健さんの
プラモコラム

その442
 1/144 ガーベラテトラの巻

 1/144 AGX−04 ガーベラテトラ
 バンダイ
 「機動戦士ガンダム0083スターダストメモリー」に登場
1992年6月発売 税別初出価格1000円



 HGUCが発売されたこの機会に、旧1/144ガーベラテトラも紹介しておきましょう。思えばこのキットも、余分に買い込んでは欲しがる友人に譲り、また買って・・・と、何個買ったか分からないキットですね。みんな好きなんだなあ。



 頭部は、マスクまで一体のヘルメットを、内部メカと頭蓋で上下からハサミ込み。モノアイシールドを含む内部メカは、左右貼り合わせてから口に引っ掛ける様に動力パイプをセット。モノアイ部分は前後とも穴になっていて、覆う様に付属シールを貼ります。つまり二つ目。貼らずにクリアーのプラ棒を埋め込むのも面白そうですね。穴とシールの組み合わせは旧1/60ゲルググ等を連想させ、開発にジオン出身者が関わっていたという設定を裏付けるものであります(ウソ)。首関節は上下スイング対応のポリパーツで、エリと一体の首へ後ハメします。



 ボディは、エリをハサミ込んでの前後貼り合わせ。胸左右の丸モールドや前方に垂れたフンドシの裏面は別パーツ化してあります。腰骨が横に張り出しておらず、HGUCよりも本来の設定に近い印象ですが、ウエストにヒネリが無いのが普通の時代だからこそのデザイン、とも言えるかも知れませんね。肩関節接続用のポリキャップは前後に可動します。



 です。股関節はボール可動。モモは、左右貼り合わせた上部を外装でハサミ込み。ヒザ関節はモモと一体で成形してあり、後ハメが可能です。スネは左右とフクラハギ後部、バーニアの4パーツ構成。動力パイプはスネと一体ですが、フクラハギ後部パーツの切り欠きから出ている様に見える構成となっています。

 HGUCでは固定式となったバーニアですが、このキットではC字形ヒンジによる後ハメ&可動式となっています。これは肩やシュツルムブースターの物も同様。背中の物は動かせる程のスキが無いだけで接続方法は同じです。周囲の穴が大きいためスカスカ感が有りますが、設定に忠実なのは旧キットの方でしょう。HGUCはこのキットの経験から、スカスカ感を避けてアレンジを加えてあるのだと思います。



 足首関節は、スネフレーム下端にボール接続。足首は、左右貼り合わせて甲を上から取り付けます。

 ショルダースラスターポッドはエリ横の穴に差し込んであり、腕とは独立して可動。このためポッドが常に肩の上に有り、HGUCの様に腕を360度振り回す事は出来ませんが、実機も同様の想定なので問題は無いでしょう。ポッドは設定同様に斜め上までハネ上がります。HGUCは可動のためのスリット等が外観を損ねない程度の可動に抑えたという事でしょうか。どちらのキットも腕は真横まで上がるので、ポージングで困る事は無いハズ。



 ポッドを支えるジョイントの途中に前後貼り合わせの脇スラスターが接続してあるのはHGUCと同様。このスラスターはHGUCより前後の広がりが大きく、フィンを後ろにハネ上げた配置になる様にポッドを回してやると、より設定に近い立ち姿になりますよ。設定で見ると、フィンは意外と腕から離れているんです。

 です。肩の球体は、サイドアーマーまで一体成形してあり前後貼り合わせ。上腕は、肩球体の下端をハサミ込んでの貼り合わせです。前腕はヒジのポリキャップを隠す様に関節メカを造形してありますが、細くて隠しきれていません。とは言えポリキャップ隠しが登場し始めた時期のキットであり、注目すべき点だろうと思います。関節メカの周囲にスキが有るので若干のヒネリも効きますし、意図的に細くしてあったのかも。



 前腕は、手首用ポリキャップをハサミ込んで左右を貼り合わせ、動力パイプと甲アーマーを取り付けます。アーマーのフチが直線的で動力パイプのギリギリまでガードしてあるHGUCに対して、旧キットでは厚み方向にもウネリを加えた造形で密着感が希薄。好みが分かれる所かも知れません。マガジンは甲アーマーの一部として成形してあります。

 手首は左右の穴開きゲンコツと、右の武器持ち手が付属します。



 バックパックです。本体は背中と一体で、大小バーニアとテールスタビライザーを取り付け。テール横に動力パイプが接続されますが、切れ込みが内ではなく外から入っているのが難点ですね。穴でなくクボミとして処理してあれば、成形方向の制約もクリア出来たかも?



別売のアクションベースを使用しています。
このキットにはアクションベースは付属していません。
また、このキットにアクションベース用の取付穴は有りません。
フォーク形のジョイントを利用しましょう。

 武装です。ビームマシンガンは左右貼り合わせ。武器持ち手内側に付けられた突起がグリップの凹凸にフィットして、グラつき無く保持出来るのがナイスです。ビームサーベルは使用状態の物が1本付属。クリアーパーツは使われていません。



 シュツルムブースターは、左右貼り合わせの本体に弾力の有るツメパーツをハサミ込んであり、背中上端に引っ掛けてロックします。左右にも本体と一体のツメが有り、少し押し広げる様にして外します。このロック方式のため背中には切り欠きと穴が設けてありますが、「シャープなオリジナルディテールだな」とでも思っておけば(略)。この引っ掛け保持のためにバックパックが背中と一体になっているのでしょう。一体ならブースターと一緒に外れたりしませんからね。後端のアンテナは一体成形の都合で中心に配置してあります。

 バーニアは、単独成形のカバー内側にC字接続してあります。軸の成形方向に制約があるためバーニアの配置がハの字になっていませんが、ガタつきを利用すれば若干角度を付ける事も出来ますよ。プロペラントタンクは2軸可動で大きく横や後ろにハネ上げる事が出来、これはHGUCには無い見せ場。成形方向の制約が有るため軸の向きが少々不自然ですが、工作慣れした人なら比較的容易に打ち直せるでしょう。試してませんが、接続部の見映えがグッと良くなると思います。



 組立時間は1時間でした。HGUCと同じプロポーションの1/100モデルが作れるんじゃないかと思う様な上半身。このボリュームの魅力は捨てがたいですね。当時異彩を放っていた斬新なデザイン、設定だけで劇中に登場しないのに付属させてくれたシュツルムブースター、発売時のワクワク感は今も良く覚えていますよ。誰です?この体格だと花より動物名のコードネームを付けたくなるなんて言ってるのは!(笑)

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 2013.8.17 健 竹史

  

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