健さんの プラモコラム
その213
MG
ストライクノワールガンダムの巻
(MG 1/100 ストライクノワールガンダム/バンダイ
GAT−X105E ストライクノワールガンダム
「機動戦士ガンダムSEED C.E.73スターゲイザー」に登場)
MGの発売は機体の全貌が明らかになってから・・・基本はそうだったと思うんですが、そこは現在進行形のSEED世界の事、MGストライクを出した後で後継機(?)が登場するなんて事もある訳です。通常の1/100シリーズでも同時にアカツキが発売されたりして、3月はストライクファミリー強化月間の様でしたね。
では、すっかり紹介が遅くなりましたが、キットに目を通していきましょう。
頭部は、目と頭頂部カメラにクリアーパーツを採用。カメラカバーは、オデコセンサーの囲いと一体成形され、アンテナの後で取り付けます。イーゲルシュテルン(側頭部バルカン)は、左右がつながった形でワンパーツ化され、ヘルメットの内側から取り付けるため組立てが容易。顔つきは、アレンジが加わっていない分、MGストライクよりもストライクらしいかも知れませんね。首は二重関節で、特に下に向けて良く動きます。
ボディは、MGストライクと共通のフレームを使用。ただしエリパーツは新規、ハッチ左右のガードは張り出し部分を追加してありますから、同じフレームが仕込んである様には見えないかも知れませんね。肩関節軸のスイングはMGストライクと同様。胸板はガードに仕切られたデザインのため、左・右・中央に分断され別パーツとなっています。黄色いフィンは別パーツ化して色分け。スキマの奥に見えるフレームはMGストライクの物ですが、上手くなじんで見えますね。
ハッチは可動パーツを引き継いでいるものの、デザインが変わったために押し込み過ぎる事があります。上のハッチを先に閉めるとスムーズにいくでしょう。また、押し込み過ぎても引き戻す事は可能です。
背中は、MGストライクと同じポリキャップを内蔵し、ストライカーパックの接続が可能。エールストライカーやIWSPにも対応しています。ディテールもMGストライクに準じた物になっています。スラスターは、グレーと赤のパーツを重ねて色分けを再現したノズル2基を、黒で成形されたユニット本体に取り付ける構成。ストライクよりも凝った物になっています。
腰です。フロントスカートは左右独立して可動。サイドスカートは、ビームライフルショーティーの接続部分にメカ色のABSパーツをハメ込んだ、2パーツ構成となっています。リアスカートは左右一体で可動。スラスターには赤い内側パーツをハメ込んであります。
キットには飾り台は付属しませんが、別売りのアクションベースを使用可能です。また、フンドシには下面と後部にMGストライクから引き継いだ接続穴が有りますから、MGストライク用のカタパルト風飾り台も流用可能となっています。
MGエールストライクガンダムの飾り台を拝借してディスプレイした状態。このキットには付属していませんので、ご注意下さい。 |
脚です。モモの装甲はヒザに連動したスライドギミックを内蔵。ヒザ周辺の切り欠きは設定画よりも大きくなっていますが、これはストライクに合わせて設計された内部フレームを引き継いでいるためです。ヒザは二重関節。ヒザアーマーは元デザインより角ばったラインで造形。中央部を凹ませているのは、ヒザ蹴り等の時にバネル部分を保護するためでしょうか?
スネは、スネ前面にスラスター(?)がある都合等からか、フレ−ムも含めて新規パーツで構成。後部スラスターを極端に細くアレンジしてあり、よりスリムなイメージを強調してあります。フクラハギ後部には元デザインには無い整流板を追加。これはノワールストライカーにも見られるアレンジですね。
足首カバーは、正面中央のディテールを損なわない形で左右分割。後端の突起はHGよりも上下均等に近い造形で、なんだかナイフの刃みたいにも見えますね。近接戦闘に特化した機体でありながらアーマーシュナイダーを装備していない訳ですが、代わりにここが刃になっていても良かったかも知れません。
足首は、ツマ先が上に向かって可動。ツマ先とカカトのスキマが大きいのでカカトの内側にはメカっぽいディテールを施してあります。クツ幅はMGストライクよりスリムな物に変更。足裏パターンは共通ですが横幅を詰め、カカトとツマ先にアンカーランチャーの射出穴を追加してあります。
MGストライクガンダム+IWSPから、IWSPを拝借して装備。実機ではPS装甲が色変化を起こして、トリコロールに変わります。 |
肩アーマーです。外側に回転する外装、ハネ上げる事が出来る上部フックと、MGストライクと同様の機構を採用。フレームの形は変化やディテールを追加し、メカっぽくデコレートされています。ストライカーパックの装備は無視してあるのか、フックの幅が変更されています。ソードやランチャーの装備、もう出してくれないんでしょうか?待ってるんですけどねぇ。
IWSPを背負った状態のリアビュー。ノワールストライカーを背負っていない状態では、ストライクEと呼ばれます。 |
肩のスラスターは、ノズルをハサミ込んでの前後貼り合わせ。肩アーマー外装に固定されています。黄色い三角は、パーツを一つずつハメ込む形で色分け。表裏や向きが見分けやすい様にモールドが加えてあるのが親切です。
腕です。上腕は筒状のワンパーツ、ヒジはMGストライクと共通のパーツを使った二重関節。前腕はフレームも含めて新規パーツで、手首のスイング可動が追加されています。外装は左右・腕の甲・ヒジアーマー・手首周辺の黒パーツという分割。MGに比べ、前腕は若干長くなっています。
手首は、ストライクと共通の可動指タイプが付属。手首がスイングしたり指を切り離せたりという最近の仕様が採用される以前の手首ですね。アンカーランチャーの射出穴は再現されていません。この他、銃持ち用・剣持ち用の固定指タイプのゲンコツと、平手が左右とも付属します。大型の剣・フラガラッハ3の荷重を考えての事かも知れませんが、固定指の方がリアルですし、この充実ぶりは嬉しいですよね。ちなみにフラガラッハ3は、可動指でも問題なく保持可能です。
武装です。M8F−SB1ビームライフルショーティーは2丁付属。側面のセンサーがマウント用の突起を兼ねているのはHGと同様ですが、サイドスカートに取り付く側のセンサーが前にスライドする様になっています。このため、手に持った状態では左右共通のデザインですが、パーツ自体は共通化されていません。これはサイドスカート裏の取り付けピンを避けて、ハードポイントが低めの配置になっているためですね。
ノワールストライカーは、バックパックとウイングを直線的なアームで接続するのでは芸が無いと判断したのか、仕組み自体を凝ったものにアレンジしてあります。アームは回転を廃止し、常に上に伸びた配置となりました。平行した2本のアームを組み合わせた仕組みで、ウイング基部が前後に移動するギミックを追加。アーム上部を一つのユニットとして大型にアレンジし、その後部にウイングが起き上がるヒンジを設けてあります。ウイングを低く展開する様な自在な動きは出来なくなりましたが、特に困る事もないでしょう。
アームによって前後するウイング基部。アームの根元は後ろにスイングさせる事も可能です。この状態でスイングさせれば、左右のウイング幅を詰める効果があります。 |
垂直翼は2パーツの組み合わせでカラーリングを再現。厚みを変化させて翼らしさを出し、ハメ込みスペースも確保しています。ヒンジも両端をすぼませてカッコ良くなってますね。主翼の可動部は、ヒンジの付かない面にも穴を開け、フタパーツで塞ぐ事で左右ユニットの共通性を演出。ウイングの厚み部分にはスラスターの様なディテールを配置。武器を取り出した時に奥がスカスカに見えない様になっています。
少し残念なのは、可動アームが複雑なため、どうしてもガタつきが出てしまっている事。保持力が弱いと言う意味ではなく、荷重で翼が2〜3度垂れてしまうんですね。今後この様な大型ウイングを持った機体をキット化する時は、垂れた状態で水平になる様、荷重を見越して角度を付けた設計にするのも良いかも知れません。・・・いや、少し垂れてる方が単調でなくてカッコイイ気もするんですけどね。
MAU−M3E4 2連装リニアガンは、ABSの可動アームで展開する仕組みはHGと同等ですが、可動アームのデザインを凝った物にしたり、内側に隠れた砲身にもディテールを施すなど、形状面で充実を図っています。上部のフィンは別パーツ化して色分け。外装のフチは薄く造形され、可動アーム基部の形状にも気を配ってあり、ウイングと一体化した時の密着感が、HGよりも格段に向上しています。
HGストライクノワールのフラガラッハ3(上)との比較。グリップに追加された突起が、持たせた時の安定性を高めます。 |
MR−Q10フラガラッハ3ビームブレイドは、可動するグリップの軸受けにABSのリングを内蔵。前々からグリップの先端はビーム砲っぽいと思ってましたが、今回は穴が開いた解釈で造形されています。グリップにはデザイン的に違和感のない形で突起が追加され、これがゲンコツに握らせた時に回り止めの役割を果たす様になっています。丸いグリップを安定して握れるのか心配でしたが、上手い解決法ですね。
ウイングから分離し、取り出せる状態になったフラガラッハ3(左)。スライドしてから取り出す仕組みになっています。 |
フラガラッハ3には、クリアーのビーム刃が付属。ウイングへの固定にはHGと同様、刃のエグレた形状を利用してありますが今回は単純にハメ込むのではなく、エグレにフィットするジョイントパーツが、ウイングの奥からスライドしてくる仕組みになっています。このおかげでウイングから外れかかった状態でも保持する事が可能。剣を抜こうとしている瞬間のポーズを取らせた場合、HGよりもシチュエーションが伝わりやすいと思います。
EQS1358アンカーランチャーは、先端パーツとリード線の組み合わせ。今回は2本付属していて、手の平、足裏(ツマ先とカカト)、バックパック後部の合計7箇所に接続可能。リード線はHGと同様2列で1本となっています。設定で2列になっている訳ではありませんが、根元が重みで回って垂れたりしないようにという配慮ですね。
ビームライフルは、ストライクガンダム用の物が1丁、デュエルガンダム用の物が2丁付属します。ストライク用ライフルは、従来パーツをそのまま使用。デュエル用ライフルは、左右貼り合せの本体に銃口とセンサーを取り付ける構成。センサーのレンズ部分にはクリアーパーツを使用してあります。グレネード弾は着脱可能。2丁付属する事によって、ノワール本体の持つ左右対称の美しさを損なわないポージングが楽しめます。
組立時間は2時間50分程度でした。MGストライクのバリエーションと言っても、共通なのはDランナー(モモ・ヒザ・足首関節のフレーム)・Fランナー(ボディ・腰のフレーム、可動手首、ビームライフル)のみ。デザインを比較的大きく変えてあるため外装パーツが全て新規になるのは当然ですが、クツの幅など、ほんの数年経てばプロポーションも変化して来るんですね。
もう一人の敵、それは「自分」。
・・・スパイダーマン3のポスターのイメージで、ちょっと遊んでみました。(だって手から糸を発射したりするんだもんなー。) |
今後の展開ですが、ノワールストライカーのパーツが除外可能になっている事から、装備を外して色変化を起こした「ストライクE」の発売は想定してある様です。カラーリングは詳しく知らないんですが、肩アーマー・エリ・フンドシ上部に、配色を変更するためと思われるランナーの切り替えが用意されています。おそらくIWSPとセットでの発売になるんじゃないかと思いますが、すでにMGストライク+IWSPが発売されていますから、何か別の装備とセットでも嬉しいですね。ソード&ランチャーも待ってるんですが、その辺はMGスカイグラスパーとセットにするとかして、ライトニングストライカーなんて、どうですか?
それから、デュエルガンダム用ビームライフルのパーツだけに切り替えられるランナーが入っていますね。ブルデュエルも含めて二度使えると思うので、MGデュエルガンダム、期待してますのでよろしくー。
おまけ
実写映画化に合わせて新作が続々発売されているトランスフォーマーですが、久々にトイを買ってみました。番組は第一作からビーストウォーズメタルス辺りまで、トイはビーストウォーズネオ辺りまで追いかけてたんですが、この辺りでガンプラの勢いがすごくなって、なかなか手が出せなくなったんですね。
とりあえずオートボットから一体、バンブルビー。一作目でも特に目立っていたキャラの一人ですね。当時は500円という一番安い価格帯だったんですが、高額キャラにばかりスポットを当ててザコを無視するとか、そういう事を全然しない作品作りが大好きでした。もう、ありとあらゆるキャラが立ってて、片っ端から欲しくなるんですよ。
ガンダムではZの頃からエース機同士に戦いに比重が置かれる様になってきて、そのうち商品展開もガンダム中心、ストーリー中でも商品でもザコメカが軽視されてる気がしますが、ザコを軽んじない事から生まれていると思われるトランスフォーマーの勢いは、見習って欲しいと思いますね。
で、今回のシリーズでは部分的に自動変形システム(オートモーフィング)を採用。このバンブルビーの場合、ボンネットの一部を押すと車体前部(胸板)が倒れこみ、ヘッドライトがスライド移動します。
室内は再現されていませんが、ドアが(不完全ながら)開くのは嬉しいですね。ウィンドウは中が見え過ぎない程度のクリアーパーツを使用。変形で特に面白いのは脚の部分。車体後部の下半分を引き出すと足首になるんですが、それに連動して後部天面が下がってモモが露出、同時にヒザアーマーがせり出してきます。
首・肩・ヒジ・股関節にはボールジョイントを採用、ヒザと足首は軸可動、手首とモモはヒネリ可動が可能です。武器はスプリング発射式のミサイルが付属します。
ディセプティコンの中からはブロウルを買ってみました。元は軍用兵器ばかりの部隊・コンバットロンのメンバーで、合体するとブルーティカスになるというキャラクターでしたが、今回は合体無しの単体キャラ。映画では合体ロボが出てこない様ですが、もし続編があるなら登場させて欲しいです。実物の大きさに左右されない、プレダキング辺りがよろしいかと。
戦車モードでは砲塔が旋回、主砲からスプリング発射式の弾を飛ばす事が出来ます。オートモーフィングは、車体前部(胸板)を倒すのに連動して頭部がせり出し、キャタピラの一部が肩上にせり上がってきます。
腕は肩とはつながっておらず、背中に回る砲塔の中から展開してきてワキに連結します。腕の展開部分にはボールジョイントを使ってありますが、パーツを180度ひっくり返す手段としてボールジョイントを使ってあるのが面白いですね。
変形という要素があるため、パーツの裏側・内側が丸見えになりやすいトランスフォーマーですが、ブロウルとバンブルビーを見る限り、このシリーズではパーツ裏に可能な限りディテールを入れてある様です。近年のMGにも負けてないんじゃないでしょうかね。トイとプラモの距離が、ますます近くなってる気がします。
ところで映画の前売り券を買うと、コンパクトな形からワンボタンで使用状態に変形する「トランスフォームペン」がもらえます。ゆっくり変形する様子が実にキモカッコイイのであります。数に限りがあると思いますが、見に行く予定のある方は、せっかくですから手に入れておかれると良いでしょう。
2007.6.16 健 竹史
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