健さんの
プラモコラム

その440
 MG ジェスタの巻

 MG 1/100 RGM−96X ジェスタ
 バンダイ
 「機動戦士ガンダムUC」に登場
2013年4月発売 税別初出価格4000円



 先日、いつかガンプラを小隊買いして塗装して仕上げてみたいなあ、なんて漠然と考えてて思ったんですが・・・黒い三連星って、縦一列で行動してたら、前の人が巻き上げた砂ボコリとかススとかで、後ろの人がとんでもない汚れ方をするんじゃないでしょうか。同じ機体を同じ様に3つ作るのも良いけれど、ナンバー以外の違いも何か表現出来たらなあ、という気持ちは有ったので「コレダ!」とか思ったんですが、何だかサジ加減が難しそうな気も。いやむしろ前が見えないくらいオルデガ機を汚してみたい衝動が(笑)。まあドムはそんな感じにするとして、ジェスタは誰かさんの機体に踏まれた跡やサビを表現すればいいのかな?

 てな感じで今回はジェスタです。偶然なのか、価格はドムと同じなんですね。



 頭部は、箱状のフレームパーツの正面からクリアーのセンサーパーツを奥深く差し込みます。下からは首の芯になるクリアーのボール軸を差し込み、これで胸の発光ユニット(別売)からの光をゴーグルに誘導します。ゴーグルと後頭部カメラにはクリアーオレンジのパーツを採用。外装は前後から貼り合わせ。さらに側頭部、アンテナ、頭蓋、オデコ、色分けされたバルカン、マスクと、細かくパーツ分けしてあります。



 ボディは、肩関節と球体コクピットを前後貼り合わせの胸フレームでハサミ込み、エリ・胸左右といった外装を被せていく構成。コクピットは完全な球体ではなく、下を切り欠く事でウエスト関節のスペースを確保しています。



 胸部ダクトとカバーパーツは正面から貼り付け。ハッチは、上部カバーを二重関節で持ち上げてから前に開く仕組みです。



 エリ内側は箱上に成形、ヒンジでつながった背中中央のプレートごと後ろに外せる様になっています。エリ下の空洞は別売の発光ユニットの収納スペースで、エリ内側が上に開く事でスイッチのオン・オフがとても簡単に行えるというナイスな設計。ウルトラマン風の飛行ポーズを取らせるための可動じゃなかったんですね(笑)。



 ウエストは、腹巻下段の上下がボール可動。前後貼り合わせのフレームに上から外装を被せます。



 は、左右貼り合わせたフンドシフレームに腰骨を上からセット。ベルト状の動力パイプは腰骨と一体成形です。股関節は円形パーツを回転させ、軸位置を上下に調整可能。振り子状だった時期のキットは前後にスイングしてましたが、上下には不向きな機構でしたからね。安定が良い代わりに、ちょっと動かしにくいですけどね。MGνガンダムVer.Kaと同じ機構なんですが、円形ゆえにスキマが無く、外観的に優れた機構であるとも言えそうですね。この辺については後でまた触れるとしましょう。



 フロントスカートは左右独立してボール可動。表裏貼り合わせで、スラスターの他に謎のジョイントパーツもハサミ込んで有ります。回転させて上の厚み部分から引き出せば、四角いハードポイントが出現する仕組みです。ジェスタキャノン用の増加パーツを上から被せるための準備でしょうか。(謎じゃないじゃん。)引っ込めれば目立たず、これは今後応用が効きそうなギミックですね。

 

 サイドスカートは、裏面と本体を重ね、フタパーツをヒンジ接続する構成。収納するハンドグレネードは3個一体成形で、MGにしてはアッサリしてるかなとも思ったんですが、まとめて投げられる様に実機でも連結してある、なんてのもアリかも。



 リアスカートは、表裏とスラスターの3パーツ構成。腰とのボールジョイントは外寄りに配置してあり、前後だけでなく昆虫の羽根の様に開く事も可能。傾けて躍動感を出すのにも使えそうですが、元々の理由は、フンドシ後部が丸ごと開くウェポンラックになっているためでしょう。



 です。股関節は、前後貼り合わせのドラムによる軸可動の組み合わせ。モモは左右貼り合わせのフレームを前後の外装で覆います。股関節ドラムまでカバーしているため、せっかくのヒネリ可動が制限されていますが、これはジェガン系らしさの演出と思われるのでむしろ注目ポイントと言えるかも。カットするのは簡単ですが、短い外装を延長するのは難しいし、可動範囲を狭めてまでやる人も少ないでしょうし。



 ヒザは、スネ側ジョイントパーツをハサミ込んでの左右貼り合わせ。関節前側にはシリンダーを仕込んであります。関節後ろにはスキマ隠しの外装が貼り付けてあり、曲げに連動してスネ内部へ引き込まれていきます。



手持ちの発光ユニット(緑)で目を光らせてみました。よいこのみんなは赤の発光ユニットを買ってね。(泣)

 スネです。フレームは、ヒザ関節と後部スラスターユニットをハサミ込んでの左右貼り合わせ。ヒザ関節は奥まで入り込んでおり、引き出し可能です。さすがユニコーンの随伴機、フレームが伸びて変身するのですね!と思ったら関節可動域の拡大のためでしたか(笑)。外装は細かく分割され、ヒザアーマー付近にスキが有るんですが、ここから引き出し時のスライドの様子が見えても面白かったんじゃないかと。ジェスタキャノン用の増加パーツを取り付けるためのスキなんでしょうけども。



奥が通常のヒザ、手前が関節を引き出したヒザです。

 スネ後部のスラスターユニットは、C字形ヒンジで偏向板を接続。表裏2枚重ねの偏向板は、ポーズを調整している時に手が当たり、頻繁に外装が外れやすい印象です。このキットの接着推奨ポイントかも。



 足首アーマーは、左右貼り合わせの裏面パーツでクツ(カカト側)をハサミ込んで接続。このテのデザインにしては相当低い接続位置ですが、クルブシに接続しない事で、自由度の高い関節をフルに動かせる様にしてあるのでしょう。



別売のアクションベースを使用しています。
このキットにはアクションベースは付属していません。

 足首は、上がボールジョイント、下はツマ先に接続するボール軸がクルブシ側で上下するという、三重関節。さらにクツにもツマ先とカカトが折れ曲がる関節が仕込んであるという凝った内容です。クツの中からカカトを浮かせる事も、クツ自体のカカトを浮かせる事も可能なので、近いポーズの中でも安定感や躍動感を選択して演出出来そう。ツマ先の接続がボールジョイントなので、素足のカカトを浮かせれば左右の傾き範囲が拡大します。

 肩アーマーは、前後と側面スラスターで内部フレームを組み上げ、同じ3方向から外装を被せます。肩関節軸を通す縦壁をハサミ込んであり、ハネ上げる事が可能です。



 です。肩ブロックは、前後貼り合わせておいて箱上の外装を外側から被せます。HGで下から被せる方式は良く見かけますが、横からは新鮮。ボディ側の面は全開になりますが、関節周辺なので問題無いでしょう。

 上腕は、ヒジ関節をハサミ込んで左右貼り合わせたフレームに、筒状の外装を被せます。



 ヒジは、丸モールドの位置と前腕側で曲がる、ハサミ込み式の二重関節。下の関節を前腕から引き出すと、関節パーツ後ろに貼り付けたシリンダーが露出、前側に貼り付けた装甲が内部に埋没していきます。

 前腕は、右手にライフルの予備カートリッジ3本、左手にサーベル1本を内蔵。ヒンジ可動のサーベルホルダーをフレーム直結としてあるため、貼り合わせ式の内部フレームは右腕用・左腕用の専用パーツとなっています。外装は左右と正面、袖口といった分割。右腕はさらに、カートリッジケースになった甲パーツを貼り付けます。



グリップと手の平の接続。双方から突起を引き出し、双方のスキマに差し込む頑丈な方式です。

 手首は、可動式のエモーションマニピュレーターSPを採用。これはMGνガンダムver.Kaで採用されたのと同じ物で、パンドンが忍び足で歩いている様なシルエットで成形されたシステムインジェクションのパーツを慎重に曲げたりヒネったりしながら、手の形に整えていきます。4本指の根元をボールジョイントと軸可動の二重関節にする事で、従来と同じ動きをさせつつスキを無くして外観を向上させています。武器保持用の引き出しジョイントも、手首のスイング関節も一緒に成形。甲パーツを被せるだけで、全関節可動の手首が出来上がります。

 バックパックは、箱状の内部フレームの上面にポリキャップを仕込み、前後スイングするハードポイント、アームで起き上がるバーニアを取り付けて、外装を被せる構成。外装も極力箱状に一体化してあります。上面のフタパーツを外すと、上に追加装備をマウント出来る仕組み。ジェスタキャノンの発売も楽しみですが、外付けのV−MAXを背負わせたくなってきます(笑)。



 武装です。ビームライフルは、左右貼り合わせの本体に銃口、フォアグリップ、スコープ、カートリッジを取り付ける構成。フォアグリップは根元にC字形ヒンジパーツを使ったニ軸可動。スコープは、左右貼り合わせて板状のクリアーパーツをハメ込んだ構成で、すぐ向こうが透けて見えるのが面白いですね。カートリッジは左右貼り合わせ式で、右腕に収納する予備も含めて4つ作ります。グリップは、引き出しジョイントで手の平に接続。機構としてはお馴染みの物ですが、手の平からもジョイントを引き出し、空洞になった互いのスリットに差し込む事でスキマ無くガッチリと接続されるアイデアが秀逸です。これなら、差し込む時や持たせた後でジョイントが傾くトラブルも起きませんね。

 ビームサーベルはツバとグリップを連結、手の平接続用の引き出しジョイントを仕込む3パーツ構成です。左腕に1本だけ装備していて、袖口のホルダーがヒンジで起き上がる取り出しギミックを再現。ヒジ側には後端を押さえるパーツが有り、こちらも可動するのが楽しいですね。νガンダムの予備サーベルを簡素化した様な収納法ですが、シールドが腕と分離してるので取り回しに不自由は無く、一つの回答としてデザインされたのかも知れません。クリアーのビーム刃が2本付属します。



 シールドは、上下2枚の表面パーツを裏面パーツに張り込み、折り畳み式のグリップを取り付け。グレネードは2基一体成形の物をシールド本体にセットしておいてから、筒状の発射口を被せます。グリップには手の平に対応したスリットが欲しかったですね。

 シールドを保持するアームは可動部に例の新素材を採用、折りたたんだ時に噛み合って位置が決まるのが良いですね。持たずに独立可動するというのは常に両手がフリーになるという事で、相応のメリットが有りそうです。ライフルとサーベルを同時に持てるとか、ライフルを両手で構えて精度の高い射撃が出来るとか。背中までカバーする動きは手では難しそうですし。副腕と言えば不意打ち用の隠し腕というイメージが有りましたが、アシュラテンプルの様な常に露出した腕というのもなかなか有用な気がしますね。ジェスタのアームはアレに近いかも。最近ではコミック「サンダーボルト」で標準装備として描かれ、多くの機体が2枚シールドを装備していますね。



 組立時間は3時間でした。今後の展開ですが、パーツ追加でジェスタキャノンが発売されるだけでなく、近々MGジェガンの発売も期待出来るんじゃないかと思っています。このキットのバリエーションではないでしょうけどね。このキットとMGνガンダムVer.Kaの股関節軸は振り子式でなく円形で、これはスカートを持たず関節が丸見えになるジェガンを意識した物ではないかと思えます。ジェガンを出す前に、同時代のMSの標準的な機構として定着させておく、そういう展開を狙った発売順序であり、νガンダムのキットをアップデートする格好のタイミングだったのかな、と。

 ライバルのギラドーガも発売されますし、ユニコーンの映像化はHGUC逆シャアのコンプで始まり、MG逆シャアのコンプで完結する・・・のかな?ヤクトドーガも待ってますよ。

 2013.7.20 健 竹史

  

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