健さんの その299 HGUC 1/144 最近バリエーションキットの比率が高くなってる気がしますが、前々から待ってたシュツルムディアスがHGUCに登場です。劇中ではジャムルフィンと同時の登場となったために出番が少なかったのが残念ですが、エゥーゴ用のMSがどの様にネオジオンに渡ったのか等、じっくり描いてもらえたら、もっと印象深い機体になっていたのかも。見た目にインパクトのある機体だけに、ぜひMGでも発売して欲しいもんです。 キットは、先に発売されているHGUCリックディアスに、新規パーツを追加し、カラーリングを変更したバリエーションキットです。共通部分については「その3 HGリックディアスの巻」を参照下さい。・・・と言いづらい位に、昔書いた記事って短いですね(汗)。では本題に参りましょう。 頭部は、従来のバイザーに加えて、新規のバイザーも付属。視界は狭くなりそうですが、突き出した形状はカッコイイですね。もし地上で戦うシーンが有ったなら、スーツアクターさんが眩しくなくて良いんじゃないかと思います。(実写じゃないって!)
引出し式のバルカンファランクスの上に取り付けるんですが、新規のバイザーパーツは、ハメ込み部分の上下方向に余裕が付けてある様子。この新規バイザーは隊長機だけの物なので、通常のバイザーと差し替えたい人への配慮でしょうか?あるいはガタつきを持たせて破損対策としたのかも知れません。ネジレの無いように、正しい位置に取り付けてやりましょう。 ボディは、リックディアスと同様の構成。フンドシ正面はカラーリング変更のため、従来のパーツをスネ等のランナーから除外し、胸板等と同じランナーに同形の新規パ−ツを配置してあります。リアスカートは、大きく垂れ下がった新規デザインの物に差し替え。キットにおけるドムとリックドムの違いの表現に似てて面白いですね。従来のリアスカートは除外してありますが、バーニアパーツは従来の物を使用します。 脚です。モモはリックディアスと共通。ヒザは、従来のヒザアーマーは余りパーツとなり、大型化した新規の物が付属します。下端にはノズルが追加され、スラスターユニットになっている事が分かります。大型化した事によって、リックディアスでは目立たなかった裏面の空洞も大型化。気になる人はパテ等で埋めてやると良いでしょう。 スネは、リックディアスの時から、横にふくらんだスソ部分に内部パーツが貼り込んであり、角スラスターとフィンを再現してありましたが、今回は角スラスターをハメ込み穴として利用し、2連式の丸バーニアを追加してあります。当時の設定画で2機の違いが描かれている資料は、ボクの持っている範囲では見当たりませんでしたが、面白い表現方法ですね。手段も含めて。
足首は、足の甲の配色がリックディアスと異なるため、スネ等が含まれるランナーを延長して、ほぼ同形別色の新規パーツを用意。従来のパーツは除外してあります。新規パーツはデザイン的には同一なんですが、側面のクサビ形のモールドがシャープになっている点と、上面の関節周辺のフチ部分が異なります。発売から9年経ってますから、その間に肉厚設計の社内規格が更新されたり、破損事例の研究が行われたりという事も有るんでしょうね。従来パーツよりも頑丈なフチ取りにしてあります。 ところで足首関節は二重関節ではなく、太目のデザインである事から、足裏接地性はイマイチに思えますが、足を単純に横に広げるだけでなく、足首をヒネってやれば、それだけで接地性が向上しますよ。お試しを。 腕は、リックディアスの物から変更ありません。肩関節は前後スイング式。手首は左右とも、人指し指が可動するタイプとなっています。
バックパックは、従来パーツを除外して、新規デザインの物が付属。横にプレート(放熱板?)が追加され、ビームピストルの周辺が囲われています。このお陰なのか、左右に傾きやすかったビームピストルのポジションが安定し、傾きにくくなった気がしますね。下面のビームサーベル用ラックは廃止されました。 グライバインダーは、ポリキャップをハサミ込んでの2パーツ貼り合わせ。使うポリキャップはリックディアスと同じ物ですが、リックディアスが固定式だったのに対し、今回は若干スイング出来る様に、スキを設けて仕込んであります。
これは、リックディアスのバインダーよりも大型化した事で前後回転がほとんど不可能になったため、左右の動きを可能にして機動性の演出を行おうとした物でしょう。ひょっとしたら、万が一根元のジョイントが荷重でガタついた場合に、平行に調節出来る様にという配慮も有ったのかも知れません。 グライバインダーは、スラスターユニットとビームカノンが一体になったユニット。後端はノズル内部のモールドを避けて分割ラインを通してあります。先端は、ビームカノンの砲口を再現。内部には簡単ながらビームの発射装置が再現してあり、これが仕切りになって、バインダーの奥まで丸見えにある事はありません。 ところで、シュツルムディアスの頭頂高は今も昔も18mなんですが、全高については当時の資料では28m、最近の資料では25.5mとなっています。ボク自身は未確認なんですが、当サイトの読者のドムさんから、1/144キット用の改造パーツ(ガレージキット)では、HGUCより大型のバインダーだったという情報を頂きました。改造パーツは放映当時に発売された物ですから、28mという設定に準じて作られていたのかも知れませんね。今回のキットでは、先端の突起を除けば、ほぼ25.5mの設定通りの高さとなっています。 ドムさんからは、グライバインダーの取付位置を変更して、簡単に全高を高くする方法を併せてお寄せ頂きましたので、紹介しておきたいと思います。それは、根元のジョイントパーツ「A7」「A8」を左右入れ替えて、上下逆向きに(上に折れ曲がった様に)取り付けるというものです。
外観が設定画と異なってしまいますが、大幅な改造を必要としないので、正面イメージだけでも変えてみたいという方は、試してみられてはどうでしょうか。このジョイントパーツはクレイバズーカのフックも兼ねていますが、問題なく背負えますよ。
武装はリックディアス同様、クレイバズーカとビームピストル、ビームサーベルが付属します。クレイバズーカは2パーツ貼り合わせ。ビームピストルは、2パーツ貼り合わせた本体に銃口を取り付ける構成となっています。バックパック内からポリキャップのピンを露出させ、そのままマウント軸として使うアイデア(と大胆さ)は、今見ても面白いですね。 ビームサーベルは、ツバとグリップの2パーツ構成で、モノアイと同色の、クリアーグリーンのビーム刃が付属します。キットにはサーベルラックが無いため、持たせる事は出来ても、収納する場所が不明です。 と言うより、使ってるシーンは有るんですが大半の資料では装備に含めておらず、扱いが謎ですね。背中のプレートか、その奥のスキマのどこかがサーベルラックになっていて、肩の上から取り出すとか、そんな解釈でも良いかな?と思いますが。元々リックディアスでも、バインダーが邪魔をして取り出しにくい配置でしたけどね。・・・実は今「クランク形をしているジョイントが可動すれば、サーベル取り出し時に少しはバインダーが邪魔にならなくなるかも?」なんて考えたんですが、MJマテリアル4「Zガンダムメカニック設定集&作例集」を見たら、ホントに動くのだそうです。先述のドムさんの改造案も、上にスイングした状態なのだと思えば、問題無いのかも知れませんよ。 組立時間は1時間20分でした。HGUCでは停滞気味だったZZ関連からのキット化だけに「なぜ今シュツルムディアスが?」という声も一部で聞かれますが、これは疑問と言うより、何かの企画と連動して再始動につながったのなら嬉しいんだけど?という期待を込めた反応なんでしょうね。ガンダムUCに出る予定が有るのかとか、Zに続いてZZも映画化の動きが有るのかとか、心の隅で期待しつつ、いつか出るハズだったバリエーションキットの登場を、今は単純に喜びたいと思います。 もちろん何らかの企画が進行中なら、それはそれで嬉しいですよね。バンダイさんの事ですから、決して「痛車ブームだし、ウチも大きなデカール貼りやすいMSを出さない?」「そういえばでっかいバインダー背負ったMSあったよね」なんて理由で発売されたのではないと思いますし・・・え?HGUCアイザック発売決定ですか?あの大きくて平らな頭の・・・ミネバ様の特大デカールとか、期待していいんでしょうか?!うーん、ある意味ガンダムUCタイアップ企画(笑)。 おまけ |