健さんの
プラモコラム

その123
 
HGフォースインパルス
         ガンダム
の巻

( 1/144 HG フォースインパルスガンダム/ バンダイ/
ZGMF−X56S/α フォースインパルスガンダム
「ガンダムSEEDデスティニー」に登場)


 いよいよHGでもSEEDデスティニーが始動ですね。今回もストライクに続いて、装備換装をウリにした主役機が登場、さらに量産機のザクでも同様のシステムが採用されました。各装備を背負ったインパルスやザクが続々と発売されるハズ。これからの1年は、前作以上に賑やかになってくれるかも?今から楽しみですね。(以上、建前)

 ウーフェイ教えてくれ、オレ達はあと何体作ればいい?オレはあと何回、インパルスとザクウォーリアを作ればいいんだ・・・(こっちが本音?:泣)・・・では、ウチにやってきた2体目のインパルスに、目を通していきましょう。



 頭部は、フェイス部分がヘルメットと一体成形。目とアゴがつながったパーツを裏側からセットします。最近良く見られる構成ですね。ヘルメットの分割ラインを斜めにしてあるので、マスクも斜め下から成形してあります。そのためなのか、マスクとフェイスガードの境い目もクッキリ。ヒサシのフチも斜めになって、シャープな印象です。アンテナは黄色で成形されているので、白い部分は塗装してやる必要があります。

 は、根元が前後に大きく可動、エリはヘルメットやアゴとの干渉も少なく、首上側のボールジョイントを思いっきり動かせるので表情が豊かです。飾り台が付いていれば飛行ポーズなんかも決まったでしょうね。今後のデスティニーシリーズでも、首の根元を可動させる方針なんだろうと予想してます。コレクションシリーズでも標準になってる可動ですからね。



 ボディです。赤いウエストは縦方向にワンパーツ成形。合体部分には連結用のジョイントがムキ出しになっていますが、周辺が内部フレームにも見える様にデザイン処理されていて、印象は悪くありません。胸部インテークは、コレクションインパルスよりもシャープになっていますが、かえって厚肉で単調な印象を強めてしまっている気がします。フチを薄く削ってやると印象が変わるかな?と思います。



 肩関節は、横に引き出す事で上に90度起こす事が出来ます。変形のためのギミックではありますが、可動に活かすと楽しいですよ。ラストシューティングのポーズも楽々再現出来ます。引き出し機構のパーツはABS製で、2段階に引き出す仕組み。ガタ付きもなく、保持力も高くて良い感じ。わずか2パーツにまとめてあり、この小さなサイズで無理無く成立してるのも驚きです。可変HGザブングル、このスケールでも実現可能かも知れないなぁー、なんて期待してしまいますね。

 ウエストは、左右回転が可能。少し引き出してやれば、360度ヒネる事も可能です。下半身側の合体部分のディテールは、若干のアレンジは有るものの、設定に近い形で再現されています。

ついついやりたくなってしまう、ザブングルのポーズ。ふと思うんですが、ザブングルがザフトのMSとして登場すれば、HGで発売してもらえるんじゃないかなぁ・・・ザクみたいに。ザブングルウォーリアの登場希望!(無茶苦茶)

 は、フロントスカートが左右一体で可動。サイドスカートも可動します。サイドスカート内にはフォールディングレイザー対装甲ナイフが内蔵されているという設定ですが、今回は付属せず。BB戦士から流用可能とか、そんなパターンになるんでしょうか?(付けて欲しかったなぁ。)正面のスラスターは、フンドシフレームパーツと一体で成形されています。

 は、変形の都合でヒザが逆にも曲がるデザインになっています。モモの前後が紛らわしいので、説明書を良く見て組み立てましょう。ヒザ関節の上側はモモにハサミ込む組立てですが、下側は、フクラハギの色分け部分を利用して後ハメが可能です。デザインもキットの構成もジャスティスに似ていますね。スネ後部のスラスターも後ハメ可能。ここもジャスティスっぽいですね。

 足首関節は2重関節。前後に調整してやると、背中に重装備を背負った時の安定が良くなります。足首カバーはスネの下端をハサミ込む、左右2分割。分割ラインは中央に通さず、端に寄せてあります。正面から見た場合の目立ち方は変わりませんが、裏側が見えた時にほとんどムクの様な印象を与えて、ハメ込みピンが目立たないので、見栄えが良いです。変形で丸見えになる事に配慮した設計なのかも。

 足首は、ツマ先をたたむ(伸ばす)様に変形します。ツマ先可動用のポリキャップを仕込んだ左右分割のメカ部分を、カカトパーツでロック。ツマ先は後ハメ可能です。シリンダーの表現は、残念ながら可動スペースの都合で省略。ここは可動の制約の少ないコレクションインパルスの方が再現度が高い部分です。

 肩アーマーは前後2分割。上腕をハサミ込む組立てです。チェストフライヤーに変形させると、普段は見えない、ボディ側の面が丸見えになります。上面と前後の面がクッキリと別ユニットに見える様に、スジ彫りを入れてやれば、チェストフライヤー時の見栄えがさらに良くなると思います。

 です。上腕はコブの下(ヒジ関節のすぐ上)でヒネれる様に分割してあります。前腕ハードポイントは、ポリキャップに依らないスリット式。今回の追加装備は背中のシルエットだけにまとめてあるというコンセプトですが、十分に奥行きのある保持力の高そうなスリットなので、シールド以外にも色んな物を装備させてみたいですね。登場予定は無いのかなー。



 手首は、左右の穴開きゲンコと、使用状態のサーベルと一体になった右手が付属します。ゲンコツは、グリップが斜めでも真っ直ぐでも握れるタイプ。これまでの規格が引き継がれています。

 バックパックは、コアスプレンダーが変形した物。今回は飛行状態の物は付属せず、合体用の無変形の物のみが付属します。左右と背面の3分割で、コクピットには合体用のピンを受け止めるジョイントパーツが仕込まれています。背部にはシルエット装備用のポリキャップを内蔵。ポリキャップは丸見えですが、良く出来ていると思います。ボディへの収納位置は、設定よりも若干後ろ寄りの様です。ジョイントを仕込める位置から割り出した結果なのでしょうね。

 チェストフライヤーは、分離した上半身のを引き出して上に起こし、フェイスをガードする様なポーズを取れば完成です。ビームライフルシールドを装備しますが、シールドを持たない状態の方が、机に置いた時の安定が良いですね。・・・まてよ、これはウルトラマン手から光線を発射する時のポーズですよ。(ガンダリウム光線?)シールドが無いからと油断していると、たいへん危険な相手ですよ!(ウソ)

 レッグフライヤーは、分離した下半身のツマ先をたたみ、ヒザ関節を詰める様に折り曲げ、それによって突き出たヒザをフロントスカートでガードして完成。空気抵抗が増した様な気もしますが、これでチェストフライヤーとの推力差を縮小しているのです。(またウソ)



 フォースシルエットは、可動式の赤いウイングの基部にポリキャップを使用。インパルスとの合体部分には、ABSのジョイントパーツを仕込んであります。このジョイントパーツはL字形で、L字の両端がそれぞれ合体用の突起になっています。90度回転してやれば、インパルス合体用の突起とシルエットフライヤー合体用の突起が入れ替わる仕組みです。赤いウイングの先端と、後部のスラスターは色分けされています。ジョイントの規格は異なりますが、コアスプレンダーを抜いてしまえば、コレクションインパルスの物と交換が可能です。(背中両端のクボミに合体。キツさは若干異なりますけどね。)

コアスプレンダーを組み込まなくても合体が可能。コアスプレンダーは、下半身とは十字形の突起で連結、上半身とは中央の角ピンと左右のレールで連結。上半身と下半身はコクピット両脇の突起で連結。フォースシルエットはジョイントでコアスプレンダーと連結、両端の突起で背中と連結しています。小さいのに、実に入念な合体ですね。

 シルエットフライヤーは、各種シルエットに合体する、射出・運搬用の無人機。後部の連結ユニットノズルは色分けされています。フォースシルエットのランナーに含まれているパーツが有り、他のパーツも除外可能になっているので、他装備のインパルスには付属しない予定の様です。合体にはシルエット側のジョイントを使いますが、ジョイントの着脱がキツめのため、分離がスムーズでない感じ。ボクはキットを再分解する時のために、ハメ込みピンを短く切っているんですが、引っ張ると連結ユニットがシルエットフライヤー後部から外れ、フォースシルエット側に残る様になってしまいました。連結ユニットはピンではなく、T字のハメ込みで本体と噛み合わせる等の方式で、抜けない構造にして欲しかったですね。



 キツさ対策としては、ハメ込みピンを切らないとか、ジョイントを削ってキツさを調節する等の対策も考えられますが、90度動くシルエット側のジョイントを、45度動かして(横から見ると「く」の字の様な向きにして)合体させると良いですよ。こうすればシルエットフライヤーとシルエットは、ジョイントを使わずに連結ユニット横のレールだけで接続できます。着脱はスムーズで、保持力も十分ありますよ。

ジョイントを45度方向に向けて合体したフォースシルエットフライヤー。ジョイントのピンはこのように機体外に露出しますが、ちゃんと保持できます。

 武装です。MA−BAR72高エネルギービームライフルは、左右2分割と銃口の3パーツ構成。フォアグリップは動かないデザインなのかな?スコープだけは動くようにして欲しかった所ですが。今回も腰後部にマウント可能。手に持たせる時は、トリガーがゲンコツの中に隠れる様に持たせるとグラつきが無くて良いですよ。

 MMI−RG59V機動防盾(シールド)は、上下左右に展開するという設定。キットでは表面装甲を2種類用意して、差し替えで展開を再現しています。裏面は、畳んだ状態のグリップをモールドで再現。この辺の仕様は従来と同じですね。腕にはアダプターを介して接続、取付け方向を選べる様になっています。

 MA−M941ヴァジュラビームサーベルは、フォースシルエットからの着脱が可能。スライド金型で「謎の穴」を開けてありますから、他キットからクリアーのビーム刃を流用可能です。他に、右手首と一体の、使用状態のサーベルも付属します。



 組立時間は1時間10分でした。コアスプレンダーの変形が省略されているとは言え、このサイズで変形合体が実現したのは本当にスゴイと思います。肩が前後に動かなくて残念だとか、そんな意見も聞くんですけど、むしろ変形機構を仕込んだ肩が、保持力も強度も落とさずに平均的キットと同じ可動をこなしている事に感心しました。

 それから、パッケージの表記がHGデスティニーシリーズではなく、SEEDシリーズNo.17となっているのが嬉しいですね。前作登場の未発売MSも、デスティニーで活躍すれば、まだまだ発売の可能性が有るよ、という風に受け止めたい所ですが、どうでしょう?(アレもコレも、順番待ち状態って事で。)

 とは言っても、やはりシリーズの節目です。言葉の説明が少なく、記号による指示ばかりだった説明書が、記号と言葉の両方を使って記述される様になっていました。ボクの周りでも「初心者に分かりにくい」という意見が聞かれた記号による説明でしたが、併用してあると目を引くため、言葉の注意書きを見落としにくく、たいへん分かりやすい仕様だと感じました。



 ところで、装備によってボディカラーが変化するという設定ですが、MS本体を重複して買ったという印象が薄れる反面、組み替え遊び・ごっご遊びの楽しさを損なってしまっている気がしますね。換装を行えるのは劇中で活躍する本物のインパルスだけで、手持ちの青いインパルスにはフォースシルエットしか装備を許されない訳ですから。どれも欲しいけど3体組むのは面倒だという人は、「パワーアップ改造により、シルエットの負荷に左右されなくなった」とか何とかオレ設定をデッチ上げて、組み替えを楽しむのもアリかも。

 メーカー的には「主役機には絵的な変化の面白さを担当してもらうとして、ストライク同様の組み替えの楽しさは、ザクでPRしていこう」という安心感が有ったのかも知れませんね。組み替えとはバリエーションであり、量産機にこそふさわしいのは事実ですからね。ザクの登場予定が有ったからこそ、インパルスには異なる(上位機種としての)演出が求められた、と。(自己暗示?)なんだか、たくさんザクを揃えて、ウィザードの組み替えをしたくなってきましたよ。

 ウーフェイ教えてくれ、オレ達はあと何体作れば・・・(やっぱり泣)

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