健さんの
プラモコラム


その200
 HG シビリアンアストレイ
    DSSDカスタム
の巻

(HG 1/144 シビリアンアストレイDSSDカスタム/
 UT−1D シビリアンアストレイDSSDカスタム/バンダイ
 「機動戦士ガンダムSEED C.E.73 スターゲイザー」に登場)



 MGガンダムF91で始ったポリキャップ廃止の動きは、そのうちHGにも波及して来るのかなー?と思ってましたが、意外と早く、その日がやってきた様です。すでにHGバクゥがポリキャップを使わない仕様で発売されていますが(紹介が遅れてますね・・・スミマセン)、今回、人間型であるDSSDカスタムに同仕様が採り入れられた事で、流れが決定的になったのだろうと思います。そう言えば「技術革新はザコメカから」という法則めいた物も有りましたっけ。では、キットを見ていきましょう。



 頭部は、フレームパーツにフェイス、マスクを取り付けておいて、左・右・上に3分割されたヘルメットで覆う構成。チンガードはフレームパーツと一体化してあります。特徴的なバイザーアンダーゲート方式になっていないので、丁寧に切り出して、切り口を整えてやりましょう。ゲート位置は、ヘルメットで隠れる位置に配置出来たら良かったんじゃないかと思うんですが、難しかったのかな?

 は、根元で前後可動、頭部側でボール可動。首の後部に肉抜きがあるキットが多いですが、今回はスライド金型を使って筒状にワンパーツ成形してあります。胸板を前方向から成形している都合で、エリの内側がほとんど窪んでいません。首の辺りが窮屈に感じる人は、手を加えてやっても良いかも知れません。



 ボディは、ガンダムアストレイと同様、背中にバックパック移動用のアームが付いたデザイン。キットでは背中パーツにアームを仕込んでおいてから、ウエストや胸板を組み付けていきます。肩関節軸は、HG SEEDデスティニーシリーズでは定番となったABS製のダブルボールジョイント。肩関節ユニットは、肩関節軸の上に被せる様に取り付けてあります。

 ウエストは、ボディ側から突き出た球体をフンドシ側に差し込むボール可動。より大きく動かしたい時には、関節を引き出してやりましょう。ポリキャップのハサミ忘れは起きませんし、可動範囲も拡大しましたが、従来キットとの組み換え互換性は無くなりました。今後この方式のキットが増えていくのなら、なるべく規格を統一して欲しいですね。



 です。フロントスカートは左右一体で可動。切り離せばボール式の独立可動にもなりますが、球と球の間に直線の部分が有るので、ここをキレイに切り取ってやる必要があります。サイドスカートは、腰側面のクボミに後ハメ可能なボールジョイントで可動。接続部のみABS製で、スカート自体は通常のプラパーツです。ポリキャップのハサミ忘れが起きないだけでなく、ウエストのスキマからポリキャップが見えないという、見映えの良さも評価したい所です。

 腰後部は、ガンダムアストレイにも有ったテール状のパーツに、センサーユニット(?)の様な物をマウントしてあります。ユニットは完成後も着脱可能、先端にはクリアーパーツを使用しています。テール側の接続穴にはディテールが施され、外観を損なっていません。(ただし、正面側には肉抜きが・・・。)



 股関節軸は、肩関節の様なダブルボールジョイントになりました。ヒネリやズラシを使った、これまでに無い可動が可能になりましたが、軸受け穴の向きがモモの成形方向と一致しておく必要がありますし、周囲をエグって可動範囲を広げる様な自由な設計が可能かどうかも、今後何点かのキットを見てみないと判断しづらいですね。あと、大きく開脚した場合の保持力も、試してみないと分からないかも。何しろ、最近のMSは背中の荷物が重い物が多いですからね。

 今回は、肩幅よりちょっと広い程度が開脚の限界となっています。ガンプラとしては、あまり広い方ではありません。デザインによっては、MGガンダムF91の様な軸可動の組み合わせをHGに導入しても良いかも知れませんね。

謎の覆面男の正体とは・・・?!

デブリよけのバイザーを外した状態。左右の肩が全く違う向きに出来る、自由な可動にも注目です。

 です。モモは、ABSの本体パーツに、白いアーマーや前面の赤いパーツを貼り付ける構成。ヒザ二重関節になっていませんが、90度以上曲がります。ABSの関節パーツは筒状に成形されていて、スネにはハサミ込んでやりますが、モモには下から差し込める様になっています。前後は通常のプラパーツに覆われていて、ABSを必要以上に露出させない方針なのかな?と感じます。

 スネは、左右貼り合わせの白いパーツに、前後から赤いパーツを被せ、後ろにスラスターを取り付ける構成。下半分の赤い所も、中には白いパーツが詰まっています。



 モモとスネのラインが一体化したデザインが、何とも人間的で面白いと思うんですが、フクラハギは盛り上げすぎ、しかも円錐の様に整い過ぎている気がします。1/100が発売されるなら、もっとなだらかなラインでお願いしたいです。円錐が整い過ぎているために、側面のグレーのラインを、盛り上がりの頂点に配置してしまったのだと思いますが、設定画では斜めに、スネ前面の一番くぼんだ所に向けて通っているのが正しい様です。

 足首カバーは、スネフレームの下端に接続。コの字形のカバーを広げて左右からハサミ込んでおいてから、後ろ側の部分をハメ込む様になっています。足首関節は、上が前後可動、下がボール可動の二重関節センサーの部分をそのままABS製関節パーツにしたコンパクトな物です。今発売すれば、ガイアガンダムの足首も、よりスリムに出来たかも・・・と思ってしまいます。いや、部分的なABS関節の導入は、もっと早く検討されていても良かったかも知れませんね。



 足首は、足の甲、クツ、足裏を重ねる構成。内部には、ボールジョイントを接続するABS製の軸受けを仕込んであります。材質は変わりましたが、仕組み自体は従来のポリパーツと同じですね。

 肩アーマーは、肩ブロックを前後からハサミ込む2分割の構成。分割ラインは側面のスラスターの端を通る様に配置してあり、外観を損ないません。ところで前後のアーマーは、デンドロビウムのウェポンハッチにそっくりなんですが・・・ここから色んな武器が出てきたら面白いでしょうね。スターゲイザーの出番は無くなるかも知れませんが(笑)。



 です。肩ブロックは球形のデザインで、内側にABSのボール軸受けが仕込んであります。ワキの下をのぞき込むと、腕の内部にも赤いフレームが通っている様にも見えますね。上腕は筒状にワンパーツ成形。上腕の芯ヒジ関節パーツ側に有り、肩に向けて通してやります。

 前腕ヒジ関節手首の軸受けをハサミ込んでの左右分割。スリット状のハードポイントが両腕に用意されています。

 手首は、左右とも穴開きゲンコツが付属しますが、握り部分が角穴ではなく、トの字形の穴になっています。これはミゾの部分に意味が有るのではなくて、これまでのSEEDシリーズのゲンコツの規格を守りつつ、幅方向のガタつきを抑えるために突起を追加した物の様です。

HGスターゲイザー(左)との手首の比較。ガタつき防止の突起が追加されているのが分かるでしょうか?この突起の効果は、ぜひ両キットに付属する同形状のビームガンを握らせて比べてみて下さい。

 これまでにもライフルのグリップに対してゲンコツの穴が大きいために武器がガタついて、スキマに詰め物を入れたくなる事が有りましたが、そういったニーズを反映したのでしょうか。これまでと同じ幅の穴にしたい人は、突起を削れば良いよ、というメッセージとして、トの字形の穴にしてあるのだと思います。

 バックパックは、通常のバーニア電磁推進システムを併用しているという設定。電磁推進システムはバイザーと同色のクリアーパーツを使用、中にメカニックが詰めてあります。バーニアユニットは、背中のアームの途中から、さらに枝分かれした可動アームで前後にスイング。フタがヒンジで開いてバーニアが露出します。

 腰のアームは可動式で、背中への接続部分を引き抜けば、バックパックを下方に引き下ろす事が出来ます。今回はバックパックの形状の都合で、あまり大きく引き下ろせませんが、バリエーションキットが発売されれば目を引くギミックになるかも知れませんね。



 武装です。ビームガンKSM71/Jは、HGスターゲイザーと同等の物が付属しますが、モールドの細かさが若干異なります。成形色・塗装指定色ともHGスターゲイザーの方が濃いグレーとなっていますが、DSSDカスタムと並べて飾るなら、全く同じ色で塗装してやった方が良いのではないかと思います。色設定の事は良く知りませんが、色違いの専用武器を持っていると、事前に戦う準備をしていたみたいに見えると思うので。

 シールドは、シンプルな一枚物の本体に裏面パーツを貼り付ける構成。接続部にはポリキャップの代わりにABSの軸受けを内蔵、アダプターを介して前腕のハードポイントに取り付けます。グリップは無可動ですが、裏面パーツの一部として再現されています。



 レーザートーチは、普段は溶接・溶断に使われる物で、緊急時にのみ武器として転用されるのだそうです。クリアーのビーム刃は、他のキットとは異なる平らな形の物が付属。溶接作業を再現するエフェクトパーツなんかも有ると面白かったかも知れませんね。

 飾り台は、SEEDデスティニーシリーズ共通の物が付属。フンドシ下のフタパーツを取り外して接続してやります。



 組立時間は1時間10分でした。機構もデザインも実験的な、面白いキットだと思います。(デザインについては、最初見たときには宇宙服かと思いましたもんね。)パーツの多いMGでは感じない事ですが、HGサイズでポリキャップが使われていないと、何だかガムのオマケを組んでいる様な気分です。

 今後の展開ですが、赤のABSランナーから、サイドスカート用ボールジョイント、スラスターユニットの取付軸、シールドに仕込む軸受けが除外可能となっている事から、装備違いのバリエーションが期待出来そうです。デザインが近いターンデルタなんかは、すでに予定されているのかも。ABSランナーは関節パーツが多く含まれていますから、デザインが多少違っても、今後のアストレイ系の基本ランナーとして多用されるかも知れませんね。

2007.2.21 健 竹史


  

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