健さんの
プラモコラム


その243
 HG GNアームズの巻

(HG 1/144 GNアームズ・タイプE+ガンダムエクシア・トランザムモード/
 GNR−001E GNアームズ タイプE/
 GN−001 ガンダムエクシア/バンダイ
 「機動戦士ガンダム00」に登場)



 いよいよボクの地方でもクライマックスを迎えたダブルオーですが、最終回直前になって、デンドロビウム(っぽい物)とV−MAX(っぽい物)を同時に手に入れるなんて、なかなか豪華なパワーアップが用意されていましたね。という訳で、強化支援メカ・GNアームズと、トランザムシステム発動状態のエクシアがセットで発売です。合体させればGNアーマーになる、夢の最終決戦プレイセットなのであります。

 ・・・番組を見てたら、実はトランザムと合体は関係なかったりするんですが、あまり秘密に迫ると危ないので、その辺はサラリと流して見ていきましょう。(笑)



 まずは付属のエクシア・トランザムモードから。従来のHGキットのゴムケーブルの成形色を赤に変更、プラパーツのケーブル部分も赤の色分けシールが付属します。可動や機構についての変更は有りませんので、詳しくは「その222 HGガンダムエクシアの巻」を参照下さい。



 武器類も従来のHGと同様の物が付属。写真には有りませんがGNロングブレイド、GNショートブレイドも付属します。



 レンズ部やセンサー部のシールもトランザムモード特有の物に変更。細かな文字もキッチリと印刷してあります。



 レンズにどういった役割があるのか分かりませんが、ディスプレイの文字が切り替わるというのは演出的にもドラマチックで良いですね。劇中ではスローネのGN粒子を赤色と設定し、「赤=強い」というイメージを浸透させておいてからトランザムモードを登場させているのも上手いと思います。ケーブルの色変化だけでなく、全身が赤く発光している様に見えますが、キットの成形色は変更ありません。

 能力強化でスピードアップというのは珍しくありませんが、GN粒子には重さを制御できる性質があるという設定がありますから、機動性が上がるのはもちろん、慣性も制御出来てるのかな?と思わせる説得力が有りますね。(実際の設定は分かりませんが。)



 続いてGNア−ムズです。ミ−ティアほどの大きさは有りませんが、テーブルでなく、机の上に置ける程度のボリュームに抑えてあるのが良いですね。また、各部が色々と動くので楽しめると思います。

 エクシア用のタイプEの他に、デュナメス用のタイプDも登場。2機が同型だったミーティアは1機だけの購入で我慢したんですが、今回は装備が変更してあります。しかも個別に活躍したので強く印象に残ってますよね。これはタイプDも買ってしまうかも。すでに大型GNソード関連のパーツは除外出来るランナー構成になってますよ。



 発表時からプトレマイオスとの統一感があるデザインだと思ってましたが、強襲用コンテナから分離するという設定でした。エルガイムのランドブースター・スピリッツや、メッサーラを連想させるデザインにも思えます。GNアームズよりは安く発売出来ると思うので、HGUCメッサーラも出して欲しいと待ってるんですが、まだかなー?



 ガンダムのGNドライブからエネルギー供給を受けて動くという事で、組み立てもガンダムとの連結部から。GNアームズ(戦闘機)状態で機首に隠れている中央ユニットは、左右ユニットとのスライドパーツとフンドシ下への連結アームをハサミ込んでの左右貼り合わせ。後部ノズル、背中へのコネクター、飾り台もこのユニットに組み付けるので、そのためのポリキャップもハサミ込んでおきます。



 ノズルは噴射口・本体・可動軸の3パーツ構成で、ボール可動します。噴射口が塞がれた形状はデュナメス等のノズルにも見られますが、このサイズになるとデザインの良さが活きてきますね。「再現は難しいと思うけど、ノズルの奥行きは省略されてるんですよね」という話には何度か触れた事があると思いますが、ダブルオーのガンダムはロケット噴射ではなく怪しげな粒子(笑)を放出して飛ぶ事になっています。未知の技術ですから形は風変わりでも問題ありません。プラモ的には今回の様にパーツ分けして再現すれば、スキマから中が見えて奥行きを感じさせ、しかも一番見て欲しくない真ん中は隠れているという絶妙なデザインなのです。



 機首は、中央ユニットを左右からハサミ込む構成ですが、さらに上下からパーツを貼り付ける事で、ほぼ完全に分割ラインが隠れる仕組みになっています。GNアーマー(合体時)状態では後ろに折りたたまれますが、可動軸のABSは、完成後は隠れて見えない様に組み込んであります。この辺り、ダブルオーシリーズは上手く配慮してある場合が多く、塗装時にABSが割れるトラブルもかなり少なくなっているんじゃないかと思います。



 機体左右のユニットは、前部に大型GNキャノン、後部にスラスターと偏向板、上部にGNキャノンのカバーと展開式のスラスターが組み込まれていて、その全てが上下スイング可能。同じ方向からのハサミ込みばかりで、複雑な組み立てではありません。ここを含めてGNアームズ全体がユニット構造になっているのは、予定されたストーリーに合わせてデザインされた物でしょうか?ロックオン兄貴が、バラバラになったこのユニットを操作して一撃を放つ名シーンに、スラスターも砲身も動くという設定が説得力を与えていますね。



 大型GNキャノンは、筒状のパーツを組み合わせ、砲身の伸縮ギミックを再現。砲口内部や、伸びた時に露出するリングパーツなど、ディテール的な見せ場も伴っています。ヴァーチェのGNバズーカに似せてあるのも、統一感が有って良いですね。上部カバーの内側は左右分割。先端には可動式のツメがハサミ込んであります。このツメは強襲用コンテナとのロックにでもなってるんでしょうか?



 後部スラスターは、ノズルがボールジョイントで可動。と言っても可動範囲は狭く、ユニット内に埋没しているので大きく動かす必要も有りませんが。そのすぐ前には開閉式のフタが有り、フタの裏側にスラスターが固定されています。ここもノズルは可動式。あまり大きく開くと内部のハメ込みピンが見えますが、フルに開く事は、ほとんど無いと思います。

 偏向板は、上下2パーツと先端の3パーツ構成。両端の補強に沿って分割してあるので、接着ラインはほとんど気にならないと思います。根元の可動部は上パーツだけをハサミ込み、下パーツは後ハメ可能となっています。



 機体左右のウイングは、ABSのヒンジで上に折り畳み可能。貼り合わせた2枚のパーツの端に白いパーツを被せ、色分けと同時に外れないよう押さえてあります。ウイング前部の白いラインは、起き上がってクラビカルアンテナとして機能。ガンダムのエリに付いてるアンテナと同じ物ですね。エリの角度を意識して立ててやると良いと思います。解説によると、GN粒子の制御に関わっている様ですね。ウイングユニットは、完成後にGNアームズ本体に取り付ける事が出来ます。



 機体下部は展開式のアームになっています。可動部はハサミ込みの連続ですが、やはり色分けのパーツは、要所要所のハズレ留めを兼ねる様になっています。分割ラインも隠してくれますよね。合体時には足を乗せる部分でもあるため、基部はボールジョイントに加え、スリット上をスライドする様になっています。アーム基部をハサミ込んでいる部分は、上側でGNキャノン&スラスターのユニットもハサミ込んでいるため、ビスを使って中央のユニットにしっかり固定してあります。



 左右のアームは、大型GNソードになっています。裏側にはビーム砲も装備。砲口は別パーツ化されています。先端は内側に折れ曲がるだけですが、上腕にあたる部分はかなり自由に動きます。可動部は全て軸可動で、ABSパーツの使用は最小限に留めてある感じですね。GNアームズ形態では突起とミゾが噛み合い、真正面向きのポジションにロックされます。



 背中への接続部は、ボールジョイントでグリグリ可動。GNアームズとガンダムの位置関係を、実機サイズで上下左右に1〜2メートル調整出来ます。位置を合わせるだけでロックも何も無いんですが、この自由度の高さは良いですね。アイデア的にミーティアの流れを汲むデザインだとは思いますが、合体状態でも上半身がある程度自由に動く方が楽しいですからね。この辺も過去のプラモを研究し、もっと楽しく出来ないかと知恵を絞った結果だろうと思います。



 アームの先端にはクローを装備しています。下の1本爪は二重関節。上の2本爪は、前にスライドし、さらに開きます。2本の爪をつなぐ軸をレールで押さえてある構成で、表面につかむ所が無いので、ちょっと引っ張り出しにくいですけども。結果としてどちらのツメも根元の位置調整を伴う可動となっているので、手首も無いシンプルなデザインの割には自由度が高いと思います。

 脚部マウントラッチは、ツマ先とカカトを押さえるが起き上がり、ガンダムの足をロックします。また、モールドによる表現のためキットでは無可動なんですが、土踏まずにフィットするブロックが前後にスライドする機構も備えている様です。アームは自在に動くので、合体時でもガンダムの脚に自由なポ−ズをつける事が可能となっています。



 実際にガンダムを固定しているのは、フンドシ下に接続されるジョイントアームです。デンドロビウムやミーティアではガンダムを置くだけでしたが、GNアーマーの場合は飾り台を取り外し、「ブーンドドド」などと叫びながら手に持って走り回って遊んでもガンダムが落ちないのです。付属の飾り台には角度調整機能はありませんが、支柱を自作して宙返り状態でディスプレイしても合体は保たれます。ちょっとした事ですが、このパーツがプレイバリューを格段に高めていますね。GNアームズ・ガンダムとも、支柱取り付け穴のフタパーツは、飾り台の裏面に収納可能となっています。

 ところで、位置調整の一環なのか、機体中央のユニットは前後にスライドさせる事が可能です。GNアームズ状態で、フンドシ下へのジョイントアームが機首にフィットしない時は、位置関係が間違っています。GNアームズに変形させる時は、中央ユニットが前寄りになってるのが正しいポジションです。



 こんなシーンは劇中に出てきませんでしたが、ヴァーチェと合体させてみました。最近のキットは飾り台が標準化されているので、スカートやバックパックが干渉しなければ、敵側だろうと別の番組だろうと、いろんなMSを乗せる事が可能です。ヴァーチェはクツの幅がギリギリでしたけれども。



 たとえばスピードグレードのガンダムも合体可能。このシリーズも飾り台の取り付け穴が同一規格なんですよね。オーガンダムに似てるので試してみたんですが、スケールが1/200という事で、かなり違います。キャンペーンに応募しておいたので、もうすぐ本当にオーガンダムを乗せる事も出来るハズ。



可動部が多いので、四つ足で立たせてみました。なんだかソルジャーレギオンみたいです。

 エクシアを除くGNアームズの組立時間は1時間30分でした。乗り物と言うより、パワードスーツというか半分ロボットと言うか、動く面白さが詰まった面白いサポートメカだと思います。ミーティアには無かったクローの存在も大きいですね。デザインもキットの出来も傑作の、オススメメカだと思いますよ。


 おまけ




 強敵としてモビルアーマー(MA)が登場するガンダム作品は多いですが、MA対MAの戦いというのは、あまり多くありませんよね。理由はやはり、敵が大きい方が盛り上がるからでしょう。「0083 スターダストメモリー」などは巨大対決を行った珍しい例で、ガンダム対ガンダムの戦いを主軸に持ってきたのと並んで、この作品の特徴と言って良いと思います。ダブルオー(第一部)のラストではサイズに差が有ったものの、久々のMA対決を見ることが出来、なかなか新鮮に感じました。

 ちょっと前に読んで、いつか紹介しようと思っていた、近藤和久さんのコミック「機動戦士ガンダム バニシングマシン」は、そんな珍しいMA対決が描かれている、(ボクの知る限り)数少ない例の一つです。

 この作品は、ザクレロやマゼラアタック、ドップ等のメカニックを、毎回ほんの数ページで紹介しているので、ストーリーというより戦闘シーンの描写に留まっていますが、最後の2本では「Zガンダムの開発」と「ティターンズに接触を図るシロッコ」が、かなりのページ数を割いて描かれています。特にシロッコのエピソードは、ジオ・ボリノークサマーン・パラスアテネの初期型とメッサーラが活躍、メッサーラ対ビグロという、新旧MAの戦いが描かれていて面白いと思いました。興味のある方は、ぜひ読んでみて下さい。

 2008.4.6 健 竹史


  

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