健さんの
プラモコラム

その334
 HGUC スタークジェガンの巻

 HGUC 1/144
 RGM−89S スタークジェガン/バンダイ/
 「機動戦士ガンダムUC」に登場
2010年2月発売 税別初出価格2000円



 HGUCジェガンの発売から半年、早くもバリエーション機の登場です。「今思えばジェガンの発売って、これを見越しての事だったのかな?」「有り得る話だ」・・・って言うか、多分そうなんでしょうね。ガンダムUCがMSV(とか未発売MSとか色々)のフォローに積極的なのは、原作を読まれた方ならご承知の事でしょう。新メカもいっぱい有る中で、あえてOVAの公開時期にスタークジェガンをぶつけて来るなんて、今後が楽しみじゃありませんか。

 さて今回はHGUCジェガンのバリエーションキットという事で、共通部分については「その308 HGUCジェガンの巻」を参照下さい。



 頭部は新規デザインながら、バイザーとクリアー成形のゴーグルをジェガンと共用。ヘルメットは今回もスライド金型を使ってワンパーツ成形してあり、首の軸受けと一体のうなじパーツを下から取り付けます。バルカンポッドは、ジェガンよりも若干大きい新規パーツとなりました。

 は、マスクパーツを正面から取り付け。ここは増加アーマーなのか、素体となるジェガンDタイプにはグレーのマスクは無い様です。アゴパーツを取り付けない代わりに、アゴのスリットをマスクのハメ込みに利用してあり、マスク下のフェイスには頬がこけた様なモールドも入っています。今後アゴパーツを追加して、ジェガンDタイプも発売されるのかも知れませんね。



 ちなみに、ジェガンの頭パーツは全て余りパーツとして付属しているので、バイザーとゴーグルを移植すればノーマルジェガン頭の機体も作れます。頭だけのクラッシュモデルを作っても良さそうですね。カメラも再現してありますし。

 とエリはジェガンと共通のパーツ。例によって前後可動が充実した二重関節の首となっています。



 ボディです。背中は従来パーツですが、が新規パーツとなりました。どうやらスタークジェガンは胸全体に増加アーマーを被せてある様で、胸と背中のパーツが装甲の厚み分ほど重なりあう構成となっています。胸中央にグレーのパーツが有りますが、増加アーマーはそこだけではないという事です。胸の上面まで覆ってあるので、肩関節は従来パーツを使ってあるものの上スイングは無し。前後にのみ可動します。ガンダム風の胸部ダクトも、本来のダクトの上に被せてあるんですね。

 胸の銃口は、本来はマシンキャノンですが、この機体ではダミー弾発射口となっています。スタークジェガンはジェガンから直接改装された運用試験機と、Dタイプに増加パーツを被せた今日の機体(再設計機)が存在していて、その違いだという事です。運用試験機というのはつまり、CCA−MSVのスタークジェガンの事なんでしょう。



 ウエストはボール接続。普段はと密着していますが、引き出せばグリグリ可動出来ますよ。

 は、スカートの付いたデザインになったため、前後とも新規パーツ。股関節はジェガンと同じパーツをハサミ込んであり、フンドシ内で前後スイングします。フンドシ下に露出した股関節パーツには飾り台取り付け穴が開けてあり、フタパーツは有りません。正面のエンブレムは従来パーツです。



 フロントスカートは左右一体で成形。切り離せば独立してボール可動出来ます。ジェガンDタイプにはスカート中央のパーツが付いていて、ここに増設スカートを取り付けてある様ですね。上のスジ彫りの部分が可動して、ジョイントパーツをハサミ込むのかな?と勝手に想像しています。

 サイドスカートは2パーツ貼り合わせ。マガジンらしき物を3本ずつ収納している様ですが、何のマガジンでしょうね?ムキ出しのマガジンではなく、ケースなのかも。取付部のポリキャップはジェガンと共通なので、グレネードやサーベルホルダーを拝借しての装備交換も可能。ちなみにCCA−MSVのスタークジェガンは、右腰にビームライフルをマウントしてる様です。両手でリゼルに掴まるには、ぜひ必要な機能かも。



 リアスカートはフンドシと一体成形。フロントスカートも同様ですが、単なるアーマーではなくスラスターが付いた推進ユニットとなっています。重量が重くなっても推力は落ちず(むしろ向上?)軽装のノーマルジェガンと問題なく行動を共に出来そうですね。パーツが空洞になっているのでスラスターの裏側が丸見えですが、立ちポーズで気になる事はほとんど無いでしょう。

 です。モモからスネまではHGUCジェガンと共通のパーツとなっています。増加アーマーは、ベルトの途中で前後分割。ヒザアーマー辺りの形状にフィットさせて位置決めしてあります。



 側面のスラスターユニットは、位置決めにベルトへのハメ込みと、スネ側面の角バーニアを利用。つまり丸バーニアの薄皮一枚隔てた奥に角バーニアが有るんですよね。外付けプロペラントタンクからスネ内部に燃料を供給して、噴射自体は角バーニアで行って、丸バーニアは推力を偏向させるだけ・・・ってのはアリなんでしょうか?それとも別々に機能してるのかな?



取り外した増加パーツ類。3連装ミサイルポッド(左)、肩マウント用のジョイントパーツ(中央)、グレネードランチャーまたはサーベルホルダー(右)、スネアーマーとスラスターユニット(上)。

 足首です。のパーツはジェガンと共通。クツと足裏のパーツは新規ですが、ジェガンのクツに増加装甲を被せたデザインのため、足裏パターンは共通。中にジェガンの足が入っているのが分かります。カカト側は増加装甲との境い目がモールドされてないんですが、有るのが正解でしょうか?

 肩アーマーは、肩のドラムを前後からハサミ込み。ジェガン独特の肩アーマーは除外され、上面が水平な新規デザインの物になりました。これは上に兵装を追加出来る様にするための変更で、前後からハサミ込む仕組みはストライクガンダムと同じです。取付部はフックではなくクボミですが。1/144ランチャーストライカーの右肩ユニットが、フィットするのにデザイン的にスキマが開いてしまうのが惜しいですね。でもこれ、小改造(あるいは脳内補完)で使えるかも。



右肩に、1/144ランチャーストライクガンダムの120ミリ対艦バルカン砲/2連装350ミリガンランチャー・コンボユニットを付けてみました。もうちょっと大きい方が似合うんでしょうけど。
アグニを構える両手は、ストライクよりも指の造形がリアルでよい感じですよ。スタークジェガンのミサイルポッドをストライクガンダムに付けるのは、そのままでは無理の様でした。

 です。肩のドラムから上腕、ヒジ、前腕と、全てジェガンと共通。前腕には増加パーツが付いていて、中身をグレネードランチャービームサーベルから選択装備して出撃します。前腕のハードポイントに本体パーツを差し込んでおいてから前後のプレートを取り付ける、3パーツ構成です。

 手首は、左右のリアルなゲンコツと、武器持ち用の右手が付属。全てジェガンと同じパーツとなっています。



別売のアクションベースを使用しています。
このキットにはアクションベースは付属していません。

 バックパックは新規デザインの物。ここは増加パ−ツを被せるのではなく、まるごと交換してある様ですね。Sガンダムを思わせるテールユニットは、上下2パーツの貼り合わせ。ポリキャップをハサミ込んであり、上下可動します。プロペラント兼スラスターだと思いますが、下面にはセンサーも付いています。

 バックパック本体は、テールユニットを左右からハサミ込み、背中に接する取付面を組み合せる3パーツ構成。分割ラインはほとんど隠れてくれます。背中は共通なのでジェガンのバックパックと交換可能ですが、スラスターが干渉してミサイルポッドが装備出来なくなります。逆に言えば、武装強化のためのレイアウト変更でもあるのでしょうね。メインバーニアはジェガンよりも少し小さめになりました。



HGUCジェガン(右)との比較。パッケージの分類は「ANTI−SHIP ASSAULT MOBILE SUIT」(対艦攻撃用MS)となっています。連邦はガランシェールを沈められるだけの用意をしてたって事ですね。単なる「強化」ではなく、用途に「特化」したMSがいっぱい出てきた方が、戦い毎の目的や敵の手ごわさが際立って、話が盛り上がると思うのです。MSVは用途限定機体の宝庫なので、今後も積極的に活躍させて欲しいものです。

 左右のユニットも、プロペラント兼スラスターと思われます。前後貼り合わせと丸パーツの3パーツ構成で、分割ラインはそのままパネルラインとなっている様です。根元はポリキャップで可動、テールユニットと合わせて、AMBACに使われるのでしょう。

 武装です。ビームライフルは、左右貼り合わせの本体と銃口の3パーツ構成。HGUCジェガンに付属している物とは別タイプで、Zの時代の頃のジム系の物を、現場の要望で小改造して使っているとの事。グリップには、右手に対応した突起が付いていますが、もし今後ジムUが発売されたら、保持の互換性はどうなるんでしょうね。



HGUCジェガン(左)と、着脱可能なパーツを取り外したスタークジェガン(右)の比較。

 ビームサーベルは、ワンパーツ成形の物が1本付属。収納ギミックは有りませんが、リゼル同様、前腕の増加ユニット内に片側2本装備(グレネードランチャーと選択装備)しています。パーツ自体はHGUCジェガンと同一。ビーム刃は長短2種が1本ずつ付属します。



 3連装ミサイルボッドは、上下貼り合わせの本体と、発射口、3基一体成形されたミサイルの頭の4パーツ構成。左右共通のユニットで、どちらもセンサーが左寄りに配置されています。肩に直接マウントするのではなく、肩を前後からハサミ込むジョイント(実際は上から被せるんでしょう)を介して装備、ピン接続で左右に可動します。ジョイントは左右共通。ミサイルポッド本体は穴を2箇所用意して、右と左で使う穴を変える事でオフセットさせているのが面白いですね。



ミサイルポッド上面は、痛デカールを貼るのに最適のスペースとなっております(笑)。

 の横を塞ぐ配置のため視界は悪くなりそうですが、使用後に排除が可能。運用試験機(CCA版)では、さらに側面に大型ミサイルを装備していましたが、運用方法の変更に伴って廃止されたそうです。(でもこれ、欲しいですよね。)



 ハイパーバズーカは、左右2パーツを貼り合わせた砲身に、残りのパーツを全て後ハメで組み付けられます。グリップはC字ヒンジで可動式、突起が付いていて右手にのみ対応します。ダクトノズルは筒ではなく、骨組みだけのタイプ。ハメ込み突起を付ける都合で底面が有るのは仕方ないんですが、せめて底面にクボミがモールドしてあると良かったかも。市販の丸モールドを貼り付けても良いかも知れませんね。



別売のHGUCジェガンに、ハイパーバズーカを持たせたところ。

 マガジンとセンサーユニットは、どちらも2パーツ構成。センサーユニット(ですよね?レンズが見当たりませんが)は、覗かなくても撃てるのだろうと思いつつも、覗いて撃つポーズを取らせてみたいのが人情というもの。フル装備の場合は脇に抱えるしか有りませんが、ミサイルポッドを外すと、肩に担ぐポーズが取れるのでお試しを。せっかく肩当ても付いてる事ですしね。って言うか、このセンサーユニットの形はドム系のバズーカにも見られますが、本当は目に密着させて使う形なのでしょう。



 組立時間は1時間半でした。装甲も最低限で軽装なイメージのあったジェガン系ですが、重武装化させるとなかなかカッコイイですね。しかもCCAからの設定変更で、スタークジェガンの重装備を着脱式としたのは、大正解だったと思います。用途に応じて装備を追加するためのシンプル設計だとすれば、ジェガンの軽装にも積極的な意味が出てくる訳で。Dタイプはジェガンの傑作じゃないかと思うのでありますよ。



 今後の展開ですが、ボディカラーのCランナーに、さらに延長可能な切り替えがある事から、増加装備を外したジェガンDタイプの発売は期待出来そうです。フロントスカートが、ジョイントだけの新規パーツに置き換わるのでしょう。バックパックやサイドスカート、胸はノーマルジェガンの物を使えると思います。

 それにしても、ガンダムUC第一話の公開までに、クシャトリヤと主な対戦相手がここまで揃うというのは実に幸せですね。という事は秋までにはシナンジュが出るとか?「正確な発売スケジュールだな。それゆえ今後の発売順も予想しやすい」みたいな(笑)。


 おまけ

 今回の依頼は(頼まれてないよ!)、前回に引き続き「仮面ライダーダブルファングキット」からファングメモリを紹介しましょう。



 今回もランナー2枚、単色成形ですが、細かい部分はシールで色分けしてあります。手足は各1パーツで、付け根のみ可動。頭と尻尾(メモリの本体部分)は2パーツ貼り合わせ。ボディは頭と尻尾をハサミ込んでの貼り合わせとなっています。可動部は全て一軸可動。構成は簡単ですが、頭より首、腹よりモモといった感じで幅が広がるデザインになっていて、思ったより平面的でなくカッコイイですね。手のツメは完全に折り曲げ、足のツメは丸モールドを配置して沿わせる事で、シャープなデザインを保ちつつ尖った所を作らない等、安全への配慮の中にもセンスが伺えます。



 恐竜形態からメモリモードへの変形です。頭を180度回して首に収納、腕は上に回して肩の横に密着させます。シルエット的ににはこれで頭と腕はボディに重なって隠れてしまいます。尻尾をハネ上げると腹からメモリ本体が露出。脚はボディ横に重なるまで持ち上げます。この状態で見ると、モモだったパーツが顔にしか見えないから不思議です。右足の後ろにだけ丸モールドが有り、ここを軸にしてスネから下アゴが出てきます。

 先に発売されたダブルドライバー(変身ベルト)を持っていれば、組み合わせて遊べるんですけどねえ・・・。



 下アゴパーツをスタンド代わりにして、片足立ちさせてみました。下アゴはどっちの足に付いてても良さそうな物ですが、右足に付いている事で、変身後の右足に位置するレッグファングを連想させますね。最近のヒーロー物は、こういう細かい所にも抜かりが有りませんよね。



 最初はファングジョーカーだけ買うつもりだったんですが、後になってファングメモリが欲しくなったのは、「ひょっとしたら乗れるんじゃないかな?」と思ったからだったりします。予想通り、丁度良いサイズでした。「なんだこれ、スケールがバラバラじゃねえか!」「ノンスケールという概念、実に興味深い・・・」



 メモリモードでも絡ませて遊べないかなあ・・・「カジるのやめろ!おいフィリップ!こいつにやめさせろ!」「ボクの心配なら無用だよ翔太郎、ファングはボクには危害を加えない」トイより軽量で、こんな遊びには向いているかも。



 てな感じで結構カワイくて気に入ってます。さてと、ビートルフォンは同じスケールなのか、ちょっと気になってきたんですが・・・

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