健さんの
プラモコラム

その204
 HGUC 量産型ゲルググ/
 ゲルググキャノン
の巻

( HGUC 1/144 量産型ゲルググ/ゲルググキャノン
 MS−14A 量産型ゲルググ
    「機動戦士ガンダム」に登場
 MS−14C ゲルググキャノン
    「機動戦士ガンダム」モビルスーツバリエーション)



 MSVと銘打ったキットはHGUCでもすでにチラホラ発売されていますが、ようやくMSVらしいMSVの登場です。当時はハイコンプリートモデルも発売されてましたし、1/60キットZガンダムの発売までの間(バブルキャストモデルを除けば、ですが)最高額・最大ボリュームのガンプラでした。こうして見ると、意外と人気ある機体なんでしょうか?

 では、キットに目を通していきましょう。コンパチ仕様となっていますが、まずは型、量産型ゲルググから。従来と変更の無い部分については「その188 HGUCシャア専用ゲルググの巻」を参照下さい。



 頭部は、頭蓋パーツを取り替える事で、一般機と指揮官機の両方を再現可能。指揮官機用のパーツはシャア専用ゲルググの色替えで、一般機用の、アンテナが付かない頭蓋パーツは新規パーツです。もともとモノアイを動かすために頭蓋は外れる様になってましたから、それを利用した物ですね。



 コクピットハッチはボディカラーと同色のため、同形別色のパーツが新規に付属。その他の部分はシャア専用ゲルググと共通です。武装も、ビームライフル・シールド・ビームナギナタと、同じ内容の物が付属。開いた左手も付属します。それにしても、良く出来た平手ですね。今にも「ああっ、ひっ、火が、母さんっ!!」という悲鳴が聞こえてくるようです。(ちょっと待て!)



 飾り台は今回も付属せず。フンドシ下のフタパーツを外せば、HGUCガブスレイ等に付属する可動式の飾り台を利用出来ます。フタパーツを外す時は、股関節のスイング部分から丸ごと下半身を引き抜くと外しやすくなりますよ。



 ところで、飾り台用の取付穴スリット状になっていますが、今後のキットではスリットの真ん中辺りをふくらませて、SEEDデスティニーシリーズの丸ピン式の飾り台もフィットする様に出来ないでしょうかね?保持力やスペースに問題なければ、検討してみて頂きたいと思います。飾り台のランナーにアダプターパーツが標準で付属すれば、一番嬉しいんですけどね・・・どうでしょう?



 続いて型、ゲルググキャノンです。バリエーション展開を考慮している事はシャア専用ゲルググが出た時から察しが付いていましたが、まずはキャノンから発売。MGではB型/C型のコンパチでしたし、旧1/144は白で成形されエース部隊の塗装例が紹介されていましたから、キャノンパックを背負った一般カラーの機体が発売されるのは、初めての事じゃないでしょうか。



 頭部は、完全に新規の物が付属。ノーマルのゲルググとパーツを共用しないため、完成後も頭を付け替える事が出来ます。頭が2個付属する事になるため、首の取付ピンも1本追加されています。頭蓋を外してモノアイシールドを回せる仕組みはA型と共通。ただしモノアイシールドは若干コンパクトになっています。頭頂部カメラは別パーツで、ここをアンテナ付きの物と交換すれば指揮官機も再現可能です。



 外観は、MGよりも頭頂部が平たい感じで造形。MGではS型を面長、A型をツブレ顔で造形していましたが、改めて見るとC型の顔はS型に近い面長の顔つきですね。HGUCではS型とA型の頭部に区別を付けず、どちらもツブレ顔に近い造形としてあるため、C型の頭部もそれに近い形にしてあるのでしょう。



頭部2種&アンテナの有無によって、4通りの機体を再現可能。余裕が有れば4個買って再現したい所ですが・・・。

 武装です。キャノンパックは砲身にABSパーツを使用。可動部にはポリキャップを仕込んであるので、通常のプラでも良かったと思うんですが。グレーばかりで単調に見えない様、バックパック本体と別の色にするための措置でしょうか?スラスターは左右一体で可動。右側面のタンクをキャノン基部と一体化する等してパーツ数を抑えてあります。



 キャノン基部の幅はMGとほとんど同じですが、これはポリキャップを仕込むスペースを確保するためでしょうか?キャノンは根元が太いだけで、全体的に太くなっている訳ではありません。キャノン後部のダクトはMGよりも大きく垂れ下がっています。設定画にはMGの方が近い様ですが、ここは旧1/144キットでも有る程度垂れ下がっていて、長年見慣れた形になっているとも言えるでしょう。



 キャノンパックは、背中のパネルを取り外してから背負わせます。ビームサーベルは背中に装備出来なくなるため、リアスカート上部のフタを取り外し、新規のホルダーを介して装備します。シールド裏にも2本装備出来ますから、バックパック無し・シールド装備の場合、最大4本携行出来そうですね。



 3連ミサイルランチャーは、砲身・シールド・裏面・マガジンの4パーツ構成。前腕の熱核ジェットユニットを取り外して装備します。右腕に装備した写真を多く見かけますが、あくまでオプション装備です。熱核ジェットユニットを付けたままのC型というのもアリですし、旧1/144キットの説明書によれば、両腕に装備する事も可能だった様です。改めて思えば、ザクのミサイルポッドを腕に取付けられる様にしたい、という発想なのかも知れませんね。



 バックラーシールドは、3連ミサイルランチャーのカウンターウェイトとして、反対側の腕に装備するシールド。ワンパーツ成形で、裏面にはそれらしい補強が入れてあり、スカスカ感は有りません。

 ところで今回の3連ミサイルランチャーは、旧1/144キットやMGよりも、スリムに造形されています。これまでのキットではバックラーシールドよりも大きく、腕に対してブカブカの印象でしたからね。迫力は控えめになりましたが、腕への密着感が改善し、より自然な印象になっています。



HGUC(上)と旧1/144キット(B型・リゲルグ)の腕の比較。これまでの3連ミサイルランチャーは、こんなにもバックラーシールドとボリュームが異なっていました。

 組立時間は、シャア専用ゲルググ+10分という所でした。A型とC型を別々に発売するという選択も有ったと思うんですが、換装の楽しさを提供するという意味で、コンパチ仕様にしたのは正解だと思います。あまり活躍した印象の無い量産機を単体で出すよりも華が有りますしね。

 今後はB型のジョニー・ライデン機アナベル・ガトー機の発売が期待出来そうですが、B型では、シールドはやっぱり除外されるのかな・・・。旧キットでは赤と黒で塗装されたシールドを持ってますから、ぜひ除外しない方向でお願いします。シールド関連の切り替えを使う機会は、リゲルグの発売まで残しておいて下さいね。


 おまけ

 このキットからだと思いますが、説明書のカラーガイドの所に「ABS部分への塗装は破損する恐れがありますので、塗装はお勧めできません」の一文が入る様になりました。何が変わる訳でもありませんし、まれに割れる事があるというのも聞いていましたが、実際に説明書に書かれると複雑な心境ですね。

 ABSがギミックの面で大きな貢献をしている事は間違いないですし、これからも上手くつきあっていくべきなんでしょうね。何しろTOYの多くはABS製で、塗装した状態で売られていますもんね。

 まぁ、それでもABSパーツが表面へ露出する様な使い方は、なるべく避けて設計してもらえたらなぁ、と思ったりするのでありますが。

2007.4.3 健 竹史




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