健さんの
プラモコラム

その406
 HG ビギニングJガンダム&
 ビギニングDガンダム
の巻

 HG 1/144
 GPB−X80J ビギニングJガンダム
 バンダイ
 ホビージャパン連載「模型戦士ガンプラビルダーズJ」に登場
2011年12月発売 税別初出価格1600円

 HG 1/144
 GPB−X80D ビギニングDガンダム
 バンダイ
 電撃ホビーマガジン連載「模型戦士ガンプラビルダーズD」に登場
2011年12月発売 税別初出価格1600円



 アニメ3話だけで終わるのは惜しいなあ、と思っていたガンプラビルダーズですが、模型誌2誌で外伝の連載がスタート。それぞれに誌名のイニシャルを冠した主役機が用意されました。第一報を聞いた時は、ある日突然ライバル誌が乗り込んできて決闘を申し込んだり(フィクションです)しないかと期た・・・ガクブルしたんですが、そんな事は無い様子。改造作例をじっくり見せるという点では模型誌にもってこいの企画であり、今後が楽しみです。そしてまたアニメが作られるきっかけになれば嬉しいですね。一番下の甥っ子なんか、ガンダム本編よりもガンプラビルダーズの方が気に入ったみたいですし。

 てな訳で、新年の始まりはビギニングから。2体まとめて紹介してしまいましょう。新規部分を中心に紹介していきますので、変更ない部分については「その362 HGビギニングガンダムの巻」を参照下さい。



 まずはビギニングJガンダムから。頭部は、マスクにアゴをセットし、前後分割のヘルメットと側頭部で囲みます。デザインは変わってもパーツ構成はビギニングからそのまま引き継いでますね。ついでに元の頭も余りパーツとして引き継いでいるので注意しましょう。ボクはパーツナンバーを良く確かめずに元の頭を組んでしまい、アゴやアンテナを分解する羽目になりました。



 ビギニングJの新規パーツは基本的に丸みを帯びたデザインで構成されていて、側頭部には、後ろに伸びた耳の代わりにを配置。ジャパンに因んで、日の丸からイメージした物でしょうか?



 ボディは、基本的にビギニングと同一。の張り出しが新規パーツになっていますが、やはり丸みを帯びたデザインです。ビギニングDとの違いを出すにあたって、による接近戦を主体にしたビギニングJの方を、引っ掛かりの少ないデザインとしてあるのは、理に適っている様に思います。



別売のアクションベースを使用しています。
このキットにはアクションベースは付属していません。

 は、従来のフレームに新規デザインのスカートを取り付けてあります。フロントスカートとリアスカートは、切り離せばボール接続にも出来る一体可動式。表面の黄色い三角パーツはビギニングの物を流用しています。上下に追加された棒状の部分が腰フレームに干渉するため大きく動きませんが、左右切り離せば干渉を避けて大きく動く様になります。切り離したくない人は、股を開き気味にしてスカートの横からモモを上げる様にすると、より大きなポーズが取れますよ。軸可動式の股関節は、こんな時に便利ですね。

 前後のフンドシは従来パーツを使用。前部左右に貼り付けるパーツを新規デザインにして違いを付けています。股関節は前後スイング式、フンドシ下にはアクションベース対応の取り付け穴が開いています。



 です。股関節は、ポリキャップをハサミ込んだ3軸可動タイプ。ビギニングでは球形でしたが、今回はモモと連続性のある、角ばった形状としてあります。と同時に、この部分で脚の長さを延長してありますね。モモとヒザ関節はビギニングの物を使用。ヒザ正面と側面のアーマーは、円の部分で噛み合う分割で、関節に固定してあります。



 スネは、ヒザと足首の関節をハサミ込んでの前後貼り合わせ。ビギニングに似たデザインですが、フクラハギにスラスターが追加してあります。さらに大きな違いは、スソに固定する形で足首アーマーが付いている点ですね。多軸式の足首関節を引き出した時に、周囲を覆う事で少しでも隠してやろうという意図でしょうか。何しろ元キットは、足首を引き出すと足首前部アーマーが一緒に付いていってしまう仕組みでしたからね。キットの特性に合わせた改変なのでしょう。



 足首は、ビギニングのパーツを流用。はランナーの都合で新規パーツになりましたが、形状は同一の様です。甲に被せてあるアーマーは新規デザイン。足首アーマーに隠れているため、スネとの連続性にとらわない造形となっています。



 肩アーマーは、肩ブロックをハサミ込んでの前後貼り合わせ。側面には可動式のサイドアーマーが有るんですが、内側に動いた時には腕に密着してしまい、引き出しにくくなってしまいます。肩アーマーを回してなで肩にすれば、大抵の場合は起き上がってくれて解決しますが、あと少し長くしてあるか、内側に動き過ぎない様にストッパーが付いていると良かったかも。



腕に密着してしまったサイドアーマー。時にはヒネリ可動部に入り込んでしまう事も。

 です。肩ブロックは股関節同様、球形から角ばったデザインに変更。上腕は、細い腕を細切れの装甲で覆う複雑なデザインから、シンプルな角柱に変更されました。ヒジ関節は従来の物から変更されていないんですが、筒状の上腕が被さって露出が減ると、ずいぶん違って見えますね。

 前腕は、ヒジをハサミ込んで左右を貼り合わせ、従来と同じ手首アーマーを取り付けます。新規デザインながら、ヒジアーマーの内側はヒジ関節パーツがピッタリと塞いでくれてスキが有りません。



 手首は、左右のリアルな穴開きゲンコツ(剣持ち手)、右の銃持ち手、左の穴無しゲンコツが付属します。左の剣持ち手は二刀流で構えるために追加された物ですが、ビームライフルにフォアグリップが付いてる訳ですから、本来なら兄弟機全てに付けて欲しいオプションですね。



 バックパックは従来の物と同一。その左右には3連サーベルホルダーに代わって、アーム状のソードホルダーが付きます。肉抜きはトラス状で、あまり気にならないデザイン。このテの武装では珍しく角度が付けてあり、背負ったソードがハの字になるのが良いですね。シルエットが単調にならずカッコイイです。



 武装は、ビギニングと同じビームライフルとシールド、ビームサーベルが付属。サーベルは6本付属し、シールド裏に装備する3本一体成形された物や、3本まとめて右手に持った物も付属しますが、ビーム刃が1本しか付属しないため、5本は余りパーツ扱いになっています。もちろん他キットからビーム刃を拝借して、両手に持たせてもOKですね。



 この他、独自の新規武装として、バーニングJソードが2本付属します。真っ直ぐ垂らして地面に着かないギリギリの長さで、グリップ上の太い部分のみ2パーツ貼り合わせ。筒状のジョイントパーツでグリップエンドを連結する事も出来ますよ。



 続いてビギニングDガンダムです。頭部はビギニングJと同等のパーツ構成で、チョンマゲとが後ろに伸びたデザインは、よりビギニングに近い印象。でも良く見ると、後頭部のフチだとか、あまり装飾的でない部分までデザインを変更してあるんですね。耳の裏側に肉抜きが無く、ツルンとしているのが何だか寂しく感じるのは、慣らされてしまっているんでしょうか(笑)。



 ボディは、やはり胸の張り出しだけ新規パーツを使用。ハッチ(?)やエリ前の部分はシールで色分けに対応しています。円や丸みを多用していたビギニングJに対して、ビギニングDは角ばった形状で構成。胸の張り出しも角ばった物になっていて、兄弟機に比べて居住性はかなり良さそうです。(乗らないんですけども。)



 は、今回も共通フレームに新規のスカートを取り付けます。フロントスカート・リアスカートは、三角の上下にプレート状の張り出しが付いたデザイン。フロントスカートは左右切り離さなくてもフレームに干渉せず、ほとんど反転するまで大きく起こす事が出来ます。リアスカートもビギニングJの2倍程度まで起こせますね。フンドシ前後は従来の物ですが、フロント側面にインテイクを貼り付け。スカートとの間にスキが無く、より平均的なガンダムに近いイメージに。逆にサイドスカートはボールジョイントの前後を覆い隠しておらず、兄弟機の中で一番オープンな印象です。



 です。股関節とモモ、ヒザ関節はビギニングJと共通。ヒザアーマーは、側面パーツとモモ・スネの三角プレートとの位置関係が上手く出来ていて、ヒザを曲げた時、外装同士を連結してあるかの様な、面白い動きをしてくれます。スネは新規デザインで、フクラハギ後部の張り出しを別パーツ化してあります。



 足首アーマーは左右貼り合わせで、角ばったデザイン。足首は、ビギニングやビギニングJと同一形状の様ですが、甲に被さるアーマーが角ばったデザインで、より密着した配置になるため、一見するとアーマーに覆われていない大型化した足首の様にも見えますね。



 肩アーマーは、前後貼り合わせ。ビギニングの物に似ているものの、上面を覆ってあり、よりスタンダードな印象に近づいた感じですね。ビギニングJの様なサイドアーマーは有りませんが、肩ブロック自体が横に張り出し、固定式アーマーの様な印象に。逆に前後幅は詰めてあり、ボリュームとしてはビギニングJよりスリムな印象。上腕も、同じヒジ関節を使いながらコンパクト化してあります。アーマー類など装飾的な部分だけでなく、体格に関わる部分まで機体ごとに変えてあるとは、面白いバリエーション展開ですね。



 前腕は、左右を貼り合わせてから甲アーマーを取り付け。手首アーマーは従来の物を使っています。角ばったヒジの張り出しに丸っこい裏面パーツが入っていて、コーナーにスキマが出来ているのはご愛嬌。ヒジ側面のプレートはヒジ関節と同形で、入り組んだ形状を前腕と一体化させて自然に見せています。腕を上げると(あるいは肩アーマーを倒すと)前腕が肩アーマーに上手く収まるので、これを利用して変形出来ないかな?なんて思ったりします。

 手首は、右のリアルな穴開きゲンコツ、右の銃持ち手、左の穴無しゲンコツが付属します。同じ金型を使ってるんだから、ビギニングJ用に彫った左の穴開きゲンコツも付けてくれればいいのに・・・ブツブツ。



 バックパックは、従来と同じ物を使用。その左右には、ハイパーDサーベル用のホルダーが配置してあります。ビーム刃取付穴を使った接続で、ツバの上下をコの字形に覆ってあるのは周り止めの意味なのでしょうが、転倒時に根元を保護する意味でも歓迎ですね。これで十分かは分からないので、むやみに転倒させない様、箱に保管する場合はサーベルを外す様、ピンに負担をかけなう様にしてやると良いでしょう。

 武装は、従来と同じビームライフル、ビームサーベル、シールドの他に、ハイパーDライフルとハイパーDサーベルが付属します。ビームサーベルは手首と一体の、3本まとめて握った物のみ使用して、単独成形された6本は余り扱いになっていますが、これはシールド裏のサーベルが3本一体で着脱する様になっているため、整合性を図った物でしょう。付属のビーム刃を使ってビームサーベルを持たせる事は可能です。



 ハイパーDライフルは、左右2パーツの貼り合わせ。設定では中央部が青いんですが、白一色で成形されています。

 ハイパーDサーベルは、グリップとツバの2パーツを連結してあり、従来のサーベルよりも大型です。ライフルとサーベルという基本装備が大型化し、デザインもリアル寄りになった事で、兄弟機の中でもガンダムらしいスタンダードな印象の機体になりましたね。

「負けたら本誌の別冊付録になってもらうぞ」「おまえこそ!」

 組立時間は、2体とも1時間20分程度でした。手に取るまでは装備と装飾の変更だろうと思っていたんですが、プロポーションに関わる部分まで新しくなっているのは意外でした。アップデート的(あるいはプラモ補正的)な狙いを持ったバリエーションでもあるのでしょう。それに、「モモを何ミリ伸ばしました」なんて言うのは実際のガンプラ製作でも良く見かける改修ポイントで、いかにもプラモの話らしくて面白いですね。



左から、HGビギニングガンダム、HGビギニングJガンダム、HGビギニンDグガンダム。

 歴代ガンダムの中でもクセのあるデザインのビギニングですが、このJやDではよりスタンダードなガンダム像に近づいた様に思います。手を加えて自分だけのビギニングを作るなら、この2体をベースにすれば、しっくり来るかも。残りのアルファベットからイメージを膨らませて、チャレンジしてみるのも面白いかも知れませんね。

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