健さんの
プラモコラム

その347
 1/100 ガンダムアストレアの巻

 1/100
 GNY−001 ガンダムアストレア/バンダイ/
 「機動戦士ガンダム00P」に登場
2008年4月発売 税別初出価格2800円

 1/100
 GNY−001F ガンダムアストレア タイプF
 バンダイ
 「機動戦士ガンダム00F」に登場
2008年6月発売 税別初出価格2800円



 HGガンダムアストレア・タイプFが発売されたこの機会に、1/100キットも採り上げておきましょう。1/100では白いアストレアが先に発売され、続いてタイプFがF2とのコンパチ仕様で発売されました。やはり同スケールのエクシアをベースとしたバリエーションキットとなっています。

 例によって新規部分を中心に紹介していきますので、共通部分については「その225 1/100ガンダムエクシアの巻」を参照下さい。



ガンダムアストレア。

 頭部は、左右貼り合わせのヘルメットで首関節のポリ軸受けとマスクをハサミ込み、耳とアンテナを取り付けます。素顔で組み立てる場合は、エクシアと同じパーツを使用。タイプFのキットでは、成形色の都合で新規の同形パーツが用意されています。ゴーグルで素顔を隠したマスクは、タイプFのキットにのみ付属。もちろん奥に隠れたガンダム顔も再現されています。ゴーグルはスモークがかったクリアーで成形。HGではクリアーグリーンでしたが、これはGNハンマーのトゲを同じランナーで成形する都合なんでしょうね。アンテナは、タイプFの場合は短い物を、タイプF2の場合は長い物を取り付けます。



アストレア タイプF。

 ボディはエクシアのフレームを芯にしてあり、前後の外装は新規のパーツを取り付けます。ハッチ前面は別パーツ化して色分けを再現、レンズパーツはエクシアの物です。クラビカルアンテナは着脱式。エリは真ん中で分割され、胸・背中パーツの一部として成形されています。胸脇ユニットは上部と前部の張り出しが新規パーツになりました。前部はダクトカバーが半没する様に噛み合い、HG以上の一体感。ダクト内側にもモールドが入っています。



 タイプFのキットは、タイプF(上)とタイプF2(左下)の選択式。どちらの場合も、ガンダムフェイスが露出した状態に組み立てる事が可能(右下)。タイプF2として組む場合は、ヒジ横とヒザ横のハードポイントが、ガンダムエクシアと同じレンズパーツに置き替わります。



 です。フロントスカートは、白いアストレアとタイプFの場合は大型の物を取り付け。タイプF2の場合は、エクシア用の小型の物を取り付けます。いずれも左右独立してのボール可動式。スタークジェガンとジェガンDタイプを見た後の今の目で見ると、上端は2タイプ共通の取付基部じゃないかと思えて来ます。HGよりは統一感が有りますが、微妙に形状が一致していないのが惜しいですね。



 腰後部のサーベルホルダーは横向きの配置ですが、使われているパーツはエクシアと同じ物です。リアスカート本体もエクシアと同一。垂れ下がったポジションからサーベルが起き上がり、横に展開するギミックを、サーベルラック裏の肉抜きに斜め下から差し込んだスラスターで固定し、上面パーツで覆ってあるんですね。ひょっとしたら、実機でもエクシアと同じ腰に増設式のスラスターを付けているのかな?なんて、ちょっと思ってたりします。サーベルホルダーは周囲にスキが有り、若干の可動が可能です。



 フンドシ正面は、白いアストレア・タイプF・タイプF2とも新規のセンサーパーツを取り付ける指示になっていますが、HGでは、F2の場合はエクシアと同じパーツを取り付ける指示になっていました。このキットで言えばA2パーツですね。説明書に掲載されているタイプF2の設定画で見ると新規パーツと同じ形に描かれているんですが、この辺の差異は現在進行形の作品ならではのアップデートかも。ハメ込みが意外と頑丈なので、交換可能にしておきたい場合は、キツさの調整をしておくと良いかも知れません。また、センサー上端がフンドシからハミ出した配置になっているので、気になる人はHGを参考に後ろを埋めてやると良いかも。この点は1/100エクシアも同様です。



 です。タイプF2の場合は、基本的にエクシアと同一。白いアストレアとタイプFは、ヒザ側面のレンズがハードポイントに置き換わります。肩のリボンケーブルが廃止されたデザインですが、脇や手足のケーブル部分には、エクシアと同じラバーパーツが使われています。



別売のアクションベースを使用しています。
このキットにはアクションベースは付属していません。



 HGで気になったGNビームピストルの件ですが、このキットの取付穴は1/100デュナメスのホルスターに対応可能でした。長手方向がちょっと余りますが、幅はピッタリですね。ただ、ホルスターが傾いてしまい、デュナメスと同じ配置にはなりませんでした。フタが開けばグリップが握れる高さに持ち上がるという、計算されたデザインが魅力ですもんね。デュナメスのハードポイントは水平で、アストレアは斜め、この違いは意外と大きかった様です。



肩アーマー内部のメカニック表現。顔のゴーグルは外してあります。

 肩アーマーは、肩関節を通す縦壁パーツを前後からハサミ込み、上からコの字形の外装パーツを被せます。肩アーマーをハネ上げる機構が仕込んでありますが、外装のハメ込みを仕込む都合もあって軸位置が低く、あまり大きくハネ上げる事は出来ません。外装に隠れた部分には内部メカのモールドが入っていて、MGの様な二重構造を簡易的に楽しめる仕組みになっています。



 です。上腕は前後貼り合わせ。リボンケーブルの接続穴の無い、新規パーツとなっています。ヒジから前腕フレームまではエクシアと共通。白いアストレアとタイプFの場合は、これを新規の前腕パーツで左右からハサミ込みます。ハードポイントはレンズ部分だけでなく、中心のライン部分まで一体で成形してあり、これが埋まり込む形にするために前腕が新規パーツになったんですね。タイプF2の場合は、専用のラインパーツとレンズパーツをハメ込み、パーツ構成は異なるものの、エクシアと同じ外観になります。



 手首は、左右とも握り手と平手が付属。手の甲は3つがエクシアからの流用で、1つは新規ランナーに含まれています。手の平や指は全て新規ランナーに含まれますが、ディテールはエクシアと同一です。右の平手はエクシアに付属しておらず、重宝します。



 背中には、スリースラスター型のGNドライブを搭載。中心の丸パーツは別パーツ化されていて、ボディカラーより濃い色になっているタイプF・タイプF2では色分けを再現してあります。白のアストレアでは周囲と同色。このため、同形パーツをタイプFとは別のランナーに配置し、切り替えを行っています。



 スラスターは、1基ずつ筒状に成形してあります。上の2基は、さらに上面を別パーツ化して被せる2パーツ構成。エリに繋がるカーブした部分は、プラ製ですがリボンケーブルじゃないかと思います。完成写真ではグレーに塗られていますが、タイプFの説明書に収録されたカラーコミックでは、ケーブル類の色に近い様に思います。



 武装です。GNランチャーは、左右貼り合わせの本体で、内部メカをハサミ込み。肩の内部再現と合わせて、メカニカルディテールと銘打ったリアリティの演出ですね。砲口パーツは筒状に成形され、内部メカに被せる様に前から取り付け。砲口内部のメカニックを楽しめます。本体側面の放熱スリットからも中身が見えて、武器類に関してはMG並の満足度じゃないでしょうか。ヴァーチェのGNバズーカの元になった装備だけあって、迫力ありますよ。



 グリップは、可動軸にポリキャップを取り付けておいてから本体にハサミ込み。左右どちらにも動きます。後部の連結アームは、クラビカルアンテナを外したエリに接続。HGでも下方向への折れ曲げとヒネリが可能でしたが、このキットでは若干の伸縮も可能となっています。縮んだ状態ではロックが働く仕組みで、引き出した時のみ折れ曲がる様になっています。ロック機構はポリキャップ隠しも兼ねていて、見映えも良いですね。

あなたとは違うんです!

キット2体分のGNランチャーを使っています。コレはコレで、セラヴィーのGNバズーカUに通じる物が有りますね。

 アームは、GNドライブからダイレクトにエネルギー供給を受けるための装備ですが、HGの説明書ではエリに接続せずに使う事も可能と解説されています。両肩に接続して2門同時に使用した事もあるという事で、白いアストレアとタイプFを両方買えば再現出来ますね。ただし、センサーのクリアーパーツが、白のアストレアでは無色クリアー、タイプFではゴーグルに合わせたスモークで成形されており、2つのキットで不揃いとなっています。タイプF2再現用として、タイプFをもう1個買えば統一感が出ますね(涙)。



 プロトGNソードは、刃と引き出し式のグリップを、左右貼り合わせ式のグリップ基部でハサミ込み。それをさらにカバーで左右からハサミ込みます。刃の回転部にはポリキャップを使用。腕への接続はHGと同様、ハードポイントへのコネクターと、腕両面のジョイントでハサミ込んで固定します。内と外のジョイントは入れ替え可能ですから、白いアストレアとタイプFを両方買えば、両腕に装備する事も可能です。左右の色を統一したい人は、タイプF2再現用としてタイプFをもう1個買えば(略)



キット2体分のプロトGNソードを使っています。

 GNビームライフルは、銃の前半部分に内部メカをハサミ込んであり、本体下側からセットする組み立て。銃口の根元は外装パーツの一部として成形されたトラス構造で囲んであり、内部メカとの二重構造になっています。このユニットは完成後も簡単に着脱出来、見せ場の一つとなっています。



 後端には前腕への接続アームが有り、ポリキャップで可動。二軸式で、手首のヒネリにもある程度対応します。本体・アームとも左右貼り合わせ。センサー面にはクリアーパーツを採用、やはりタイプFの物はスモークで成形されています。無色クリアーで成形された白いアストレアの物と不揃いなのが気になりますが、長年使った事による汚れと思えば(略)



 GNシールドは、裏面パーツをベースにして、表面の3パーツを貼り込んでいく構成。スキマにはグレーの裏面パーツが露出し、無塗装でもスミ入れした様な引き締まった外観となります。これは1/100エクシアと同様の手法で、統一感が有りますね。腕へのアダプターは、ポリキャップで可動します。



 GNビームサーベルは、エクシアと同形の物が2本付属。新規ランナーで成形されるので、余りは出ません。また、ゲート位置がモールドから離れた場所に移動してあり、同形と言いながらも、より仕上げが簡単になる様、配慮されています。クリアーのビーム刃は、長短各2本付属します。



1/100ガンダムエクシア(左)との比較。

 組立時間は計りませんでしたが、作業量は1/100エクシアと同程度でした。当初から発売を予定して、あるいは発売の可能性を考えてデザインしてあるのだろうと思いますが、タイプFの場合、よりエクシアに近いバージョンであるタイプF2を用意して、余るはずのパーツの多くを選択可能パーツとして活かしてある点が面白いですね。そもそも、本編を2シーズンに分ける事が決まった段階で、インターバル期間にガンダムタイプのプラモを発売する事で視聴者の興味を持続させるために設定された機体なのかも知れません。



 また、異なる時期に活躍した同一機体の変遷を描くという外伝企画のスタイルも面白く、単発のアニメ作品に長い歴史の流れを持たせるのに貢献していますね。時期の重なる2008年度の仮面ライダーキバが似たような展開を行い、現在エピソードのレギュラーメンバーの両親が過去エピソードの中で活躍している点も、面白い共通点ではないかと思います。

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 2010.4.30 健 竹史

  

HG ガンダムアストレア タイプF
1/100 ガンダムアストレア
1/100 ガンダムアストレア TYPE-F

  

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