健さんのプラモコラム　その３７５・ＨＧＵＣ　ジェガン（エコーズ仕様）の巻

健さんの
プラモコラム

その３７５
　ＨＧＵＣ
　ジェガン（エコーズ仕様）の巻

　ＨＧＵＣ　1/144
　ＲＧＭ－８９Ｄｅ　ジェガン（エコーズ仕様）
　バンダイ
　「機動戦士ガンダムＵＣ」に登場
２０１１年４月発売　税別初出価格１６００円

　ガンダムＵＣ第３話、良いですねえ。繰り返し見るだけでは足りずに、ＴＶ画面で見れない時もイヤホンでセリフだけ聞きまくったりして、ＤＶＤプレーヤーかパソコンどちらかに、半ば入れっ放しの状態ですよ。このエピソードにハマった人、ボクの周囲だけで何人もいる様ですが、そんな貴方の必携アイテム、ロトの大きなお友達、エコーズ仕様のジェガンが登場であります。これでパッケージに「このキットにダグザさんは付いています」とか書いてあったら通常の３倍は買ったんですが、残念、フィギュアは付属せず。

　今回はＨＧＵＣジェガンのバリエーションキットという事で、変更点を中心に紹介していきましょう。共通部分については「その３０８　ＨＧＵＣジェガンの巻」や「その３３４　ＨＧＵＣスタークジェガンの巻」を参照下さい。

　頭部は、クリアー成形のゴーグルとアゴをノーマルジェガンと共用。マスクまで一体成形されたヘルメットに、首の軸受けと一体のうなじパーツを下から取り付けます。左右の耳は別パーツ化してあり、横から取り付け。ここは可動式バイザーの基部という設定で、左側にはアンテナも付いています。

　今回の目玉、可動式バイザーは、必要に応じてオデコの通常位置から下がってきてゴーグルを覆い、狙撃精度や索敵能力を高める装備です。キットではポジションごとにパーツ化してあり、差し替えで可動を表現しています。４つの目は、表面まるごと１枚のシールを貼って色分けに対応。実機のバイザーはオデコと分離しているらしく、一緒に動く仕組みではない様です。バイザーが上下どちらのポジションでも頭頂部カメラはオデコに隠れる配置となっています。

　ボディは、ノーマルジェガンと共通の物に、増加装甲を被せてあります。増加装甲は胸の正面を覆う形で、コクピットハッチ用の突起を利用して取り付け。胸の上面は覆われていないので、肩関節の引き出し機構は生きています。この装甲が分離出来るのかは知りませんが、通常のハッチも余りパーツとして付属しています。

　ウエストは胸と一体で成形されていますが、この機体は胸と別色のカラーリング指定となっているので、再現するには薄茶色（エリ等と同色）で塗装してやる必要が有ります。

　腰は、ノーマルジェガンと同じ股関節パーツを、新規のフンドシパーツで前後からハサミ込み。特に後ろから見ると分かりやすいんですが、（設定画はともかく）ＨＧＵＣジェガンのフンドシは下に行くほどすぼまった形になっています。今回は幅に変化の無いフンドシで、よりガンダムに近い印象ですね。スタークジェガンのスカートを外した状態、つまりＤ型本来の形という事なのでしょう。

別売のアクションベースを使用しています。
このキットにはアクションベースは付属していません。

　スカート自体は無いので、基部はフンドシと一体の無可動となっています。可動のためのスキマも必要無いので、正面が垂直で単調な造形になっていたスタークジェガンの腰骨と比べて、傾斜や面取りの表現もしてあり、スカート取付時に隠れると思われるディテールも再現。フンドシ後部には、リアスカート増設用の基部らしき表現も入っています。

　フンドシ上面のエンブレムは、ノーマルジェガンやスタークジェガンが縦長のＶ字だったのに対して、今回は横長のＶ字になっています。小さい印象なので、もうちょっと横幅いっぱいに大きく造形してあっても良かったかも知れません。エンブレム取付面の傾斜もノーマルジェガン・スタークジェガンと異なっていて、フチ部分も新規パーツ。ここは設定でも差を付けてあるのか、表現の違いによる物なのか、どうなんでしょうね。

　サイドスカートは、ノーマルジェガンと共通。右腰にビームサーベルを、左腰にハンドグレネードを収納しています。

実際は、サーベルを使う様な接近戦ではバイザーを上げるんでしょうね。バイザーを下げてたら、どこを見てるか分からない感じが出て面白いと思うんですけど。

　脚は、モモから足首まで全てノーマルジェガンと共通。厳密に言うと、このＤｅ型やＤ型、スタークジェガンの場合は、スネの前後分割位置辺りでスソのラインが一度折れ曲がっているのが正しい様です。こだわりたい人は、ベースキットであるノーマルジェガンとの違いを再現してみても良いでしょう。

　肩アーマーは、スタークジェガンと同じ、上面にオプション兵装が追加可能なタイプとなっています。ロトとお揃いの装備なんかを自作したら楽しそうですね。スタークジェガン用の兵装ホルダーが、偶然余りパーツといて付いてたら工作心をくすぐって良かったと思うんですが、残念ながらそんな美味い話は有りませんでした。ランチャーストライカーの肩装備も、ほぼフィットするんでしたね。流用したり真似して着脱部を自作したい人は、参考まで。

　腕は、ノーマルジェガンと共通。手首は左右のリアルなゲンコツと、右の武器持ち手が付属します。

　バックパックは、バーニア以外は新規デザインの物に変更されています。似ている様に見えるアーム式の可動スラスターも、根元に動力パイプが露出していない別物。根元の可動部には、軸受パーツが仕込んでありますが、ＡＢＳじゃないんですね。ノーマルジェガンと同じ軸受パーツを使う予定だったのかも。

人の感情を感じさせない戦いぶりを見せるエコーズのジェガン。説明書の解説から想像してみましたが、たぶんこんな感じ？（笑）

　武装です。ビームライフル、シールド、ビームサーベルは、ノーマルジェガンと同等の物が付属します。

左から、スタークジェガン、エコーズ仕様、ノーマルのジェガン。

　バズーカは、スタークジェガンとは別のデザインの物が付属します。２パーツ貼り合わせの砲身に、Ｃ字形ヒンジで可動するグリップとフォアグリップを取りつけ。砲口とセンサーの先端は別パーツ化されていますが、ノズルは砲身と一体のため左右貼り合わせとなっています。武器持ち手には突起で接続します。

　マガジンが２箇所に付いていますが、前側の物は予備との事。よく分かりませんが、重心バランスが良かったりするのかも知れませんね。もしグリップが完全に畳めれば、地面に置く時にもマガジンが足になって都合が良さそうです。マガジンの幅と前後長さ、砲身の直径はスタークジェガンの物とサイズを統一してあり、並べて飾った時に、同じ規格の弾を使っている事が伝わって来ます。

　ところで今回は、Ｅランナーのタグを切り取れば、余ったゲンコツとバイザーパーツを差し込んで保管出来るホルダーとして使える様になっています。パーツ管理の方法としても、タグの有効利用としても面白い試みですね。

Ｅランナータグに余りパーツを取り付けたところ。左がバイザー、右が手首です。

　タグと言ってもランナーから外して使うパーツですから「Ｅ１１」というナンバーが打ってある訳ですが、これを部品注文すると、残ったランナーがどのプラモのランナーなのか、バンダイの相談センターの人が分からなくなって困るんじゃないかとか、余計な事が気になってしまいます（笑）。顔の一部という目立つパーツだけに、特に失くさない様にという事で今回だけ特別なのか、今後定着していくのか、要注目ですね。と言うより、便利だと感じた人は真似して自作の保管パーツを作ってみても良いでしょう。

Ｅランナータグの活躍想像図。敵を視認出来て武器が扱えるのですから、ひょっとしたらファンネルの様な使い方が出来るんじゃないでしょうか？これは手強そうです。（笑）

　組立時間は１時間１０分でした。気が付けばジェガンファミリーも３機種目なんですが、相違点と共通点のバランスが良く、集めて楽しいシリーズになってきましたね。手足はなるべく共通に、ボディやバックパックに違いを集中、アップでも機種の判別が出来る様にするためか、顔に個性を持たせてあります。そして今のところ毎回、特徴的な武器が付いてきて。プロトスタークジェガンも、ぜひお願いしたいと思います。あの大型ミサイルはクセになりそうですね。発射後のミサイルが単独でアクションベースに飾れたら嬉しいかも。よろしくー。

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　2011.5.16　健　竹史