健さんの
プラモコラム


その249
 R3 1/100ウォーカーギャリアの巻

(R3 1/100 ウォーカーギャリア/
 ウォーカーマシン ウォーカーギャリア/バンダイ
 「戦闘メカザブングル」に登場)



 ついに出ましたウォーカーギャリア!予価1000円とカタログに掲載されてから25年、ようやく発売されたと思ったら、価格が6倍になってました。長かった・・・と言うか、気持ち的にはあの頃の続きを生きてる気分なんで、短かった様な気もします。ボク、この四半世紀の間に何も成長もしてませんもんね。発売中止は当時のプラモ少年に強烈なトラウマを残した?うーん、少なくともボクの場合は、ちょっと違うと思います。いつか出ると信じてたら本当に出た!って感じです。(それ、重症のトラウマなのでは?:汗)では、本題へと参りましょう。



 パッケージは、当時の1/100シリーズに準じたホワイトパッケージ。そして、R3シリーズであると同時に、1/100WM(ウォーカーマシン)シリーズNo.11である事も明記されています。パッケージにはギャリアの足元を隠す様に黄色い帯が巻かれ、オマケにレッグタイプWMが付属してくる事を隠してあります。このオマケの件は、開発状況を随時公開していたR3ギャリア プロジェクトブログでも極秘とされていました。模型誌に送られるサンプルキットからもビリンとマリアのパーツが切り取られ、悟られない様にしていたなんて、本当に驚かせようという遊び心がニクイですね。

 興味深い裏話満載だったプロジェクトブログは、プラモ好きなら必読の内容でした。1つプラモが世に出る度に、これほどの苦労が繰り返されているのかと思うと頭が下がります。世の中には開発者の苦労も知らずに好き放題書き殴る、けしからんサイトも有るようですが、少し自重すべきではないかと思うのでありました。

R3ギャリア プロジェクトブログは、こちら。



 には過去のR3シリーズのPRやペーパークラフト・ウォーカーギャリアの紹介なんかも載っていますし、添えられた宣伝文句がいちいち上手いんですよ。正面は当時の模型情報編集長・加藤智さんのコメント。模型誌ならともかく、パッケージに関係者の個人名が出るなんて異例の事ですよね。当時「ギャリア出せ」とハガキを送った相手を帯の正面に引っ張り出して来るとは・・・ええ、ボクも送った記憶があります。あの頃は数々の無理とご無礼を・・・(ここで土下座)。

 箱を開けると、当時(50円時代)の模型情報と同サイズの「ウォ−カーギャリア メモリアルハンドブック」が。表紙にはうっすらと「模型情報」と印刷してあったりして嬉しくなりますね。これまでのR3シリーズでも、当時を知らないユーザーのために、説明書内で作品のストーリーや設定を紹介する事には精力的でしたが、このハンドブックではザブングルのプラモシリーズギャリア発売中止事件にも詳しく触れています。アニメのファンと言うより、プラモファンに向けたキットですからね。若い方にも、ぜひ読んで頂きたい内容です。今のMGにも負けないディテールの追求が、150円のキットにまで向けられた時代の熱気を感じ取れると思いますよ。



 あまりのサービス過剰ぶりに話が長くなりましたが、そろそろキット本体の話に移りましょう。頭部は、キャノピーにクリアパーツを採用し、コクピット内部を再現。パネルと一体ですが、ハンドルも付いてますよ。クリアパーツの取り付けにピン等を使うとコクピット再現用のスペースが狭くなるという判断からか、頭部右側の機銃でクリアパーツの端の突起を押さえて抜け止めにしてあります。機銃は左右回転可能。銃口にはスライド金型で穴を開けてある芸コマぶりです。



 天井のハッチは別パーツで、開閉可能。頭頂部は完成後も上に引き抜く事が出来る様なので(頭部左右を接着しない方が無難?)、ハッチを開く時は裏から押し出してやると簡単でしょう。ハッチ裏どころか、天井の内側にまでモールドが入っています。ドライバーのフィギュアは1〜2名を選択して搭乗させる事が出来ます。これも頭頂部を外せば交換可能です。背もたれの形状を損ねない様に、腰の下に差込み用の突起が付けてありますが、少々ユルい様なので、キツさを調整しておくと良いと思います。

 の部分は正面から取り付け。キットでは再現されていませんが、「ロマンアルバムエクストラ 戦闘メカ ザブングル」によると、アゴの下にはハッチが有るそうです。1/144キットや超合金魂では再現してあるので、分離状態を徹底再現したい方は、手を加えても良いかも知れませんね。普段は見えない部分なので、あまり問題は無いと思います。ダクトの真下ですから、乗降用ではなく点検用のハッチなんでしょうか。



 頭部後ろのユニットにはエンジンを内蔵。完成後も外装を外して中を見る事が出来ます。このエンジンの動力が、コクピットの床下から首の中シャフトで伝わって腕を動かしているとも思えず、ここで発電してモーターや油圧で全身が動いてるのかな?なんて想像していますが、どうでしょう。

 ザブングルの内部図解では全身にエンジンが分散して描かれています。「エンタテイメントバイブル 戦闘メカ ザブングル」では「(本当に、内燃機関としてのガソリンエンジンかどうかは不明)」とまで書き添えてあります。頻繁に逆回転を繰り返す関節を、回転式のエンジンで動かしているとすればどういった仕組みになるのか、あるいは今でも有るのか、ちょっと興味が有りますね。(ま、燃料はガソリン、操縦はハンドルという設定自体がギャグの一環なんですけども。)



 の下には左右の肩をつなぐ角柱形のフレームが有り、首や脇ユニットとの接続用のABS軸受けが仕込んであります。脇ユニットは分離時には回転する部分。この厚みの中に、肩関節軸を前と上に引き出すニ軸関節が仕込んであります。デザインされた当時は引き出し関節なんて全く意識されてなかったと思うんですが、斜めにカットされた脇ユニットの形状は、スイングさせた肩との干渉を避ける、理想的な形をしていますね。

 肩ブロックは、前後・横の3分割。可動用のミゾが上面まで切ってあり、スキマは関節カバーで隠してあります。上腕は可動用のフレームパーツを内蔵、前後から外装を取り付けてあります。「フレームを仕込まずになるべく低価格で」という意見は応援団掲示板で募集されたユーザーの声の中にも多く見られましたが、ここは設定でもヒジ関節周辺がムキ出しの様に描かれていますから、フレームを仕込んで正解だったと思います。上腕のラインは超合金魂では直線的でしたが、1/144キットやハイコンプリートモデル(HCM)の様な、丸みのあるラインで構成されています。



 ヒジ関節はABSパーツで構成。もともと関節内側を切り欠いて曲げやすくデザインしてありますが、さらに前腕側から関節を引き出せる様になっていて、より大きく曲がります。また、引き出し関節に頼る事で切り欠きを小さめに抑えてあり、可動範囲を切り欠きだけで確保してある超合金魂よりも、より自然な外観になっていると思います。

 前腕は左右分割。前面のフタを開いて手首基部を反転させれば、シャッターのモールドと入れ替わるギミックを内蔵。ただし手首は収納式でなく、取り外す必要が有ります。フタは手首基部のロックも兼ねていて、武器の荷重で勝手に回転する事は有りません。



 手首は、可動指タイプの物が付属。中指から小指までの3本は一体で成形、切り離せばそれぞれボール可動する仕組みです。根元には張り手のポーズが取れる、外側にスイングする関節を内蔵。手の平には武器の突起に対応した、差し込み用のが設けられています。手の甲にはコブが有りますが、これは本来だと指の甲から連続したラインです。可動の都合で高さ的にズレてしまった様ですね。

 背中のローターは上下に可動。後頭部への接続はポリキャップを使っています。可動部側面の黄色い丸は、軸から少しズレた位置に有るんですが、従来の製品よりも良い感じに思えます。設定でも軸位置なのかズレているのか、絵によって受ける印象が違うんですよね。R3キットの場合は軸やフタではなく、軸の回り止めという解釈なのかも知れませんね。



 ローターのファンは実際に回転可能。息を吹きかければスムーズに回りますよ。ファンの回転は超合金魂でも実現していましたが、今回は円盤の内壁まで再現してあり、ブレードの根元にもモールドが入っていて、さらに精密感が増しています。円盤中央下面にはスリットの様な表現が追加されていますが、これはモーターの廃熱穴なんでしょうか?



 以上がギャリィホバーになる部分です。変形時には手首を外して手首基部を反転、シャッターのモールドに入れ替えます。ローターは水平にし、は脇ユニットごと後ろに振ります。前腕からランディングギアが出るアイデアは超合金魂をヒントにした物でしょうか。今回は前腕のフタ部分の一部を外し(裏から押し出すと簡単に外れます)、差し替える方式になっています。今回はさらに、脇ユニット前面の黄色い丸パーツもランディングギアと解釈。こちらも伸びた状態のパーツと差し替えてやります。



 続いてギャリィウィルになる部分を見ていきましょう。は、腰へと繋がるT字形のシャフトを左右からハサミ込んで芯を作り、前後左右から外装を取り付ける構成。上部のミゾ内壁や下部シャッターも別パーツ化されています。胸前面上部にはフックの表現が有ります。成形の都合で穴は開いていないので、パッケージイラストを参考にピンバイスで加工してやると良いでしょう。設定には有りませんが、初登場時には分離状態で吊り上げて運ばれてましたっけ。もっと間隔が開いていた方がそれらしかったと思いますが(近いと安定が悪いので)、劇中のシーンを思い出させる演出ですね。



 は、コクピットとタイヤを左右分割のフレームでハサミ込み、さらに前後から外装を取り付ける構成。コクピットと機銃座が上下二段になっているのは、タイヤハウスの傾斜面に配置されているからなんですね。タイヤはゴム製で、股間の幅いっぱいに設計されているため、ホイールにハメ込む時はズレが全く無い様に、しっかり調節してやりましょう。ちょっとでもズレたら回転してくれない様です。(最初は、回らない仕様かと思ったくらいです。)

 キャノピーにはクリアパーツを使用。やはりフィギュアは選んで座らせますが、腰前面の外装を外せばキャノピーを取り外せるので、出来れば接着せずに組立て、完成後もフィギュアの交換を可能にしておくと、より楽しめると思います。腰下にパーツの合わせ目が残りますが、昔のキットの様に段差やスキマが出来る訳ではありませんからね。機銃は上下に可動。コクピットは横から出ているハンドル等、設定に忠実に再現してあります。チルの手がハンドルに届かないのはご愛嬌。実際はシートが前後スライドするらしいので心配ありません。



 コクピット左右には丸い穴が有りますが、これはライトなのかバーニアなのか、以前から意見が分かれていた様です。(まさしく謎の穴。)ライト無しで夜間に走れるのか?と考えればライトの様にも思えますが、劇中で合体時にバーニアを吹かす描写が有るのも事実です。キットにはクリアーパーツのライトと赤いバーニアが付属し、好みで選べる様になっています。ボクは見慣れた配色なのでバーニアを選びました。バーニア表面を開閉式のライトが覆っていて必要時に開閉すれば?とか、片方ライトで片方バーニアなら両立するんじゃないかとか、色々思ったりします。ドライバーが暗視装置を付けて操縦すればライトは不要だ、なんてのは強引でしょうかね。(強引です。)

 です。腰ブロックは、前後と横の3パーツ構成。開脚用のスリットを関節カバーで覆ってある等、肩と同じ構成ですね。脚が腰の横に付いているデザインは、この時期のアニメロボットに多く見られますが、肩に当たるまで脚が上がる可動範囲の広さは、ポーズを付けていても楽しいですよ。モモとの接続部は横ヒネリが可能。前面には突起(関節のガード?)が有りますが、普段は密着していてもヒンジで可動するのでモモのヒネリを妨げません。スキマを開けて解決していた超合金魂より見栄えも良いですね。



 モモは、ヒザ関節の引き出し機構を仕込んであるため、内部フレームが詰まっています。外装は前後分割。側面には上腕と共通したリベットの表現が有ります。

 ヒザは二重関節。関節前面には、無可動ですがシリンダーの表現が有ります。やはり関節各部はショベルカー等の様に、油圧で動いてるのかな?ヒザアーマーは、円盤パーツと前部アーマーを組み合わせる構成。赤い部分と円盤下面は別パーツ化されています。円盤上面には、WMキットではお馴染みのスベリ止めパターンがモールドされています。ここに人が立つかどうかは怪しくても、WMキットには欠かせないモールド。成形方向の都合から配置出来る箇所は意外と少なく、よくぞ入れてくれた、という感じです。イヤな人は埋めてしまえば良いですし。



 もっとも、WMには欠かせないモールドと言いながらも、シビリアン(ザブングル世界の一般人)は、この程度の高さなら落ちてもピンピンしてるイメージが有りますけどね。他のキットに付いてる手すりなんかも含めて、イノセント(支配階級)が整備したり使ったりする時には役に立ってるんでしょうね、多分。

 スネは、フレームを左右分割の外装でハサミ込む構成。前面の外装は色分けのため別パーツ化、後面は外せばエンジンを見る事が出来るカバーになっていると同時に、モナカ割りの印象を感じさせない効果も狙っている様です。タイヤは、腰の物より若干大型。スネに直接ハサミ込むのではなく、Y字のパーツにハサミ込んでスネの奥に接続してあります。パーツ構成を見た時は、このY字パーツでヒネって方向転換するのかと思いましたが、実際はヒネれないほどギリギリのタイヤ幅となっています。Y字パーツの役目はサスペンションで、方向転換は足首関節をヒネる事で行っている様です。そのため足首を左右スイングする関節は、タイヤより高い位置、スネ中央辺りに仕込んであります。



ザブングルカーを真似て、ビークルモードでの合体を勝手にデッチ上げ。普通に合体して脚だけ後ろに向ければいいじゃないか、とも思いますが。それにしても、足サイズが腕の長さと同じだったとは!

 足首は、ヒザ横の丸モールドを軸にしてポリキャップで可動。変形時にはここを最大に伸ばし、カカトがスネに密着します。黒いクツ部分は、緑の足首本体裏に、内側寄りの位置でボール接続してあり、開脚時の接地性を向上させています。ボール位置は左右非対称ですが、ボールジョイントの軸と穴を、左右どちらにも仕込める様に別パーツ化してあり、脚パーツの左右共通化を図ってあります。



 足裏のスベリ止めは、ゴムパーツを採用。超合金魂ではスプリングを効かせてあり、1/144キットでの「地面に沈まないため重量感を感じない」不満点を解消してありました。今回はゴムを薄く成形する事で、キットの重みでゴムがツブれて引っ込む、適度な弾力を持たせて解決してあります。組立が簡単な上に、脚を開いたポーズでも倒れない、実際のスベリ止めとしても機能しています。

 ツマ先は、左右独立して可動。正面の赤と黒のプレートは別パーツ化してあり、左右パーツの共通化を図ってあります。距離・高さとも超合金魂よりもスネに接近していてスキが少なく、より確実にタイヤを保護している様な外観に仕上がっていて良い感じです。ギャリィウィル状態では、ツマ先を下げる事でブレーキとしても使えるのかな?と思ったりします。



 ギャリィウィルへの変形は、胸ユニットを後方へスイングし、ツマ先を伸ばして足首とスネを一体化すれば完了です。合体は逆の変形を行って、胸上面のミゾにギャリィホバーをセットするんですが、その前に背中のハッチを半開きにし、セットした後に閉じる事で、合体部分にロックがかかる仕組みになっています。ハッチに模してあり、しかもホバーに隠れる位置のため目立たず、良い方法だと思います。

 飾り台は付属しませんが、腰後部のフタを外し、ジョイントを取り付ければ、別売のアクションベースが使用可能です。ギャリィホバー単体でも、首下のフレームをハサミ込むフォーク型のジョイントを使って、飛行状態でアクションベースに接続する事が出来ます。



別売のアクションベースを使用しています。
このキットにアクションベースは付属していません。

 武装です。ライフルは左右貼り合せの本体に、スコープ先端と銃口、バイポッド(ニ脚)を取り付ける構成。バイポッドは畳んだ状態と開いた状態の2種が付属し、交換が可能です。本体とグリップで梨地加工の粗さを使い分けてあって面白いですね。持たせる時はグリップの突起を手の平の穴に差し込んで保持。右手に対応する突起しか無いのが残念です。突起のハメ込みがキツく感じたので、必要なら削って調整してやると良いでしょう。



 バズーカは、マガジンとグリップをハサミ込んでの左右貼り合せ。砲口は別パーツ化されています。グリップはスイング可動し、構えポーズの自由度を高めてあります。トリガーはギザギザになっていて、ライフルとは印象を変えてあります。カプリコタイプ乗りのトロン・ミランとバズーカを巡って勝負したエピソードが有り、非人間型の指を持つ一般WMには、こっちの方がフィットしやすいとか、そんな意図が有ったり無かったりして(考え過ぎ?)。グリップの突起は、やはり右手にのみ対応。マガジンに着脱ギミックは有りません。



ギャリアのバズーカと、MGザクF型Ver.2.0に付属するバズーカ2種の比較。ジャイアントバズーカが、それほどジャイアントに見えないんですけど・・・。

 バズーカは背中に背負わせる事が出来ます。このバズーカは元々ギャリア専用の物ではないので、後から背負える様に加工したのだと思います。超合金魂では、背中のフック側を穴、バズーカ側を突起としてありましたが、今回はフック側を突起、バズーカ側を穴としてあります。穴の周囲は追加工を思わせるディテールを足してあります。2箇所の接続穴は、内側でつながった1つのパーツに開けてあるのかな?と想像してみました。

 背中のフックは若干可動。設定では、端に小さな丸穴が開いていますが、これがジョイントかどうかは不明です。1/144、ハイコン、超合金魂、そして今回と、いつも省略されてる、かわいそうな穴なのです。



 ブーメランイディオムは2パーツ貼り合せ。バズーカよりも粗めの梨地加工(鋳造の表現)が施されていて、投げても大丈夫そうな頑丈さを演出。平均的MSの身長に近い大きさが有り、これをブツけられるのは相当に恐ろしいです。13発のミサイルは別パーツ化してあり、後ろの排気口から押し出せば、撃ち尽くした状態も再現可能。発射管の間には予備弾も有るのかも知れませんね。バイクのハンドルの様に両手で持ちますが、レバーに4本指をかけて、本当に抱えていられるのかは少々疑問。人指し指だけをレバーにかけ、3本指で握らせてみましたが、ちょっとキツくてオススメ出来ません。キットは突起で手の平に接続するので安定してディスプレイ出来ます。



 この他、右肩に装備出来るサーチライトが付属しています。超合金魂では引き出し式でしたが、今回は着脱式。レンズ面にはクリアーパーツを使ってあります。

 さらに「掟破りのサプライズ」として、同スケールのレッグタイプが2機付属。ツメの間は成形の都合で埋まっていますしキャノピーのクリアパーツも有りませんが、手足が根元で可動、パネルも十分にリアル、スライド金型で機銃に穴も開けてあるという、良く出来たオマケです。フィギュアはビリンとマリアが付属。フィギュアには突起等が有りませんので、接着して乗せる事になります。



発売当時に作ったギャロップタイプと、今回付属したレッグタイプの比較。大中小いろんなサイズのWMが存在し、しかも日常的に使われているという世界観は実に楽しいものでした。

 このレッグタイプは当時1/48でキット化の予定がありながら、後に中止になった機体です。つまりギャリアと同じ運命を辿った訳ですね。ホバギーと並べられる1/48で発売されていれば、点数は少ないながらもUCハードグラフの様にフィギュアを絡めた面白いキット群になっていたと思いますし、今でも出して欲しいと思っています。しかし今、現物を手にして思うのは、1/100でこそ当時出しておくべきではなかったか?という事ですね。こいつを足元に並べると、300円(現在の再販価格は500円)のギャロップタイプが主役に見えて来るんですよ。舞台は岩と砂ばかりの惑星ゾラですし、予算的にも技術的にも、子供でも比較的簡単にビネット風の作品にチャレンジ出来たのでは?より広い層に情景模型の楽しさを広められたのでは?と惜しまれてなりません。

 ・・・で、プチモビとかドラケンEとか、ガンダム関連でも小さいのを精力的に出して欲しいな、と思うんですよね。



 さらにオマケとして、Eランナーの枠外に、スベリ止めパターンがモールドされたプレートが付属しています。切って自由にお使い下さい、という事なんでしょうが、パーツとしてカウントされてない所に付けてあるのが何とも面白いですね。当時からのファンにとっては、スベリ止めとWMキットの切っても切れない関係を思い出して、見てるだけで笑えて嬉しくなる「ネタ」ですよ。ついでに、20メートルサイズのランナーの上を歩いてパーツを切り出し、ギャリアを建造するイノセントの姿を想像して、また笑ってしまいました。

 組立時間は3時間30分でした。6000円は高いかな?と思ってましたが、ガンダムやザクが痩せて見える程のボリューム感。武器もとんでもないサイズで、これは当時でも1000円に抑えるのは難しかったかも知れませんね。ボリューム満点のついでに、ミサイルランチャーも付いてると嬉しかったです。アンダーゲートを採用してますし、色替えDX版に付属させるとか、どうでしょう?



1/100ウォーカーギャリア用アクセサリーパーツセット



 発売中止も事件なら、こうして発売された事もまた事件、いや大事件。商品仕様からイベント性までスペシャル感満載のキットです。25年待った甲斐のあるキット。25年待たなきゃ手に入らなかったキット。って言うか開発(構想とも言う)期間25年の、実は待たされていなかったキット。ボクらユーザーとしても、良いアニメ作品を愛し続け、キット化の要望を出し続ければ、何とかなるんだという前例になれば、と思います。バンダイさん、四半世紀に一度の目玉キットを、本当にありがとう!

 で、R3ザブングルは、もう25年待たなくても大丈夫なんですよね?(笑)


 おまけ




 R3ギャリア発売の少し前ですけど、「ロマンアルバムスペシャル高荷義之アニメ・イラスト集」を買ってみました。1983年発行の本(ザブングル放送当時ですね)なので、古本ですが。

 高荷義之さんはプラモのパッケージイラスト(ボックスアート)を長年描かれているので、プラモ好きの人なら何点も作品を目にした事があると思います。その高荷義之さんの画集にWM関連のイラストが多数収録されていると聞き、数年前には模型仲間に実物を見せてもらう機会が有りました。それ以来ずっと欲しかった本なんですよ。WMだけでなく、ダンバインやマクロスのイラストも載っています。

 手元に置いて文章まで読んだのは今回が初めてなんですが、これ、児童誌の「テレビランド」に連載された物だったんですね。出渕裕さんが構図のアイデアを出し、高荷さんに描いてもらうという豪華企画。どんな意図で出したアイデアだったか等、出渕さんのコメントも付いてますし、富野監督との対談も収録されてます。WMキットのアレンジも素晴らしいですが、また違った感じにイメージを広げたい人には、オススメの一冊です。古本を見かけたら、ぜひどうぞ。

 2008.5.18 健 竹史


  

R3 1/100 ウォーカーギャリア
超合金魂 ザブングル
超合金魂ウォーカーギャリア

  

モデルグラフィックス 2006年 07月号
モデルグラフィックス 2008年 05月号
モデルグラフィックス 2008年 06月号

  

1/100 トラッドイレブン
1/100 クラブ
1/100 ギャロップ

再販ザブングルWMシリーズ

  

R3 1/48 レイズナー
R3 1/48 ニューレイズナー
R3 1/100 エルガイムMk-2

  

レゴ スターウォーズ AT-ST 7657
STAR WARS AT-AT
ドイツ・レベル AT-RT

  

コルト M1911A1 ガバメント
ALINCO プログラムウォーカー AF1600
ライト カラー一輪車WB16

  

ザブングル グラフィティ
ふしぎなジロン
R20 ロックマン&ロックマンX オフィシャルコンプリートワークス

  

ワンダーアートタカニスタイル―高荷義之超現実画報
高荷義之―プラモデル・パッケージの世界
ウルトラQ―開田裕治画集 (大型本)
石橋謙一イラスト集2メタルウィング (Bクラブスペシャル)


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