健さんの
プラモコラム

その120 HGUC Gアーマーの巻

( 1/144 HGUC Gアーマー/バンダイ/「機動戦士ガンダム」に登場)



 HGUCもついに50作目です。いくつかバリエーションキットも含まれているとは言え、なかなか壮大なシリーズになってきましたよね。この記念すべき50作目に、こんな嬉しいアイテムを発売してもらえるとは!主役機の「番組後半パワーアップモード」であり、映画で交代させられた微妙な機体であり、設定画の矛盾の解決と劇中イメージ再現の両方を期待され、プレイバリューの高さは最高ランク。そして何より、あこがれのセイラさんの乗機な訳ですよ。ほらコクピットにはセイラさんが・・・セイラさん・・・えー、そうですね、本題に入りましょうか。(泣)



 付属するガンダム本体は、HGUCガンダムの一部パーツを新規パーツに置き換えた物となっています。ウエストは左右スイングを廃止して回転のみの可動とし、代わりに胸とウエストが分離可能になりました。ここを取り外したり、別のパーツに交換したりして、各運用形態を再現する訳です。着脱部にはポリキャップを使用、首のすぐ下に仕込んであります。肩の前後可動と両立出来るよう、ガンダム単体で発売する時には必要なスペースを確認してあったんでしょうね。

 ところで肩関節軸は、背中パーツ内のクリアランスが若干(単体発売版を分解して比べましたが、見ても分からない程度?)広がったのか、肩が上下にも少し可動出来る様になりました。1〜2ミリ程度ですし、偶然の産物とは思うんですが、これを参考に関節付近を削り込めば、他のキットでも可動範囲の拡大が可能かも知れません。



 は、フンドシが新設計のパーツになりました。下面にGアーマー接続用のミゾを設置、ジョイントを下から差し込んだのでは不確実という事で、フンドシ正面(センターアーマー)を上に開いて、Gアーマー側のジョイントを前側から接続、レール状のミゾに噛み合わせておいてからフンドシを閉じます。なかなか面倒ですが、スカートが可動式と解釈される様になった現在では、フンドシ以外にロック出来そうな所も無い訳ですから、実機でも近い構造になっているんじゃないかと思います。(旧1/144ではサイドスカートにジョイントをセットしてましたね。)

 ランドセルは、シールド取付け用のハードポイントにポリキャップを内蔵し、GアーマーAパーツとの接続に耐えるよう、保持力を向上。それとは別に、Gアーマー時の位置決め用の角穴が新たに設けられています。ビームサーベルは変更ありませんが、ランドセル内部に接続ピンを新設、これが可動する事で、サーベルの角度が調整出来る様になりました。サーベルを平行にする事で、GアーマーAパーツを肩幅ギリギリにのサイズにコンパクト化・・・と言うよりも、肩幅いっぱいのランドセルにする事が出来たんですね。旧1/144Gアーマー付属のガンダムは、ハの字に広がったサーベルの上端が、肩幅と同程度となっています。

 足首は、ツマ先を伸ばしてGアーマーに収納するため、土踏まずの部分で折れ曲がるギミックを追加。これでGアーマーの上下幅をコンパクトにしようという訳です。設定にあるギミックではありませんが、旧1/144Gアーマー付属のガンダムに比べて、HGUCの足サイズは大きくなってますからね。可動しない従来の足首パーツは除外されず、余りパーツとして付属します。

ガンダムに追加されたギミックの数々。合体用のレールを内蔵したフンドシ、可動式になった足首、パーツ交換式のウエスト。

 シールドは1枚追加され、今回は2枚付属します。MS時に腕に接続するためのジョイントパーツは1個しか付属しませんが、Gアーマー合体時の位置(MS時より高め)に接続するための新規ジョイントパーツが2個付属。さすがに2枚のシールドを重ねるギミックは再現されていません。やっぱり合体を解除したら、1枚は捨てなくちゃいけないのかなぁ〜?(1枚は左腕に、1枚は背中に装備すればいいんでないの?アムロ君。)

 その他の装備品は、ビームライフルハイパーバズーカと、単体発売のガンダムと同等の物が付属。クリアーのサーベル刃もセットされています。バズーカはランナーの切り替えで除外可能だったんですが、最近では切り替えが用意してあっても除外せずに、そのまま武器を付けてくれるケースが増えていて嬉しいですね。せっかくなんで、ビームジャベリンハンマーも追加して欲しかった所ですが、今後のバリエーション展開に期待しましょう。グレーのランナーには、今回も未使用の切り替えが残ってますからね。それとも、HGターンエーのために取っておきますか?(出して〜!)

 続いてGファイターです。Aパーツは、キャノピーにクリアパーツを使用。コクピットにはハヤト君が座っています。(この簡易的なモールドは、セイラさんではないと思いたい・・・)カナードは左右一体のワンパーツ。接着式の旧キットでは、乾燥までにパーツが垂れ下がってしまったりして泣かされた部分ですが、スナップフィットは確実に位置が決まってありがたいです。単調な板パ−ツとなっているのは少々残念。フチの厚みを、せめて主翼と同程度に丸めてあれば良かったと思います。

 メガ粒子砲は、ポリキャップ使用で左右・上下に可動。2門の間隔を広めにアレンジしてあり、コクピット上の圧迫感が軽減しました。(視界の悪い戦闘機なのです。)ただ、Bパーツ左右の補助推進ユニットを回転させる時に、メガ粒子砲に干渉してしまいます。Gファイター単体でも補助推進ユニットを後方に向けた設定画が有る訳ですから、これは何とかして欲しかった所です。MGが発売されるなら、形状バランスや軸位置を調整するか、前後スライドで干渉をかわす工夫が欲しいですね。

回転時にメガ粒子砲に干渉する補助推進ユニット。旧キットの説明書には「飛行状態にする場合は、翼を180度後に回転させてください」と書かれているんですが・・・

 キャタピラは、旧キットでは取り外し式で、各形態に合わせて取り付け位置を動かしていましたが、今回はAパーツにアームで固定。実機と同様にBパーツに収納するため、ずいぶんコンパクトになりました。固定式の転輪に軟質樹脂のベルトを巻き付ける構成。アームはABS製で、伸縮して各形態の位置に合わせます。キャタピラ収納時には、アームがAパーツ下面にピッタリと埋没し、一体のラインになります。

 Bパーツは、下面がになっていて、キャタピラ収納時に開閉します。ヒンジ部にはポリキャップを使用。丸見えになる内部には、しっかりとディテールが施してあります。Aパーツとの境い目の、Gファイターの時には見当たらない「謎の部分」は、旧キットでは着脱式になっていましたが、今回は「いつも有る」物として処理されています。



 機体の上下幅は航空機らしさを考えてコンパクトにしてあるのだと思いますが、左右の幅も、かなりギリギリに詰めてあります。これは旧キットのガンダムとHGUCのプロポーションが違っているためだと思われます。HGUCはカッコ良くアレンジされた結果、旧キットに比べて肩幅(ボディ幅)が狭く、足裏幅が広くなっています。これに合わせてGアーマーを(工夫せずに)設計すると、Aパーツがブカブカになるか、A・Bパーツの幅が揃わないといった事になってしまいそうです。ガンダムの収納・取り出しがキツキツなのは、肩と足の幅が異なるガンダムに合わせた苦心の結果と言えるでしょう。



 Aパーツにはガンダムのワキの下をロックするジョイントが付いていますが、これは確実な合体をするためであると同時に、狭い肩幅に何ミリか幅をかせいで、Aパーツの幅をかせぐ効果を狙っているのだと思います。ジョイントと周辺に段差を設ける事でAパーツの幅を自然に広げ、ガンダムの肩アーマーを引き出して、肩幅も広く見える訳です。これでギリギリ詰めて設計したBパーツと、なんとか同じ幅を保っている感じです。(似た様な構造は1/250Gアーマーにも見られますが、こちらは肩アーマー自体をロックしています。)



 補助推進ユニットは、もっと左右幅を広めに作った方が良かったんじゃないでしょうか。ガンダムの足幅は昔よりも広くなったのに、ここはかえって狭くなっています。足がハミ出した状態で高速飛行するのは、落ちそうな気がして怖いですもんね。パッケージイラストでは、余裕で足を乗せてるんですけどねぇ。このポーズを取らせたい人は、HGUCよりもハイコンプロ(ハイコンプリートモデル・プログレッシブ:HCMP)を乗せてみる事をオススメします。スケールは違いますが(1/200)、安定感が有ってカッコイイですよ。

ハイコンプロのガンダムを乗せてみた状態。正面から見ると、Gファイターの小さめの翼が、パース(遠近感の表現)が付いた様でカッコイイのです。

 補助推進ユニットの回転軸にはポリキャップを使用。旧キットでは強度的に問題のあった部分で、ここが頑丈で遊びやすくなったのは嬉しい事です。ユニットを前後どちらに向けた時にも、位置決めの突起が有るので確実に位置が決まります。特に、前に向けた時に支える突起は大きく頑丈です。ここは下面開閉用のポリキャップを仕込んである部分で、外に張り出す事で内部が狭くならないための設計でもあります。突起とそれに対応するクボミは、実機でもユニットをロックする部分なんだろうなぁ、と思わせるディテールが施されています。

 主翼はずいぶん小さめにアレンジされました。補助推進ユニットのミゾに水平翼を差し込んでおいて、垂直翼でロックする組立てがナイスです。メインスラスターとその周辺には、たっぷりとディテールが追加されました。ノズルは実際の戦闘機と同様の、アクチュエーターで可動する「可変面積式ノズル」らしい表現が見られます。

 A・Bパーツを合体すると、Gファイターになります。接続にはガンダムの肩関節軸をロックするジョイントを使用、キャタピラユニット上の突起をBパーツ下面のスリットに固定して完成です。キャタピラを出したままでも、収納しても、飾り台に乗せる事が出来ます。

 飾り台は、支柱の角度を3段階に調節可能。支柱から伸びたシリンダー状のつっかえ棒の位置を変える事で角度を調節します。最近このテのメカニックな飾り台が増えてきましたね。各形態で支柱の接続位置が違うので、重心の変化に配慮してか、旧キットよりもずいぶん大きめのベースになっています。



 では、パーツを組み替えて各形態を見ていきましょう。Gアーマーは、Gファイターにガンダムを収納した状態。メガ粒子砲の下に突起が追加してあるんですが、これはガンダムのコクピットの出っ張りに形を合わせ、Aパーツを胸部に密着させるためのアレンジです。Bパーツと合体するには一旦上半身を取り外してやり、センターアーマーを起こしてフンドシにジョイントパーツを接続、ガンダムを下面から収納してフタを閉じます。A・Bパーツの連結は、キャタピラユニットから起こしたジョイントを、Bパーツ下面に接続して完了です。

キャタピラが小さく、しかも前寄りに付いているため、後ろに倒れやすいのですが、ガンダムの足首を外しておけば重心が安定し、問題なく飾れます。

 Gアーマーは、旧キットでは不可能だった飾り台でのディスプレイが可能!宇宙を駆ける勇姿を存分に堪能出来るんですが・・・飾り台を使わずに机の上に置くと、後ろにコケてしまいます。収納出来るようにとキャタピラを小さめにしたため、安定が悪いんですね。飛行機模型の製作で良く行われる様に、機首に重りを入れておくのも良いかも知れませんが、今度はGブルでの安定が悪くなる可能性もあります。ここは特に手を加えず、ガンダムの足首を外して合体するのがオススメです。これで後部が軽くなり、安定が良くなります。もともと収納がタイトな設計ですから、クルブシの塗装が剥がれる心配も無くなって一石二鳥ですよ。



 Gブルは、Aパーツとガンダムの上半身を組み合わせたモード。アームを縮めてキャタピラを前寄りに移動、キャタピラユニットからピンを引き出してガンダムのランドセルと連結します。メガ粒子砲は後ろに回転。ウエストは取り外して、胸に直接コアブロックを取り付けます。コアブロックはこのモードのために用意された新規パーツ。上部には接続用のピンが付いています。ガンダム側の接続部も、それらしいモールドが施されていてリアルです。



 Gブルイージーは、コアブロック無しで運用されるGブルの簡易タイプ。キットではコアブロックを取り外して、このモード専用のウエストパーツを取り付けます。空洞になったガンダムのボディが、それらしいディテールで表現されていて、ちょっとした見どころとなっています。奥行きが途中までしか再現されていないのも内部を保護するシャッターだと思えなくもないですし、金型のパーティングラインも、ハッチの厚みに似せてある様にも見えますね。



 Gスカイは、Bパーツとガンダムの下半身、コアファイターを組み合わせたモード。コアファイターは従来の物を、着陸脚を外して使用します。コアファイターには接続ピンが付いていないので、ガンダム下半身との連結に使うアダプターが付属しますが、バーニアの穴を使わずに、前部着陸脚の取り付け穴を利用している点が嬉しいですね。これなら塗装がハゲたりしません。Gスカイのディスプレイには飾り台が必須ですが、下面を開いてガンダムのヒザを曲げ、足首を逆に取り付けてやれば、ガウォーク形態で飾る事も出来ますよ。(笑)



 Gスカイイージーは、ガンダムの下半身を介さないでコアファイターとBパーツを接続した運用形態。旧キットではガンダムの腹より太い、特大のコアファイターを付属させていましたが、今回は台形のパーツをかませて、2機の機体幅をなめらかにつないでいます。設定の矛盾をフォローするためのアレンジで、どうしても劇中イメージと比べてしまう部分ではありますが、コアブースターに似た形状ですし、妥当な解決策と言えるんじゃないでしょうか。



 対ザクレロ戦で使われた形態も再現可能です。ザクレロのパッケージでは「Bパーツ付きガンダム」、説明書では「Gパーツをはいたガンダム」と呼ばれていましたが、今回は「ガンダムスカイ」と呼ばれています。まるで大気圏内を飛べる様な呼び方ですね。(飛べた事にしちゃいますか?!)特にジョイントによる接続は行わず、Bパーツ内のジョイントをモモの間にはさんで保持します。



 Gアーマーの場合とはガンダムの向きが上下逆になりますが、クルブシの出っ張りが内部スペースを圧迫するため、機体中央の赤い部分を出っ張らせて、クルブシの入るスペースを確保しています。(ガンダムフィックスフィギュレーション版でも、ここをゆるやかに膨らませていますが、やはり収納スペースの都合の様です。)デザイン的に気になる人は、ガンダムの足首を必ず外して合体する事を前提に、出っ張りを無くすよう改造しても良いかも知れません。



 組立時間は2時間15分でした。強度も保持力も十分で、遊んでいて楽しいキットに仕上がっています。色んなモードを同時に楽しみたい人は、劇中にも2機登場した事ですし、2個買ってしまっても良いんじゃないかと思いますよ。このスケールでガンダムのウエスト内部が作りこんであるのも嬉しいですし(小スケールで精密なの、好きなんですよ)、サーベルが抜けにくくなったガンダムは予想外の収穫でした。

 その一方で、スリム化された外観に多少の違和感を感じたりもしています。この辺は好みも有るでしょうし、航空機の知識の無いボクと知識のある人とでは感じ方も違うのかも知れませんが、友人は「細長いと電車みたいに見える」と言ってましたね。ボクは、ようかんみたいに見えました。(ロールシャッハテスト?)やや単調なシルエットなので、空気抵抗がキツくなっても、機体上面の段差はもう少し強調して欲しかったかなー、なんて思っています。尾翼が小さいのは、ガンダムが乗るスペースを確保するためでしょうし、スリム化はGスカイのプロポーション(コアファイターとの比率)には確実に貢献してるんですけどね。

旧1/144キット(右)との比較。前後の比率、主翼の面積、尾翼の配置、メガ粒子砲の形状等が異なるのが分かると思います。(旧キットのコクピットは改造してあります。キット状態ではキャノピーは透明ではありませんので、念のため。)

 てな訳で、HGUCで遊び倒しつつ、旧キットもぜひ組んでみて欲しいな〜、と思う次第です。HGUCガンダムと同価格でGパーツのフルセットが手に入るし、さらに1/72コアファ(略)という、おトクなキットですからね。



 おまけ

 旧1/144Gアーマーは、発売当時(20年前:中学生でした)、ギミックを中心に改造を加えた、特に思い出深いキットだったりします。工作も塗装もメチャクチャな上に不完全な状態ではありますが、旧キットに興味を持たれた方の参考になればと思い、紹介します。



 改造の第一目標だった、キャタピラ無しでの前後連結。つまり飛行状態のGファイターの再現。飛行状態で飾れるのはGスカイ(&イージー)だけだったんですが、ガンダムを乗せて飛ぶ姿が見たかったので。もっとも、飾り台の強度に不安があるので、そのままで乗せるのはオススメ出来ませんが。

 飾り台は現在行方不明のため、未組立てキットの物を開封して使いました。


 当時、このキットを組んだクラスメートの多くが破損してしまったキャタピラ。弾力に負けるのか、軸が折れる事が多かった様です。タルミを再現するつもりで、万能ボンドで転輪に接着したのが良かったのか、幸いボクは破損しませんでした。

 転輪の裏の肉抜きはポリパテで埋めてあります。



 キャタピラ無しでA・Bパーツを接続する仕掛けがコレ。内側にプラ棒を接着し、押さえパーツにしてあります。さらに念のため、左右にはプラ板を接着して支えるようにしています。これは機体幅からちょっとはみ出す様に取り付けて、補助推進ユニットの支えも兼ねています。これはガンダムを乗せるため。細い回転軸にかかる負担を軽減します。



 床に接着したプラ棒に、ガンダムが引っかかって取り出せなくなってはマズイので、念のため天井の赤いパーツを着脱可能にしておきました。結局ガンダムが取り出せなくなる事はありませんでしたが、補助推進ユニットの回転軸をメンテナンスするのに重宝しました。回り止めが細くて、破損しやすいんですよね。



 Aパーツ内部は空洞だったので、プラ板でフタをしています。3面の内壁にプラ棒を接着して、レール風の構造にしてあるのが分かるでしょうか?ガンダムの後頭部とビームサーベルにフィットする、枕の様なパーツをプラ板とプラ棒で自作、レールと噛み合わせてアダプターとするためです。

 押さえパーツを兼ねるコアブロックを使わなくても、これでAパーツとガンダムを固定する事が可能となったので、Gブルイージーを再現出来ます。・・・が、長年Gファイター状態で飾っていたら、自作のアダプターが行方不明になってしまいました(泣)。発見したら、また紹介します。

 ビームサーベルは接着する様に指示されていますが、着脱可能とするため接着していません。(たぶん300円ガンダムのサーベルを適度な長さに切って使いました。)サーベルでGファイターAパーツを支えるため、ガタつきの無いよう、ランドセル内に詰め物をしてキツさを調整しています。



 コアファイターは、キャノピーをくり抜いて透明プラ板で作り直しています。ヒートプレスが出来なかった(当時はヒートプレス出来る透明素材が手に入らなかったんです)ので、カッターで切れ目を入れて折り曲げるという、強引な方法です。

 パイロットシートはプラ板で自作。コンソールパネルは、消しゴムのカケラをカットして作りました。加工が楽で良かったですよ。接触していた透明キャノピーが、後日消しゴムに溶かされてしまうと、この時は想像もしていなかったのですが・・・(泣)

 今では尾翼もインテークも外れて、ボロボロになってしまいました。これから作る人は、補強や裏打ちをしておくと安心かも知れません。



 メガ粒子砲は抜け止めを取り付けず、後ハメ式にしています。ガタつきを防止するために、シリコンを充填してポリキャップの代わりにしてあります。(当時はポリパーツの単品売りどころか、キットに付属するのも珍しい時代でした。)

 手持ちビ−ムライフルの保持を確実にするため、ガンダムの手首にもシリコンを詰めてあります。このアイデアは模型情報1985年4月号に投稿、掲載されました。



 この他の改造点としては、シールド装備のために手の甲に開けられた穴を塞ぎたかったので、プラ板を熱して曲げて作ったL字形のジョイントをシールド裏に取り付けられる様にして、腕の上面と肩アーマーのスキマに差し込む様にしました。

 また。Gブル再現用のコアブロックの位置が低いので、プラ棒を積層して位置を上げ、欠けた部分をプラ板で塞いでやりました。コクピットは、よりガンダムのボディに密着するよう、削って取り付け位置を調整しました。

 ・・・が、コアブロックは現在行方不明、シールドは着脱ギミックが完成すると満足してしまい、塗装もしないまま行方不明になってしまいました。という訳で、このGアーマー、今も製作中であると言えるのです。(反省しろ!)
探すよりも、もう1回作った方が早いのかなぁ・・・。

 今回新旧キットを比べてみて思ったんですが、HGUCで元デザインに大幅なアレンジを加えたのは、旧キットが劇中イメージを実に良く捉えており、再現度の向上よりもデザインのアップデートを前面に出した方が良いと判断されたためかも知れませんね。旧キットは強度やプレイバリューの点でHGUCに及ばない訳ですが、今日のテクニックやマテリアルを使って手を加えてやれば、まだまだ遊べる良いキットだと思いますよ。

2004.11.17  健 竹史

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