健さんの
プラモコラム

その100
1/400ミーティアの巻

( 1/400 ミーティアユニット/ バンダイ/
「機動戦士ガンダムSEED」に登場)



 念願のミーティアが発売!しかし、なんで1/400なんでしょうね。いや、不満は有りませんし、ガンダムコレクションが元気なのは良い事ですが・・・HGメカニクスシリーズ、どこ行っちゃったんでしょうね?宇宙世紀限定なのかなー?まぁ、確かにSEEDのMSが1/550で発売されてる訳ではないので、Gコレに合わせた方が(注:合わせるも何も、このキットはGコレだってば!)、並べて楽しめるんですけどね。「プラモコラムその100」は、ガンプラとフィギュアの、あいの子みたいなアイテムとなりました。では、キットを見ていきましょう。

プロヴィデンスが背後から狙っているぞ!

 まずは付属のMSから。フリーダムはウイングを後方に跳ね上げ、ジャスティスはリフターを展開した状態。どちらも、ミーティアのグリップに合わせたポーズ(ゾルダ変身ポーズ)になっているため、手持ち武器は付属せず。プロヴィデンスは、ビームライフルを構えたポーズで、左腕には複合兵装防盾システムも装備しています。

 ガンダムコレクションシリーズという事で、この3体は塩化ビニール製の塗装済みフィギュア。プラモじゃありません。パッケージから取り出した状態では、歪んでいる場合が多いと思うので、一度お湯につけてクセを取ってやると、本来の形に戻ります。お風呂のお湯で十分ですが、歪みが完全に取れない場合は、温かいうちに、歪みと逆の方向に曲げたまま、冷水に浸けると良いですよ。(パーツを紛失したり、流したりしてしまわない様、全ての作業は洗面器の中で!)

 3体のガンダムには、それぞれにベースが付属していて、足裏の穴にピンで接続して、安定して立たせる事が出来ます。バラ売りの予定は無いとは思いますが、ベース裏には、ガンダムコレクションとしての通し番号も、一体ごとに刻印されてます。MSの塗装は細かく、プロヴィデンスなんかフェイス横のダクトまで塗ってあります。

 続いて、ミーティア本体を。ランナーは4枚で、全てABS製パーツです。ギミックが多く、ポリキャップも入らない、細かな可動部が多いですからね。まずは左右のミサイルポッド(60センチ エリナケウス艦対艦ミサイル発射管)から組み立てます。上下2枚のハッチは開閉式ですが、閉じた時に、なかなか密着してくれませんミサイルポッド本体に押し付けず、可動軸のガタつき分、手前に引いてやると、ハッチ間のスキが最少になるように思います。側面の93.7センチ高エネルギー収束火線砲は、ミサイルポッドにハサミ込む構成です。



 さらに、ミサイルポッドをはさみ込んで、上下分割された本体を組み立てます。エンジンの前面は別パーツで、奥にはディテールも彫刻されています。エンジン後部も、偏向板の裏側にディテールが追加されてて、なかなかリアル。偏向板は、よく外れるので接着しておくと良いでしょう。

 本体前部は、MSとの合体時に展開する部分ですね。上下とも二重関節で可動します。上側のジョイントパーツはキットではグレーで成形されていますが、合体状態の設定では白の様です。合体前の状態ではグレーになっており、こちらに合わせた様ですね。展開部分の表面には、設定に無いオリジナルの位置決めジョイントが追加されていますが、ディテールに見える様にデザインされています。裏面(合体時には表になる面)にも、それらしいディテールが施されています。

 テールユニットは、実機では基部で可動するのかなー?と思っているんですが、どうでしょう?キットでは固定になっていますが、後部スラスターが塞がれたような配置になっているんですよね。合体前の状態を見れば、形状的には設定に忠実だと思うので、合体後にテールが起き上がり、スラスターが露出するんじゃないかと思います。テールにもエリナケウス艦対艦ミサイル発射管が装備されています。ここのハッチは、表から差し込むだけの簡単な構成ですが、開閉する事が可能です。

ミーティアの下面。飾り台の取付け穴は、フタパーツで塞いであります。ハイマットモードのフリーダムガンダムは、付属しません。念のため。

 アームには、120センチ高エネルギー収束火線砲と、MA−X200ビームソードを装備。ビームソードのは2本付属しますが、アーム先端の横にあるピンに取り付ける様になっています。ビーム刃が、アーム先端中央の砲口から発生する様な表現になっていますが、劇中では上下2箇所から発生したビームが、合流して1本の刃になっています。サイズ的な都合でアレンジされた部分だと思います。

 アームの組立では、ハメ込みピンの先端が、ディテールを兼ねている部分が有ります。うっかり短く切ってしまわない様、注意しましょう。アーム基部の伸縮式フレームと、上部のスコープは、アーム本体にハサミ込む組立です。アーム自体は、ミーティア本体の前側から後ハメ可能な構成。アーム側面のミサイル発射管は、ハッチの開閉が可能です。

アームの後ハメが可能なので、組立後も取り外しが可能です。(アオシマのタイガーシャークは俺たちの青春だった・・・)(←これがやりたかっただけ)

 飾り台は、取り付けたままミーティアを変形させても干渉しない様、支柱の長さは十分に取ってあります。(まぁ、そんなに高さは必要無いんですけどね。)MSとの合体にはジョイントパーツを使うんですが、ミーティア単独で飾る時には、ジョイントパーツを、支柱に開いた、くり抜き穴の中に収納しておきます。また、ミーティア底面の飾り台取付け穴を塞ぐ、フタパーツも用意されていますが、外したフタパーツは支柱の後ろに固定出来ます。ターンエックスのウェポンプラットフォームを連想させる(え?ボクだけ?)支柱です。

 1/550デンドロビウムでは、余剰パーツを飾り台の下に収納していましたが、今回、支柱を収納スペースに選んだのは、ベースを薄くして、他のGコレの飾り台と統一感を出すためじゃないでしょうか?なーんて思ってパッケージの完成写真を見たら、他のGコレの飾り台と同じ、黒で塗装してありますね。

 ところで、今回のキットには、機体番号のシールが付属します。フリーダム用がミーティア01ジャスティス用がミーティア02だそうです。で、飾り台の裏には、ミーティア01とミーティア02の、それぞれのGコレシリーズ通し番号が刻印されてます。「2つ買わないと、コンプリート扱いにならないよ」って事なんですね。まぁ、もともと同じMSでも、部隊マークの違いなんかを楽しんで集めるシリーズでしたから、ごく自然な扱いではあります。パッケージの説明でも、「どちらかのガンダムを選んで合体」みたいな、共用でないニュアンスの説明になってますね。



 しかし、開発ナンバーX09Aジャスティスの方が先なのに、どうしてX10Aフリーダムの方が、1号機を使ってるんでしょうね。ありがちな主役優遇パターン?まぁ、あまり気にせず、シールを貼った人は指示通りのガンダムと合体させましょう。

 まず、機体前部を口の様に上下に開き、そのまま180度回して、機体後部に密着させます。次にアームを前に引き出し、さらに斜め前に引っ張ると、内部フレームの関節部分がスライドして、可動出来る位置になります。フリーダムかジャスティスを選んで、ジョイントパーツを背中の穴に差し込み、露出したミーティアの連結部分に接続。アームからグリップを引き出して、ガンダムのゲンコツとの位置を合わせます。ガンダムの肩は可動しますが、うまく位置が合わない時は、少しアームを前後させてやると良いでしょう。

 アームは1箇所だけ可動し、左右に振る事が出来ますが、なにぶんガンダムの腕が動かないので、あまり大きなポーズを取る事は出来ません。根元で少しヒネったりして、変化を付けても良いでしょうね。



 それから、各ガンダムの足が、地面に踏ん張ったポーズとなっているので、宇宙を飛んでる感じに見えません。気になるけど改造は苦手で・・・という人は、お湯で温めて、好みのポーズに歪ませてから冷水に浸ければ、それなりの効果が出るかも知れません。ちょっとヒザを曲げたり、ツマ先を伸ばしてみてはどうでしょう。特にキットを2つ買おうという人は、余ったガンダムで試せば、2種類のポーズで楽しむ事が出来ますね。

 ところで、キットの全長は約215ミリで、厳密には1/460スケール相当の様です。(「公式ガイドブック3」によると、MS合体時の全長は99.46m)でも、ガンダムの肩幅に合わせると、この程度のサイズで良いと思いますね。

 スケールが若干違うと言えば、思い出したのが1/550デンドロビウム。(その24「1/550デンドロビウムの巻」参照。)このデンドロのキット、実は1/420相当で、ミーティアのスケールにも近いのです。1/144ミーティアの大きさを想像する比較対象にもなりますし、机の上で夢の共演をさせてもOK。強引にGコレのステイメンを乗せて、集めたGコレと一緒に飾っても良さそうなサイズなんですね。それにしても、1500円にしては大きいキットだと感じます。お買い得?

実際はほぼ同スケールの、1/550デンドロビウムとの比較。ミーティアはデンドロと比べて小さく、武器類も付属しないので、1/144で発売しても、あまり高額にならない様な気がしますが・・・。

 ミーティアの話に戻りますが、1色刷りの説明書とは別に、カラーの機体解説が付属します。ハサミで切れば、フリーダム、ジャスティス、プロヴィデンスの解説部分は、他のGコレと同じサイズのリーフッレットになります。ミーティアの部品以外は部品注文を受け付けていなかったり、説明書にアンケートが付いているのも、いかにもGコレらしい点ですね。

 組立時間は1時間弱でした。値段の割に小さく、やや割高な印象を与えますが、全てABSパーツで、色分けもされ、可動部も多いですから、あまりワガママは言えませんかね?今後の展開ですが、飾り台の取付け穴を利用すれば、同スケールのエターナルも発売出来そうですね。まさかそんな・・・と思は思いますが、模型誌は、艦首部分だけでもスクラッチして、合体の様子を再現して欲しい気がします。あとは1/144が(安く)発売されますように!



おまけ



 待望の?SDストライカーウェポンシステムを組んでみました。この値段でフル装備が楽しめるのは、ありがたいですね。まずはエールストライカーから。白いテール部分が大胆に肉抜きされていますが、主翼の面積を大きめに作ってあり、各スケールのリアルモデル版エールストライカーよりも、劇中イメージを反映している印象。下部エンジンは可動します。サーベルラックは動かないものの、サーベル自体は着脱式。ビーム刃は付属しませんが、ビーム発生部分には、謎の穴が開いてます。こうなったらヤケクソで、クリアーのビーム刃が付属した、SDデュエルを発売して欲しいもんです。HGデュエルの刃は、意地でも使わないぞッ!(いいじゃん別に・・・)



 ソードストライカーは、肩アーマーの着脱が可能になっています。肩の上から被せる様に説明されていますが、斜め上方向からだと、より簡単に着脱できる感じです。肩のサイドアーマーは可動式。マイダスメッサーの着脱も可能で、ビーム刃も付属します。手を通せる様に、グリップ部分を切り欠いてあるので、「遊べなくても外観重視」という人は、改造しちゃっても良いんですが、実は取付け部が、1/144のマイダスメッサーと互換性のある形状になっているので、遊ばずに飾る時だけ交換してやっても良いですね。(やはりSDは、あなどれません!)



 パンツァーアイゼンは、射出状態のクローの着脱が可能。さすがに開閉は出来ません。シュベルトゲベールは、ビーム刃が発光した状態で再現してあり、ビームの着脱は出来ません。柄の端の、小さいビーム刃は付属しませんが、1/144の物を取り付ける事が可能です。シュベルトゲベールを背中に背負わせる事も出来ますが、マウントアームは可動しません。ストライク本体の背が低いので、斜めに背負うしか有りませんからね。(笑)

柄の下から発生する小さいビーム刃と、マイダスメッサーを、1/144ソードストライクから流用して取り付けた状態。無改造で取り付けられます。

 ランチャーストライカーも、肩ユニットの着脱が可能ですが、前側が囲まれていない分、スムーズに着脱出来ます。アグニを保持するアームはポリキャップで可動しますが、構える時には、アームから外して手に持たせます(泣)。フォアグリップが付いていないんですが、ストライクの可動は良好で、両手持ちも出来そうな感じ。省略せずに付けて欲しかった所です。



 今回の目玉、スカイグラスパーは、本体と後部、ポリキャップの3パーツ構成。下面は全て肉抜きされてます(泣)。でも上から見る分には十分な出来ですし、ストライカーパックを全て装備させる事も可能です。・・・そう、今回の肩ユニットは、ちゃんと変形可能なのです。それから、ストライクの肩幅が1/144とほぼ同じという事は、1/144のスカイグラスパーも、SDと大差ないサイズって事ですよね。EXじゃなく、コレクションシリーズで出して欲しかったような・・・。 組立時間は45分でした。



2004.2.28 健 竹史

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