健さんの
プラモコラム

その203
 MG&1/100 νガンダムの巻

( MG 1/100 νガンダム/ 1/100 νガンダム/
 RX−93 νガンダム
 「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」に登場)



 Hi−νガンダム発売と聞いて、なかなか組む機会が無かったMGνガンダムを組んでみました。この際だから並べて比較できれば・・・と思ってたんですが、ひと目見ただけで全然違いましたね。Hi−νガンダムは完全新設計のため共通パーツはポリキャップのみ、しかもABS多用の流れから、使わないポリキャップの多い事。でも、せっかくですから簡単に紹介しておきましょう。

 キット内容はフィンファンネルまで含めたフルセットで、軽装備での発売は最初から考慮されていない様です。サザビーよりも後に発売されているのが、ちょっと意外かも。では、各部を見ていきましょう。



 頭部は、目とメインカメラにクリアーパーツを使用。ヘルメットは前後分割です。は大きく上を向く事が可能で、ウルトラマンの飛行ポーズが取れるほど。数あるガンプラの中でもトップレベルの可動範囲だと思います。首の関節はエリに接続してあるため後ハメが可能です。



 ボディは、前後分割の内部フレームにハサミ込む形で、肩関節が前後上下に可動。最近のMGに比べるとシンプルな印象ですね。ハッチはエリの前からまるごと開閉。コクピット内部も良く見えます。設定画ではMG Hi−νと同様、エリごと持ち上がって開く様になっていますが、キットではアレンジを加えて無難に処理しています。Hi−νでは小顔化してエリの干渉を解決し、ようやく実現したという所でしょうか。

 ウエストはボールジョイントで可動します。NT−1同様ボディが寸詰まりのデザインなので、発売前にはもっと人間っぽい(他のガンダムに近い)体型にリファインされるんじゃないかと予想してたんですが、割と元の印象を残してありますね。縦に伸ばすだけで解決するのではなく、同時にウエストを細くする事で、縦の比率をなるべく守りながら寸詰まりの印象を解消してる様に思います。



 です。スカート類は裏側まで再現。リアスカートも含めた全スカートが可動します。サイドスカートが一方向にしか動かないのは、旧1/100・MG・Hi−νを通しての伝統になっていますね。股関節パーツはダイキャスト製。強度確保と、フィンファンネルの重量に負けないためのウェイトの役割を果たしています。このパーツを閉じ込めるため、フンドシは左右貼り合わせとなっています。

 ダイキャストパーツは、旧1/100では金属の地肌のままでしたが、MGでは黒で塗装してあり、そのまま組み込んでも違和感が有りません。



こういうポーズは、最近のキットほどは得意でない様です。シールド裏にはビームキャノンとマイクロミサイルを装備しています。

 は、ヒザ前部に可動シリンダーを内蔵。モモにはフレームの組立にビス締めを採用してあります。ヒザ後部の動力パイプにはメッシュパイプを使用。MGガンダムMk−2の反省を踏まえ、この頃にはメッシュパイプの切り口を隠す措置が取られています。



 スネは、足首関節付近にダイキャストパーツを内蔵。プラ製のフレームパーツで囲ってパーツの重なりを演出しつつ(この辺はMG Hi−νガンダムにも受け継がれていますね)ダイキャストパーツ前側のパーティングラインを隠してくれています。

 足首は、足裏・クツ・足の甲を縦に重ねる構成。土踏まずに仕込まれたバーニアは別パーツ化されていますが、これは旧1/100でも行われていた物ですね。ツマ先とカカトの黄色い部分はクローになっています。旧1/100では動きませんでしたが、今回は可動式。クローの配置は、Hi−νとは異なった物になっています。



 肩アーマーは、肩関節フレームに後から取り付ける構成です。上腕は外装を筒状にワンパーツ成形。上腕にも内部フレームが仕込んであります。ヒジは二重関節で、締め付けにはビスを採用。ビスはヒジ横の丸モールドをフタパーツにして隠してあります。ポーズを付ける時は、この丸モールドパーツが外れない様、気をつけてやりましょう。

 は左腕にのみ予備のビームサーベルを内蔵していますが、そこ以外は左右共通になる様に設計されています。左腕のビームサーベル収納ギミックは、旧キットがスライド部にハサミ込んであるだけだったのに対し、MGではスライド部にホルダー(ポリキャップですが)を設けてしっかり固定、サーベルが起き上がって取り出すシーンを再現出来る様になっています。シールドを装備した状態ではサーベルを取り出せないデザインに少々不安も感じるんですが、これはHi−νにも受け継がれていますね(泣)。

ファイナルベント!

 武装は、ビームライフル、ニューハイパーバズーカ、シールド、ビームサーベル2種、フィンファンネルが付属。メインのビームサーベルはツバの部分が折り畳み式で、日本刀の様に反ったビーム刃が付属。予備のビームサーベルには直線的なビーム刃が付属します。

 ニューハイパーバズーカはグリップが可動。背中に背負えるギミックが楽しいですね。Hi−νではビームライフルを腰にマウント出来る代わりに、バズーカが背負えなくなっています。どちらの場合でもフル装備で出撃出来ますが、νの場合は、背中に背負ったままバズーカを発射出来るんですよね。全ての火器が常に使用可能というのが、νガンダムのカッコ良さの一つだと思うんですが、どうでしょう?



 フィンファンネルは、側面からジョイントを引き出せる様になっていて、これで隣のフィンファンネルと連結してやります。ジョイント位置が異なる3種類のフィンファンネルが2基ずつ付属。見分けが付き易い様に、さりげなくマークが刻印してあるのが親切ですね。ヒンジ部分にはラチェットが効いていて、90度ごとの位置で保持されます。

 ジョイントは2箇所に有って、しかも抜け防止のツメが付いているためガタ付きが少なく、旧1/100よりも連結をしっかり保持出来ます。欲を言えば、ツメ(あるいは穴)を3箇所付けてそのうち2箇所だけ使う様にする等の方法で、6基のファンネルを全て同じ設計に出来なかったかなぁ?と思うんですが、どうでしょう?考えが甘いかな?



 組立時間は4時間20分でした。ダイキャストを使用していてズッシリとした重量が魅力です。これはフィンファンネルを背負わせた時の安定性に配慮した物ですが、飾り台が無い時期の発想とも言えるでしょうね。今の時期に発売されていたら、飾り台に乗せるため、ダイキャストを使わず軽量に設計されていたかも知れませんね。

MGνガンダム(左)と旧1/100νガンダム(右)の比較。ウエストが寸詰まりなデザインの機体ですが、MGでは若干長めに調整してあります。

 ついでに旧1/100νガンダムも紹介しちゃいましょう。頭部は、目にクリアーグリーンのパーツを使用。この頃は成形色でカラーリングを再現するのが親切という発想だったんですね。MGは無色透明なクリアーパーツになっているため、各自のイメージ通りに調整した塗装が可能です。造形的には大きめのアゴが目を引きます。ハッチを開くとアゴに当たったりします(笑)。

 ボディは、MGと同様エリの前からコクピットハッチが開閉。球体コクピットらしさは不十分ですが、内部まで再現されています。シートがもっと奥まった配置になれば球体らしさが表現出来たと思うんですが、すぐ後ろにはウエスト可動用のポリキャップが仕込んで有るため、改造を加えるにしても大がかりな工作になりそうです。それでもこのキットでコクピット内部が再現された意義は大きく、MGシリーズでコクピット再現が標準となったのは、このキットの影響が大きいのではないかと思います。



 は、フロントスカートが左右独立して軸可動。サイドスカートは、腰骨にハサミ込む形でスイング可動。左右一体ながらリアスカートまで可動します。

 です。股関節軸とスネ内部にはダイキャストパーツを使用。MG同様、フィンファンネルを背負った時の安定が目的ですが、スネのダイキャストパーツはMGよりも大きく、ヒザと足首をつなぐ形で、デザインもフレームらしい物となっています。これも内部フレーム再現という形で、MGシリーズに影響を与えているかも知れません。ダイキャストパーツはこの他、肩関節軸にも使用されています。



 肩アーマーは、肩の球体をハサミ込む前後分割。上腕は筒状にワンパーツ成形。当時は気にも留めていませんでしたが、時代を先取りしている感じですね。この時期にはまだヒジ関節カバーが登場しておらず、ポリキャップがムキ出しですが。前腕は紺と白の色分けを、パーツを2枚重ねる事で再現。手首関節にはスイング機構も有り、親指以外の指が可動する様になっています。

 武装は、MGと同様のフル装備。シールドは裏面まで再現されています。ビームサーベルは、背中に装備する状態の物と、使用状態の物が別々に付属。同一ランナーが2枚入っている関係で使用状態の物は2本付属します。1本は後端のビーム刃を切り落として使っても良いかも知れません。予備のビームサーベルは左腕から取り出す事が出来ますが、残念ながらビーム刃が付属しません。



 フィンファンネルは側面に穴が開いていて、連結時には別パーツのジョイントを使って隣のフィンファンネルと連結してやります。細長いフィンファンネルを1箇所でつなぐため、MGよりもガタつきが大きく、抜け止めが付いていないので外れやすい印象です。ヒンジは二重関節ではなく、1つの軸で180度折り畳むためコブの様に突き出していて、畳んで密着させるために干渉部分をエグってあります。エグレ部分を隠すために詰め物パーツが付属しているのが、何とも生真面目ですね。(今ならディテール風にエグって解決かな?)

 νガンダムの場合は、ぜひMGと旧キットを作り比べて欲しいですね。旧キットの出来が良いだけに、さらに上を目指したMGとの、微妙な違いが面白く感じられると思います。



 ところで旧キットと言えば、高荷義之さんによる、かっこいいパッケージイラストの事も忘れられませんね。νガンダムがアクシズの上で戦っている情景なんですが、後にWAVEから1/100サザビーのガレージキットが発売された時に、やはり高荷義之さんが1/100νガンダムと対になる形で、パッケージイラストを描かれたという事がありました。つまりメーカーの違う商品ですが、並べると一つの絵になったんですね。(サザビーは高くて買えませんでしたが・・・。)パッケージイラストのカッコ良さという点でも、ガンプラ史に残る傑作キットなのです。

2007.2.28 健 竹史


MG Hi−νガンダム

  

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