健さんの
プラモコラム

その285
 1/100 ケルディムガンダムの巻

 1/100
 GN−006 ケルディムガンダム/バンダイ
 「機動戦士ガンダム00」に登場
2009年1月発売 初出税別価格2600円



 ニール・ディランディの弟という事で新メンバーに加わった、二代目ロックオンことライル・ディランディ。カタロンのスパイと言いながら、何かと支援を受けられるのも彼のお陰で、けっこう重宝しますね。残る話数もあと僅か、ここからスパイらしい何かをやらかしてくれるのか?!でも、彼女と出会って運命が変わっちゃうなんてのも、これまたスパイ物の常道。どうなっちゃうんでしょうね。



 ところで、ジーンワンという彼のコードネーム、ちょっと気になりますよね。「遺伝子その1」の意味とも取れるその名前、弟なのに「1」?、それに何だか人工的なニュアンスも感じる呼び名ですが。すでに4人のマイスターのうち2人が、イノベイターと超兵である事が判明しています。これに加えてロックオンまで常人でなかったら?4人とも理由が有って選ばれたならば、ひょっとすると刹那も・・・

 「だから最初から言ってる通り、俺はガンダムだ!

 さすが主人公、特殊ぶりも別格ですね!てな事になりますかどうか、とりあえず本題へ参りましょう。



 頭部は1/100ダブルオー同様、箱形に成形した芯パーツにボール軸受けを取り付け、下からアゴ、前からマスクを取り付ける構成。芯パーツは顔の一部を兼ねているんですが、マスク部に色分けが無いのにダブルオー同様に分割し、箱型成型を引き継いでいるのは、後に追加される(と思われる)発光ギミックの光を閉じ込める狙いが有るんでしょうか。芯パーツの上にクリアー成型のをセットし、オデコのレンズパーツと一緒にヘルメットで左右からハサミ込みます。



 オデコのカメラの下には仕切り板が入っていて、カメラを光らせる予定は無い様です。仕切り板に穴を開ければ光を誘導する事も出来るんじゃないかと思いますが。頭頂部のモヒカンは上から取り付け。V字アンテナと側頭部の2本組アンテナをセットし、クリアー成型のカメラカバーを取り付ければ完成です。カメラカバーは、一旦取り外して付け替える事で開閉を再現。ミゾで噛み合う様になっていて、HGよりも安定が良くなりました。



 エリは1/100ダブルオー同様、胸ユニットに上からハメ込み、完成後も着脱が可能です。その下には今回も謎の空洞が有り、発光ユニットを仕込んだ豪華版キットが出るんじゃないかな?と思われます。これ、もうひと工夫すれば、発光ユニット搭載とコクピット再現の選択式にも出来たんじゃないかな?と思ったりします。次回作のシリーズで、そんなギミックはどうでしょうか?

 は、エリにピンを立てて外装で覆う構成ですが、エリ内側と一体の首外装がピンをしっかり押さえていて、首を着脱する時にピンが外れやすいという、1/100ダブルオーに見られた欠点を解消しています。



エリの下には、1/100ダブルオーの発光ユニットがピッタリと収まります。(このキットには付属していません。)

 ボディです。は、二軸式の肩関節を組んでおいて前後を貼り合せる、1/100ダブルオーと同じ構成。ダクトは今回、胸底面パーツと別成形となり、正面から取り付ける方式になりました。さらにその上にダクトアーマーが付くんですが、説明書の解説によると、精密射撃を行うため、ダクトの熱や粒子がセンサーに影響を与えない様に覆ってあるのだそうです。じゃあ精密射撃時にトランザムを発動すると、むしろ精度を下げてしまうのでは・・・いやいや、周辺を粒子で均一に満たせば誤差が減るのかも知れませんね。決して、下がった精度をフォロスクリーンで補っているのではないと思います(笑)。



 ダクトアーマーは、HGでは胸の張り出しと一体成形でしたが、今回は単独パーツ化。ヒンジ部がアーマーと一体になったため色分けはシール対応になりましたが、板状突起1枚でハメ込んであるため、若干ながら動かせるというメリットも。胸の張り出しは、窓の部分にクリアーパーツを使用。底面のシールも用意されています。



1/100ダブルオーと上半身を交換してみました。下半身の交換は、胸の張り出しが干渉して出来ませんでした。

 ウエストは、今回も腰と一体の芯パーツに、左右から外装を取り付ける構成。やはり左右スイングは、胸とウエストの間で行います。片側25度くらいでしょうか、1/100ダブルオーよりも大きくスイング可能です。その分、胸の張り出しとウエストのクボミのズレも目立ちますけれど。胸との間は完成後も着脱可能で、発光ユニットのスイッチが露出するミゾも用意されています。スイッチは前側ですが、出来れば後ろ側に配置した方が、操作が簡単だったと思います。可動軸と胸の張り出しの間は、指を入れるには狭いですからね。



 です。フンドシは左右貼り合わせで、股関節軸をハサミ込んでやります。フンドシ下には、別売のアクションベースに対応したY字形のジョイントパーツを取付可能。フロントスカートは、ボールジョイントで左右独立して可動します。やはり今回もGNミサイルが仕込んでありましたね。サイドスカートはワンパーツ成形、球体ポリキャップで腰に接続してあります。リアスカートは固定式。テールユニット取付用のポリキャップが仕込んであります。



 テールユニットは、腰後部のポリキャップで上下可動。上部にはGNドライブが配置してありますが、やはりセンサーから遠ざけて、トポロジカル・ディフェクトの影響を抑える事を意図した配置なのだそうです。レンズにはクリアーパーツを使用、底面に貼り込むシールは他のGNコンデンサーの様なグリーンではなく、きれいな反射のオーロラシールを採用。本体は左右貼り合わせ+上面パーツと、HG同様の分割になっています。



 です。股関節のドラムは、筒状パーツ2つを重ねてポリキャップを閉じ込める、1/100ダブルオーと同様の構成。モモに半没した配置ですが、ヒネリはスムーズです。股関節にはボールジョントで接続してあり、ここでもヒネれますが、どちらか片方でも十分だったかも。

 モモは、ワンパーツ成形のフレームにポリキャップを横から仕込み、左右貼り合せのヒザ関節でハサミ込み。モモ外装は前後から取り付けます。ここも基本構成は1/100ダブルオーに準じた内容ですね。関節横のレンズにはクリアーパーツを使用、底面のシールは従来と同じ、グリーンの物となっています。



別売のアクションベースを使用しています。
このキットにはアクションベースは付属していません。

 ヒザアーマーは、ヒザの下側関節を曲げると連動してスライドするギミックを内蔵。仕組みはHGと同様、関節パーツの下端に突起が有って、ヒザアーマーを引っ掛けて持ち上げるという物。完全に曲げた時と完全に伸ばした時にはアーマーのポジションが決まりますが、曲げる途中の保持はフリーなんですね。ヒザアーマーの側面にはジャバラ風のモールドを施し、内部からせり出したイメージを強調。このモールドはHGにも有りますが、間隔を詰めて、よりジャバラらしく変更してあります。

 スネは、ヒザアーマーをハサミ込んでの左右貼り合わせ。スネ前面は別パーツ化してあり、足首関節を前からハメ込んでおいてから取り付けます。分割ラインを目立たなくすると同時に、後ハメも可能とする、良い分割案だと思います。ところでスネは、フクラハギの下でも可動出来るのかな?と思わせるデザインですね。歩くためでなく、狙撃時に機体を安定させるための脚。妙な足首にも目が慣れてきたので、もっと色んな所が動いてもOKですよ(笑)。



 足首は、筒状の外装に芯パーツを通す、HGと同様の構成。がポリキャップによる2軸関節、がボールジョイントとなっています。下端のラインが、側面のスジ彫り部分で折れ曲がり、HGよりもそれらしい外観になりました。結果、クツとのスキマも小さく、より気にならない感じにまとまったと思います。

 クツは、本体、内側、裏面を縦に重ねる構成。スケールが大きい分、ボール軸受を仕込む厚みには困らないので、内部がフラットでスッキリしています。HGでは止むを得ず、接続部を盛り上げてポリキャップ収納スペースを確保していたため、スッキリした印象になりませんでしたからね。比べて初めて感じる事ですが、各スケールごとのメリットって、有りますよね。カカトの突起はポリキャップで可動。肉抜きを設ける代わりに、厚みの変化をより強調して造形。HGに比べ、足裏ディテールを損なっていないもの良いですね。



 肩関節は、前後と上にスイングします。肩アーマーは、前後2パーツを貼り合わせ。上面にはパネルラインを段差で表現してありますが、それとは違う箇所でパーツ分割してあります。ポリキャップをハサミ込む都合で、必要な厚みも変わってきますからね。下面にはC字形ヒンジでサイドアーマーを接続してあります。

 側面のハードポイントは、本体と裏面パーツでポリキャップを閉じ込める構成。横に引き出しておいてから、前後にスイング可能です。今回も抜け止めは付いていますが、キツさはHGよりも控えめで、分解は容易になりました。左肩のシールドホルダーはスイング可能。右肩はHGの様なC字形のハメ込みでなく、ピンによる接続になったため、マウントしたGNスナイパーライフルUは前後にも角度調節可能となりました。



 です。のドラムは、シリーズ恒例の上半分省略タイプ。筒状の上腕を通して、ヒジ関節のピンを肩アーマー内のポリキャップに接続します。上腕はHGに比べ、フチの厚みが均一に見える様に造形してあり、良い感じです。HGの場合は可動クリアランスの影響も有るのでしょうけれど。ヒジ関節は、虫メガネ状パーツ2つの間にポリキャップを仕込んだ例のタイプ。上腕・前腕とのスキは小さく、1/100ダブルオーの様に関節付近でヒネる事は想定していない様です。レンズにはクリアーパーツを使用しています。



 前腕は、左右貼り合わせておいてヒジアーマーを取り付ける、3パーツ構成。スイング可能な手首基部は2パーツ貼り合せで、前腕の組み立て後に後ハメ出来る様になっています。

 手首は、左右の穴あきゲンコツ、左右の穴なしゲンコツと、左の平手が付属。1/100ダブルオーでは手首関節軸がピンタイプになっていましたが、今回は従来のボールジョイントに戻りました。ライフルが軽くて荷重の問題が無いからなのか、両手持ちさせるのに自由度が大切だからなのか。いずれにしろフォーマットにこだわらず、機体の特徴に合わせて設計してあるという事でしょうか。



 バックパックは、ワンパーツ成形の中央ユニットに、球体ポリキャップでスラスターユニットを取り付ける構成。フォロスクリーン投影装置をハサミ込んでの左右貼り合せですが、偏向板の部分はパーツを重ねる事で厚みを稼ぎ、裏面ディテールも再現。2基一体のバーニアは、下面から取り付けます。



 偏向板は今回も固定式ですが、GN粒子がセンサーに与える影響を考慮した設計が各部に見られる事から、やはり実機ではフタになってるんでしょうね。設定を確かめた訳ではありませんが、GNバーニアはロケット燃料の様な高熱を出さないんじゃないかな?と想像しています。それだけでもセンサーへの影響は、従来のMSよりも抑え目になっているのかも知れませんね。



 武装です。GNスナイパーライフルUは、ライフルモードから三連バルカンモードへ変形可能。HGでは差し替え式でしたが、今回はヒンジ部分がスライド式になっていて、設定通りの折れ曲がりが可能となっています。マウント用の折り畳みジョイントや可動式のフォアグリップ、クリアーパーツのセンサーは、本体貼り合せ時にハサミ込み。三連バルカンモードで露出する折れ曲がり面のモールドにも気を配ってあり、HGよりも見映えが良くなっています。



 GNビームピストルUは、可動式のグリップをハサミ込んでの左右貼り合わせ。グリップは厚みを抑えるため、スジ彫り形状に沿って肉抜きされています。と言うより、ほとんどが肉抜きされた今回の様な場合は、スジ彫りに沿ってそこだけ出っ張っているという感じで、肉盛りと呼びたくなる様な(笑)。単独成形するには厚く、貼り合せるには薄い、微妙なパーツサイズなんでしょうね。刃の様なコーティング部分はHGよりも厚めで、全体のイメージは良好だと思います。側面のスリットを使って、背中にマウント可能です。



 GNシールドビットは、肩・ヒザ・テールユニットに分散してマウントしてあり、着脱可能となっています。合計9基を装備していますが、そのうち3基だけを2パーツ貼り合せにして裏面を再現。これを裏が丸見えになるテール先端と肩シールドに配置して、他の6基はワンパーツ成形となっています。こだわりと簡略化のバランスが良いですね。ワンパーツの薄さを利用して取り付けている箇所や、ワンパーツの物にのみ付いている中央の取付穴を利用したマウント箇所が多いので、キットを複数買っても、裏面パーツ付きのビットを多くマウント出来る訳ではありません。



アクションベースのフォーク形ジョイントを使って、GNシールドビットを分散して展開してみました。

 GNシールドビット用のクリアースタンドは、今回も付属。色んなパターンでの空中展開状態を再現出来ますが、横の枝を、支柱の裏ではなく、表からセットする構造のスタンドになっていれば、再現パターンをさらに増やせたかも知れません。枝パーツに予備が有ればそれだけ自由度も増しますし、攻撃にも使える装備である事を考えれば、銃口を正面に向けた水平展開用の枝パーツが付属してても良かったかも。



 フォロスクリーンは、バックパック上部に収納されたユニットを前に回転させ、クリアー成形のスクリーンエフェクトを取り付けて、展開状態を再現します。ユニット側面のレンズにはクリアーパーツを使用。スクリーンパーツを使わない時には、GNシールドビット用のスタンド台座の裏面に収納可能となっています。ついでに余ったゲンコツも収納出来たらなあ・・・(実はエリの下の空洞に、アクションベース用のジョイント程度なら収納可能です。)



 組立時間は1時間50分でした。スケールアップした分、ギミック満載の装備品が扱いやすく、遊びやすいと感じました。撮影してみた印象としては、もう少し明るい色の方が、グレーとグリーンの違いが出やすくて良いかな?と感じました。あくまでボクの撮影環境での話ですが。塗装した後で撮影を楽しみたい人は、パチ組み状態でカメラテストをしてから調色しても良いかも知れませんね。



 説明書には、担当メカデザイナーである柳瀬敬之さんの紹介やデザインコンセプトの解説も収録。1/100シリーズ恒例の楽しみになってきましたね。ガスマスクや防弾ベストといった対テロ特殊部隊の装備をモチーフにしているのだそうです。スパイなら人を化かす役回りだろうから尻尾でも付けておこうとか、そういうデザイン意図ではなかったんですね。(笑)


 おまけ




 HGジンクスV連邦軍型を簡単に紹介しておきましょう。詳細については 「その269 HGジンクスVの巻」を参照下さい。



 キットは、既に発売されているアロウズ型のカラーバリエーション。仕様や付属品の変更は有りません。と言っても、実機には調整の違いが存在する様です。説明書によると、地域特性に合わせた調整をしたり、稼動限界を伸ばすために出力を弱めてある機体も多いとか。確かに対ガンダム戦はアロウズに任せれば良いですから、軍本来の任務としては出力より稼働時間の方が優先されるのも分かります。ティターンズ機と一般機のグレードの違いに似てると言うか、こんな設定にもジムとの共通点を感じさせます。



  ファーストシーズンで活躍したジンクスのカラーリングも良いですが、この明るいグレー、実に良いですね。ファーストシーズンのラストでも登場してるので、アロウズカラーより先に発売する事も出来たんでしょうが、今まで発売を待ったのは正解だったと思います。連邦カラーと言うより、スミルノフ大佐の乗機のイメージが定着しましたし、パッケージイラストも戦闘シーンではなく、マリーの居場所を教えてケルディムとすれ違う、印象深いシーンが描かれています。と言うより、大佐の最期に合わせての発売ですね。劇中ではあれから4ヶ月。そろそろ再生治療も完了した頃でしょうか(笑)?いやホント、ハッピーエンドを迎えて欲しい好人物だったんですが。



 ところで、近所のスーパーでパラソルチョコ(きかんしゃトーマスのアイデアルチョコ)を売ってるのを見つけたので、手に持たせてみました。サイズも保持力もピッタリですね。



 安全装置(包み紙とも言う)を解除した状態。今年のバレンタインデーには、ズラリと並べたジンクスにパラソルチョコを持たせて、式典を開いてみてはどうでしょうか?(笑)

 2009年1月発売 初出税別価格1200円

 2009.2.10 健 竹史


  

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