健さんの その233 HG グラハム専用 ユニオンフラッグカスタムの巻 (HG 1/144 グラハム専用ユニオンフラッグカスタム/ 初登場の時からセリフが独特で面白い人だなぁ、と思ってたグラハム君ですが、最近は「モビルスーツの性能差が」とか「あえて言わせてもらおう・・・であると!」とか、ファースト以来のファンの心をくすぐるセリフも登場する様になり、目が離せませんね。いっそ、毎週なにか一言言うのを番組の売りにしてしまったら良いんじゃないかと思ってしまうんですが。(そんな戦隊ヒーローが有ったなぁ:笑) R3ギャリアの発売も近い事ですし、応援を兼ねて、ザブングルのセリフもお願いしますよ。「ガンダム対ガンダムなんてパターンじゃないか!」とか(問題発言)。では、そんな彼の乗機に目を通していきましょう。バリエーションキットという事で、変更の無い箇所についてはその226 HGユニオンフラッグの巻を参照下さい。 頭部です。チンガードとクリア成形のセンサーは量産型と共通。アンテナとヘルメットは新規パーツとなっています。頭とアンテナの間にスキが無いデザインとか、左右のアンテナの長さが同じなのは、空力特性を考慮した結果なんでしょうかね。今回のアンテナには安全突起が付いてないんですが、通常の2倍のスピードが出せる秘密はこの辺にあるのではないでしょうか(笑)。ヒコーキの仕組みとか気流の流れに詳しい人に、一度聞いてみたいですね。
説明書には頭部アップ(劇中フィルム)が掲載されています。センサー部分には仮面の様な模様が入っていますが、ここは量産機と同じだとすると、発光パターンによる表示であり、描き込まれた物では無さそうです。ずいぶん立体的に描いてありますが、段差にも見えるフチ取りまで含めて発光パターンなんでしょうね。 ボディです。上半身と、ウエストのコクピットドラムは量産型と共通。腰は、アーマーが新規パーツとなりました。サイドアーマーは小型になり、脚を全く保護していません。整流効果だけのために付いているんでしょうね。ひょっとしたら外したサイドアーマーの取付基部なんでしょうか?キットでは上下に張り出していますが、設定では下にだけ折れ曲がってる様に見えますね。アーマーの造形は全体的にダルい感じ。量産型と形は違っても、質感は似せて欲しかったですね。 腰部推進ユニットは、左右一体で前後方向にワンパーツ成形。ウイングは上下分割の基部でハサミ込んでやる可変翼となっています。真横から前方向に可変するウイングで、量産型の様に畳む事が出来ないので、ポーズを付ける時に、ちょっと邪魔になるかも知れません。 脚は、股関節から足裏まで量産型とほとんど共通。フクラハギの張り出しが大きいデザインのため、スネだけ新規パーツとなっています。スネ前面パーツは共通のため、長さは量産型と変わりません。また、スネパーツの一部を使って再現してある後部フィンも共通です。フクラハギ下部の穴は奥行きのある造形となっていて、量産型よりも良い雰囲気になっていると思います。 肩アーマーは新規パーツ。今回もワンパーツ成形されていて、肩関節軸に上からハメ込みます。上面のインテイク(?)は斜めに付いていますが、これは変更ではなく、量産型でもこうなっているのが正解の様です。前面装甲は、軽量化と空気抵抗の軽減を狙ってか小型化されています。キットでは外側半分を斜めの面構成にしてありますが、設定では内側半分にも角度を付け、中央が出っ張った山形の様にも見えますね。
腕は、手首も含めて量産型と共通となっています。もっとも、左利きのグラハムに合わせてライフルを左手に、ディフェンスロッドを右手に装備し、ソフトウェアも専用の物に書き換えてあるのだとか。 バックパック中央部は上下貼り合わせ。外観は新しくなりましたが、内側に仕込むABS製の軸受けパーツは量産型と共通です。背部推進ユニットは、大型の物に換装されました。ユニット本体は前後方向からワンパーツ成形。ウイングは腰の場合と同じ構成の可変翼となっています。今回のウイングは、推進ユニットの上部ではなく側面に付いているため可変角度が小さく、閉じた状態までは折り畳めない配置となっています。 左右のユニットは、つなぎパーツで連結してあり、同時に可動します。つなぎパーツもユニットも斜めのラインでギザギザに構成されていて、黒い機体色と相まって、ステルス機の様な印象ですね。ウイング下面にはモールドでパイロンの表現が有りますが、突起は付いていません。ウイングの端には翼端灯(?)らしき物も見えますね。量産型には付いてないのかな?と思って設定を見てみると、量産型のウイングは上下面でディテールが異なり、翼端灯も付いている様です。キットの上面は、下面と同じになってますけれども。 武装です。試作新型リニアライフルは、変形時に後部が上に折れ曲がる仕組みになっています。関節部は、前部を左右分割の後部でハサミ込む構成。2本のストックはボールジョイントで可動、実機では伸縮も出来るそうですが、キットでは省略されています。グリップは可動式。固定式のフォアグリップも左右に付いています。 ソニックブレイド(プラズマソード)とディフェンスロッドは、量産型と同一の物が付属します。 飛行形態への変形は量産型と同じです。試作新型リニアライフルは、やはりグリップを差し込む仕組みで正面中央へマウント。銃身後部は胸板に沿う様に折れ曲がり、ストックはアンテナとエリのスキマに入り込みます。量産型のキットではリニアライフルの配置が、設定の様に顔を覆い隠す配置にならず残念でしたが、今回は顔が完全に隠れます。
さらに、肩ウイングが後退翼、腰ウイングが前進翼になるよう角度を調節、腕を後ろに伸ばせば高速飛行形態となります。ウイングは、最大まで動かした位置がこの形態での定位置になるので、形はキッチリ決まります。量産型の説明書によるとフラッグは上半身と下半身が分離出来るそうですが、上半身だけで飛ぶ場合には、腕は後ろに伸ばすんでしょうか。
MS形態に戻す時は、腰を動かす前に頭部を引き出してやります。下がった首がコクピットドラムの回転をロックしているためです。ここは量産型と同じなんですが、説明書の注意書きが、理由にも触れた詳しい物に改められています。「劇中の手順がそうなっているから」とかではなく、機構的な意味があるのだと説明するのは良い事ですね。もしドラムが回らなければ、首の引き出し方が足りないのだと分かりますし。首は量産型よりも持ちにくい形状になっていますから、エリを接着しないでおけば扱いやすいと思います。
組立時間は50分でした。ABCランナーのうち、Bランナーを全て除外、新たにDランナーを追加してのキット化ですが、見事に1パーツも余りません。また、推進力に関係あるパーツを中心に変更を加えてあるため、スピードが2倍という設定にも納得出来るデザイン変更だと思います。成形色は黒とグレーの色味が近いので、塗装する人は、もう少し2色の違いを強調してやると良いと思います。 おまけ |