健さんの
プラモコラム

その404
 HGUC ドラッツェの巻

 HGUC 1/144 MS−21C ドラッツェ
バンダイ
 「機動戦士ガンダム0083 スターダストメモリー」に登場
2011年11月発売 税別初出価格2000円



 飾り台の付いたキットはいくつも有りますが、飾り台が不可欠なキットというのは、あまり多くない気がします。ジオングだって机に直接置けてしまいますし、基本的に戦艦やMA、サポートメカくらいでしょうか?ポーズが取れる方が見せ場が増えるし、他のキットと絡ませやすいし、なかなか順番が回って来にくいとは思うんですが、そこへ昨今の宇宙物ラッシュと宇宙キター!ですよ。今出さないで、いつ出すんです?ってなもんです。ついでに腕のモジュールも2種類セット。この機会にEX−SガンダムBst型も出しましょうよ、などと訴えつつ、キットに目を通していきましょう。



 頭部は、左右貼り合わせてオデコを被せる3パーツ構成。モノアイシールドは楕円形で、さらに側頭部から後ろにも伸びているため、頭部本体と一体で成形され無可動。色分けとモノアイの再現はシールで対応しています。

 は、おなじみのポリ製ダブルボールジョイントにプラパーツの首を継ぎ足した3重関節。上端は頭部にハサミ込んだポリキャップに差し込んであり、上下スイングします。本来は丸モールドの所が可動軸なのだろうと思いますが、前傾姿勢で前を向ける様に、後ろ寄りに軸位置を配置。もっとエリが高い方が設定に近付いたと思いますが、元がザクである事を考えると、低い方がそれらしい気もしますね。



 ボディは、首・肩・股関節用のポリキャップをハサミ込んでの前後貼り合わせ。胸からフンドシまで一体で、ウエスト可動は有りません。完全な宇宙用で脚も廃止してあるし、バックパックとリアスカートを支柱で接続してあるので、実機でもウエスト可動はしない想定になっているんじゃないでしょうか。ウエスト内部を固定式のフレームに置き換えれば、コストも下がると思いますし。

 胸板は別パーツ化してあり、正面から取り付け。除外可能なランナー構成になっていて、装飾が施されたパーツに置き換わったユニコーンVerの発売(通販)も決まっています。ウエストの動力パイプは横から取り付け。バックパックの低めの位置に接続してあるため、F2ザクよりも緩いカーブになっています。



後にグレーに塗装されて劇場版Zに登場、さらに胸と袖に装飾を追加してガンダムUCに登場。0083のラストでアクシズに拾われて生き延びたデラーズ兵が少しは居た、という事ですかね。見ていて多少救われた気持ちになる再登場です。

 フロントスカートとサイドスカートは、完全に無くなった訳ではなく、短くカットしてウエストだけは覆っている様ですね。キットではボディと一体で成形されています。リアスカートは固定式。背中と一体で成形されています。

 股関節軸は、フンドシの下半分ごとスイング可能。バーニアを取り付けるため前後に長いパーツになっていて、最小限のサイズに抑えてある他キットの上半身とミックスする事は難しそうです。下面の飾り台取付穴はスリット状で、アッシマーと同形の飾り台が付属します。



F2ザクの下半身を移植したところ。スイング式股関節の前後にスキマが出来ます。

 股関節はボールジョイント。筒状の2パーツを連結したドラムにポリキャップを内蔵し、脚の代わりにプロペラントタンクを兼ねたスラスターユニットを取り付けます。ドラムは開脚しやすい様に、内側を斜めにカットしてあります。

 スラスターユニットは、ノズルをハサミ込んでの左右貼り合わせ。股関節のドラムには後ハメ可能です。同一ランナー2枚を使った左右共通の造形になっていますが、設定では内側の側面スラスターが塞いであるので、こだわりたい人は市販の丸パーツでフタをしても良いかも。このユニット下面とフンドシ前部にはランディングギアが内蔵されているという設定ですが、キットでは省略。まあ、無重力での駐機状態って、いま一つ良く分からないんですけども。



 です。肩関節は前に引き出せるポリキャップに、ボールジョイント式の関節軸を接続。設定上同じボディを使っているF2ザクとの統一感を出す意味でも、ポリキャップをプラパーツで覆う構成を引き継いであれば良かったのかも知れませんが、肩アーマーどころか外装まで取っ払った肩ブロックに対して、メカ色の関節部分が大きくなってしまうという判断が有ったのかも知れませんね。

 肩ブロックは、ポリキャップをハサミ込んでの前後貼り合わせ。外装の無いメカむき出しのデザインで、スラスターポッドに接するマウントアームや上に伸びたロックアームまで一体で成形されています。設定ではスラスターポッドに接するコネクターからケーブルが出ているんですが、キットでは省略されています。肩関節だけでは腕を横に大きく上げられないんですが、ボール可動と併用すれば、ポージングに困る事は無いでしょう。関節周辺を切り欠かず(デザイン的に切り欠けないのかも知れませんが)メカっぽい雰囲気を損ねていないのが嬉しいですね。



 球形のスラスターポッドは、ポリキャップを仕込んでおいて2パーツを貼り合わせ。肩には丸ピンで接続しますが、ロックアームがクボミに入り込むので向きがズレる事は有りません。残念ながらビームスパイクは付属せず・・・あ、タイタスと間違えてました(笑)。

 上腕は筒状に成形。肩とヒジから伸びたフレームが中で連結してあります。ヒジは、薄型ポリキャップをハメ込んだ可動パーツを左右からハサミ込み。上腕から前腕まで、腕は全体的にF2ザクよりも小さめ・細めに造形してあります。設定では同一の物なんですが、あまり強そうに見えないイメージを優先してあるんですね。・・・とか言いながら最近、軽量ボディでスピード勝負を仕掛けるスパローの強さを見ちゃったからなあ(笑)。



HGUCドラッツェの腕(左)とHGUC F2ザク(右)の比較。ボリュームの違いに注目です。ついでに頭部もF2ザクの物に交換してあります。

 前腕です。左腕は、手首のポリキャップとヒジ関節をハサミ込んで、甲と内側の外装を貼り合わせ。F2ザクでは手首のポリキャップをプラパーツで覆ってから仕込んでありましたが、今回は細めの造形という事もあって、直接ハサミ込み。同じ前腕パーツがもう1セット付属していて右腕も同様に組む事が出来ますが、こちらはガトリングガンを持たせるための選択式パーツです。

 一般的な右腕は、3連40mmバルカン砲に換装されたタイプ。デザイン的には左腕と同様、外装を前後分割してある様ですが、キットではモールド方向の都合から左右貼り合わせとしてあります。センサーとマガジンは一体で成形。砲口は筒状で、前から取り付けます。設定では先端内側に3門の発射口が描かれているんですが、キットでは穴の深さを優先し、内側のディテールは省略してあります。



 組み立てはヒジ関節をハサミ込んでの貼り合わせで、分割ラインを消したいなら接着してしまう必要が有ります。完成後も2タイプの腕が交換可能だと楽しかったと思うんですが、見送られたのはポリキャップの数に余裕が無かったからでしょうか?荷重も大した事ないので、ポリキャップ無しか、手持ちの余りポリキャップに置き換えられるヒジ関節が、もう1セット入っていたら良かったかも。

 手首は、左の平手と右の武器持ち手が付属します。平手はF2ザクにほぼ準じた造形ですが、ディテールに若干の違いがあります。武器持ち手は、保持用スリットの規格はF2ザクに合わせてありますが、手首関節に角度が付けてない点が異なります。F2ザクとドラッツェで武器を貸し借りする場合は、手首ごと交換し、手の甲を付け替えてカラーリングを合わせると良さそうです。



HGUCジムカスタム(右)との比較。

 バックパックは、表裏2パーツを貼り合わせて箱状の本体を作り、上下面を取り付けます。メインバーニアは極小ボールジョイントで可動式。中央の3連バーニアは、裏面パーツの一部を表面に露出させて再現してあり、一段引っ込んだ様子をクッキリ造形してあります。その上にある四角い部分は、ドッキングラッチだそうです。

 アンテナは基部ごと別パーツ化してあり、突起で差し込んで取り付けます。説明書ではバックパック左右に有るのはスタビライザーと解説されていますが、資料によっては放熱板となっていますね。多分2つの役目を兼ねているんでしょう。球体ポリキャップを使った後ハメ式。グリグリ可動するので、脚の代わりのスラスターユニットとのバランスを見ながら、ポジションを調整してやりましょう。



 武装です。シールドはワンパーツ成形。裏面に固定式のビームサーベルを取り付け、アダプターを介してヒジに接続します。ガトリングガンを持ちやすい様にするためか、手の甲が隠れるギリギリのサイズまで小さめに造形してあります。

 裏面にはエネルギーCAP+小型ジェネレーターが有り、動力パイプでビームサーベルに接続してあるんですが、ヒケ防止のためかモールドの厚みを抑えてあり、迫力はイマイチ。裏面を別パーツ化すれば立体感は出るのでしょうが、薄さが魅力だとも思えるので、ベターな選択だったかも。裏の放熱板まで含めて、ザク系であるこの機体でサーベルを運用するのに欠かせない装備だった様です。凝りたい人は手を加えてやると見せ場になるでしょう。



 シールド用のアダプターは、腕をコの字に囲う形状で、2方向にピンが有り取付面が選べるタイプ。シールド裏で回転も出来ます。クリアーのビーム刃は、予備を含めて2本付属します。

 ガトリングガンは、フォアグリップまで一体のグリップを左右貼り合わせの本体でハサミ込み、砲口とセンサー前面を正面から取り付けます。グリップには武器持ち用の右手に対応した突起が有り、頑丈に保持。説明書ではF2ザクに持たせた例も紹介してあります。



ガトリングガンをHGUCギラズールに持たせてみたところ。

 飾り台アッシマーと同一形状ですが、クリアー成形してあります。支柱の角度も形もスラスターユニットに似ていて紛らわしいので、これは嬉しい配慮ですね。アッシマーに使いたい人は、余り扱いになっている付属パーツも取っておきましょう。余ったゲンコツをベース裏に収納すると、透けて見えてしまいますが(笑)。



別売のアクションベースを使用しています。
このキットにはアクションベースではなく専用の飾り台が付属します。

 組立時間は55分でした。下半身のポーズが限られるデザインですが、スラスターユニットの向きがそのまま推進方向を意味するので、予想に反して躍動感を感じさせてくれます。ユニットと顔の向きで旋回の様子を表現するのも楽しいですよ。飾り台の支柱長さが限られているので、より垂直に立ち上がったポーズで飾りたい人は、アクションベースを利用すると良いですよ。

関連記事

その337 HGUCF2ザクの巻
その42 MG F2ザクの巻
その24 1/550デンドロビウムの巻
その35 HGノイエジールの巻
その47 HGヴァルヴァロの巻
その36 HGUCドムトローペン サンドブラウンの巻
その13 HGUCフルバーニアンの巻
その180 HGUCガンダムGP02Aの巻
その252 HGUCザクU改の巻
その387 HGUCジム改の巻
その391 HGUCジムカスタムの巻
その392 HGUCジム改スタンダードカラー&ボール改修型の巻
その144 HGUCアッシマーの巻

 2011.12.16 健 竹史

  

HGUC ドラッツェ
ROBOT魂 グフカスタム
機動戦士ガンダムUC 4 [DVD]

  

HGUC F2ザク ジオン仕様
HGUC F2ザク 連邦仕様
機動戦士ガンダム 0083 STARDUST MEMORY vol.1

  

コスモフリートコレクション 機動戦士ガンダムACT7 0083編BOX
HGメカニクス 18550デンドロビウム
B-CLUB 1/144 ジオン公国軍 ガトル戦闘機

  

ホビージャパン 2012年 01月号
電撃ホビーマガジン 2012年 01月号
モデルグラフィックス 2012年 01月号

  

ガンダムエース 2012年 01月号
ガンダムセンチネルRPG
週刊 ガンダム・パーフェクトファイル 2011年 11/29号

  

仮面ライダーフォーゼVOL.1【DVD】
清水富美加 Popping Time [DVD]
仮面ライダーフォーゼの教科書

  

ES合金09 ガイキング
ES合金10 ライキング+バルキング
コスモフリートコレクション ACT6 BOX

  

カーズ2 DVD+ブルーレイセット
化物語 Blu-ray Disc Box
ピタゴラ装置DVDブック(3)

  

figma 侵略! イカ娘
figma ファイアボール チャーミング ドロッセル
初音ミク HSP ver

  

貼るホッカイロ 30入
東ハト すっぱい暴君ハバネロうめぼし味 12袋
プレイステーション ヴィータ 3G/Wi‐Fiモデル クリスタル・ブラック

[HOME]

inserted by FC2 system