健さんの
プラモコラム


その222
 HG ガンダムエクシアの巻

(HG 1/144 ガンダムエクシア/
 GN−001 ガンダムエクシア/バンダイ
 「機動戦士ガンダム00」に登場)



 「ガンダム00」、ボクの地方でも始まりました。なかなか良い感じですね。暦は西暦、世界情勢は現実を反映した物とあって、無難な始まり方をするのかと思ってましたが、冒頭いきなり現れる謎のガンダムに、一気に引き込まれました。

 しかしガンダム以上に気になるのがハロの存在ですね。時空を超えてラクスの所から一匹迷い込んで来ている様ですが(笑)。たぶん女性ウケが良くて、グッズも発売出来る、重宝する存在なんでしょうけども。車に据え置ける台座付きのハロなんか発売したら売れるんじゃないかなー、なんて思うんですが。

 では、00のHG第一弾、エクシアに目を通していきましょう。



側頭部・胸・ヒジ側面・ヒザ側面の、クリアーパーツ下に貼り込む箇所に限って、付属の色分けシールを使用しています。

 頭部は、目とアゴを赤で色分け。フェイスパーツを左右分割のヘルメットでハサミ込んで、後頭部の耳周辺とアンテナを取り付ける構成はFGと同じですが、今回はさらに側頭部の丸モールドの内側にクリアーパーツをハメ込む構成になっています。ボクは普段はシールを貼らない事にしているんですが、クリアーパーツの下に貼る黒の色分けシールは貼る事にしました。

 は、ポリパーツではなくABS製のダブルボールジョイントを採用。FGのポリパーツと仕組みは同じです。上下とも後ハメが可能なのは、塗装派には嬉しいポイントですね。



 ボディは、前後貼り合わせのABSフレームの表面に、赤・青・白の外装パーツを貼り込んでいく組み立て。パーツを貼り込む前の状態では胸に張り出しが無く、ガンダムらしからぬフラットな印象のボディです。ウエストのポリキャップと肩関節軸は、先にハサミ込んでおきます。

 胸の左右は、FG同様に肩関節軸に連動して可動します。肩関節軸の後ろにボールジョイントを設けて接続してあるので、軸の真ん中に接続してあったFGに比べて、正面の位置を調節しやすいかも知れません。前後分割してあり肩関節軸をハサミ込む様に指示されていますが、後ハメも可能の様です。



 胸のGNドライブ(太陽炉)は側頭部と同じ様に、奥の面にシールを貼り込んでからクリアーパーツをハメ込みます。ここの他にヒジ・ヒザの側面にも同様の丸モールドが有り、いずれもシールとクリアーパーツの組み合わせ。レンズ状の流用パーツが欲しくなったら、このキットの事を思い出しましょう(笑)。

 エリアンテナは後ハメ式で、折り畳み可能となっています。頭部アンテナのバリエーションは色々と考案されて来ましたが、頭部以外に設置範囲を拡大し、しかもシリーズ共通の意匠にもなっていて、なかなかナイスなアイデアじゃないでしょうか。

 です。フロントスカートは左右一体成形ですが、切り離せばボールジョイントで別々に動かせるタイプ。スカートと言いながらも、股関節軸しか保護していない面積の小ささは、ビキニパンツの様ですね。ここや頭部は、アストレイを意識したデザインなのかも知れません。



 サイドスカートは無し。股関節の球体が、横や上から丸見えのデザインは面白いですね。リアスカートは固定式ですが、GNビームダガーのホルダーが可動。ホルダーは後ハメ式、ビームダガーも着脱可能となっています。

 股関節軸は、真ん中にコブが付いた一直線のパーツで、ハサミ込んだフンドシの中でグリグリ動きます。脚との接続だけでなく、腰に対してもボールジョイントになっているんですね。FGの可動がHGに追いついたと思ったら、HGの可動はさらに一歩先の次元に進んでいた、という訳です。1/1001/60ではどうなるんでしょうね?軽量のHGだからこそ導入出来たギミックではないかと予想してるんですけれども。



 です。モモは左右分割。分割ラインは中央を避け、目立たない様に配慮してあります。FGではヒザのすぐ上だけは分割ラインを中央に戻してありましたが、あれは後ハメ式ポリパーツを押し込む時の強度対策かも知れませんね。他のFGでも、ほとんどの物が中央に戻してあります。HGではヒザ関節をハサミ込みにして、股関節の球体以外の所を全て端で分割してあります。

 股関節の球体は、外側の部分がフタの様に外れる仕組みになっています。ここは展開してGNブレイド用のハードポイントになるんですね。キットでは、ABS製のホルダーパーツを取り付け、外側にフタパーツを付け直す事で展開を再現してあります。このギミックを仕込むためにHGの股関節球体が大型化したのか、あるいはFGの方がポリパーツに合わせて小型化したのか、HGとFGでは球体のサイズが、かなり異なっています。



 ヒザ関節は、スライド金型でワンパーツ成形された関節パーツを、モモとスネでハサミ込み。さらにヒザ横の丸モールドの部分でも曲がる様になっているので、やや距離は開いていますが二重関節と言って良いでしょう。丸モールド部の関節は、その直径がそのまま軸受けになった大きな関節です。スネ正面のグレーのラインがそのままフレームになっていて、先端に足首カバー、左右からスネ外装を取り付ける仕組みになっています。

 足首関節は、上が前後スイング、下がボール可動の二重関節。関節のメカ表現よりもプラモとしての可動性を重視したのか、ほとんど軸だけで構成されたコンパクトな関節です。元々アキレス腱にメカを露出させる様なデザインではなく、足首カバーも側面をオープンにしてあり、設定段階からキット化した時の可動を考えてあるのではないかと思います。おかげで良く動きますよ。前後にズラシが可能で、左右スイングによる接地性も良好、360度のヒネリも可能です。

「統一(トンイル)!」

 足首は、クツと足の甲を縦に重ねる構成。足裏はクツとワンパーツ化されていて、端には肉抜きが有るんですが、残念ながら足裏の設定が手元に無くて、そのまま埋めれば設定通りになってくれるのか確認出来ていません。クツと足の甲の境い目は設定画よりも強調され、スキマを持たせて造形されています。特に前部のスキマは大きく、1/100や1/60ではツマ先を可動させる予定が有るのかも知れませんね。

 肩アーマーは、上腕を前後からハサミ込み。FGとパーツ構成は同じですが、側面を段差でフチ取りしてあったり、センサーらしきスリット状のモールドを追加してあります。後部にはGNビームサーベルを接続。FGでは穴でしたが、HGではビーム刃取り付け穴を利用するため突起になっています。目立つものではありませんが、突起を成形するためにサーベルラックの下に切り欠きが設けられています。こだわりたい人は、埋めてやっても良いでしょう。



 です。上腕は、FGでは左右分割でしたが、今回は前後分割。FGで横からハメ込んでいたベルトを、今回はハサミ込む様になったためです。ベルトは合成ゴムが採用され、腕を真横まで上げる事が可能となっています。ヒネリ可動はヒジの上で。ヒジはABS製でワンパーツ成形。前腕にハサミ込み、上腕側のピンを差し込む仕組みになっています。



 前腕は2パーツ貼り合せ。手首関節の軸受けパーツはABS製で、ハードポイントの内部パーツと一体で成形してあります。このハードポイント、前腕の前側に配置されています。従来あまり見たことのない位置ですが、考えてみれば腕の甲や側面は頑丈に装甲で覆うべき部分で、ここを避けてハードポイントを設置するのは理に適っていると思います。

 それにしても、ヒジも手首もポリキャップの出番が少なくなってしまいましたね。これが00シリーズのスタンダードになるんでしょうか。



股関節軸自体がボールジョイントでスイング出来るので、「休め」の様なポーズも自然に決まります。

 手首は、左右の穴開きゲンコツと、左の平手が付属します。最近のHGUCの様な指がリアルな物ではなく、保持力の高いSEEDシリーズの規格に準じた物になっています。

 バックパックは、青と白のパーツを重ねる構成。SEEDでは角型バーニアを多用してパーツ数を抑えていましたが、今回のベーゴマ型も、ほとんどの場合、ワンパーツで済んでしまいそうですね。設定画に無いディテールが若干追加されていて、謎度が若干アップしています。たぶんクリスマス前くらいに1時間スペシャルが有って(一部地域では翌年正月明け:泣)、背中からベーゴマ、胸からビー玉を打ち出す必殺技で、手強いMAに勝利するんじゃないかと予想しています。(笑)



 武装です。GNソードは、エクシアが装備する七本の剣「セブンソード」の中でも最も大型の物。グリップや側面のユニット(ジェネレーターでしょうか?)が可動し、ゲンコツを分解しなくてもスムーズに着脱出来ます。前腕のハードポイントに接続する設定のおかげで、身長ほどもある大型装備にも関わらず、安定して持たせる事が可能です。



 刃が後方に回転する事で銃口が露出し、ライフルモードに変形。銃剣の様に、最初から刃に隠れない所に銃口が露出していれば変形の必要は無い訳ですが、折りたたむ事で重心が腕側に移動し、扱いやすくする狙いも有るのでしょうね。実剣が前に伸びているのは重りと同じで、狙いがブレたり、腕を振った勢いが止まりにくかったりすると思いますから。



 GNブレイドは、ロング・ショートの2種が付属。グリップの上の青い部分は別パーツになっていて、ここはFG付属の物よりも厚みが増しています。長さは、ロングブレイドはFGと同等、ショートブレイドはFGより若干長くなりました。2本とも股関節球体側面のアダプターに装着する事が可能です。ただ、脚をヒネってハの字に開くとブレイドがリアスカートに干渉するため、おとなしめのポーズの時に限られるかも知れません。



 GNビームサーベルは2本付属。肩から取り外して持たせる事が可能です。最近ではクリアーのビーム刃が付属しないという事はほとんど無くなりましたが、今回は久々にビームと一体のサーベルが1本付属、着脱式のクリアーパーツは付属しません。これは平たい形のビーム刃のため、既存のパーツが流用出来なかったんですね。まぁ、あまりに高性能なサーベルのため、バンダイ社内でも実用化が難航していると思えば、大して気にならないと思いますし・・・え?気になりますか(笑)?若干短めですが、HGアストレイのビーム刃がフィットしますから、流用してみるのも良いでしょう。

 GNビームダガーは、生成される刃が短いだけで、グリップはサーベルと同等の物。腰から取り外して持たせる事が可能です。ビーム刃は付属しませんが、HGケルベロスバクゥハウンドのビームパーツA28〜30が(根元の幅がピッタリではありませんが)利用可能です。ただし、このビームの長さが適当かどうかは確認出来ていませんが。



 GNシールドは、2パーツ貼り合わせの構成。裏面の取り付け穴にはポリキャップが仕込んであり、アダプターを介して前腕に接続します。打突武器としても強力そうに見えますね。表面の剣状の部分がシールで色分けになっているのが少々残念です。

 キットに飾り台は付属しませんが、フンドシ下のフタパーツを外せば、別売のアクションベースが利用可能です。フタパーツはツメを引っ掛けられる程度のスキマを設けてあり、外しやすい様に配慮した設計となっています。



HGガンダムアストレイ(長)とHGケルベロスバクゥハウンド(短)のビーム刃を流用した例。このキットにはクリアーのビーム刃は付属していません。

 組立時間は1時間5分でした。FGがこんなに動く様になっちゃっていいのかな?と思ってたら、HGはさらに良く動く様になりました。いったいどこまで人間に近づいていくのか、今後が楽しみです。新番組「00」を見てる人も見てない人も、まずは手に取って可動を楽しんで欲しいですね。

 ところで、ポリパーツは、ここ数年のHG・HGUCで主流だったPC−123プラスではなく、プラス部分の無いPC−123。HGの00シリーズでは、ABSとポリの分担がこの程度になる、という事でしょうか。DSSDカスタムではポリキャップを全廃するという試みも行われましたが、ある程度ポリキャップも使ってあると、なんとなく落ち着きますね(笑)。



 − 2007.10.26 加筆 −





 友人が教えてくれたんですが、GNブレイドを腰に装備する時に、上下逆に取り付けてやるとリアスカートとの干渉が激減します。設定とは向きが異なりますが、実機でも可能な装着方向だと思いますし、無改造でポーズの幅が拡大します。取り出しやすさを考えても合理的かな?と思ってみたり。(狭い脇の下から取り出すには幅の広い剣ですからね。)ぜひ試してみて下さい。


 おまけ


 映画関連のトイも未登場キャラやリペイント、リデコレーション物に切り替わってきたトランスフォーマーですが、増産されてるのか、これからの入荷も有るらしいニューバンブルビーを、ちょこっと紹介しておきましょう。



 劇中後半でモデルチェンジをした姿を再現しています。パワーアップでは無いと思うんですが、前半の姿よりもメリハリが効いていてカッコ良く、トイとしてはパワーアップしてるんじゃないかと思いますね。



 オートモーフィング(連動変形)は今回も採用されていますが、ツマ先を引き下ろすだけでヒザから下が一気に変形するギミックは見事。リアウィンドウがスネの内側に回り込むとか、なかなか芸コマです。



 可動範囲の広さも、変形トイとしては申し分ないと思います。特にウエストはボールジョイントで大きく可動。真上を狙い撃つ様なポ−ズだって取れますよ。武器は半開きの手に握らせて持たせる事が出来ます。銃身を割るように開くとブルーの刃(?)がせり出してくる変形ギミックも良いですね。



 ビークルモード。フォルクスワーゲンビートルも好きでしたが、今では町でビートルを見かけると「あ、レトロバンブルだ」などとヨメさんと呼んでます。「日焼けバンブル」「リアルバンブル」「ぷちバンブル」・・・もう黄色っぽい車は、我が家では全部バンブルなのであります。



 新旧バンブル、夢のニアミス。



 肩の穴にアクションベースの支柱がピッタリとハマったので、車体を傾けるのに使ってみました。(このバンブルにアクションベースは付属していません:笑)

 映画版のTFは出来が良い物が多いだけに、これからも増産して欲しいですね。ジャズバリケード等、まだ買ってない物も多くて・・・(泣)。続編も作られる様ですから、期待出来るかな?

 DVDも年末に発売されますが、これを記念してデザインコンテストも行われるそうです。締め切りが、DVDを見てイメージをふくらませる余裕を持った期日になってないのが残念ですが、持ってる人はトイを参考にしてチャレンジしてみてはどうでしょうか?


2007.10.22 健 竹史

  

HG ガンダムエクシア
1/100 ガンダムエクシア
1/60 ガンダムエクシア

  

MIA ガンダムエクシア
HCM-Pro44 ガンダムエクシア
1/144 FG ガンダムエクシア

  

1/144 FG ガンダムキュリオス
1/144 FG ガンダムデュナメス
1/144 FG ガンダムヴァーチェ

  

HG ガンダムキュリオス
HG ガンダムデュナメス
ガンダムコレクション00

  

HCM-Pro45 ガンダムデュナメス
HCM-Pro48 ガンダムキュリオス
1/400scale ガンダムコレクション プトレマイオス

  

HG ティエレン(地上型)
HG ユニオンフラッグ(量産型)
機動戦士ガンダム00 (1)

1/100 ガンダムデュナメス
1/144 HG ガンダムヴァーチェ
HCM-Pro49 ガンダムヴァーチェ
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1/20 スコープドッグ レッドショルダーカスタム

  

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