健さんの
プラモコラム

その363
 MG ガンダムデスサイズEWの巻

 MG 1/100
 XXXG−01D ガンダムデスサイズ
 バンダイ
 「ガンダムWエンドレスワルツ 敗者たちの栄光」に登場
2010年9月発売 税別初出価格3800円



 ガンダムの様に歴史の長いシリーズになると、出して欲しいとは思うのだけど、あまり無理を言うのも、どうかなあ・・・という機体も少なくない訳ですが、EWシリーズのアーリータイプなんかも、その中の一つかも知れませんね。いくら人気の機体群であっても、ずいぶん前に発表されただけで活躍シーンが映像化された訳ではないし・・・と思っていたら、活躍する連載が始まった様です。常時扱っている雑誌が有るというのは、ガンダムの強みですね。新しいファンも増えるでしょうし、前から欲しかった人にとっても、具体的な活躍シーンはイメージを共有し、またさらに膨らませる元になるでしょう。

 という訳で、EW版のデスサイズです。個人的には連載が有ろうと無かろうと、「見えんけど、おる」という、今年出すにふさわしい実にタイムリーなMSに思える訳ですが(笑)。光学迷彩で姿を消すMSは後のシリーズにも登場しましたが、強力なジャミングでカメラにも写らないというのは、TV版を見ていても面白かったですね。では、キットに目を通していきましょう。



ジャミング機能は劇中での設定です。キットはデジカメで撮影する事が可能です(笑)。

 頭部は、箱状のフレームにバルカンと一体の前面パーツを貼り付け、さらにアゴ、マスクを重ねていきます。マスクにアゴを取り付けるのではなく、アゴにマスクを取り付けてある感じなので、アゴを持つと簡単にマスクが外れます。すぐに直せますが、あまり触らない方が安心かも知れません。

 は、前後一体のカメラパーツの下に吊り下がる格好でクリアー成形、頭部フレームの上に乗っかる配置です。ヘルメットは前後分割で、アンテナとオデコセンサーは正面からセット。ヘルメットの頬はくり抜いてあり、側頭部ダクトパーツを裏から取り付けます。



 ボディは、左右貼り合わせの球形コクピットを、胸フレームで上下からハサミ込み。ハッチの開き方が違うので同形では有りませんが、基本的な構造はMGウイングガンダムと統一してあります。のカバーパーツは別デザインでも、芯パーツは今回もL字に曲がった物をコクピット上部にハサミ込み。前に引き出してから上に持ち上げる肩関節も同じ仕組みです。

 胸外装は、前後貼り合わせておいてダクトのフィンを取り付け。ダクトのスキマから見える内部メカは、胸板フレームとしてボディフレームに前から取り付けたもの。肩のセンサーも外装にではなく、フレームパーツに取り付けてあります。



 コクピットハッチは、赤いパーツがヒンジを兼ねていて、後ハメ可能。ウエスト上部は縦に成形してあり、胸に下からハメ込みます。ウエスト下部は筒状の外装を芯パーツに被せる構成。上下ともボールジョイントになっていて、胸と腰をつないでいます。

 です。フンドシフレームは股関節用のポリキャップを仕込んで左右貼り合わせ。その上からウエスト用のポリキャップを仕込み、腰骨でフタをします。フンドシ前後には内部メカと、それを覆う外装を取り付け。手順はMGウイングガンダムと同じですが、これが腰骨の突起とも噛み合って、ウエストを引き出しても腰骨が絶対外れない仕組みになっています。HGビギニングガンダムで見られたのと、同じ工夫ですね。フンドシ下にY字型のジョイントをセットすれば、別売のアクションベースに対応します。



 フロントスカートは、左右独立して可動。今回も軸とボールの二重関節になっています。可動範囲が広がるのはもちろんですが、上体を左右に反らしたポーズ等で左右のスカート高さを変えてやれば、より躍動感が高まるんじゃないでしょうか。ヒンジの付いた裏面パーツに白と紺の表面パーツを貼り込むだけでなく、下端のグレー部分も別パーツ化。ABSへの塗装をためらう人は少なくないでしょうから、露出を抑えるのは嬉しい配慮ですね。紺のパーツはウエストに当たると外れやすいので、軽く接着しておくと良いかも知れません。

 サイドスカートは、ボール1箇所で可動。MGウイングガンダムでは変形のロック機構を兼ねていたのでC字ヒンジによる接続でしたね。表面パーツは2枚を重ねて段差部分をクッキリ造形。裏面パーツは、ヒンジ軸受として最小面積の物としてあります。



 リアスカートはフレームパーツに白・紺・グレーの表面パーツを取り付ける、フロントスカートと同じ構成。可動はボール1箇所となっています。仕組みはMGウイングガンダムと同じですが、左右が分離したデザインのため、今回は独立可動します。

 です。股関節は軸可動の組み合わせ。MGウイングガンダム同様、今回もヒネリ用の軸はモモの後ろ寄りに接続してありますが、これは前側にスライドギミックを仕込むスペースを確保する狙いも有った様です。前後貼り合わせのモモ外装は固定式となっていますが、ヒザを曲げると、モモフレーム前面にハサミ込んだ可動パーツが引き出される仕組みになっています。



 ヒザは、モモとスネの関節をハサミ込む二重関節。ヒザアーマーは内側から突起を仕込み、裏面パーツで閉じ込めてあります。突起は表面をワンパーツ成形してありますが、後面にグレーの芯パーツが露出しているので、気になる人は白で塗装してやっても良いでしょう。

 ヒザアーマーは、ヒザの曲げに連動してスライドします。スライド部は関節にダイレクトにハサミ込まず、ジョイントを介して接続してあるのがミソですね。脚を伸ばした状態ではポジションが固定されていますが、一方で、曲げ始めてからは十分なガタつきを持たせてあり、突起を気にせずヒザをつける等、自由度を損なっていません。



 スネは、左右貼り合わせのフレームを、外装で前後からハサミ込み。フクラハギは、内部フレーム・外装とも別パーツ化してあります。

 足首アーマーは、前後2パーツの貼り合わせ。上下がボールジョイントになったフレームパーツがハサミ込んであり、ここだけで単独のブロックになっています。



 足首は、クルブシにハサミ込む構成でツマ先が上下に可動、さらに先端の突起も可動します。突起は筒状に成形してあり、芯パーツに被せる構成。突起の底面も一緒に可動するので、指先ブロックといった感じですね。Wのガンダムは今後続々とMG化されると思いますが、ここが可動するのは恐らくこの機体だけじゃないでしょうか。カカトは、後ろと底面の2パーツ構成となっています。

 肩アーマーは、黄色い内側パーツに紺の本体パーツを重ねる構成。内側パーツはフチの色分けを兼ねています。内部のスラスターは、肩関節パーツを前後からハサミ込み、横からノズルを取り付け。接続部は丸ピンなんですが、可動のクリアランスを設けず密着しているので、アーマーだけをハネ上げる事は出来ません。外装の着脱が容易で、完成後も手軽に内部フレームを楽しめる箇所となっています。



 です。肩ブロックは、腕を上げる可動と肩関節軸の差し込みを分離した、MGウイングガンダムと同等の物。肩アーマーの接続位置が異なるので、形状は若干異なっています。上腕は筒状にワンパーツ成形。ヒジ横の丸モールドを一体化するため、スライド金型を使ってあります。

 ヒジは、ABSハサミ込み式の二重関節。上の関節は上腕フレーム「を」ハサミ込んでありますが、下側の関節は前腕フレーム「で」ハサミ込んであります。型自体は新規ですが、MGウイングガンダムと統一されたパーツ構成。前腕内部にスペースを確保しやすい軸配置は、変形機構を備えたウイングガンダムにとって都合の良い物ですね。さすがはウイングガンダムの部品取り用MSです(笑)。



別売のアクションベースを使用しています。
このキットにはアクションベースは付属していません。

 前腕は、手首付近と本体の外装を筒状に成形し、両端から被せる構成。ハードポイントは左右両腕に設けてあり、内部フレームがそのまま接続部を兼ねています。手首はボール接続ですが、関節カバーは斜めにカットしてあり、スイング方向を片側に特化させてあります。指定ではバズーカを構える時などに有効な、後ろ向きのスイングに適したセット方向ですが、逆向きに付け替える事でポーズの幅を広げる事も可能です。

 手首は、MGウイングガンダムと同様に、4本の指を差し替えてポーズを変更するタイプの物が付属。交換パーツは、完全に握った手・平手・ビームサイズのグリップ持ち手が用意されています。銃を使わないため、トリガーに指をかけた手は付属しません。手首のボール軸はスイングしない固定式、親指は可動タイプとなっています。



 バックパックは、バーニア取付面と左右ユニット接続ジョイントを芯パーツとして、前後2パーツを貼り合わせ。バーニアはボールジョイントが底面に見えている可動式となっています。ディテールは控えめで、メカと言いながらも半ばキャラクターの様なWのガンダムには、こんな機械っぽさを抑えたバーニア表現が似合ってるなと思います。ところで、バックパックの形が何となくガンダムMk−Uに似てる気がするのは、ガンダム02と呼ばれた機体(しかも黒いガンダム)だからでしょうか?

 左右のユニットは、ボールジョイントで本体に接続してあり、自在に可動。接続部を完全に押し込めば、定位置での固定も可能です。TV版ではハイパージャマーの粒子噴射口が突き出ているだけだったんですが、EW版ではバーニアも備えたユニットに変更されました。外装はユニット上部と下部が、それぞれ前後分割。芯にフレームパーツを内蔵していて、バーニアや可変式のウイング、本体からのジョイントは全てフレームに接続してあります。ところでこのユニット、配置のせいかGディフェンサーに見えなくもない様な・・・。



 武装です。ビームサイズは、グリップ・ビーム噴射口・上部・グリップエンドの4パーツ構成。クリアー成形のビーム刃は着脱可能で、迫力満点です。グリップは角ばった形状で、指の内側寸法にピッタリとフィットし、ガタつき無く構える事が出来ます。バックパック中央にジョイントパーツを取り付ければ、背負わせる事も出来ますよ。



 バスターシールドは、配色が分散している事もあって、意外とパーツ点数が多い感じですね。コマ切れになった外装を保持し、クローの開閉ギミックを仕込むため、中に芯パーツを仕込んであります。左右のクローはギアで噛み合っており、均等に開きます。閉じた状態ではフレームパーツ先端のギザギザで密着状態をキープ、ユルんで開く事も有りません。前腕をコの字に囲むアダプター部分は、可動する訳ではありませんが一応別パーツ化。前腕のハードポイントに接続します。



 展開したバスターシールドからは、ビーム刃を発生出来るという設定。一般的なビームサーベルの様に噴射方向に差し込むのではなく、シールド先端の裏面に貼り付ける様にセットします。



 デュオのフィギュアは、立ちポーズと座りポーズの2種類が付属します。立ちポーズの物はベースと一体。後ろに編んだ髪の形まで判別出来るのがスゴイですよね。座りポーズの物は、シートベルトを装着した状態で造形。やはり手足がレバーやペダルの位置に有ると、臨場感が有りますね。

 組立時間は2時間でした。えらく短時間で組めた気がしますが、シンプルで作りやすいのは事実で、大きく計り間違ってはいないと思います。フレームの機構はMGウイングガンダムと統一されていますが、ランナー自体は新規の物。後続キットでは、無変形の今回のフレームが主に流用されるものと思います。



 外装・武器関連のランナーには切り替えが多数有り、パワーアップしたデスサイズヘルの発売にも対応。気になる発売時期ですが、連載企画の期間や活躍時期に、なるべく合わせる形になるんじゃないですかね。5機のガンダムだけでなく、TV版のゼロエピオン(これもリファイン?)も、お願いしたい所です。

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 2010.10.17 健 竹史

  

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