健さんの
プラモコラム

その315
 HG リボーンズガンダムの巻

 HG 1/144
 CB−0000G/C リボーンズガンダム
 「機動戦士ガンダム00」に登場
2009年9月発売 税別初出価格1800円



 最近は二人で一人というのが流行っているのか、ガンダムでもライダーでも似た様な事をやってますね。ファングを飛ばしてみるとか、戦い方まで似てたりして。しかし説明書を読むと、リボンズは仲間をあてにしないが故に2体分の機能を1体のMSにまとめ、一人で戦ったのだそうです。二人の連携で活躍する仮面ライダーWとは真逆だったんですね。まあアムロとカイさんの息がピッタリってのもピンと来ませんけどね。そもそもデザインはガンダムとガンキャノンですけど、やってる事は、むしろゾックに近いような・・・。まあいいや、本題に参りましょう。



 頭部は、目とアゴが一体の赤いパーツにマスクを被せ、前後からヘルメットでハサミ込み。アンテナは頬ガードまで一体になっていて、どことなく聖闘士の聖衣に雰囲気が似てる気がするのは気のせいでしょうか?肩や脚、人間っぽい胴もですね。トランザムは金ピカでも良かったかな?(あ、親分と被りますね)

 はかなり釣り上がった造形で、特徴的な顔つきを再現しています。オデコセンサーにはクリアーパーツを使用。チョンマゲの先端は別パーツ化されているので、シールを貼りやすいと思います。



 はポリパーツの二重関節。首基部の後ろには、先端がボールになった固定式の首がもう一つ付いていて、リボ−ンズキャノンの頭を支えています。キャノンの頭は、前後貼り合わせのヘルメットに、カメラまでモールドされたマスクを前から取り付け。ゴーグルにはクリアーパーツを採用しています。

 ボディです。胸は前後貼り合わせ。エリ内側はキャノン時に埋没してガンダム頭を引き下げる様に可動。普段はエリ内側パーツ横の突起が肩関節用のポリキャップと噛み合ってロックされ、位置が安定しています。そして変形時に、一旦肩関節を引き出す事でロックを解除、頭を押し込んでから関節位置を元に戻します。関節引き出し用ポリキャップの裏面のクボミに着目して、こんな利用法を思いつくとは!それとも最初から、こんな利用法を想定して設計されたパーツなんでしょうか。



 ボディ内部にギミックを仕込む都合からか、胸部ダクトの色分けはシールで対応。胸中央にはクリアーパーツをハメ込みますが、この底面にもシールを貼り込んでやります。この部分は主人公側ガンダムがレンズを採用してるのに対して、クリスタルになってるんですね。面白い違いです。

 ところで胸の造形ですが、設定画と見比べると、ダクト下のフィンの様な部分が途中で折れ曲がって、面を増やしてある様です。忠実に再現したら、結構印象が変わりそうですね。元になった1(アイ)ガンダムは、この形状そのままです。



 ウエストは、赤い本体パーツにウエスト回転用のポリキャップを仕込んで貼り合わせ、正面に白いパーツを貼り込みます。へはピン接続で後ハメ可能。可動範囲は広くありませんが、前に偏った配置になっているので、ガンダム時には前屈み、キャノン時には背を反らすポーズに使ってやると良いでしょう。

 は、フンドシフレームを前後のパーツでハサミ込み。股関節のスイングギミックは無く、下面のフタパーツを外すとアクションベース用の取付穴が露出します。



 フロントスカートは左右独立してボールジョイントで可動、フンドシ前部の黄色いパーツで押さえてあります。リアスカートは左右一体で可動し、切り離せばボール可動にもなるので、こっちが普段のフロントスカートに近い仕組みですね。キャノンのフロントスカートでもありますけど。ここは小型のGNフィンファングにもなっていますが、分離ギミックは再現されていません。サイドスカートは、極小ボールジョイントで腰に接続してあります。

 です。モモは、左右と前面の3パーツ構成。両足のパーツを共通化するため、股関節の穴がモモの外側にも開いていて、ポリキャップ押さえでフタをする構成となっています。



 ヒザは2パーツ貼り合わせ。上側の関節はポリキャップを閉じ込めてあり、モモの組立時にハサミ込み。はスネのポリキャップに上から差し込みます。前面にはスリットが有り、2パーツ構成のヒザアーマーを吊り下げてある複雑な構成で、下側の関節もハサミ込みの指示となっていますが、実は後ハメが可能です。上下ヒザアーマーは、関節を差し込んだ後でハメ込んでみて下さい。



頭部の埋没ギミック。肩関節を引き出す事で、エリ内側パーツのロックが外れ、押し込める様になります。

 ヒザアーマーは、黄と白の2パーツがピン1本で接続してあります。上はヒザメカパーツのスリットに吊り下げてあり、下は関節の下を回り込んで、ヒンジで後ろに留めてあります。ヒザの曲げに連動してせり出し、キャノン時(逆方向)にヒザを曲げると、押し込まれる動きをします。



別売のアクションベースを使用しています。
このキットにはアクションベースは付属していません。

 スネは、左右貼り合わせた白いパーツの表面に、フクラハギの赤いアーマーを取り付けます。フクラハギアーマーはキャノン時に左右に展開。一度ヒザを大きく曲げると、内部のクサビが押されて連動して開いてくれますよ。

 キャノン時にフクラハギが広がる理由は不明ですが、デザイン上の狙いはヒザ関節と同じ幅のラインを出現させる事で、ヒザ関節メカがヒザアーマーであるかの様に見せかける事でしょうか。実際、設定では関節がモモより出っ張っていて、その様な印象を受けますね。キャノン形態限定で製作される方は、この辺を改修してみると良いかも。キットではグレーのラインはシールで色分けしてあります。



 足首後部のアーマーは、後ろからハメ込み。アーマースライドギミックでスラストを受けるスネが左右に開かない様に、押さえの役目を兼ねています。

 足首関節は、上がボールジョイント、下が左右スイングするポリキャップにピン接続してある二重関節になっています。ツマ先とカカトは、どちらもポリキャップを使った可動式。ガンダム時には閉じてハイヒールに、キャノン時には開いてベタ足になり、接地面積を拡大します。



 肩アーマーは、上腕をハサミ込んでの前後貼り合わせ。上面の黄色いパーツと、カバーを上から被せます。カバーはワンパーツ成形。接続部は丸ピンで可動式になっていて、変形時に肩アーマーが垂れ下がっても、カバーのポジションは変化しません。

 です。肩関節は、引き出し式のポリキャップとは別に、ボールジョイントで前後スイング可能な関節パーツをセット。ポリキャップの下を囲い、上は胸側のスリットと噛み合って、スイング方向以外にズレない仕組みになっています。



 上腕は、ポリキャップをハサミ込んでの2パーツ貼り合わせ。ヒジの上で分割された筒状の外装を通して、ピンでヒジ関節に接続します。ヒジは、関節カバーを被せたポリキャップで可動。変形ギミックでスペースが取れないためでもあるんでしょうが、CB側ガンダムの様な虫メガネ形関節の貼り合わせ式と違って、どこか宇宙世紀の匂いがしますね(笑)。

 前腕は、変形のためにヒネリと手首反転のギミックを仕込んであります。赤いヒジアーマーでヒジのポリキャップを左右からハサミ込み、GNドライブを取り付け。手首基部は反転式で、筒状の2パーツを連結してポリキャップを閉じ込めてあります。ゲンコツの保持と同時にスイングも出来る、セカンドシーズンMS用のポリキャップですが、反転に使うにも丁度良い軸位置だった様です。これはZZにも使えそう・・・とか思ってたら、近々出るらしいですね。



 黄色いパーツでヒジアーマーと手首基部をハサミ込みめば、前腕が完成です。ヒネリ可動はプラ同士のハサミ込みでポリキャップは使われていませんが、保持力に支障は無いようです。

 手首は、左右とも穴あきゲンコツが付属。変形時には取り外して手首基部を180度回転、キャノン用のマニピュレーターを取り付けます。マニピュレーターは半開きの3本指で、ワンパーツ成形されています。



 背中です。中央には開閉式のスラスターを装備。上下可動するバーニア本体に下側カバーが固定してあり一緒に開閉、バーニア先端のノズルは極小ボールジョイントで自由可動します。上側カバーはボディに突起でハメ込んであり、単独で開閉。開いたポジションでは、キャノンの頭部を半没させて隠します。中は広いので、もうちょっとゴチャメカを詰めてやりたい様な・・・って言うか、WMセンドビードタイプみたいな口に見えて仕方ありません。



 背中の左右には、大型GNフィンファングを2基ずつ装備しています。球体ポリキャップで箱状の基部ごとボール可動し、1基ずつ上下に軸可動。着脱部でヒネリ可動も出来ます。上側の着脱部には、サーベルホルダーがマウントしてあります。キャノン時には収納されていますが、ガンダム時には箱形のホルダーの中からジョイントで起き上がり、取り出し可能なポジションとなります。



 武装です。GNバスターライフルは、可動式グリップをハサミ込んだ左右貼り合わせの本体に銃口を取り付け、回転式のアダプターでハサミ込む構成。不要な時には腕にマウントしたままハネ上げる事が可能。キャノン時にはハネ上げた前腕が反転し、どちらのモードでも使用可能なポジションとなります。側面中央のGNコンデンサーらしき丸モールドはディスク状の造形になっていますが、色指定がパープルである所を見ると、レンズなのかも知れませんね。前後の押さえパーツは、実機ではスライドするのかな?



 GNビームサーベルは、グリップとツバの2パーツ貼り合わせ。2本装備していますが、ビーム刃は無色クリアーの物が1本のみ付属します。他キットからクリアーピンクの物を拝借可能なので、余分に持っている人は、あえて好きな色に塗ってみるのも良いかも知れませんね。



ビーム刃は他キットから拝借しています。このキットには無色クリアーの物が付属します。

 GNシールドは、本体パーツと表面中央パーツでハサミ込んで、左右部分のスライド展開ギミックを再現。この展開部分は4基の小型GNフィンファングになっています。残念ながら分離ギミックは有りませんが、射出せずにビーム砲としても使えるという設定です。砲口が上下両方に向いた配置になっているのは、ガンダム時・キャノン時どちらでも使える様にするためなんでしょうね。シールド裏面のジョイントは固定式で、前腕のハードポイントに接続します。



 リアスカートの小型GNフィンファングも分離ギミックは有りませんが、大きさや形はシールドの物と、ほぼ統一してあります。というか、全く同じにしたかったんでしょうけど、スカートを傾けて成形した都合で歪んでいる感じですね。成形方向の都合から、砲口のスキマも省略。1/100でパーツ点数を惜しまずに再現したら、一段とカッコ良くなりそうな部分ではあります。

 大型GNフィンファングは2パーツ貼り合わせ。背中に4基装備していて、全て同一形状となっています。着脱部は、ホルダーの丸穴にバーニアを差し込む方式で保持力は十分。後に発売されたトランザムモードでは、砲口のスキマに差し込むエフェクトパーツを付属させても良かったかも。



 エグナーウィップは、キャノン用のマニピュレーターをワイヤーで射出し、放電攻撃を行う装備。グフのヒートロッドに苦しめられたガンキャノンを思い出して、ニヤリとさせられますね。キットではマニピュレーターと前腕着脱部の横にが開けてあります。射出シーンの再現を想定していた名残なのかファンサービスなのか、市販のワイヤーを使えば簡単に再現可能です。設定を確認するまではバルカンか何かかも知れないとも思ったんですが、それらしい物は有りませんでしたから、ワイヤー用の穴なんでしょう。1.2mmのワイヤーを少し太らせてやると良い感じでした。



このキットにワイヤーは付属していないので、市販のワイヤーを使っています。キツさの調整は、ワイヤーをペンチで軽くツブしたりすると良いでしょう。

 リボーンズキャノンへの変形です。肩関節を一旦開いてをエリ内側ごと押し込むと、キャノンの頭が持ち上がります。肩関節を元に戻してエリをロック、背中のバーニアカバーを閉じます。肩アーマーを下げ、手首を取り外します。前腕をヒネって反転させると、ヒジと前腕の位置が固定され、ライフルとシールドの位置も反転します。キャノンのマニピュレーターを取り付けてやります。フクラハギのアーマーを左右に引き出し、足首をハイヒールからベタ足に変更。ビームサーベルを折り畳み、背中の大型GNフィンファングをヒネって位置を調整すれば完了です。



リボーンズガンダムとリボーンズキャノンが同時に動こうとしたらこんな感じ?

 手首以外に差し替えパーツも無く、上手くまとまっているんですが、関節の軸位置はガンダム時に合わせてあります。股関節軸を前に配置した方が、ポーズを付けた時にモモが短く見えない事は、ここ数年のMGを組んだ方なら良くご存知だと思います。リボーンズキャノンのモモは後ろ寄りで、踏ん張るとモモがスカートに隠れ、短く感じられます。もしMG化されるなら、キャノン時も意識した股関節スイングを仕込んで欲しいものです。また、キャノン形態限定で作りたい人は、軸位置をズラしてやると、よりカッコ良くなるんじゃないかと思います。(あくまで予想)



 組立時間は1時間40分でした。2モードで遊べて、実に楽しいキットです。今にして思えば、ユニコーンのアニメ化前に「変身」をやりたかった様にも思えますね。タンク形態になる話もあったとの事ですが、背中の半分が108、もう半分が109だと思って、時々ハヤトの事も思い出してあげて下さい(笑)。



想像を交えてタンクモードを勝手に再現。

 ところで設定全高は23.3mという事で、かなり大きなMSなんですね。1/144では161mmになるハズですが、キットはやや小柄で、ビームサーベルを含めてやっと設定全高と並ぶ感じです。νガンダムと同程度のボリュームでハイヒールになれば、この位だろうという計算で設定されたんでしょうか。ファングは形もサイズもフィンファンネルに近いですし、イメージはνガンダムがベースなのかも知れませんね。


 おまけ

 二人で一人つながりで、「仮面ライダーダブルファングキット」のファングジョーカーを紹介したいと思います。中身が選べるタイプの食玩で、この他にはファングメモリとビートルフォンがラインナップ。コンビニ等で、税別300円で販売されています。



 ABS製のランナー2枚組のスナップフィットモデル。改めて考えると、仮面ライダーWって、2色の面積も配置もほぼ均等という、いろプラにピッタリのキャラクターですね。目や分割ライン、ベルト等、細かい部分はシールで色分けしてあります。



 首は、軸受けをハサミ込んでありボール可動。股関節、足首もボールジョイントで、大きな開脚に対応出来ます。ヒザは二重関節、モモは股関節下でヒネリも可能。肩が二軸可動し、上腕はヒジの腕でヒネれます。上腕は前後分割ですが、下端を筒状に成形して被せ、ハズレ留めにしてあるのが良いですね。ヒジはC字ヒンジで可動、上腕との接続は後ハメ式など、ハサミ忘れが問題になる箇所も少ないと思います。まあABSはスベリが良いので、万一の時の分解も比較的簡単なんですけど。手首は前腕と一体でヒネれませんが、造形は良く出来ています。

 ファング(トゲ)パーツは1本付属し、右腕か右足に選んで取付可能です。あと、ゲンコツの後ろの肉抜きを利用して、尖ってアブナイ方を握らせる事が出来ますよ。(ひー!)



 全高は13センチ程度。ガンプラの遊び相手に丁度良いかな?と思って買ってみました。それにしてもパーツ構成が何というか・・・独特ですね。ボディが左右真っ二つなんて、こんなプラモは珍しいんじゃないかと思います(笑)。

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 2010.2.25 健 竹史

  

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