健さんの
プラモコラム

その425
 HGUC アンクシャの巻

 HGUC 1/144
 RAS−96 アンクシャ
 バンダイ
 「機動戦士ガンダムUC」に登場
2012年5月発売 税別初出価格2600円



 フライングアーマーGディフェンサーのセット通販、このアンクシャ、そしてベースジャバーのキット化と、なんだか最近のガンプラはサブフライトシステム(SFS)特集みたいな状態が続いてますね。RGで発売のジャスティスガンダムもそうかな?フライングアーマーは数年前のキットですが、RGガンダムMk−Uのフォローの意味があるとしても、ガンダムと分売されるというのは、やはり快挙です。飾り台の普及が飛行シーンでのディスプレイを定着させ、今度はSFSの充実が、空中での連携や対決を容易に再現出来る様にしてくれるハズ。ますます楽しくなりそうですね。

 てな訳で、すっかり遅くなってしまいましたがアンクシャであります。キットを見ていきましょう。



 頭部は、左右貼り合わせた本体にU字形のスライドカバーをハメ込み。片側だけですが、ABSのスライドレールを埋め込んであります。このお陰か、アッシマーよりもカバーの開閉がスムーズになってますね。は正面から貼り付けて、クリアー成形のゴーグルをハメ込み。顔に被弾したらツインアイ風の補助カメラがウニウニ出てくる追加設定を希望します。(ギャー!)



 が前後に長いためが顔の真下に無く、左右を向くと若干の違和感が有りますね。そこがアッシマー系ジェガンの面白さでもありますが。首の前後スイングを利用してアゴを引かせると、より自然になるでしょう。



 ボディは前後貼り合わせて、さらにバックパック基部である背中表面を後から貼り付け。胸板の開閉ギミックは、HGUCアッシマーと同様に引き出し式のジョイントをユニットとして組み立て、背中側から脇の下にセットする方式としてあります。コクピット(?)は胸中央に正面からセット。MA形態に変形する時は取り外します。設定ではどこに行くんでしょうね?コクピットを中心に胸が倒れこむんでしょうか。肩関節はポリキャップで2軸可動します。



 ウエストは、腰が移動する変形ギミックを省略。一旦引き抜いて胸正面に差し直す、差し替え変形としてあります。これはウエストをヒネれるポージングを優先したのでしょうが、HGUCアッシマーで満足出来るギミックを一度実現して見せている事も判断の材料になったのかも。



アッシマー(左)との比較。追加パーツで大型化しているものの、円盤部分のボリュームはほぼ同じ様です。

 RGアンクシャが発売される可能性は低いと思いますが、それでもRGの登場によって、HGは扱いやすさを追求する役割を、今まで以上に担う様になって行くのかも。加えてアンクシャには、載せたMSの荷重に負けない頑丈さが求められますし。

 です。フンドシ正面は、下端にランディングギアを取り付け。ABS製裏面パーツのC字形ヒンジで可動します。



アッシマー(左)との比較。脚の伸縮は無くなったものの、モモ幅を詰めてあり印象は思ったよりもコンパクトかも。

 フロントスカートは、切り離せばボール可動にも出来る左右一体可動式。サイドスカートは可動フィンをハサミ込んで、表裏2パーツを貼り合わせます。リアスカートは有りませんが、バックパックの先に付いているフィンが、スカートの代わりなのかも。



 です。モモは左右を貼り合わせておいて、上からインテイク、後ろからアーマーを被せます。股関節のボール軸受けはいつもと同じポリキャップを使っていますが、これがモモ上部の内部パーツの中をスライドする事で、MA形態でのモモ幅を詰めています。インテイクを外すとスライドの様子が見れて面白いですよ。内部パーツはモモ外側に露出し、サイドスカートを接続するボールジョイントを兼ねています。



 ヒザは左右貼り合わせ。モモ・スネとも後ハメ可能で、この差し込み部分で可動する二重関節となっています。アッシマーの様な伸縮ギミックは無いので構造はシンプル。今回の脚はコンパクト化よりも、SFSとしての搭乗面積を稼ぐ狙いのデザインですね。



 スネは、左右貼り合わせて前面の張り出しを取り付け。ヒザの突起(ニークラッシャー)は裏面パーツがC字形ヒンジになっていて可動します。側面のフィンは固定式。今回の脱落注意パーツです。



別売のアクションベースを使用しています。
このキットにはアクションベースは付属していません。

 足首関節は、上がボール可動、下が二軸可動の二重関節。左右の接地は、あまり得意ではありません。

 足首は、左右貼り合わせのクルブシをカカトでハサミ込み、可動式のツマ先を差し込みます。カカトは動きそうに見えますが固定式。HGUCアッシマーとの身長差は、ハイヒールになった足首の差による所が大きいですね。



 肩アーマーは、前後貼り合わせ。HGUCアッシマーでは肩ブロックを直接ハサミ込んでありましたが、今回は肩ブロック外側にアームで接続してあり、肩から独立した位置調整が可能です。

 です。肩ブロックは力コブまで一体で、前後貼り合わせ。上腕はワンパーツ成形で筒状ポリキャップを内蔵、肩ブロックとヒジ関節を上下から差し込みます。HGUCアッシマーではヒジ上でヒネっていましたが、今回は肩ブロックの下でヒネる分割に変更。シリンダーとヒジの連続性が感じられる、より自然な構成だろうと思います。



 ヒジは、ジョイントパーツを左右からハサミ込み。上下とも後ハメ可能で、前腕側のポリキャップでも可動する二重関節になっています。



 前腕は、左右貼り合わせて内側の面を取り付ける3パーツ構成。HGUCアッシマーではスライド&フタでロック式だった手首の収納は、着脱式に簡略化されました。頭部や肩アーマーもそうですが、平面部と側面のカーブ部分でパネル分割してある解釈が、航空機らしいキャラ性に似合ってるかも。

 手首は左右とも、穴開きゲンコツと穴なしゲンコツが付属します。



 バックパックは、背面パーツにジョイントで接続してあります。MA形態では上半身と一直線になっていますが、MS形態では180度起き上がって背中に密着。HGUCアッシマーでは突起がスリットと噛み合ってロックしていましたが、今回は背中側に引き出し式のジョイントを仕込んであります。バックパック下の回転折り畳み式スラスターは、中央の仕切りごと後ハメ出来る親切設計。変形時に動かし忘れる事が多いので、みんなも気をつけよう!



 バックパックの左右には固定式のアームが有り、2パーツ貼り合わせの縦長ユニットを吊り下げています。バインダーと言うか、AMBAC肢と思って良いのかな?MA形態では機体後方に伸び、搭載MSが足を乗せるのに丁度良いステップになります。途中で可動しそうなデザインながら、ハネ上がった位置で固定式となっているのも、載せたMSのズリ落ち対策でしょうか?先端にはC字形ヒンジで可動フィンを取り付けます。



 武装です。ビームサーベルは2本付属。ツバとグリップの2パーツを連結する構成で、クリアーのビーム刃が2本付属します。ヒザの突起裏から取り出すという設定ですが、キットでは収納状態は再現されず残念。これ、収納したまま使えたらビームひざ蹴りも出来るし、MA形態でも役立ちそうですね。



 ムーバブルシールドバインダーは、表裏2パーツの貼り合わせ。腕へのジョイントパーツが前後スライドして位置調整が出来、劇中同様の回転も可能です。先端のビームライフルは、銃身+銃口の2パーツ構成。説明書ではギャプランから継承された装備と指摘されています。空力的に馴染む形にアレンジしてありますが、戦闘時にはギャプラン同様に動いたりするのかな?フィン状の後端を見ると、スラスターも兼ねているのでしょうね。



バストライナーみたいに遊べないかなー?と思って試してみました。ロトにピッタリのサイズです。

 ところで、バインダー後部裏面のレール状の部分には、ビームサーベルの幅がピッタリと収まります。(ドムさん、情報ありがとうございます。)余りパーツを出したくない人はここに収納するも良し。トンファ風に装備させるのも楽しいですね。



 飾り台は、角度違いの支柱2本が付いた、おなじみの物が付属。ただしMA形態で飾る場合は先端の細ピンをアダプターで隠し、MGで多用される太いピンに対応したサイズの穴としてあります。これは搭載MSと合わせて2体分の荷重を支えるための強度対策。MA側には、露出したウエスト回転用の穴にジョイントを取り付けてから支柱に接続します。



 MA形態への変形です。ウエストで上下半身を一旦分離、胸板を引き出して左右に開きます。頭部カバーを前後に引き出し、首を横にヒネります。手首を取り外した腕をボディに密着させて肩アーマーを閉じ、180度倒したバックパックと頭とで円盤を作ります。バックパック左右のユニットは後ろに伸ばしてやりましょう。

 胸からコクピット(?)を取り外し、代わりに外しておいたを接続します。 を後ろに伸ばしてツマ先を閉じ、フロントスカートを前方へ起こしてモモのインテイクを露出します。股間のランディングギアを前に向け、ムーバブルシールドバインダーを反転すれば完成です。



変形途中で分解した状態の例。(変形の手順には個人差があります。)「いくぞみんな、合体だ!」

 MSを載せる場合は、機体上面に短い飾り台の様なジョイントを追加し、フンドシ下に接続する事が可能。これは画期的なアイデアで、モデルが傾いてもズリ落ちないため、旋回や急上昇のシーンも簡単に再現出来てしまいます。いっそ実機でも採用してしまえばいいのに。肩アーマー上面には、搭乗MSに握らせるグリップをオプションで取り付ける事も出来ますよ。



 組立時間は1時間45分でした。サイズ的にもデザイン的にも、合体ロボのボディになりそうな雰囲気ですね(気のせいです)。アッシマーで一度確立されたギミックながら最新のポリキャップを組み込んで再設計されたキットは、実機の境遇に似てる様な似てない様な。その辺りにも注目して作り比べてみると楽しいんじゃないかと思います。


 おまけ

 もう一ヶ月が過ぎようとしていますが、去る7月28日、たまゆらファンの精神が形になった様なシュール(中の人:談)なイベント「ももねこ様祭り」が竹原駅前商店街「あいふる316」で開催されました。ヨメとで連れ立って、朝早くから行って来ましたよ。



 このイベントの面白い所は、アニメのイベントと言うよりも、アニメの1キャラクター(しかも謎の猫)のイベントであるという事でしょうね。地元に石像が設置され、ボーカルアルバムに盆踊り風の音頭が収録され、やったら楽しいだろうなと漠然と思ってたイベントが、まさか現実になるとは。このイベントに合わせて振り付けも決まってアニメで公開されるとか、やり過ぎ感がたまりません。残ってる事と言えば、未来人が本物を作る事くらいですか?



 商店街の交差点にステージが組まれ、石像のももねこ様が祭壇に祭られて、厳かな雰囲気がかえっておかしみを誘う「供物奉納の儀」からプログラムがスタート。その後は声優の儀武ゆう子さん・福井裕佳梨さんのトークショー、ひょうきん懺悔室のパロディで、ももねこ様に自分の罪を懺悔する観客参加コーナーと続きましたが、神事もパロディも、ももねこ「様」だから成立してるんですよね。野良猫に過ぎないももねこを、劇中で呼び捨てにしていたらこんな事にはならなかったと思われます。「様」を付けた監督のセンスに唸らされる、これもたまゆらの素敵な不思議なので〜。

 イベントの最後は、みんなで踊る「ももねこ音頭」。振り付けの公開が直前だった事もありマスターしてる人は僅かでしたが、儀武さんのレクチャーが素晴らしく、市職員有志の方々が良いお手本になったりして、皆がだんだん上手くなる様子も楽しかったですね。



 公式グッズの販売も行われ、ももねこTシャツ、ハッピ、手ぬぐい等、イベントに合わせた新作が用意されました。写真は公式グッズの一例、お守り(左)と千社札5枚セット。お守りが作られるなんて、まさに守り神扱い。



 加えて地元の皆さんに自由にキャラクターグッズを作って売ってもらえる様、ももねこに限って当日の版権をフリーにするという、面白い試みも行われました。ももねこ弁当や、屋台のももねこ焼きそばを買うと付いてきたのが、たまゆら箸。使わず持ち帰れる様に、普通の割り箸も付けてくれてたのが本末転倒な気がするけど、コレクターには有りがたいですね。単品での発売も行われました。



 何が当たるか分からない、くじ引き方式での販売もありました。左はカラーももねこくじで当たった赤ももねこ様。右は、買い物したお客さんに無料で配られたマスコット。お店をたくさんのディオラマで飾っておられる、お好み焼き「青鈴」さんの作です。



 圧倒されたのが、モード大岡さんの労作、石の置物。セロテープの幅ほども無い小石に手描きで、こんなにたくさん!1つ10円だったので、10個以上は買いました。選ぶのも楽しい!モード大岡さんはTシャツも販売されていて、しかも、店内の売り物・着てきたTシャツどちらでも好きな場所に好きなサイズのイラストをその場でプリントしてくれる、「わんおふ」(あえて言ってみましたー)感覚がナイスでした。



 公式では出来ない様な悪ノリ・・・遊び心たっぷりのグッズもいっぱい。左は、「ウォー○ーを探せ」の要領でビー玉の中からももねこ様を探す「この中に一人、ももねこがいる!」。1つだけに油性ペンでももねこを描いただけのビー玉セットじゃないですか!こんなの誰が欲しがるんですか・・・ボク以外に(笑)。真ん中はももねこ虫めがね。ももねこ様越しに物が大きく見えます・・・って、こんなの誰が(略)今思いついたんですけど、ハロ越しに物が大きく見えたら便利でしょうね。一攫千金の予感が(無理)!って言うか、105円で仕入れて手間かけた上で、100円で売ってますよね多分。こういうの大好きです。右は文具のイマイチさんの、ももねこ様しおりセット。こういうカッチリしたのも好きです。



 ももねこ様風船、50円。油性ペンがあれば何でもももねこ様グッズになるカオス空間の楽しさ!公式と同じイラストがプリントされた帽子が1000円で売られている向かいで、油性ペンイラストが入った300円の帽子も売られていたりして。その一方で、ガラス細工の超高級マウスパッドとかステンドグラスとか、お宝と呼べそうな逸品もありました。



 右は、ももねこ吐息。懸命な旅行者は空気が入ったお土産缶詰だとお気づきの事でしょう。こういう物に限って凝ったラベルなもんだから欲しくなって困ります。左は、ももねこ様のうんち。何かと思ったらカリントウでした。もちろん、らしく見える様に特別に作られています、多分。



 猛暑の中で並んでいて嬉しかったのが、たまゆらまんじゅうの末広堂さんの「ももねこ様アイスもなか」。この日1日だけのための焼印、中身のもも色アイスも、多分この日のための物。(普段は抹茶とバニラだった様な記憶が。)冷たいお茶も勧めて下さって、ありがとうございました。

 てな感じで出来事とグッズのごく一部を羅列してみましたが、1日だけなのが惜しい、夢の様な空間でしたね。現地・竹原の方々が前面に出て下さってる事が嬉しく、ファンイベントとしても、ちょっと珍しい物だったんじゃないかと思います。物販イベントとしても絶妙で、作品やキャラが、舞台になった町に愛されている様が感じられました。もし版権をファンに対してオープンにしてたら、全然別の物になっていたでしょうね。(そういうのも嬉しいけど、別の場所でも構わなくなってしまいそう。)アニメ史と地方史に残る一日に立ち会えた気がします・・・と言ったら言い過ぎでしょうか?

 ももねこ音頭 PV

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