健さんのプラモコラム　その３１３・ストラトスフィアの巻

健さんの
プラモコラム

その３１３
　ストラトスフィアの巻

タカラトミー/
　オートボット　ストラトスフィア
　「トランスフォーマー／リベンジ」シリーズ
２００９年９月発売　税別初出価格３８００円

　リベンジのＤＶＤ発売も待ち遠しいトランスフォーマームービーですが、ウチのオプティマスが空に向かって呼びかけるもので、またまた我が家にオートボットの新戦士がやって参りました。プレゼントで頂いた物なんですけどね。大型戦士ストラトスフィア、ごく簡単にですが、早速紹介していきたいと思います。

　ビークルモードでは輸送機に変形。ミニサイズのオプティマスプライムが付属します。オプティマスは６輪が回転してコロ走行が可能。車体前部が胸になり、脚を後ろに投げ出した格好で変形する、アニメ第一作に近い変形パターンとなっています。腕は脇ごと後ろに折り畳み、頭は後ろに回して収納します。

　ストラトスフィアは、胸になる機首部分の後部に４本の手足を揃えて伸ばし、機体胴体部に収納している様な変形パターン。頭部は胸の下から押し出します。腕を引き出すと、機首が左右に割れて肩幅が広がる連動変形ギミックを内蔵。機体後部は、天井がパタパタと折り畳まれる事で前に移動し、背中に密着します。機体後部に収まっていた腰は、胸の下に接続。主翼は上にハネ上げ、大柄のボディをますます大きく見せています。

　尾翼をヒネる動作がスイッチになって、後部のカーゴハッチがオープン。ミニサイズのオプティマスは、トラックモードにして収納可能です。劇中の降下シーンをイメージしていると思われる、嬉しいギミックですね。早速収納してハッチを開くと・・・あれ？内部がキツキツなので、ハッチが開いても、オプティマスが時々天井にハマって出て来ない時があります。コレはコレで、エイリアンクイーンを思い出して熱くなるんですけど（笑）。ロボットモードのオプティマスは肩幅が広がっているので、残念ながら収納不可能。ストラトスフィアの側面には、車輪カバーが開くギミックが有るので、着陸状態で飾っても満足。ロボットモードでは、勝手にローラーダッシュを妄想してお楽しみ頂けます。前輪も引出し展開出来ますよ。

　劇中に登場したＣ－１７グローブマスターⅢとストラトスフィアは、似てはいるものの、別物のデザイン。（Ｃ－１７と別にこの機体が登場したかは、ＤＶＤがまだ出てないので確認出来てないんですが。）が、仮にサイズがＣ－１７と同等だとすると、１／２１５前後のスケールになりそうです。１／２２０ガンダムＭｋ－Ⅱと比較すると、おおよその大きさがイメージ出来るでしょう。（それ、イメージする順番が逆でしょ！）

　尾翼の辺りは、単に折り畳む都合から決まったデザインなのかも知れませんが、世界最大（級）の航空機、Ａｎ－２２５ムリヤに似せてある様にも思えます。Ａｎ－２２５は、普通に貨物を積める輸送機であるだけでなく、ソ連製スペースシャトル「ブラン」を背負って輸送する事も可能となっています。実は、輸送機形態の背中中央に、謎の穴が開いてるんですよね。海外展開や設定を全く知らずに勝手に想像しますが、シャトルに変形するオートボットと、合体出来るんじゃないでしょうか。

　指は、親指と、一体成形された残り３本の指が可動。親指が急角度で曲がっている事と、手の平に頼らず指同士でハサむ配置になっているため、太い物も細い物も、それなりにしっかり持ててしまいます。動かして遊ぶには嬉しいですね。さらに手首スイングも出来るんですが、手首回転は無し。変形時に正しいポジションで収まる様に、敢えて固定式としてあるのでしょう。

　手首の自由度がもう少し高ければ、最近のヨメさんのお気に入り「メロメロメロウ～」が出来るんですけど。（笑）

　頭と腕を引出した後で、再び胴体部を飛行機形態に戻すと、こんな中間形態をデッチ上げる事も可能。頭を押し込めば、ツインビーみたいです。

別売のアクションベースを使用しています。
このキットにはアクションベースは付属していません。

　アクションベースを使って飛行シーンを再現。カーゴハッチを開いて、フォーク型ジョイントを奥に突っ込んでいます。実際に荷重を支えているのは、支柱の折れ曲がり部分なんですけど。オプティマスプライムは、先端が二股になった小さなジョイントで、背中の凹凸をテキトーにハサんで支えています。

　脚が逆関節なので、ちょっと勝手が違いますが、立てヒザも可能です。腰は胸の下に連結してヒネる事が出来ませんが、モモのヒネリを使ってポーズを付けてやると良いでしょう。

　貨物室底面が丸ごと足裏になるので、接地性はイマイチながら安定感は良好。また、逆関節に曲がった脚を伸ばせば、ますます大きく見えますよ。可動に合せて内部メカが動くメックアライブも健在で、ヒジを曲げると前腕・上腕のスキマから、内部のギアが動くのが見えます。可動させない時も二重構造が視覚的に面白くてよいですね。

　てな感じで、今回も楽しませてもらいました。何より面白いのは、劇中では普通の飛行機だった物が、ＴＦに仕立て上げる事で発売出来てしまう事。単なるオプティマスと輸送機のプレイセットでは商品としての魅力がイマイチですが、こんな強引な事が可能なのもＴＦならでは。前作で活躍したレッカー車もＴＦとして発売されましたし、今回人間キャラが乗り込んだ車両なんかも、ＴＦ化した上、フィギュアとセットで発売されます。スキャンして何にでも擬態するって、本当に面白いし拡張性に優れた世界設定だなと、改めて思います。

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　2009.9.25　健　竹史