健さんの
プラモコラム

その294
 1/100
 セラヴィーガンダム
の巻・接触編

 1/100
 GN−008 セラヴィーガンダム/バンダイ
 「機動戦士ガンダム00」に登場
2009年3月発売 税別初出価格3600円



 「蟲師」はボクの好きなアニメの一つなんですが、途中から見始めたもんで、まだ見てないエピソードが何本か有ったりします。で、先日レンタルで借りてみたんですが、第2話「瞼の光」の中に、地面の下に流れる光の河というのが出てきました。その無数の緑色の光の粒(蟲)がもう、どうしてもアレに見えて仕方ない訳ですよ。そう!数々の不可思議な現象を引き起こすGN粒子の正体は、きっとに違いありません。

 「通信が妨害され、ビームが跳ね返されてしまう!」
   「そいつは蟲です」
 「戦闘中に人の声や歌が聞こえたんだ」
   「原因は蟲ですな」
 「機体が量子化しただと?!」
   「こいつは珍しい蟲だ」
 「最近、ボクのセリフがマリー!ばかりなんだ」
   「お気の毒ですが・・・」

 この様に、現代科学の常識を超えた現象は、おおよそで納得出来てしまうのです(笑)。まあこれは冗談ですが、GN粒子が生命や宇宙の根本に近い粒子だったりするなら、それを浴びて進化が加速するというのも有りそうな話ですね。「刹那、あんたいつもガンダムの中に長く居過ぎだよ。」

 えー、無駄話はこのくらいにして、さっさと本題に参りましょう。



腕と隠し腕のレンズ底面のみ、色分けシールを貼って撮影しています。

 頭部は、他の1/100キット同様、箱形に成形した芯パーツに、ボール軸受け・アゴ・マスク・目を取り付け、左右からヘルメットでハサミ込む構成。下から差し込んだアゴをマスクがロックする等、毎度ながら良く出来てます。クリアー成形のは上や後ろを囲んで閉じ込めてあり、今回も光漏れ対策としか思えない設計。主役が出揃い、番組も終了したので、そろそろ目が光るバージョンも出して欲しいですね。



 前に突き出た白いアンテナはヘルメットと一体成形。黄色いアンテナは正面から取り付け、中央にクリアー成形のセンサーを被せます。チョンマゲは上から取り付け。チョンマゲ後端はカメラになってるのかな?と思ったんですが、説明書の色指定では白のままになってますね。バックパックで隠れているので設定画でも確認しづらいんですが、ダブルオーもオーライザーと合体する時、ここをガイドに使ってる様ですし、セラヴィーも同様ではないのかな?と思ってみたりします。



 エリは、今回も胸ユニットに上からハメ込む構成。今回もエリの下には謎の空洞が有り、発光ユニットが仕込めそう、と言うか仕込めます。こんなに低いエリだと掴む所が無くて着脱が難しいかな?と心配したんですが、キツさが程良く調整されていて、スムーズに取り外せました。エリ内側は首と一体で、上から取り付け。首のピンをしっかり閉じ込めてあります。



 ボディです。は、ウエストとの仕切りになる底面と、肩関節をハサミ込んでの前後貼り合せ。肩関節はポリキャップを使った2軸可動となっています。ダクトのフィンは前からセット。しっかり奥まで差し込みましょう。別パーツ化してある背中は、MS1体分のボリュームが有りそうな特大バックパック(もうバレてますが)の荷重がかかるため、接合部分に抜け止めのツメを採用。他に3本配置してあるハメ込みピンも、短く切らない方が無難でしょう。



 ガンダムフェイスには1/100ダブルオー付属の発光ユニットを無改造で搭載可能。このキットには付属していませんので、ご注意下さい。

 ウエストは、今回も腰と一体で左右貼り合わせの芯に、外装を取り付けていく構成。外装は白いパーツを左右から、赤いパーツを正面から取り付けますが、これで芯のグレー部分が完全に隠れるので、腰とウエストの、いわゆる別体感(一体感の逆)は十分に出ていると思います。ウエストと胸の間でのヒネリ可動は左右各25度程度でしょうか?赤いパーツが腹部に固定されていて正面にスキマが出来ないため、胸でヒネっても違和感を感じさせません。他のガンダムに比べて、デザイン的に胸でのヒネリ可動に向いていると言えるでしょう。



 ウエストの芯と一体成形で、固定式の股関節軸をハサミ込んでの左右貼り合わせ。フンドシ外装は前後から取り付けます。フロントスカート(?)はポリキャップで接続してあり、上下左右に可動。持ち上げない通常の状態ではパネルラインが噛み合っていて、位置が安定しています。



 サイドスカートは、ワンパーツ成形の本体に、上下ユニットそれぞれに裏面パーツを貼り込んで色分けと厚みを再現。腰左右に張り出したアームを取り付け、その先端にポリキャップで接続してあります。二軸可動で自由に動きますが、脇の下に干渉して、大きく後ろにハネ上げられないのが残念。まあ、を少し引き上げれば干渉をかわす事は出来るんですが、取付位置があと数ミリ低ければ、もっと遠慮なく動かせたんじゃないかと思います。

 です。股関節は、筒状パーツ2つを重ねてポリキャップを閉じ込めたドラムがボール可動、さらにモモとの接続部で回転可動する、セカンドシーズンガンダム共通の仕様。ドラム下のピンをモモフレームに差し込んでおいて、前後から外装でハサミ込みます。1/100エクシアでは股間の球体は後ハメ式になっていましたが、セカンドシーズンの4機では、ハサミ込みにする事でドラムがモモから外れない様に押さえてあり、遊び勝手が良かったですね。



ダブルバズーカ バーストモード。

 ヒザは二重関節。上側は、ポリキャップを仕込んでモモフレームを左右からハサミ込むスタンダードな物ですが、下側は、スネを途中まで組んでヒザ関節と組み合わせておいてから、左右貼り合わせのスネ後部でハサミ込むという、ちょっと特殊な組立になっています。

 スネは、後部GNバーニアの内壁と、ヒザ内壁を一体で成形した芯パーツに、正面と後部左右の外装を組み付ける構成。途中でヒザをハサミ込むという珍しい手順ですが、ヒザ関節下側を切り欠かずに大きな可動を仕込み、ヒザの内側に接着ラインを出さない点では、なかなか合理的なパーツ構成かも知れません。クボミの奥にGNバーニアを取り付けるのが少々面倒ですが、ハメ込み突起を異様に長くしてあれば組み立てやすかったかな?とも思いましたが、どうでしょうか?



クアッドキャノン。

  ヒザGNキャノンは2パーツ貼り合せ。砲口には穴の開いたクリアーパーツと、ポリキャップをハサミ込んであり、手首を取り付ける事で隠し腕に変化します。スネとGNキャノンをつなぐアームは、両端にポリキャップを使用してあり可動します。と言っても、根元の可動範囲は15度程度。こういったシルエットが変化するギミックは、大きく動けくほど嬉しいんですが。収納時に荷重でグラつかない様に、スネ表面の穴に突起を差し込み、ロックしてあります。



別売のアクションベースを使用しています。
このキットにアクションベースは付属していません。

 足首関節は、荷重に配慮してか二重関節になっておらず、1箇所のみのボール可動。スネにハサミ込む関節パーツは、2箇所のピンの太さを変えて、前後が分かりやすくなっています。

 足首は、足の甲・クツ・足裏を縦に重ねる構成。足裏中央は周囲の部分と塗装の指定色が異なっているんですが、やはりこれは「装甲を脱ぐかも知れない」と思わせる引っ掛けだった様ですね。いや、もしかするとセラフィムの方がダミーで、未使用に終わった真の姿が隠されているのか?!SF3Dの頃からのマシーネンファンとしては、通気性を高めた水虫対策の線も捨てがたいですね(笑)。



ヒザと肩の隠し腕は交換可能。ビームサーベルは2本のみ付属するので、足りない分は他キットから拝借しています。

 肩アーマーは、肩関節用と腕用の2個のポリキャップと、サイドアーマーをハサミ込んでの前後貼り合わせ。GNバーニアは別パーツ化してあり、横から取り付けます。キットのサイドアーマーは裏が空洞になってますが、説明書に紹介してあるデザイン画稿では、裏まで詰まったユニットとして描かれています。こういう所にGNコンデンサーを仕込んであるのかも知れませんね。

 です。肩ブロックは、上半分を省略し、ポリキャップに被せるタイプ。上腕は筒状にワンパーツ成形してあります。ヒジは、虫メガネ形の2パーツを貼り合わせた、おなじみの関節。側面のレンズにはクリアーパーツを使用しています。ヒジでのヒネリ可動は無し。と言うか、前腕とのスキが少なく、可動時に擦れている様ですね。もう少し幅に余裕が有っても良かったかも知れません。



 前腕は、左右貼り合せておいて、さらに腕の甲を取り付けます。腕の甲は表面パーツを箱型に一体成形、裏面もパーツ化してあります。ここはビームサーベルの収納スペースになっていて、キットでも実際に収納可能。引っ込んだ配置で指が入りにくいので、取り出す時には、甲を外してやると良いでしょう。手首基部はワンパーツ成形してありスイング可能。前腕組立後に後ハメ出来ます。

 手首は、左右とも穴開きゲンコツが付属します。GNバズーカUの荷重を考えて、接続部には1/100ダブルオーと同じピンタイプを採用してあります。



ツインバスターキャノン。

 武装です。GNバズーカUは、2パーツ貼り合せた機関部のミゾに、表裏貼り合わせたカバーをハメ込み、上からクリアー成形のセンサーを取り付ける等、基本的な構成はHGとほぼ同じです。左右貼り合わせの後部ユニットは、ポリキャップを使わず、機関部後端のピンを直にハサミ込んで組み付け。引き出し式のグリップは完全には引っ込まず、引き出しやすい設計になっています。

 肩のGNキャノンに連結する時は、ピンを引き出してGNキャノン砲口中央の穴に接続。機関部にディテールが追加されていたり、ダブルバズーカ時に噛み合う様に、カバー内壁にギザギザが追加されている等、HGとはデザイン的に若干の違いが有ります。グリップのモールドは、肉抜きを兼ねて追加された物でしょう。



ライルが参加してくれなかったら、ニールの分まで戦おうと思っていました。(ややウソ)

 GNバズーカUは、設定にある組み合わせギミックを一通り再現可能です。2本を連結したダブルバズーカ、さらにカバーをスライド展開したダブルバズーカバーストモード、肩のGNキャノンに1本ずつ連結したツインバスターキャノン、ダブルバズーカを肩のGNキャノンに接続したダブルバズーカバーストモード、さらに、ダブルバズーカバーストモードを構えて4門のGNキャノン(クアッドキャノン)も展開したハイパーバースト



ダブルバズーカ バーストキャノン。

 ちょっぴり残念なのは、肩とヒザの隠しゲンコツ接続穴の規格が異なる(肩はボールジョイント、ヒザはピン)ので、ヒザにGNバズーカUを接続する様な、設定に無いけど実機では出来るハズの組み合わせが不可能になっている事。それから、肩関節のスイングが前方向に特化せず前後均等になっているため、ダブルバズーカバーストモードを両手で構えるのが困難になっています。つまり左手がサイドグリップに届かないんですね。説明書の写真でも右手だけで構えているのは、このためでしょう。

 左腕の肩から手首までの関節を少しずつ引き出せば、サイドグリップに手が届くので試してみて下さい。右手首がボール可動しない事も妨げになっていますが、これは指パーツのハメ込みを浅くする事で解決します。指が割れた状態になりますが、そんなに目立たないと思います。



ダブルバズーカ バーストキャノン・両手持ち。左腕は各関節を少しずつ引き出して長さを稼いでいます。右ゲンコツは、パーツを完全にハメ合わせず、グリップに対してガタつきを持たせています。

 ビームサーベルは、セラヴィーの腕に収納される2本のみ付属。クリアーのビーム刃も2本付属します。隠し腕を展開して六刀流を再現したい人は、ダブルオーやアリオスから拝借してくると良いでしょう。最近ではHG・HGUCサイズ用のビーム刃にも、差し込みピン径が同じ物が登場していますから、そちらから拝借して刃の長さに長短の違いを付けてみても面白いでしょう。



ビームサーベルは2本のみ付属するので、足りない分は他キットから拝借しています。

 六刀流を再現する場合、隠し腕の自由度が高いほど楽しめる訳ですが、今回は、HGでは不可能だったヒザと肩の隠し腕の入れ替えや、ヒザの隠し腕のヒネリ可動が可能になっています。4本全てが腕に変形すれば一番楽しいんですが、無可動だからこそキャノンとして扱いやすいというのもまたメリットですから、程よい塩梅と言えるんじゃないでしょうか。



 てな感じで、セラヴィー本体武装について見てきましたが(セラヴィーは本体じゃないんですけど)、背中のセラフィムガンダムについては、後編に回したいと思います。なにしろこのキット、実質2体分のボリュームが有りますからね。セラヴィー本体の組立時間は1時間20分、GNバズーカUの組立時間は10分でした。


 おまけ



 「ガンプラEXPO in 広島」、初日に見に行って「イイヨイイヨー」と模型仲間に吹聴してたんですが、その後みんなが「HGダブルオーライザークリアカラーVer」を買ってるのを見て、ボクも欲しくなってしまいまして・・・もう一回行って、買ってきてしまいました。成形色以外は通常のキットと同じですので、内容については「その268 HGダブルオーガンダムの巻」「その286 HGオーライザーの巻」を参照下さい。



 通常版のHGは、ダブルオーガンダムとオーライザーを別々に買って合体させたので、セット売りの「ダブルオーライザー」として買ったのは今回が初めてです。ダブルオーライザーの説明書も手に入って、そういう意味でも買って良かったです。



 色分けシールが付属しますが、今回はレンズ底面も含めて、一切貼っていません。全身がクリアーなので、レンズでない部分からもシールが見えてしまうので、塗装の方が効果的ではないかと、考えてから決めた方が良いかな?と思ったからです。



 オーライザーは、前々から「シューティングゲームの主役機みたいだな」と思ってたんですが、こうして半透明になった物を見てみると、パワーアップアイテムをゲットして無敵モードになったか、ダメージを食らって消えかかってるみたいですね。実機の再現は通常キットに任せるとして、飾り台接続穴のフタパーツは、普段から外しておこうかな、と思いました。



 ベーシックなスタイルの初代ガンダムも良かったですが、横や後ろに広がりのあるデザインのダブルオーライザーもまた、実にクリアー映えしますね。あ、コイツと並べる時だけは、初代ガンダムの事をオーガンダムだと思う事にしましょう。



 白の部分は完全なクリアーではなく、あくまで半透明の白。レンズ等、元々クリアーの部分は完全に無色のクリアーとなっています。



 サイドスカート等、もうちょっと保持力が高いほうが良いかな?と感じた箇所は、ラジオペンチでポリキャップを軽くツブしてキツさを調整しました。接着剤を盛ると、せっかくの綺麗なクリアーを損なうかな?と思ったので。ハメ込みピンは短く切らず、全てキットのままとしてあります。

 クリアー成形になって改めて、パーツが重なっている箇所の多いキットだと感じました。中が空洞なのはスネくらいでしょうか?機会があればぜひ手にとって、視覚化された内部構造を楽しんで下さい。

 このキットを購入した「ガンプラEXPO in 広島」のレポートはこちら!

 2009.4.4 健 竹史


  

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