボールジョイントの他、ヒンジが設けられていて「お手つき」のポーズが出来る様になっています。

 ランドセルは、内部メカに外装を被せる構成で、シールドを背負わせるためのポリキャップが仕込んであります。サーベルラックはボールジョイントで可動。サーベル先端の穴を使ってピンで接続、外径部分もC字形の受けで保持しています。塗装後にサーベル表面をキツく締め付けず、細いピンだけに負担をかけない、という目的でしょうか?メインスラスターは基部で上下にスイング、さらにノズルがボール可動します。全身の追加ディテールには賛否あるでしょうが、ランドセルに関してはメカメカしくてカッコ良く、多くの人の好みに合うんじゃないでしょうか?

 武装です。ビームライフルは、Ver1.0や1.5の物と同等のサイズですが、グリップ・フォアグリップ・スコープが大きくなりました。この辺のバランスやディテールも含めて、やはりPGガンダムの物をベースにしている様です。手の平の突起に対応するスリットはグリップの両面に設けられていて、左右どちらの手にも、しっかりと持たせられる様になっています。



 ハイパーバズーカも、PGガンダム用の物(PGガンダム用カスタムセット2)の形状を基本にしている様です。グリップは固定ですが、実機は可動式という解釈で前に動かした状態を再現。無理無く肩に担げる角度です。砲身側面には引き出し式のジョイントが設けられていて、腰後部やシールド裏にマウント可能。同じジョイントがライフルにも付いていますが、腰後部にマウントすると目立ちますねぇ。SEED世界ではライフルを腰にマウントする機体は多いですが、RX−78用のライフルは自己主張が強いのかな?(笑)



 シールドは、前腕のくぼみ(ディテール)を利用したアダプターを使って装備します。同時にグリップも握らせますが、指に保持力は有りません。握力(と言うよりゲンコツ幅とグリップ幅のキツさ)で保持していたVer1.0や1.5では、前に突き出した様な構え方も出来ましたが、今回は持ち方が若干制約されそうです。

 シールド裏にはスライドレール状のモールドが有り、差し替え式のグリップは位置を3段階に調整出来ます。以前はシールド側にピンを設けていたので、使わないピンが目立っていましたが、今回はグリップ側にピン、シールド側に穴を設けてあるので、裏面がスッキリしています。グリップを一旦外して畳むと背負い用のジョイントが起き上がる仕組みも、ジョイントを目立たせない配慮なんでしょうね。



 ビームサーベルは、かなり細かいモールドが追加されて、他の武器よりもメカメカしい感じ。やはり手の平に接続する穴が開けてあり、しっかりと構える事が出来ます。クリアーのビーム刃は日本刀の様にカーブした物が付属。ゲームでのイメージを再現するため、動きのある刃を選んであるのでしょうか。

こんなポーズでも、股関節軸を前に移動すると、迫力が違います。(バットを構えている様でもありますが・・・)怒り肩や、浮いた右足のカカトにも注目!

 ガンダムハンマーはVer1.5と同一の物。ニ分割&トゲパーツという構成で、プラチェーンが付属します。面白いなと感じたのは、説明書のイラストです。球の部分に、キットと同じパーティングラインが描かれているんですね。サイズを考えるとムクでない可能性も有りそうですし、実際ハイパーハンマーなんかは内部にスラスターを仕込む余地が有った訳ですから、パーティングラインを彫って強調する様な作り方もアリかも知れません。って言うか、ハイパーハンマー出してくださいよー。今回はジャベリンも付いてませんし。

 オマケに、アムロの1/100フィギュアが付属します。筋肉や胸板の感じも表現された、かなり出来の良いフィギュアなんですが、台座と一体になっていて、そのままで自立可能なのが嬉しいですね。手のひらの上にアムロを立たせる事も出来ますよ。(ミーア・キャンベルの、こんなフィギュアが欲しかったなぁ。)台座と足裏の境い目は、かなりクッキリと彫刻されているので、台座は不要という人は、丁寧に作業すればデザインナイフで切り離す事も可能だと思います。



 それから今回も大注目の説明書ですが、フルカラー印刷で分かりやすい上に、ランナーのどの辺りに使うパーツが含まれているかまで図示してあり、これまで以上に親切な構成になっています。最初に武器から組立てるという編集も、本体の組立に入る前に作業に慣れてもらうための配慮でしょう。誤って武器のパーツを破損しても、本体で遊びながら注文したパーツが届くのを待てますし、武器を無事に作れたら達成感を持って本体の組立に臨んでもらえますからね。

 組立時間は2時間10分でした。模型誌で写真が公開された時には多すぎると感じたスジ彫りも、手にとってみると細く浅い物で、精密感の演出として適度な物に思えました。CGや実写では、この程度のディテールはさほど多く感じないかも。よく「パネルラインが多いと装甲強度が弱そう」と言われますが、スジが細いので、多層構造の外殻に貼り込まれた表面装甲なのかな?なんて風にも見えてきました。(まぁ兵器オンチの素人意見ですけどね。)

頭と左腕を外して、ラストシューティングを簡易再現。これもFGガンダムを改造して作りました・・・(泣)
ウエストの左右スイングだけでなく、背を反らせるのがコツです。ボールジョイントの可動範囲はさほど広くありませんが、背中に緊張感が出て、迫力が違ってきますよ。(素立ちポーズの場合でも、胸を張った感じにしてやると良いと思います。)

 胸ユニットの角部やスネのスソ等は、一段と頑丈なピースが貼り込んであり、頻繁に交換出来る様になっているんじゃないかな?とか、ヒザのディテールは、足裏と同じスベリ止めで、片ヒザをついて射撃する時なんかの安定性を考えてあるのかな?とか、いろいろ想像してみるのも良いでしょう。

 もっとも、くすんだ成形色がディテールに説得力を持たせている気もする訳ですけれども。従来のアニメ調のカラーだったら同じ感想を持ったかな?ちと自信がありませんね(笑)。紫外線による退色や、かすんで見えるような距離感Ver1.5と並べたら、同じ空気の中に立ってるとは思えないほど印象が違います。専用ガンダムカラーが発売されたら、HGUCや食玩をこの色で塗っても良いでしょう。

 ところで、CG用デザインと言えばイボルブ版のνガンダムなんかを思い出す訳ですが・・・今回のキットが好評だったら、MGνガンダムに新規パーツをセットして、ぜひ発売して欲しいと思います。細かなディテールが追加された新規外装パーツと、渋めのカラーリング。こんな路線のアイテムが、いくつか有っても良い様な気がします。


 おまけ

 遅くなってしまいましたが、1/144インパルスガンダム・シンモードを軽く紹介しておきましょう。月間ニュータイプ2005年4月号の付録ですが、前号のザクウォーリア・アスランモードとは対照的に、派手さの無いカラーリングです。カラーリングとマーキングは、シン・アスカ役の声優・鈴村健一さんのプロデュース。ボディの茶色は愛犬の色、アンテナの赤は、もう1匹の愛犬の首輪の色だそうです。



 デカール(マーキングシール)は、愛犬の似顔絵や「もも」という名前、「IMPULSE」、「MINERVA」、「GUNDAM」、「912」(機体番号)等が含まれています。オマケ(?)に、1/100ザクウォーリアの発売よりも先に、シールド用のエンブレムシールがセットされたのも面白いですね。1/144のシールド用にも、同じ図柄のエンブレムが付属してサービス満点。各1枚しか付属しませんから、ザクファントムに貼りたいという人は、2冊買って両方のシールドに貼っても面白いかも知れません。



 インパルス自体は、発売中の1/144コレクションシリーズの色替えのため目新しい部分は有りませんが、逆にシルエット装備が何も付属していないのが特徴と言えるかも。2冊買った人は、1セットは開封しないで取っておいても良い・・・のかなぁ?

2005.4.4 健 竹史

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